自治の窓 地方公務員の任用と要員管理に係る一考察 「第3章 任用根拠別府内職員数の現状」

更新日:平成27年5月1日

 第3章 任用根拠別府内職員数の現状

1.府内正職員数の推移

 府内の正職員数のカウントの方法は、総務省実施の定員管理調査の各年度の総職員数から別途総務省において実施している「地方公務員の再任用実施状況調査」、「地方公共団体における任期付採用制度の運用状況に関する調査」で明らかとなる再任用常勤職員、任期付常勤職員を差し引き算出することができる。また、定員管理調査では18日以上勤務する月が12月以上ある臨時・非常勤職員をカウントすることになっているが、府内市町村において実績がゼロであるため考慮する必要はない。
 なお、推移の期間について、平成17年度から平成24年度の間としているが、これは総務省実施の「臨時・非常勤職員に関する調査」が平成17年、20年、24年の3回しか実施されておらず、その期間の任用根拠別の職員数の推移や任用根拠別職員数の状況を考察するためである。

<正職員の推移>
正職員数の推移のグラフ 

正職員は平成17年度から平成24年度の間に7,439人減少し、平成17年度から15.6%減少している。削減率については鈍化の傾向にある。その部門別、職種別の削減人数については、以下定員管理調査で実施される部門別職員数推移、職種別職員数から一定推測が可能となっている。推測であるのは、定員管理調査では再任用常勤職員、任期付常勤職員の部門別職員数まで把握できないためである。

<部門別職員数増減>※再任用常勤職員・任期付常勤職員含む

年度

一般行政
部門

教育
部門

消防
部門

普通会計
部門

公営企業
会計部門

合計

平成17年度

26,180

7,292

3,812

37,284

10,634

47,918

平成20年度

24,086

6,348

3,838

34,272

10,409

44,681

平成24年度

22,074

5,419

3,853

31,346

9,493

40,839

平成17年度比増減

-4,106

-1,873

41

-5,938

-1,141

-7,079

増減率

-15.7%

-25.7%

1.1%

-15.9%

-10.7%

-14.8%

平成20年度比増減

-2,012

-929

15

-2,926

-916

-3,842

増減率

-8.4%

-14.6%

0.4%

-8.5%

-8.8%

-8.6%


部門別で確認すると、一般行政部門では、削減人数が最も多いのは、もともと職員数が最も多い一般行政部門であるが、削減率については、教育部門が最も高い結果となっている。

<職種別職員数推移>※再任用常勤職員・任期付常勤職員含む
職種別職員数の推移のグラフ

 職種ごとにその減少の内訳を確認すると、全体的に減少傾向にあるが、一般事務職が約2,000人、保育士約1,000人、調理員約760人、清掃職員約740人、守衛・庁務員約570人、その他技能労務職員約800人、と6職種で減少人数の約8割を占めている。
 特徴としては、一般事務職員が減少要因の多くを占めるものの、削減率は11.6%となっており、調理員、清掃職員、守衛・庁務員、運転手・車掌、電話交換手等の技能労務職員については、減少人数の内訳の多くを占め、かつ平成17年度と比較し削減率が非常に高い(約60%の職種もある)ため、業務委託、民営化等のアウトソーシングによって職の改廃を実施している団体が多いことが推測される。なお、福祉関係職員、消防吏員については増加傾向にあり、定数削減を実施しつつ、特定部門の増員、専門分化等の組織の充実化を図っていると推測される。
 なお、削減人数の多い職種、例えば調理員などの技能労務職は、教育部門に配置されているケースが多いため、教育部門の削減率が高くなったのではないかと推測する。

