相談室 外国人住民の帰化に伴う選挙権について

更新日:平成25年5月1日

質 問

 外国人住民として住民票に記載のある年齢満20歳以上の外国人Xが、引き続き3ヶ月以上Y市の区域に住所を有しながら、平成25年5月1日に帰化したとき、同月19日に行われるY市市長選挙において投票できますか。

回 答

 帰化により日本国籍を取得したXは、帰化後すぐに選挙人名簿登録の要件を満たし、当該選挙において投票できます。

解 説

1.投票できる者について

 公職選挙法(昭和25年法律第100号。以下「公選法」という。)第9条では、日本国民で年齢満20年以上の者は、衆議院議員及び参議院議員の選挙権を有し、また、日本国民たる年齢満20年以上の者で引き続き3箇月以上市町村の区域内に住所を有する者は、その属する地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有することとされています。

 ただし、選挙権を有していても、実際に投票するためには、市区町村の選挙管理委員会が管理する選挙人名簿に登録されていなければなりません(公選法第42条)。

 選挙人名簿の登録は、公選法第21条により、当該市町村の区域内に住所を有する年齢満20年以上の日本国民で、その者に係る登録市町村等の住民票が作成された日から引き続き3ヶ月以上登録市町村等の住民基本台帳に記録されている者について行うこととされています。 

2.外国人の帰化について

 外国人は、帰化によって、日本の国籍を取得することができます。帰化をしようとする者は、その住所地の法務局又は地方法務局を経て、法務大臣にその許可を申請しなければなりません。法務大臣が帰化を許可したときは、官報にその旨が告示され、法務局又は地方法務局の長から、「帰化者の身分証明書」が交付されます。帰化は、当該告示の日から効力を生ずることとしており、帰化を申請した外国人は、帰化の許可の告示がなされることをもって日本人となります

 なお、帰化を許可された者は、帰化後に称する氏名及び本籍を設定し、官報告示の日から1ヶ月以内に、市町村長に対し、この身分証明書を添付して帰化の届出をしなければなりません。

3.帰化した者の選挙人名簿の登録について

 選挙人名簿の登録は、1.で述べたとおり、当該市町村の区域内に住所を有する年齢満20年以上の日本国民で、その者に係る当該市町村の住民票が作成された日(他の市町村から当該市町村の区域内に住所を移した者で住民基本台帳法の規定による転入届をした者については当該届出をした日)から引き続き3ヶ月以上当該市町村の住民基本台帳に記録されている者について行うものとされています(公選法第21条)。

 この選挙人名簿に登録されるための前提となる住民票は、後述する住民基本台帳法が改正されるまでは、帰化の告示後に作成されるので、被登録資格としての3ヶ月の住所期間は住民票作成の日(翌日起算)から起算されることとなり、帰化当日は、選挙権は有していても選挙権の行使は一切できないこととされていました。

 4.住民基本台帳法の改正について

 平成24年7月9日に住民基本台帳法の一部を改正する法律が施行されました。これは、外国人住民の利便の増進及び市町村等の行政の合理化を目的として、外国人住民を住民基本台帳法の適用対象に加えるものです。これにより、観光目的など短期滞在者等を除く、適法に3ヶ月を超えて在留する外国人であって、住所を有する者(中長期在留者や特別永住者等)に、住民票が作成され、閲覧制度、住民票の写し等の交付制度、市町村長の調査権や職権による修正、住民基本台帳ネットワークの規定など、日本人と同様に適用されることとなりました。

5.本事例の検討

 選挙人名簿に登録される要件としての住民基本台帳の記録は、日本人としての住民票と外国人住民としての住民票を区別しておらず、外国人住民として住民基本台帳に記録されていた期間を通算することができます。当該期間が3ヶ月以上となれば、日本国籍を取得した時に、選挙人名簿に登録される資格を有することになります。

 よって、帰化により日本国籍を取得したXは、選挙人名簿に登録されることで、選挙において投票できることとなります。

このページの作成所属
総務部 市町村課 行政グループ

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