冬場に多いノロウイルス食中毒
(1) 感染力が強く、少量のウイルス(100個以下)を摂取するだけで発症します。
(2) 人の体内でしか増殖せず、食品中では増えません。
(3) カキやアサリ等の二枚貝に蓄積していることがあります。
(4) 失活させるには、食品の中心部が85〜90℃で、90秒間以上の加熱が有効です。
(5) ノロウイルスによる腸炎は年中通して発生しますが、特に冬季に流行します。
(6) 集団生活を営む施設(介護施設、学校等)では患者の糞便やおう吐物から二次感染し、胃腸炎を集団発生させることがあります。
●令和元年大阪府における食中毒発生状況
(ノロウイルスとその他の病因物質との比較)
(1)ノロウイルスに感染した調理従事者の手指等を介して汚染された食品を食べた場合
(2)ウイルスを蓄積したカキやアサリ等の二枚貝を加熱不十分または未加熱で食べた場合
等が挙げられます。
(1)原因となる食品を食べてから症状が出るまでに、通常1日から2日かかります。
(2)主症状は、吐き気、おう吐、下痢、腹痛です。
特に体力の弱い乳幼児や高齢者は、脱水症状を起こしたり体力を消耗したりしないよう、水分と栄養の補給を充分に行いましょう。
ノロウイルス食中毒は以下の4原則を守ることにより予防することができます。
(1)持ち込まない!
調理場にウイルスを持ち込まないことが大切です。
・食品を取り扱う作業をする方は、二枚貝を生で食べることを避け、普段からノロウイルスに感染しないように注意しましょう。
・下痢・おう吐等の症状がある場合は、食品に直接触れる作業をせずできるだけ早く医療機関を受診しましょう。回復後も1週間程度(長ければ1か月程度)は糞便中にウイルスが含まれることがあります。
☆営業者の方へ
・食品を取り扱う方の健康状態を確認し、その結果を記録しましょう。
・必要に応じて、食品を取り扱う方の検便を行い、不顕性感染の有無を確認しましょう。
・下痢・おう吐等の症状がある場合は調理作業に従事させないようにしましょう。症状が改善してからもしばらくの間は、直接食品を取り扱う作業をさせないようにしましょう。
(2)拡げない!
万が一ウイルスが持ち込まれた場合、ウイルスが拡がることにより、人や調理器具(まな板や包丁等)を介して食品が汚染される危険性があり、食中毒のリスクも高まります。
・帰宅後、トイレの後、調理前には石けんを使って丁寧に手を洗いましょう。
・使用した調理器具は、速やかに洗浄消毒しましょう。煮沸消毒や塩素系漂白剤による漬け込み消毒が有効です。
・おう吐物等を処理をする場合は、使い捨てのマスクやガウン、手袋等を着用し、ペーパータオル等で静かに拭き取り、塩素系漂白剤で消毒した後水拭きしましょう。
(3)やっつける!
ノロウイルスは十分に加熱すればやっつけることができます。
・加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱(85〜90℃で、90秒間以上)しましょう。
(4)つけない!
しっかり加熱をして、ノロウイルスをやっつけても、またつけてしまっては意味がありません。
・感染しても症状が出ない不顕性感染の方もいますので、食品を取り扱う作業をする方は、感染しているかもしれないということを念頭に置き、調理前、トイレの後等は特に手洗いを丁寧に行いましょう。
☆営業者の方へ
・食品の盛り付け時や加熱工程のない食品の取り扱い時は使い捨ての手袋を着用し、こまめに交換しましょう。
・手洗いの手順[PDFファイル]
・手洗いの手順(表面)[JPGファイル]/手洗いの手順(裏面)[JPGファイル]
・介護保険施設等の感染症及び食中毒、衛生関係について(福祉部 高齢介護室)
・感染性胃腸炎にご注意!(健康医療部 保健医療室医療対策課)
このページの作成所属
健康医療部 生活衛生室食の安全推進課 監視指導グループ
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