2.府内臨時・非常勤職員数の推移

 平成17年、平成20年、平成24年に実施された総務省実施の臨時・非常勤職員に関する調査に基づき、その職員数の推移を明らかにする。
 調査対象となる臨時・非常勤職員は1週間当たりの勤務時間が19時間25分以上(平成17年度調査においては20時間以上)の職員で、任用期間が6月以上又は6月以上となることが明らかな職員で、選挙及び国勢調査の実施に伴って採用した臨時・非常勤職員については、当該年度の特殊事情によるものとして、対象職員から除かれている。
 その他、本調査において、特別職非常勤職員については、地公法3条3項3号に規定される非常勤職員であり、法第3条第3項第2号に規定する委員及び委員会(審議会その他これに準ずるものを含む。)の構成員の職で臨時又は非常勤の者は含まない。また、臨時的任用職員については、地公法第22条第2項又は第5項に基づき臨時的任用されている者であり、地方公務員の育児休業等に関する法律第6条第1項第2号に基づき臨時的任用されている者、女子教職員の出産に際しての補助教職員の確保に関する法律第3条に基づき臨時的任用されている者及び同法第18条第1項に基づき短時間勤務職員として任用されている者は含まない。
 なお、その他条例、規則、要綱、内部規定等を根拠として当該地方公共団体の定数外職員として取り扱われている者、つまり任用上の根拠は必ずしも明確ではないものの当該地方公共団体の定数外職員として取り扱われている者については、平成17年調査においてはその他職員として計上されているが、平成20年、平成24年調査ではその他職員の区分を設けず、特別職として任用される場合は特別職非常勤職員、一般職として任用される場合は一般職非常勤職員に計上することとなっている。

<任用根拠別臨時・非常勤職員数の推移>

年度

任用根拠別職員数

特別職
非常勤

一般職
非常勤

臨時的
任用

その他

合計

平成17年度

5,568

1,177

5,875

1,643

14,263

平成20年度

6,013

2,177

5,899

14,089

平成24年度

6,990

2,663

6,946

16,599

平成17年度比増減

1,422

1,486

1,071

-1,643

2,336

平成20年度比増減

977

486

1,047

2,510


 任用根拠別の増加で確認すると平成17年度が、任用上の根拠は必ずしも明確ではないものの当該地方公共団体の定数外職員として取り扱われている者がその他職員に計上されている関係上、純粋な平成24年度との増減は比較できないが、合計で2,336人増加していること、平成20年度と比較してすべての任用根拠別職員数が増加していることが確認できる。

<部門別臨時・非常勤職員数の推移>

年度

部門別臨時・非常勤職員数

一般
行政

教育

消防

普通
会計

公営
企業
会計

合計

平成17年度

7,918

5,268

8

13,194

1,069

14,263

平成20年度

6,887

5,336

17

12,240

1,849

14,089

平成24年度

8,446

6,448

23

14,917

1,682

16,599

平成17年度比増減

528

1,180

15

1,723

613

2,336

増減率

6.7%

22.4%

187%

13.1%

5.7%

16.4%

平成20年度比増減

1,559

1,112

6

2,677

-167

2,510

増減率

22.6%

20.8%

35.3%

21.9%

-9%

17.8%

 

 そして、部門別で確認すれば、臨時・非常勤職員の約90%が一般行政部門と教育部門に配置されており、平成20年度と比較して、一般行政部門で1,559人、教育部門で1,112人増加している。これに対して、正職員は、平成20年度と比較して、一般行政部門が2,012人、教育部門が929人減少している。このことから業務のアウトソーシングに伴う常勤職員の減少、業務時間延長等の住民サービス充実のための臨時・非常勤職員の増加等、減少要因と増加要因が異なるケースも想定されるものの、一定、正職員これまで担っていた業務の一部を臨時・非常勤職員が代わり行っていると推測される。

