【日 時】平成25年9月19日(木曜日)
講演(トークセッション):18時から19時30分まで。 交流会:19時30分から20時30分まで。
【メインスピーカー】株式会社 日本電商 代表取締役社長 寺脇 康祐 氏
【コーディネーター】りそな銀行 インフォメーションオフィサー 奥田 浩之 氏
【場 所】大阪産業創造館
【参加者】13名
【内 容】 特定の業界の成り立ちや課題、今後の方向性について紹介いただき、参加者の皆さんが自ら
の業界と比較しながら、今後活かせる要素を汲み取っていただくため、講師と参加者が意見交換
できるトークセッション形式で実施。
『第1部』 テーマ「卸売業としての付加価値について」
◇「価格差」以外の別の価値とは
大手メーカーのナショナルブランドを扱うがためにメーカーから値段を決められており、他社との
価格差を出すのは非常に困難である。そこで、日本電商では、お客様からよく言われる「値段は
高いが人を騙すことはしない。正直にやっている。」という『きっちり』と、「お客様の要望に馬鹿
正直に応えているということが安心だ。」という『安心と納得』を強みに、社員一人ひとりがお客
様へ提供する少しの良さや遺産を積み上げてきたものを付加価値としている。
◇人材育成の難しさと工夫している点とは
今の若者は失敗することを非常に恐れ、格好悪いことであると非常に嫌がる傾向にある。学生時代
にアルバイト経験が豊富であるが故にマニュアルに慣れてしまっている。ところが日本電商では営業に
関するマニュアルが揃っておらず、「先輩の背中を見て覚えろ」「お客様に怒られて覚えろ」といういわ
ゆる暗黙知であったが、本人が潰れたり、会社に来なくなったり、非常に会社にとって損失が大きい。
そのため、マナーブックや過去の失敗事例集を作成したり、今期は一部でも営業マニュアルを作って
いければと検討している。また、最近では、「サンクスカード」という手法を使い、社員に自信を持たす
ために感謝の意を伝えることを行っている。感謝が自分に返ってきたら凄く自信になる。
◇これからの卸売業
「卸売業」と「商社」の違いは、自ら値決めできるのが「商社」、値決めできないのが「卸売業」と考
えている。これからはメーカー機能や自己開発をして、自分で値段が付けられるような商社としての
機能が必要。
また、卸売業同士の連携(協業)も今後必要だと考える。卸は売り先を持っており、お客様という
財産があり、そのお客様には今まで自分たちが流通させていない商品以外でも売れるはず。みんな
が持っているネットワークをお互いに活用し合うというのは大切なことではないかと思う。販売代理
から購買代理へという機能を持つこともこれからのキーワードになってくると考える。
『第2部』 寺脇社長と参加者、参加者同士の交流会・名刺交換会
このページの作成所属
商工労働部 中小企業支援室商業振興課 商業振興グループ
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