(株)インフィニットクリエーション

更新日:平成27年4月7日

平成22年3月30日

20代前半の若者を狙った連鎖販売取引(マルチ)事業者に業務停止命令

三府県(大阪府・京都府・兵庫県)合同処分

 大阪府では、主に20代前半の若者に対して販売目的を告げず事務所へ呼び出し、「絶対に儲かる」などと事実でないことを告げて、高額な自宅教育学習教材を契約させるなど、不適正な取引行為を行っていた株式会社インフィニットクリエーションに対して、特定商取引に関する法律(「以下、法」という。)第39条第1項に基づく業務停止命令を行いましたので公表します。また、併せて同法第38条第1項に基づく指示を行うとともに、同社の勧誘者1名に対しても、同法第38条第2項に基づき、指示を行いました。
 併せて、同社の取引行為には、大阪府消費者保護条例(以下「条例」という)第16条に違反する行為があったので同条例第20条第2項の規定により、情報提供します。
 なお、同社に対する処分は、兵庫県、京都府との合同調査に基づき、同時に行うものです。

1 事業者に対する業務停止命令及び指示の内容
    法第8条第1項に基づき、次のとおり業務停止を命令しました。
 (1)処分対象事業者
名称株式会社インフィニットクリエーション
代表者代表取締役 田川 亮
所在地大阪市淀川区西中島4丁目13番5号
取引形態連鎖販売取引
事業内容同社会員(代理店)登録と一体となった「ソーホーマイスターアプレンド」と称する自宅学習教材の販売等
購入代金:699,000円(平成20年6月より499,000円)
事務手数料:2,900円
(2)業務停止命令の内容
法第33条第1項に規定する連鎖販売取引に関する業務のうち、次の業務を停止すること。
連鎖販売取引について勧誘を行い、又は勧誘者に勧誘を行わせること。
連鎖販売取引についての契約の申込を受けること。
連鎖販売取引についての契約を締結すること。
(3)業務停止命令の期間
平成22年3月31日から平成22年12月30日まで(9ヶ月間)
(4)指示の内容
上記業務停止の期間中に連鎖販売業に係る事業の全部又は一部を他の事業者に譲渡又は貸与しないこと。

2 勧誘者に対する指示の内容
(1)指示対象者
田川 裕二
(2)指示の内容
連鎖販売取引に係る契約の締結について勧誘をするに際し、その連鎖販売業に係る特定利益に関する事項及びその連鎖販売業に関する事項であって、連鎖販売取引の相手方の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、不実のことを告げる行為をしないこと。

3 取引の概要
 株式会社インフィニットクリエーションは、大阪府内において、代理店の登録と一体として、ソーホーマイスターアプレンドと称する自宅教育学習教材(以下「本件物品」という。)の販売を主に行い、本件物品の売買契約を締結した者(以下「代理店」という。)が、別の消費者に本件物品の販売のあっせんをして新たに代理店にすれば、「インパクトコミッション、インパクトボーナス、マネージメントコミッション、ブレイクコミッション、ボリュームインセンティブ、えあるコミッション」と称する特定利益を収受し得ることをもって誘引し、その者と本件物品の購入代金等の特定負担を伴う取引を行っている。
 同社は、代理店の昇格条件、報酬の仕組み等を考案、その情報等を管理するなど一連の連鎖販売業を統括しており、その統括の下同社の勧誘者は勧誘を行っている。
 こうした同社の契約については、勧誘者が代理店契約の紹介を行い、統括者である同社が個々の代理店とそれぞれ連鎖販売取引についての契約を集中的に行う形態をとっている。
 また、勧誘者田川裕二は、同社の行う連鎖販売業について勧誘を行う主要な代理店の一つであり、同社の最高位の勧誘者である。
 なお、同社は連鎖販売取引とともに、インターネット上において、「えある」と称するポイントサイトを運営しており、同社は、サイトの売上の一部を、タイトルに応じて、あるいは代理店がサイトのユーザーを獲得した場合にその人数に応じて分配し、会員獲得の一助にしている。
 また、同社はプロサッカーチームや、プロバスケットボールチームのオフィシャルスポンサーとなっており、同社勧誘員は、連鎖販売取引の契約や、インターネットサイト「えある」の運営に際し、その知名度を利用して消費者に対し安心感を与え、会員獲得につなげていた事実が認められる。