<職種別臨時・非常勤職員数の推移>
職種別臨時・非常勤職員数の推移のグラフ

 職種別の臨時・非常勤職員の推移については、正職員において削減人数の多い保育士、調理員、技能労務職員については、増加はしているものの、増加率は低いことがわかる。このため、これらの職種については正職員が担っていた事務の一部を臨時・非常勤職員が担っているケースよりも、民間委託等の業務のアウトソーシングによって職の改廃を実施し、職員数を削減しているケースが多いことが推測される。また、臨時・非常勤職員のうち一般事務職員、その他職員についてはその増加が顕著であり、保育士や調理員と異なり、正職員の業務の一部を臨時・非常勤職員が担っていることが多いのではないかと思われる。
 臨時・非常勤職員の勤務時間及び任用期間については、平成24年度の臨時・非常勤職員調査によれば、各団体によって多様であり、調査においても代表的な任用期間と勤務時間が職種ごとに調査されており、正確な勤務時間を算出することは困難であるが、傾向としては特別職非常勤職員、一般職非常勤職員の1週間当たりの勤務時間が24時間から31時間が多く、任用期間は12月としている団体が多い。また臨時的任用職員の勤務時間については、38.75時間とフルタイム勤務が多く、任用期間については地公法どおり6月任用・6月更新可の12月任用を採用している団体が多い。
 このため、平成20年度の任用根拠別臨時・非常勤職員数と比較すると、(平成17年度はその他職員が計上されており比較できないため20年度数値を採用)特別職・一般職非常勤職員が1,463人増加し、臨時的任用職員が1,047人の合計2,510人増加している(平成17年度比では合計2,336人増加)していることから、おおよその数字となるが、特別職・一般職非常勤職員の勤務時間を27時間(常勤職員の勤務時間換算で0.7人)と考え、臨時的任用職員の勤務時間を38.75時間(常勤職員の勤務時間換算で1人)と考えれば、常勤職員の勤務時間で換算すると臨時・非常勤職員は約2,000人(1,463人×0.7+1,047人)程度増加していると考えられる。

3.府内再任用職員の推移

再任用職員数については、総務省実施の再任用・退職状況調査に基づいている。なお、本調査においては、部門別の再任用職員数については調査対象ではなく、職種別の再任用職員数についても、国家公務員の給料表と連動した職種分類において計上することになっており、定員管理調査、臨時・非常勤職員と単純に比較することは困難である。

<再任用職員数の推移>

団体名

再任用常勤職員

再任用短時間勤務職員

平成17年度

107

723

平成20年度

148

1,833

平成24年度

242

3,099

平成17年度比増減

135

2,376

平成20年度比増減

94

1,266

 再任用職員数については、再任用短時間勤務職員数の増加が顕著であり、平成17年度723人から、平成24年度3,099人と、約2,400人増加し、平成17年度と比較して約4倍となっており、定数外職員の増加は顕著である。
再任用常勤職員を任用することは、定員管理に影響を与えることから、その分新規採用職員を抑制しなければならず、年齢構成比に歪みが生じてしまうことを課題として挙げている団体が多く、再任用常勤職員に任用したことのある団体は平成24年度時点で23団体と半数強に留まる。
 再任用制度を運用している団体においても、このような理由から定年退職職員を再任用短時間勤務職員のみで任用するケースが多く、平成24年度時点で再任用職員自体を過去に任用したことがない町村もある。
再任用職員の職種別内訳についてであるが、定員調査の職種、臨時・非常勤職員の職種の分け方とも異なり、国の各職の俸給表に相当する職員別(例えば技能労務職は、国の行政職俸給表(二)の適用を受ける者に相当する職員)に区分されており、調査結果は下記のとおりである。

<職種別再任用常勤職員の推移>

年度

一般行政職

税務職海事職研究職医療職福祉職企業職消防職技能労務職教育職警察職合計
H17年度32310013026700107
H20年度9820024592800148
H24年度194600566131200242
H17年度比増減162-250043611-5500135
H20年度比増減964003214-160094

<職種別再任用短時間勤務職員の推移>
年度一般行政職税務職海事職研究職医療職福祉職企業職消防職技能労務職教育職警察職合計
H17年度297800612 8131500723
H20年度1,0204900514164144463101,833
H24年度1,8551010094130116264534503,099
H17年度比増減1,558930088118116183219502,376
H20年度比増減835520043895212071401,266


 職種別で見れば、一般行政職、技能労務職の割合が高く、職種別の内訳でみると、平成17年度と比較すると、同様に一般行政職、技能労務職の増加が顕著である。再任用短時間勤務職員は、その任用により軽減される業務量に見合う定員を削減することが基本であるので、正職員の職の一部を再任用職員が担っていることになる。
 ただし、勤務時間が常勤職員と比し短い点から、常勤職員1人に対して、再任用短時間勤務職員1人が代替として配置されるわけではない。
 府内市町村の再任用短時間勤務職員の勤務時間については、総務省調査結果は以下のとおりとなっている。

