府内学校における食中毒予防の出前授業「You meet life あなたが出会う食と命、くらしの話」

更新日:令和2年3月18日

 近年、10〜20歳代の若い世代を中心に、主に鶏肉の生食メニュー(鶏刺し、タタキ)によるカンピロバクター食中毒が全国的に多発しており、年間300件を超えています。この食中毒は、大阪で1番多い食中毒で、重篤になるおそれもある神経麻痺等のギラン・バレー症候群を発症させる原因の1つと考えられています。また、牛のホルモンやジビエといったその他の食肉の生食では、腸管出血性大腸菌やE型肝炎ウイルス、寄生虫など、命に関わる重篤な状態になる食中毒の可能性があります。

 「なぜ肉に食中毒菌が付くのか」という理解を深め、安全な食生活を送るためには、生き物が食べ物になるまでの過程を知ることが重要な鍵になると思われ、その視点から未加熱の食肉のリスクや加熱の重要性についての啓発を早くから実施し、子どもたちの健康を守りたいと考えています。また、この中で、同時に残食の減少等の食育のほか、命について考えることにもつながるのではないかと考えています。

 そこで、令和元年11月1日から、大阪府教育庁教育振興室保健体育課と連携して、大阪府内の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び支援学校(国立、私立を含む)の小学生高学年以上を対象に、出前授業を始めました。

内容

1.打ち合わせ

 申し込みをいただいた学校に訪問させていただき、打ち合わせを行いました。先生方から生徒たちに学んで欲しい事等の詳細をお聞きし、授業内容の調整を行いました。                              

2.授業

 授業の様子
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 授業では、「砂浜に落ちて死んでいる魚は、なぜ食べないのか」「魚を活〆(いけじめ)すると、なぜ新鮮さが続くのか」「牛・豚・鶏と魚は、何が違うのか」といった、生産から消費までのなぜ・疑問など、知っているようで普段あまり気にかけないことを、食の安全の視点を中心に構成しました。正解か不正解かを問うものではありません。獣医師の独特な視点を織り交ぜながら、多様な見方や考え方を知り、生徒が他人事ではなく自分事として「考えること」を最も大切なこととして位置付けています。

 私たちはできる限り「肉は焼いて食べなさい」「食べ物は大切だ」「命は大切だ」と直接的には言わず、スライドを見ながら生徒たちとやりとりして、生き物が食べ物になるということの理解を深めて、健康な食生活へ繋げてもらえるように話しました。生徒たちは、一生懸命考えて、色々な意見を出してくれました。

 そして、授業の最後に「今まで何回ご飯を食べてきましたか?」と問いかけました。生徒たちは計算してその回数に驚いていました。私たちも同じ気持ちです。ここまでの授業で知ったこと・考えてきたことが繋がり、「食べる」という当たり前で、実は無意識で主体的な行動は、陰で多くの命と色々な人の手によって支えられていたのだと、自然に感じ取ったのではないでしょうか。

 我々の手元に届いた食べ物を「大切に扱う」意識、「安全に食べる」意識、これらもおろそかにしてはいけない「食品衛生」です。
 また、同時に、社会の課題であるフードロスの減少や、生徒たちが自分や他の人の命について考え、幸せに、健やかに成長していくことへ、少しでも繋がれば嬉しく思います。

 授業をすることに慣れていない私たちを色々と御指導・サポートしていただいた先生方と、熱心に聞いてくれた生徒たちに感謝し、これからも先生方と一体となって伝えられるよう、日々の業務に真摯に励まなければならないと、気持ちが引き締まった授業になりました。     
                  

3.結果

【実施数】
 ・令和元年11月22日 豊能町内小学校5年生 16名
 ・令和元年12月20日 池田市内小学校6年生 75名

                    計2校3クラス 91名

【授業の理解度】
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【感想(抜粋)】
・この授業を通して思ったことは2つあります。一つ目は、「いただきます」「ごちそうさま」と適当に言っていたけれど、これからは気持ちを込めて言おうと思いました。もう一つは、肉はしっかりと焼いて食べないと、食中毒になってしまうかもしれないということが分かりました。これからは、肉をちゃんと焼いて食べようと思いました。(5年生)
 
・ぼくが少し怖かったのは、細菌(カンピロバクター菌、腸管出血性大腸菌、サルモネラ菌)です。なぜなら、細菌は見えないからです。生の肉などにも、菌が一つもいないことはないと思うので、生肉はちゃんと焼いて食べないとダメだと思いました。(5年生)
 
・今までは、牛肉やとり肉がどう調理されているか考えずに食べていたけど、授業を受けて、調理している人などのこともよく考えて、大切に食べたいと思った。(6年生)
 
・今日の授業を受けて、命の大切さを感じた。また、安全に感謝して食べようと思った。(6年生)
 
・次からは残さないようおいしくいただきます。この内容で、自分たちの命は大切なんだと分かりました。(6年生)
 
・子どもたちの興味関心をひく内容であったと思います。聞いていて飽きなかったです。(担任の先生)
 
・授業当日の給食を完食しました!いつも控えめな女子たちもおかわりしてくれました!もとの姿を意識していない子が多いこの世の中、今回の学習はとても良い機会になったと思います。これを機に、食品ロス(特に給食)が減ってくれたり、感謝の気持ちを持ってくれたらと思います。(担任の先生)

・「命をいただく」ということについて、具体的にお話してくださりありがとうございました。(担任の先生)

申し込み案内等

 申し込み書類等は、大阪府教育庁教育振興室保健体育課のホームページで掲載させていただいております。
 
 大阪府教育庁教育振興室保健体育課ホームページはこちら (3つめのバナータイトル部分) (別ウインドウで開きます)
 
 お問い合わせについては、食の安全推進課食品安全グループ(06-6944-6703)までお願いします。
 

このページの作成所属
健康医療部 生活衛生室食の安全推進課 食品安全グループ

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