福祉食事サービス事業における食品衛生管理に関する指針

更新日:平成30年4月16日

1 目的

 この指針は、厚生労働省所管の地域支援事業交付金事業、大阪府補助事業及び単独事業として市町村等が実施する高齢者など在宅等で福祉援護を必要とする人たちに対する食事サービス(以下「福祉食事サービス」という。)における食品の安全を確保するため、市町村等の事業実施者が講ずべき衛生管理体制の確立と必要最低限において管理すべき事項等を示したものである。

2 定義

福祉食事サービス事業とは、福祉を目的とし、実費(調理コストを含む)以外の対価を徴収せず、かつ食事の受給対象者が限定されている事業であり、おおむね次に掲げる形態の食事提供行為をいう。ただし、営業行為として実施されている事業は本指針の対象事業から除外する。

(1) 厚生労働省所管の地域支援事業交付金事業、大阪府補助事業及び単独事業として市町村が実施する高齢者等への配食サービス事業(市町村社会福祉協議会に事業を委託及び補助する場合を含む)。

(2) 市町村社会福祉協議会が実施する食事提供行為(調理部門を高齢者福祉施設や食品営業者等に委託及び補助する場合を含む)。

(3) 各種ボランティア団体、NPO法人が公共施設等の調理場を利用して実施する食事提供行為。

(4) ホームヘルパー等が家庭、高齢者福祉施設、高齢者共同住宅等の施設を使用して小規模・小範囲で実施する食事提供行為。

(5) 老人福祉施設等の集団給食施設設置者が調理場を利用して実施する食事提供行為。

3 衛生管理体制の確立

(1) 事業実施者は、福祉食事サービス事業の食品安全を確保するための管理組織を構築し、下記の衛生管理事項を網羅した運営要綱を作成し、事業の従事者に周知する。

(2) 事業実施者は、従事者に対して衛生管理に必要な教育を実施する。

(3) 事業実施者は、万が一事故が発生した場合に備え迅速な対応ができる体制を整える。

(4) 事業実施者は、調理部門及び配達部門などを高齢者福祉施設や食品営業者等に委託及び補助する場合には、委託及び補助先について食品衛生法の許可の有無、調製能力、衛生管理状況等を事前に確認するなど適正な選定を行う。

(5) 事業実施者は、福祉食事サービス事業を始める際、その事業に係る情報について、地元保健所長に届け出る。

(6) 市町村は、地元保健所と連携を保ち、食品衛生に関する指導・助言を得る。

4 衛生管理事項

  衛生管理は、「大量調理施設衛生管理マニュアル(平成9年3月24日付け 衛食第85号 厚生省通知)」又は「中小規模調理施設における衛生管理の徹底について(平成9年6月30日付け 衛食第201号 厚生省通知)」に基づく管理を基本とするが、事業規模が極めて小規模な場合等を勘案して事業実施者が必要最低限において管理すべき事項はおおむね次の事項である。

(1)   包括的事項

ア 調理従事者のうちから衛生責任者を定めること。衛生責任者は調理に係る全般を管理し、できる限り大阪府食品衛生法施行条例(平成12年3月31日条例第14号)別表第1の7項に定める食品衛生責任者の資格を有するものが当たること。

イ 調理従事者に対して、食中毒予防などの衛生教育を定期的に実施すること。

ウ 調理従事者の検便を実施するなど健康状態の把握に努め、食中毒の原因となる疾患又は感染する恐れのある疾患に罹患し、又はその疑いのある場合は、直接食品に接触する作業に従事させないこと。