<再任用短時間勤務職員の勤務時間>

年度

再任用

短時間勤務職員数

勤務時間

16時間以上20時間未満

20時間以上24時間未満

24時間以上28時間未満

28時間以上30時間未満

30時間以上
32時間以下

平成17年度

723

23

34

14

15

637

3.2%

4.7%

1.9%

2.1%

88.1%

平成20年度

1,833

44

100

15

42

1632

2.4%

5.5%

0.8%

2.3%

89.0%

平成24年度

3,099

10

63

171

12

2843

0.3%

2.0%

5.5%

0.4%

91.7%

 再任用短時間勤務職員の勤務時間について、30時間以上32時間以下が占める割合が約90%となっており、常勤職員の約8割の勤務時間となっている。このことから、再任用短時間勤務職員の職については、業務量ベースで単純に考えると、常勤職員0.8人とカウントすることができると考える。
 この考えを増加人数に適用すると、おおよその計算で、2,376人×0.8人=約1,900人となり、任期の定めのない職員が約1,900人増加していることと同様であると考える。
 このため、任期の定めのない職員が7,439人減少していることになっているが、実態としては、再任用常勤職員135人と再任用短時間勤務職員を常勤換算した約1,900人を足し、約2,000人は減少していないことと同様であると考える。


<定年退職者の再任用率>

H17

H18

H19

H20

H21

H22

H23

H24

前年度定年退職者数(A)

949

556

1074

1646

1685

1700

1583

1275

(A)のうち再任用常勤職員に任用

48

35

49

99

83

120

94

58

(A)のうち再任用短時間勤務職員に任用

363

245

553

923

967

962

888

720

定年退職者の再任用数合計

411

280

602

1022

1050

1082

982

778

定年職員の再任用率(%)

43.3%

50.4%

56.1%

62.1%

62.3%

63.6%

62.0%

61.0%


 また、定年退職者の再任用率については、平成17年度から平成24年度までの推移から約6割の定年退職者が、再任用常勤職員及び再任用短時間勤務職員に任用されている。再任用制度の十分な整備が進んでいない団体についても、定年退職等をする職員が平成26年4月以降に雇用と年金が接続されずに無収入となる期間が発生しないように、再任用制度の構築と円滑な運用が求められていることから、平成26年度以降においては、無収入期間の発生の関係から再任用を希望する定年退職者(再任用率)は増加すると考えられるため、各団体において課題の整理と方策の検討をする必要がある。

4.府内任期付職員数の推移について

任期付職員数の推移については、総務省実施の「地方公共団体における任期付採用制度の運用状況に関する調査」に基づいている。

<任期付職員の推移>

年度

任期付職員の推移

特定任期付
職員
(3条1)

一般任期付
職員
(3条2)

4条任期付
職員
(4条)

任期付短時間
勤務職員
(5条)

平成17年度

0

1

0

23

平成20年度

3

5

68

913

平成24年度

6

50

170

1,173

平成17年度比増減

6

49

170

1,150

平成20年度比増減

3

45

102

260

 任期付職員数については、職種別の人数の調査は実施されておらず、具体的な任用根拠別の職員が具体的に従事している職を職務分野ごとに自由記述することとなっており、データ集計は困難である。それぞれの具体的な職が従事する職務分野については、平成24年度調査結果は以下表のとおりであり、放課後児童指導員、司書、幼稚園講師等教育関係が約38%、保育士、ケースワーカー等福祉関係が37%とこれらの職務分野で3/4の職員数を占めている。

<平成24年度任期付職員の職務分野別の採用状況>

職務
分野
合計
一般
事務
医療
関係
法務
訟務
関係
IT
関係
危機
管理
関係
教育
関係
福祉
関係
まち
づくり
関係
徴税
関係
その
土木
建築
関係
1,399115961725275172181068