4 株式会社インフィニットクリエーションに対する行政処分等の原因となる事実
〈勧誘者の違反事実〉
(1)勧誘目的の隠匿 (法第33条の2)(条例第16条第1号 同施行規則第5条別表1項ホ)
 同社の勧誘者は、その勧誘に際して、消費者に対し「就職がまだ決まってないのなら、俺の知り合いの人を紹介するから、話しだけでも聞かへんか。」と携帯電話メールを送信したり、あるいは「プロバスケットボールチームのスポンサーやってる会社の社長と知り合いで、その人とかかわりをもったら、これから先、自分にとってプラスになると思うんやけど、その社長に一回あって話してみないか」等と告げるのみで、同社の名称、勧誘をする目的である旨又はその勧誘に係る商品の種類について明らかにせずに、勧誘を行っていた。
(2)不実告知 (法第34条第1項第4号及び第5号)(条例第16条第1号 同施行規則第5条別表1項ハ)
 同社の勧誘者は、確実に収入が得られる保証がないにもかかわらず、消費者に対し、その勧誘に際して、「コミッションは1人紹介すると3万円の収入になるから、君にもそのくらいは簡単に稼げる」「絶対に儲かる。オーナーになろう。」などと誘い、あたかも誰もが確実に、継続的に、あるいは本件物品の購入額と同等以上の収入が必ず得られるかのように告げていた。
(3)適合性の原則違反 (法第38条第1項第4号に基づく法施行規則第31条第7号)(条例第16条第1号 同施行規則第5条別表2項ロ)
 同社の勧誘者は、学生や、無職の若年者等、商品を購入する資金のない者や社会経験に乏しい者に対し、「お金はどこでも借りられる」「一緒にお金借りるの手伝ってあげる」「お金の用意は、僕が知り合いの消費者金融から用立ててあげる」などと、契約を締結するために消費者金融からの借り入れを勧めて勧誘をし、その契約を締結させる等、相手方の知識、経験、財産の状況に照らして不適当と認められる勧誘を行っていた。
(4)資金調達の強要 (条例第16条第1号 同施行規則第5条別表1項タ)
 同社の勧誘者は、消費者からの要請がないにもかかわらず、「お金はどこでも借りられる」「一緒にお金借りるの手伝ってあげる」「お金の用意は、僕が知り合いの消費者金融から用立ててあげる」などと、契約を締結するために消費者金融からの借り入れを勧めて、執拗に契約の締結を勧誘する行為を行っていた。
〈株式会社インフィニットクリエーションの違反事実〉
契約書面の不備記載(法第37条第1項に基づく法施行規則第28条第10号及び法第37条第2項第4号)
 同社は契約の締結にあたり、契約の相手方に交付する概要書面及び契約書面に、本来クーリング・オフによる商品の引取費用は、その連鎖販売を行う者が負担するにもかかわらず、「クーリング・オフによる返品費用は、契約者がご負担ください。」と虚偽の記載をした概要書面及び契約書面を交付していた。
 また、連鎖販売取引のクーリング・オフには、消耗品の例外規定がないのにもかかわらず、「会員は、弊社から適用指定商品(自宅学習教材)の納入を受け、指定商品を開封し使用した時(中略)は、本契約においてクーリング・オフの適用はないものとする。」と虚偽の記載をした概要書面及び契約書面を交付していた。

5 勧誘者 田川裕二の違反事実
不実告知 (法第34条第1項第4号)(条例第16条第1号 同施行規則第5条別表1項ハ)
 同人は、消費者に対し、その勧誘に際して、確実に収入が得られる保証がないにもかかわらず、「コミッションは1人紹介すると3万円の収入になるから、君にもそのくらいは簡単に稼げる。」「オーナーの所得は不労所得だから、何もしなくても必ずお金が入ってくる。最初の1ヶ月でオーナーを2人紹介すると、永久的に毎月最低15,000円のコミッションが必ず貰えて、売上があがるともっともらえる。」などと誘い、あたかも誰もが確実に、継続的に、あるいは本件物品の購入額と同等以上の収入が必ず得られるかのように告げていた。

6 指示及び業務停止命令に違反した場合の対応
 指示に違反した場合は、行為者に対して法第72条第1項第2号の規定に基づき100万円以下の罰金を科する手続きを、法人に対しては法第74条第2号の規定に基づき100万円以下の罰金を科する手続きを行う。
 業務停止命令に違反した場合は、行為者に対して法第70条の2の規定に基づき2年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する手続きを、法人に対しては法第74条第1号の規定に基づき3億円以下の罰金を科する手続きを行う。

