はじめに

更新日:2009年8月5日

                 はじめに


 大阪府における障害のある幼児・児童・生徒の教育は、ノーマライゼーションの理念の下、「ともに学び、ともに育つ」教育を基本とし、将来、自らの選択に基づき地域社会で自立した生活を送ることができるよう、子どもたちの可能性を最大限に伸ばすことを大切にしてきました。
 また、障害のある子どもと周りの子どもが、「ともに学び、ともに育つ」ため、子どもたち一人ひとりがお互いに尊重し、個性を認め合い、他人への思いやりの心を育めるよう取組みを進めてきました。そして、現在、ほとんどの小・中学校においては、養護学級が設置され、障害のある児童生徒がともに学んでおり、高等学校においても障害のある生徒が学ぶようになってきました。

  しかしながら、このような取り組みの一方で、障害のある子どもに対するいじめや、体罰などの問題事象が生起しています。
 これまで取り組んできた教育が、障害者に対する表面的な理解にとどまっていたり、障害についての理解が深まっていなかったのでないか。障害のある子どもに真正面から向き合ったものになっていなかったのではないか。また、教職員の人権に対する感性や意識が十分ではなかったのではないか等、今一度、これまでの取り組みを点検し、「ともに学び、ともに育つ」教育の一層の充実を図っていく必要があると考えます。


 本冊子は、各学校(園)が、今後の特別支援教育の動向も見据えつつ、障害のある一人ひとりの子どもに即した教育をすすめ、「ともに学び、ともに育つ」学校づくりを行うため、めざす教育の方向や考え方を整理し、実践の指針を示すものです。特に、各学校園が、障害のある子どもを迎え入れ、充実した学校生活を保障し、次の段階に送り出すまでの、各ステージにおいて留意すべき点を、基本的な考え方と効果的な実践事例に基づいて示しております。

 各学校(園)においては、障害のある子どもの自校の実態や課題を見直すとともに、「ともに学び、ともに育つ」学校づくりをさらに推進していただきますよう、校内研修等で本冊子が活用されますことをお願いします。

                              大阪府教育委員会 小中学校課・高等学校課・障害教育課

このページの作成所属
教育庁 市町村教育室小中学校課 教務グループ

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