 なお、任期付短時間勤務時間の勤務時間については、平成24年度調査結果によれば、1,173人中、2名が週8時間以内勤務、1名が週8時間以上16時間未満勤務、2名が16時間以上24時間未満勤務、それ以外の1,168人が週24時間以上32時間以内勤務となっている。
 任期付短時間勤務職員についても再任用職員と同様に正職員と同様の業務に従事することを想定しており、仮に1,168人が週28時間勤務であると考えた場合、常勤職員1人あたりと比較すると任期付短時間勤務職員は約0.72人となる。この考えから、平成17年度と比較して任期付短時間勤務職員が1,150人増加していることから、常勤換算すると、828人増加していることとなる。任期付常勤職員が平成17年度と比較して、225人増加していることから約1,000人(828人+225人)の正職員が増加していることになると考える。
  任期付職員が一定期間の業務増、専門的な知識をもつ職員の確保が困難である等の場合に任用されることから、常勤職員が恒常的に担う職の代替ではなく、新たに設置される職への配置や非常勤職員からの任用根拠の切り替えが増加の理由と推測される。

5.任用根拠別府内職員数の現状と傾向分析

(1)定数外職員を含めた職の数の推移について

前項で述べた任用根拠別職員数を一つにまとめたものが以下の表である。

任用根拠別職員数まとめのグラフ

 職員の任用については、「職に人を就けること」と考えられ、任命権者が職員を任命することができるのは「職員の職に欠員が生じた場合」でありこの欠員とは、職員の任命を予定しうる地位に現に具体的人が充てられていない場合という意味であると解されるため、正職員以外の各任用根拠の職も含め、職員数は職の数であると考えることができる。
 正職員、いわゆる正職員は平成17年度と比較し、約7,400人減少し、臨時・非常勤数は約2,300人、再任用職員数は約2,500人、任期付職員数は約1,400人皆増しており、述べ人数でカウントすると、約1,200人減少していることから、職の数として約1,200減少していることになる。
 減少した職については、おそらく業務委託、指定管理者等のアウトソーシングや事務の見直し等によるものと思われる。

(1) 労働時間で換算した場合の職員数の推移について

一方で、定数外職員数を労働時間で常勤職員と比較した場合の増加については、これまで述べてきたように勤務時間が多様であり、具体的に個々の職員の勤務時間が調査されていないために厳密に算出することはできない。よっておおよそでしか算出できないが、正職員の労働時間を「1」とした場合、臨時的任用職員、再任用常勤職員、任期付常勤職員は同じく「1」となり、特別職・一般職非常勤職員を「0.7」、再任用短時間勤務職員を「0.8」、任期付短時間勤務職員を「0.72」と考えると、以下のとおり、2,400人減少していることになる。

正職員

約7,400人

減少

臨時・非常勤職員

約2,000人

増加

再任用職員

約2,000人

増加

任期付職員

約1,000人

増加

 このように、正職員の数が約7,400人減少していることに対して、それ以外の職員が約6,200人、労働時間換算であれば想定で約5,000人増加しているが、集中改革プランでは平成17年度から平成22年度の間に定員を11.4%削減しているが、定数外職員数を常勤職員に換算すると、平成17年度から平成24年度の間に実態として約5%削減していることに留まっているのではないかと思われる。この差分については、正職員が平成17年度まで担っていた職の一部を臨時・非常勤職員、再任用職員、任期付職員が担っていることを示していると推測される。
 事実、以下円グラフのように、総職員数に対する正職員割合は平成17年度から平成24年度までの間に76%から66%にまで低下し、定数外職員割合は皆増となっている。