7.具体的な勧誘事例
 【事例1】
 当時学生であったXはAから突然、「プロバスケットボールの試合を見に行かないか」とメールで勧誘目的を告げずに誘われたので応じた。
 試合中、Aは、「ここのチームのスポンサー会社の社長と知り合いだ。一度会って話してみないか。」と誘ったので、Xは興味が湧きそれに応じた。
 数日後、XはAとともに同社の事務所に行くと、同社の勧誘員であるBより、同社の運営するポイントサイト「えある」の概要について、「このサイトはマルチやねずみ講ではない」「ユーザーを集めると、集めたユーザー分のお金が貰える」「ユーザーを集めるには1000ポイントで1人のユーザーをゲットできる」「1000ポイントを貯めるには無料会員登録をして、どんどんポイントを貯めていけばよい」等と聞かされた。Xは興味が湧いたが、その日は話だけを聞いて帰宅した。
 後日、XはAから、先日説明を受けたポイントサイトについて、「早く契約して一緒に稼ごう。」等と特定負担を伴う取引についての勧誘目的を告げずに誘われたので応じ、Aとともに同社の事務所を訪問した。そこでBより、「「えある」のオーナーになればお金が入り、1人紹介すると3万円の収入になるから、簡単に稼げる。」等と告げられた。しかしその後、「オーナーになるには50万円かかる。」と言われたので驚き、「そんなお金はない、親にも言えないし支払えない。」と断ったが、Bは更に、「枠があるので早く用意したほうがいい。儲かるのを見過ごす手はない。お金はどこでも借りられるからAと相談したらいい。」等と言い、Aも、「大丈夫、一緒にお金借りるのを手伝う。家族にもバレないようにする。」等と言い、2人から約4時間にわたって執拗に勧誘されたので、断りきれず契約を締結することにした。
 数日後、Xは、Aと同社勧誘員であるCに誘われ、消費者金融3社から合計50万円を用立て、同社の女性事務員に支払ったが、商品の引き渡しもなく、同社の運営に疑問を感じたので、解約をすることに決めた。
 【事例2】
 当時学生であったYは同社勧誘員であるDから、「仕事を探しているのであれば、いい話があるので一度話を聞きにこないか。」と勧誘目的を告げず誘われたので、興味もあって応じた。
数日後、YはDとともに同社の事務所に行くと、その場でDより、同社の運営するポイントサイトである「えある」について説明を受けた上、Dの上司というEが現れ、「サイト運営の資金として50万円が必要だ。ただ、外見上、何かを買ったことにしないといけないので、会社経営学の教材ソフトを買うということにしなければならない。新たに契約者を勧誘するとお金がもらえるので、直ぐに元が取れるし、必ず儲かる。」と言われ、Yは仕事を紹介してもらうはずだったのに、不意打ち的にお金を払う話をされたので戸惑ってしまい、詳しく中身を聞こうとしたが、Eは、「必ず儲かるし、絶対に楽しいから、是非50万円を払って事業に参加して欲しい。」と言うのみで、Dも、畳み掛けるように「このまま普通の人生でいいのか。もっと夢を持とう。この会社は絶対につぶれないから大丈夫だ。」などと儲かる話や夢の話、安心させるような話のみを強調するので、Yはだんだん興味が湧いてきて、契約してもいいかな、と思い始めた。
 ただ、その日Yはお金を持ち合わせていなかったこともあり、そのまま帰ろうとしたが、帰り際に、Dが急に強い口調で、強引に今日中に契約をするよう急かしたので、Yは契約を了承した。契約金については、Dに「借りに行こう。」と言われたので、Yは「お金を借りるのは抵抗があるので、契約は無理。」と断ったが、「みんな借りているから大丈夫だ。」としつこく長時間に亘って説得されたので渋々応じることにした。
 YはDに車で連れ回され、消費者金融3社を回ったが、30万円しか借り入れることができず、残り20万円はDが「俺が貸すので今手元にある30万を俺に渡してくれ。」と言うので、Yは解放されたい一心で渋々契約に応じることとした。その後Yは友人に相談した上で解約を決意し、クーリングオフをすることにした。
                                                                                                                        
<参考>
1 当該事業者に関する相談件数(平成22年3月18日現在)

大阪府

京都府

兵庫県

平成18年度以前

34

 8

 7

 49
平成19年度

14

 7

 2

 23
平成20年度

22

 4

 8

 34
平成21年度

20

 5

 8

 33

90

24

25

139

 2 自宅学習教材(ソーホーマイスターアプレンド)の写真
※写真上はケース、写真下は中身。
ソーホーマイスターアプレンド写真(ケース)

 
ソーホーマイスターアプレンド写真(中身)

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府民文化部 消費生活センター 事業グループ

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