中小規模調理施設における衛生管理の徹底について

更新日:平成30年6月20日

中小規模調理施設における衛生管理の徹底について

(平成九年六月三〇日)

(衛食第二〇一号)

(各都道府県・各政令市・各特別区衛生主菅部(局)長あて厚生省生活衛生局食品保健課長通知)

食中毒予防対策の推進には日頃から格別のご尽力を頂いているところであるが、食中毒予防の更なる徹底を図るため、中小規模調理施設(同一メニューを三〇〇食以上又は一日七五〇食以上提供する調理施設以外の施設)においても「大量調理施設衛生管理マニュアル」(平成九年三月三一日衛食第八五号)の趣旨を踏まえた衛生管理の徹底を図るよう関係者に対する指導方お願いする。

この場合、別添の「児童福祉施設等における衛生管理の改善充実及び食中毒発生の予防について」(平成九年六月三〇日児企第一六号)の参考資料1を参照し、中小規模施設の人員、施設設備に応じた工夫を行うよう指導すること。

なお、本年六月二五日岡山市において有症者累計一三八名(六月三〇日一六時現在)に及ぶ腸菅出血性大腸菌O一五七の集団食中毒発生がみられたところであり、今後、夏期に向けて食中毒が多発する時期を迎えることから、引き続き、食中毒の発生予防、原因究明対策に万全を期するよう重ねてお願いする。

〔別添〕

児童福祉施設等における衛生管理の改善充実及び食中毒発生の予防について

(平成九年六月三〇日 児企第一六号)

(各都道府県・各指定都市・各中核市児童福祉主管部(局)長あて厚生省児童家庭局企画課長通知)

児童福祉施設等(認可外保育施設を含む。)における衛生管理については、かねてから適正な指導をお願いしているところである。

しかしながら、本年の食中毒の発生をみると、昨年と同様に腸菅出血性大腸菌(O一五七)による食中毒が多発しているところである。特に乳幼児は、腸菅出血性大腸菌(O一五七)等に感染しやすく、また、重症化しやすいことから、児童福祉施設等においては、調理従事者だけでなくすべての職員が連携を図りつつ、左記の点に留意し、感染の予防に努めることが重要である。

また、社会福祉施設における衛生管理については、平成九年三月三一日社援施第六五号により同一メニューを一回三〇〇食以上又は一日七五〇食以上を提供する調理施設以外の施設においても可能な限り大量調理施設衛生管理マニュアルに基づく衛生管理に努められるよう周知したところであるが、児童福祉施設等については、感染予防の実効を期するため、大量調理施設衛生管理マニュアルを参考にするとともに、当面別添参考資料1を参照するなどにより、管下の児童福祉施設等に対し、衛生管理を徹底するよう指導されたい。

1 感染症予防のためには、手洗いの励行が重要かつ有効であり、児童、職員ともに手洗いの徹底を図ること。食事の直前及び排便又は排便の世話をした直後には、石鹸を使って流水で十分に手指を洗うこと。

2 特に、下痢便の排泄後又は下痢便の排泄の世話をした後は、直ちに石鹸を使って流水で十分に手指を洗った上で、消毒液で手指を消毒すること。

3 使用するタオルは、他人と共用しないこと。なお、タオルの個人専用化が難しい場合には、使い捨てペーパータオル等の利用も有効であること。

4 ビニールプール等を使用して水遊びをする際には、水に入る前に腰等を中心に体をよく洗うとともに、こまめに水の入れ替えを行うなど水の汚染防止に努めること。特に、下痢気味の児童等については、水に入れないよう十分注意すること。また、風呂で入浴する場合も、同様の扱いとすること。

5 保育所等においては、児童の健康状態等について日頃から家族と緊密な情報交換を行い、入所施設においても帰宅訓練時等に家族との情報交換に努めるとともに、嘱託医・保健所等との連携を図り、児童の健康管理に努めること。

また、一人ひとりの児童の健康を守るためには、家庭における健康管理が重要であることから、別添参考資料2を参照して保護者に対する食中毒予防等の注意喚起を行うこと。

(参考資料1)

1 調理室等の汚染防止について

大量調理施設衛生管理マニュアル(以下「マニュアル」という。)2―3―(3)のとおり汚染作業区域(検収場、原材料の保管場、下処理場)と非汚染作業区域(さらに準清潔作業区域(調理場)と清潔作業区域(放冷・調製場、製品の保菅場)に区分される。)を明確に区分することがどうしても難しい場合には、下処理済のもの(例えば野菜に付いている土を洗い落としたもの)を購入するなどにより、食材を通して調理室内が汚染される危険性の高い作業の減少を図り、調理室等の非汚染作業区域の汚染を防止するよう工夫すること。

