自治の窓  選挙事務に係る給与の支給方法と管理職手当を支給すべき役職の範囲について―大阪府内未適正化団体の課題及び対応策― 「1」

更新日:平成29年5月31日

1. はじめに

 本稿では、大阪府が府内市町村に対し積極的に助言を行っている「選挙事務に係る給与の支給方法」と「管理職手当を支給すべき役職の範囲」の適正化について、府内市町村の現状に即して論ずることとする。
 前者について、現在、府内市町村で、選挙事務に従事した職員に対し不適切な方法で給与を支給している団体が見受けられるが、この不適切な給与支給に、後者についての誤った考え方が起因しているケースがあると筆者は考えている。
 そのため、前者の選挙事務に係る給与の支給方法を適正化するにあたり、その時点で後者の管理職手当の支給範囲が不適正な状態であれば、前者の課題について適正化することは難しいであろう。これら2つの給与課題は相互に関連するものであり、双方が適正な状態になるよう取り組むことがこれらの課題解決において肝要である。

本稿の狙い

 「選挙事務に係る給与の支給方法」と「管理職手当を支給すべき役職の範囲」について、これらが相互に関連する課題であることを踏まえ、まずは適切な法令解釈や運用方法の整理を行う。さらに、適正化に向けた取組みに伴い生じうる課題や懸念事項についても検討を行うとともに法令や制度趣旨に立ち返って取り組むことの重要性を提言する。

本稿の構成

 まず、「2.選挙事務に係る給与の支給方法について」において、選挙事務に係る給与の支給方法に関して、適正な運用方法について役職ごとに整理を行い、それに向けた課題に係る検討を行う。続いて「3.「選挙事務に係る給与の支給方法」と「管理職手当を支給すべき役職の範囲」の関連性について」において、選挙事務に係る給与の支給方法の課題が、管理職手当を支給すべき役職の範囲の課題といかにつながっているのか確認する。「4.管理職手当を支給すべき役職の範囲について」において、管理職手当の支給対象とすべき役職の範囲に関して、労働基準法上の管理監督者の考え方を整理した上で係長級、課長補佐級の管理監督者該当性について確認していく。また、当該適正化にあたっての懸念事項についても検討を行う。それらを踏まえ、最後に「5.まとめ」で、総括として、上記2.及び4.の適正化に向けた今後の指針を示す。
 
本稿が、これらの課題に取り組む必要のある府内市町村にとって、適正化に向けた取組みを一層推進するための後押しとなることを願うほか、既に適正状態にある団体にとっても、本稿を参考にしていただき、各団体個別の給与課題への取組みを促進する一助となれば幸いである。
 
なお、文中の意見に係る部分は筆者の私見であることを予めお断りしておく。

「2.選挙事務に係る給与の支給方法について」はこちら

このページの作成所属
総務部 市町村課 行政グループ

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