<平成17年度任用根拠別職員数内訳>
平成17年度任用根拠別職員数内訳円グラフ

<平成20年度任用根拠別職員数内訳>
平成20年任用根拠別職員数内訳円グラフ

<平成24年度任用根拠別職員数内訳>
平成24年度任用根拠別職員数内訳円グラフ

(3)職員配置の傾向について
 
 平成24年度総職員のうちの臨時・非常勤職員が占める割合について、行政部門別に見ると、一般行政部門が約28%、教育部門が54.3.%、消防部門が0.6%、公営企業会計部門が15.1%と部門によって大きく配置状況が異なる。
 平成24年度臨時・非常勤職員数16,599人の職別内訳では、保育士が4,049人(24%)と最も多く、その他職員3,723人(23%)、一般事務職員3,555人(21%)、技能労務職1,440人(9%)、給食調理員1,359人(8%)という順になっている。
 保育士については、平成24年度の定員管理調査における職種別職員数においては、正職員、再任用常勤職員、任期付常勤職員を合わせて、3,092人となっており、臨時・非常勤職員(4,049人)より少ない結果となっており、給食調理員についても同様に、正職員が921人であることに対し、臨時・非常勤職員が1,359人となっている。
 このように、職種によっては、正職員を原則とする地方公共団体の運営とは異なる運営が為されているケースもある。
再任用職員数は、平成23年度まで定年退職者が毎年増加している中、増加傾向にあったが、定年退職者が減少に転じた平成24年から若干減少している。
 定年退職者の再任用率は、平成17年度43.3%から増加し、平成22年度63.6%をピークに、平成23年度以降若干減少している。(平 均約6割の定年退職者が毎年再任用されている)。
 しかし、平成26年度以降退職後の無年金期間が発生することから、再任用率は増加することが想定される。あくまで参考ではあるが、平成25年4月現在の府内市町村の職員のうち59歳が1012人、58歳が1092人、57歳が1107人であることから、その6割以上が今後再任用されることが予想される。
 総職員数に対する再任用職員割合は府内市町村全体で5.4%となっており、割合が高い市はA市(11.8%)、東大阪市(9.8%)C市(9.7%)となっている。なお再任用を平成17年度から平成24年度まで一切実施していない市は、能勢町、忠岡町、熊取町、田尻町の4町となっている。
 任期付職員について、平成17年度は2団体23人に対し、平成25年度では22団体1310名まで拡大しており、任命されている職を調査から確認すると、保育士、幼稚園講師、看護師等もあることから、従来臨時・非常勤職員として任用していた職を、本格的な業務が実施可能な任期付職員に置き換えているケースも発生していると思われる。
 また、任用根拠ごとの職員を確認していくと、同様の業務に従事している特定の職種の職員(例えば保育士等)が、ある団体では一般職非常勤職員として任用され、別の団体では特別職非常勤職員として任用され、また別の団体では任期付短時間勤務職員として任用されているケースが見受けられる。どの職員をどのような任用根拠で任命するかは地方公共団体の長の専権事項ではあるが、総務省通知において示される各任用根拠の特徴を参考に、各市町村においては任用根拠を今一度整理する必要があると考える。

(4)事例にみる定数外職員を含めた総職員数の現状分析

 次に定員管理調査においては定数外職員数が含まれていないため、定数外職員を含めた職員数はどのように変化しているか、それぞれの団体においてどのような特徴があるが、8団体を抽出し、検証する。

<団体別総職員数(定数外職員含む)>

類似
団体
分類(平成25年4月1日)
H24年度総職員数
団体名定数内定数外
職員数
任期の定めのない常勤職員と同様の業務可臨時・補助的業務 
任期の定めのない常勤職員数再任用
常勤
職員
任期付
常勤
職員
定数

職員
小計
再任用
短時間
勤務
職員
任期付
短時間
勤務
職員
任期の定めのない常勤職員と同様の業務のできる職員数特別職
非常勤
一般職
非常勤
臨時的
任用
職員
臨時・補助的業務に従事する職員数定数外
職員数
3−1A市9991001,00917601,185109452433975731,582
3−1B市8285083352088549132512322841,117
2−1C市39440398580456113449184242640
2−1D市509014523887618008585180703
5−2E町24490253100263400248288298551
5−2F町230002300023001100110110340
4−2G町15900159312174012156168183342
4−2H町1630016343170400468693256


◇A市とB市の比較

 A市とB市は定員管理調査における類似団体に位置づけられ、人口、面積、産業構造等が似た団体であるが、任用根拠別の職員配置の状況は異なっている。
 全体としてA市の職員数が多い傾向にあるが、定数内職員数がB市833人と比較して、A市1,009人と約1.2倍A市の方が多いことに対し、定数外職員についてはA市が573人、B市が284人と2倍以上異なる。また、再任用職員数についてB市52人に対してA市が176人と3倍以上の職員が配置されている。
 また、正職員と同様の事務が行える職員については、定数外職員も含めるとA市がB市より約1.3倍多く、臨時・補助的業務に従事すると位置づけられる職員については、A市がB市より約1.7倍多い結果となっている。
 このような結果から、定員管理調査結果で示される職員数や類似団体の分類では似たような結果となっていても、定数外職員数を含めることで、職員の配置の傾向が明らかとなることで、一人あたりの業務量や、補助的業務を担う職員と本格的業務を担う職員の事務の分け方についても類似団体でも大きく異なるという推測ができる。