2 シンクの清潔確保について

マニュアル2―3―(8)のとおりシンクを用途別に各々設けることがどうしても難しい場合には、調理工程を汚染作業(食材の検収・保管・下処理)と非汚染作業(調理・盛り付け等)とに分け、汚染作業から非汚染作業に移るときは、左記の作業手順によりシンクを洗浄消毒すること。また、加熱調理用食材の洗浄作業から非加熱調理用食材の洗浄作業へ移るときも、同様の方法でシンクを必ず洗浄消毒し、シンクを通じて食材が汚染されないように十分注意するとともに、洗浄水等がシンク以外に飛散しないように留意すること。

(シンクの洗浄消毒作業手順)

[1] 飲用適の水(四〇℃程度の微温水が望ましい。)で三回水洗いする。

[2] スポンジタワシに中性洗剤又は弱アルカリ性洗剤をつけてよく洗浄する。

[3] 飲用適の水(四〇℃程度の微温水が望ましい。)でよく洗剤を洗い流す。

[4] 水分をペーパータオル等で十分拭き取る。

[5] 七〇%アルコール噴霧又はこれと同等の効果を有する方法で殺菌を行う。

3 汚染作業区域と非汚染作業区域の区別等について

マニュアル2―5―(1)―[3][4]によれば調理室内において汚染作業区域と非汚染作業区域を明確に区別し、手洗い施設、履き物の消毒施設を各区域の入口手前に設けることとあるが、これがどうしても難しい場合には、調理工程の見直しを図り、汚染作業と非汚染作業を明確に区分し、食材の相互汚染を防止すること。なお、洗浄消毒作業を行う際には、洗浄水等が飛散しないように留意すること。

また、調理済食品が汚染されないように清潔作業区域を確保し、盛り付け・配膳後の食品等にハエ等が触れることのないよう十分注意すること。

4 調理器具・食器等の衛生的な保管について

マニュアル2―5―(1)―[8]のとおり外部から汚染されない構造の保管設備を設けることにより清潔な環境の保持及び作業の軽減が図られるところであるが、食器消毒保管庫等を直ちに設置することがどうしても難しい場合には、調理器具・食器等の消毒を行い、乾燥させた上で清潔な場所に保管すること。なお、ネズミ・ゴキブリ・ハエ等が調理器具・食器等に触れることのないよう十分注意すること。

5 原材料等の保管管理の徹底について

原材料等の保管管理については、左記の原材料等の保管管理手順に沿って行い、温度の記録については、少なくとも[1]原材料の保管温度は適切であったか[2]調理が終了した食品を速やかに提供したか[3]調理終了後三〇分を超えて提供される食品の保存温度が適切であったかを実施献立表等に点検項目を設け、その適否を記録しておくこと。

(原材料等の保管管理手順)

(1) 野菜・果物

[1] 衛生害虫、異物混入、腐敗・異臭等がないか点検する。異常品は返品又は使用禁止とする。

[2] 各材料ごとに、五〇g程度ずつ清潔な容器(ビニール袋等)に密封して入れ、マイナス二〇℃以下で二週間以上保存する。

(検食用)

[3] 専用の清潔な容器に入れ替えるなどして、一〇℃前後で保存する。(冷凍野菜はマイナス一五℃以下)

[4] 流水で三回以上水洗いする。

[5] 中性洗剤で洗う。

[6] 流水で十分すすぎ洗いする。

[7] 必要に応じて、次亜塩素酸ナトリウム等で殺菌した後、流水で十分すすぎ洗いする。

[8] 水切りする。

[9] 専用のまな板、包丁でカットする。

(10) 清潔な容器に入れる。

(11) 清潔なシートで覆い(容器がふた付きの場合を除く。)、調理まで三〇分以上を要する場合には、一〇℃以下で冷蔵保存する。

(2) 魚介類・食肉類

[1] 衛生害虫、異物混入、腐敗・異臭等がないか点検する。異常品は返品又は使用禁止とする。

[2] 各材料ごとに、五〇g程度ずつ清潔な容器(ビニール袋等)に密封して入れ、マイナス二〇℃以下で二週間以上保存する。

(検食用)

[3] 専用の清潔な容器に入れ替えるなどして、食肉類については一〇℃以下、魚介類については五℃以下で保存する。(冷凍で保存するものはマイナス一五℃以下)。

[4] 専用のまな板、包丁でカットする。

[5] 速やかに調理へ移行させる。

6 加熱調理食品の加熱加工の徹底について

加熱調理食品の加熱加工については、中心部温度計を用いるなどして、中心部が七五℃以上の温度で一分以上又はこれと同等以上まで加熱したかを確認し、実施献立表等に点検項目を設け、その適否を記録しておくこと。

(参考資料2) 略

 

このページの作成所属
健康医療部 食の安全推進課 監視指導グループ

ここまで本文です。