エ 調理完了後、おおむね2時間以内に食べ終わるような運営に努めること。

オ 献立、原材料の仕入先、配達先、配達時刻の記録を1ケ月以上保管すること。

(2) 調理施設

ア 調理施設(厨房)は、専用の厨房を用意するか、公共施設等の調理室を利用すること。

イ 流水受槽式の手洗い設備を設け、消毒液、ペーパータオル、爪ブラシを備えること。

ウ 調理施設の規模及び設備並びに従事者数等を十分に勘案し、無理のない数量、献立等に心掛けること。

(3) 調理従事者の衛生管理

ア 自らの健康管理に十分注意すること

イ 始業時には手指の傷や体調を点検し、異常のある者は調理に従事しないこと。

ウ 調理時には、清潔な作業衣及び必要に応じてマスクを着用すること。

エ 調理時には、手指の爪は短く切り、指輪、時計をはずすこと。

オ 用便後、調理前、調理中は、必要に応じ、手指の洗浄、消毒を十分行うこと。

(4) 食品等の取り扱い

ア 食品材料の仕入れ

  [1] 原材料及び半製品の仕入れに当たっては、衛生上の観点から品質、鮮度、表示、包装の状態等について点検し、異常がある場合は使用しないこと。

  [2] 保存性のある食品を除き、当日に必要な量だけを仕入れること。

イ 食品の保存

  [1] 購入した食品は適切な温度で保管すること。

  [2] 他の食品を汚染しないよう保管すること。

 ウ 調理器具

  [1] 調理器具・食器類は清潔なものを使用すること。なお、調理器具・食器類は、毎日食事を提供する施設は毎日、それ以外の施設は調理開始前に殺菌・消毒してから使用すること。

  [2] まな板・包丁などの調理器具は、肉・魚・野菜など食品の種類、あるいは調理前・調理済など食品の状態に応じて、それぞれ専用のものを用意し区分して使用すること。

 エ 調理

  [1] 前日調理をしないこと。

  [2] 魚介類は流水でよく洗ってから調理すること。

  [3] 冷凍品の解凍は常温で行わないこと。

  [4] 提供する食品はできる限り加熱調理したものであること。また、中心部まで熱が通るよう十分に加熱すること。

  [5] 調理は、一連の作業で行うこと。やむをえず調理途中で作業を中断する場合は、冷蔵庫で保管すること。

  [6] 盛り付けは、はし(トング)又は衛生手袋を使用して行うこと(素手で直接取り扱わないこと)。

 オ 検食(保存食)

    検食(保存食)はできる限り保存すること。この場合、献立毎に50g以上を新しいポリ小袋に採取し、食事毎にひとまとめにして冷凍庫で2週間程度保管することが望ましい。

(5) 配食サービス

  ア 配食に際しては、食品をラップ等で覆うか、ふた付きの容器に入れる等ほこりや異物が入らぬよう注意すること。

  イ 食事の運搬は、保冷(10℃以下をめやす)又は保温(65℃以上をめやす) 設備のあるクーラー等容器又は車両を使用して適正な温度管理を行って短時間に行うこと。

  ウ 配達の際、仕分等のため中継地点を設ける場合は、屋内の衛生的な場所を使用すること。

  エ 利用者に手渡すときは、次のことを口頭あるいは書面により注意すること。

  [1] 受け取り後、すぐにお召し上がりください。

  [2] やむを得ず保存する場合は、冷蔵庫で保管してください。また、時間が経過した時は、思い切って捨ててください。

配食弁当はリスクの高い食品です。

・・・・・・食中毒菌は適度な温度があれば、時間とともにどんどん増殖します。・・・・・

[1]     盛り付ける食品は、調理終了後から時間が経過している。

[2]     配達に時間を要している。

[3]     食べるまでほとんどの場合、常温におかれ、また、食べる時間も不確定である。

[4]     利用者が健康弱者であること。

このため、配食弁当は一般の食事と異なり、より高度な衛生管理が必要な食品です。


●参考資料

大量調理施設衛生管理マニュアル(外部サイト)

中小規模調理施設における衛生管理の徹底について

高齢者を対象とした食事の提供による食中毒の防止について

《食品衛生の手引き》『福祉食事サービスを提供する皆様へ』

街かどディハウス・グループホーム用資料家庭でできる食中毒予防の6つのポイント(外部サイト) 



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健康医療部 食の安全推進課 監視指導グループ

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