◇C市とD市の比較

 C市とD市は、定員管理調査における類似団体に位置づけられ、面積はD市が4倍以上あり大きく異なるが、人口、産業構造が似た団体である。
 職員数については、定員管理調査上は約120人D市の方が多い状況となっている。しかしながら定数外職員数を含めた職員の任用状況をみてみると、正職員と同様の事務を行える職員と臨時・補助的な業務を行う職員の比率が大きく異なる。具体的には、C市が正職員と同様の業務に従事可能な職員456人に対して、臨時・補助的業務従事職員が約184人であり、比率は100対40となっているが、D市は正職員と同様の業務に従事可能な職員618人に対して、臨時・補助的業務従事職員が約85人であり、比率が100対14となっており、正職員と同様の業務に従事する職員に対して臨時・補助的業務に従事する職員は非常に少ない。
 また、データでは掲載していないが、D市は平成17年度のD市の臨時・非常勤職員数と平成24年度非常勤職員数を比べると大きく減少しており、任期付短時間勤務職員は皆増となっている。このことから、D市は、臨時・非常勤職員の業務内容を見直し、臨時・非常勤職員のうち本格的業務に従事している職員は任期付短時間勤務職員に整理し、任用根拠と実際の実務を一致させていると推測される。

◇E町とF町の比較

 この両町については、定数内職員数については類似しているが、定数外職員に大きく差がある典型的な例であると考える。
 E町とF町は、定数内職員数は23人しか変わらないが、定数外職員数についてはE町298人に対し、F町が110人と大きく異なる。また、E町については、定数内職員が253人に対し定数外職員が298人と、本格的業務に従事可能な職員より臨時・補助的な業務に従事する職員数の方が多くなっていることが特筆すべき点である。
 ただし、この定数外職員数については、勤務時間が常勤職員と異なる設定であることから、一概に述べ常勤職員数と比べることはできないことを念頭に、傾向分析の参考とする意義はあると考える。

◇ G町とH町の比較
 この両市もC市とD市の比較と傾向は同じであるが、定員管理調査で判明する職員数と、定数外職員を含めた職員数を比べると職員数が逆転する点で記載した。例え定員が似た数値であっても、定数外職員数も含めなければ実態は把握できない例であると考える。

 なお、団体ごとで定数外職員の労働時間は異なり(勤務期間が半年、労働時間が想定係数より低いことがあり得る)あくまでおおよその数値となるが、これまでの定数外職員の想定係数を適用し、労働時間で常勤職員数に換算した場合、両市においては以下のような職員数となる。
 類似団体間で、定員管理調査で明らかになる職員数と比較した場合よりも、差が縮まるケースや大きく差が開くケース、逆転するケースがあることがわかる。


 <定数外職員について想定係数を用い常勤職員に換算した場合の職員数>

団体名正職員再任用
常勤
職員
任期付
常勤
職員
再任用
短時間
勤務
職員
任期付
短時間
勤務
職員
特別職
非常勤
職員
一般職
非常勤
職員
臨時的
任用
職員

職員数
参考
定員管理調査対象職員数
A市9991001410763224315011009
B市828504203492511052833
C市3944046019449588398
D市5090146630085677523
E町2449080280248537253
F町23000000770307230
G町159002908156334159
H町163003228046242163


 以上8団体について、定員管理調査上の職員数が類似し、人口規模、産業構造も類似しているが、定数外職員を含めた任用根拠別の総職員数が大きく異なる事例を取り上げたが、このような事例から類似団体職員数だけを、自団体の正職員数の参考指標にするのではなく、他団体の定数外職員数の状況についても参考し、自団体の職員数が適正であるのか判断する必要があると考える。
 そのうえで、自団体の事務を見直し、全体及び個々の部門の事務遂行に必要な人員を任用根拠ごとにどのように配置すれば、自団体の事務事業を行政需要の変化に対応して効果的、効率的に遂行することができるのかを検討する必要がある。
 次章では、職員配置の手法について考察する。

「第4章 任用根拠別府内職員数の現状」はこちら

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総務部 市町村課 行政グループ

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