浄化槽のはたらきや仕組みについて

更新日:2020年2月19日

公共下水道が設置されていない地域でトイレを水洗化する場合、浄化槽を設置しなければなりません。
浄化槽は、し尿だけを処理する浄化槽(単独処理浄化槽)と、し尿だけでなく台所、洗たく、風呂等のすべての生活雑排水も併せて処理する浄化槽(合併処理浄化槽)があります。
平成9年10月からは合併処理浄化槽が設置されるようになりました。

浄化槽を管理されている方には、維持管理・清掃・法定検査の3つのことが義務づけされています。

詳しくは以下のページをご覧ください。

浄化槽の維持管理はどうすればいいの?
浄化槽を適正にお使いいただくために

汚水が浄化されるしくみ

 汚水の中身を診ると台所やトイレなどから排出される有機物です。
この有機物を食べてくれる微生物を浄化槽の中に繁殖させて汚水をきれいにしています。
浄化槽の型式は様々ですが、この微生物をうまく繁殖させるための工夫が凝らされています。


浄化槽の構造

 浄化槽は、微生物をうまく繁殖させるための装置や処理された水を消毒するための装置が付いています。
浄化槽を地面の上から見るとマンホールしか見えませんが、槽の中で分かれており、液体と固体に分ける分離槽、空気を吹き込み微生物を繁殖させるばっ気槽や沈殿槽、放流水を消毒する消毒槽とからできています。
また、ばっ気槽に空気を送るブロアー(エアーポンプ)も本体から少し離れて雨がかからないところに設置されています。

浄化槽のしくみ(断面イラスト)

  • 分離槽の働き

 汚水が最初に入ってくる槽です。汚水を液体と固体に分ける働きをします。
分離槽に入った汚水は、しばらくすると槽の上層には水より軽い固体、下層には重い固体が沈殿します。そこで槽の中間の液体をうまく次の槽に送ってやります。

  •  ばっ気槽の働き

 分離槽から入ってきた汚水をエサにしている微生物を繁殖させ、その働きできれいにします。
ばっ気槽はその名前のとおり空気を送り酸素を好む微生物を繁殖させる槽です。
 接触ばっ気槽と分離ばっ気槽があり、接触ばっ気は、接触板に酸素を好む細菌を繁殖させるタイプです。この酸素を好む細菌が増えてくると、接触板のすき間が狭くなり、目詰まりををおこし浄化能力が落ちてきます。
分離ばっ気は、槽の中に直接酸素を好む細菌を繁殖させるタイプです。清掃後の浄化能力が悪く、正常な状態になるまで少し時間がかかるのが欠点です。

  •  沈殿槽の働き

 この槽は、ばっ気槽で繁殖した微生物や固形の汚れを沈殿させ、きれいになったうわ水を消毒槽に送り、沈殿物をばっき槽に戻す役目をしています。ばっ気槽で活発に動いていた汚水をうまく静止させたり、沈殿物をうまく戻す工夫がされています。

  • 消毒槽の働き

 浄化槽から放流するためには、消毒をする必要があります。消毒薬は塩素剤が用いられ、液体と固体の剤型がありますが、取り扱いが簡単で、長時間消毒効果を発揮する固形タイプが多く用いられています。

  • ブロアー(エアーポンプ)

 ばっ気槽の中に、空気を送り汚水を撹拌させると同時に酸素を好む微生物を繁殖させるためにブロアー(エアーポンプ)が必要です。そのためブロアー(エアーポンプ)が故障すると短時間に酸素を好む微生物が死滅し悪臭を発するようになります。

このページの作成所属
健康医療部 四條畷保健所 衛生課

ここまで本文です。


ホーム > 健康・医療 > 保健所 > 環境衛生に関する業務 > 浄化槽のはたらきや仕組みについて