平成22年6月28日開催 部長会議の審議・報告の概要

更新日:平成22年6月28日

○と き 平成22年6月28日(月曜日) 午前10時05分から11時35分
○ところ 特別会議室大
○出席者 知事、副知事、各部長等


【会議資料】
≪資料1≫ 本庁周辺の禁煙措置
        [PDFファイル/412KB] 
        [Wordファイル(P1)/35KB] / [Excelファイル(P2)/31KB] / [Wordファイル(P3)/3.57MB] / [Wordファイル(P4)/603KB] / [Wordファイル(P5)/2.16MB]
≪資料2≫ 新型インフルエンザの検証
        [PDFファイル/183KB]
        [Wordファイル(P1)/31KB] / [PowerPointファイル(P2)/98KB]               
≪資料3≫ 府有財産自主点検調査結果
        [PDFファイル/248KB]
        [Excelファイル(P1)/35KB] / [Excelファイル(P2)/54KB]
≪資料4≫ 主な統計結果一覧
        [PDFファイル/130KB]
        [Wordファイル/87KB]
≪資料5≫ おおさかカンヴァス推進事業
        [PDFファイル/1.06MB]
        [Excelファイル(P3・4)/53KB]
     ⇒ <関連ホームページ(P1・2)> おおさかカンヴァス推進事業(外部サイト)
≪資料6≫ 組織としての意思決定システム
        [PDFファイル/89KB]
        [Wordファイル/42KB]


<本庁周辺の禁煙措置について>
【知事】
・前回、たばこの禁煙を指示した後、外で吸っている職員が多くいるとの指摘を受け、今回、周辺も禁煙にしたところ、職員が吸える場所を設置すべきとの意見が、組織内や議会などから私のところに届いている。
・そこで、各部長に組織決定として議論して決めてもらえればと考えている。

【総務部長】
・本府では、平成15年に指定場所以外の終日禁煙、平成17年に喫煙場所の個室化、平成20年に庁舎敷地内での終日禁煙を行ってきたが、勤務時間外になると庁舎周辺での喫煙についての苦情が多く寄せられるようになり、5月議会での議論も踏まえ、知事と総務部長の名で庁舎周辺の路上喫煙の自粛を通知した。
・府庁周辺での喫煙は無くなっているが、大阪市から、昼休みに大阪城公園内において100名程度が喫煙しているとの注意を受けている。
・また、大阪市の路上喫煙防止に関する条例により、努力義務ではあるが、路上・公園で喫煙しないこととされている。
・本日は、これらの点をふまえて、ご意見をいただきたい。

【知事】
・大阪城公園で喫煙しているのが全て大阪府職員とは限らないのでは。

【総務部長】
・たぶん大半は大阪府の職員だと思われる。

【府民文化部長】
・路上で喫煙している職員の姿は、とてもみじめな感じがするし、周囲に対して余計に迷惑をかけてしまっている。事業主の責任としてどこかに場所を確保して、周辺に迷惑をかけないようにすべき。
・もちろん、喫煙時間は、昼休みと時間外に限定。灰皿などは、喫煙する方でお金を出し合って作ってもらえれば良い。これ以上、周辺に迷惑かけないようにするためにも問題提起したい。

【知事】
・100名は固まって吸っているのか。

【総務部長】
・だいたい同じ場所で吸っている。

【府民文化部長】
・昼休みに一服吸って仕事の能率が上がるのなら、どこか喫煙スペースを設けてあげても良いのでは。

【知事】
・私が求めているのは、勤務時間中の禁煙であって、昼休みとかそれ以外の時間であれば、後は組織の判断、皆さんのマネジメントに委ねる。

【健康医療部長】
・私の立場としては、この機会に皆さんに喫煙を止めてもらいたいと考えている。

【環境農林水産部長】
・本館と異なり民間ビルには喫煙場所がある。休憩時間にそこで議論も出来るし、恵まれている。路上喫煙が禁止され、本館で働く職員がこちらのビルに入って来て吸っているが、ある種、喫煙の秩序も保たれており、目立たない場所に喫煙場所を確保すべきではないか。

【知事】
・学校では校内とかでも、喫煙場所を作るのは難しいだろう。
・お昼に外で食事をするときに喫煙するぐらいしか方法はないかもしれない。

【教育長】
・小学校は給食があるので、難しい。

【知事】
・確かに学校は、受動喫煙の観点からも喫煙場所を用意するのは難しいかもしれない。

【木村副知事】
・煙草は家に帰って吸えば良い、世の中が禁煙に進んでいる中で、喫煙する人のためだけに場所を確保するとか、こうした議論すること自体どうかという気もする。
・私も煙草を吸っていたが、禁煙した。禁煙すれば、経済的負担は減るし、健康にも良いのだから禁煙を進めていくべき。

【綛山副知事】
・煙草は、販売禁止になっておらず、個人の責任において対応すべきもの。分煙などルールを守って吸えば良い。午後からの元気回復に向けて吸う人もいる。

【総務部長】
・外で吸うことに府民から批判がある一方、行政としては禁煙を広める姿勢も重要。
・禁煙強化をしてきた中で、元に戻し、喫煙場所を作るのは如何なものか。私は昼間に喫茶店を利用して吸っている。

【綛山副知事】
・元に戻すのではない。ただ、民間ビルに入っている部局には喫煙場所があるのに、本館に無いという点はどうか。

【総務部長】
・今後、民間ビルの借上げがなくなることから、どこも同じになる。

【知事】
・時間中の禁煙遵守と、外から見たときの見え方を考えてくれれば、後は実務マネジメントを担っている次長会議で組織的に検討し、決めてもらえれば良い。

【総務部長】
・喫煙場所を設置するのは難しいと思うが、禁煙のサポートはしっかりさせて頂く。本日は保健師にサポート内容を紹介してもらう。

【保健師】
・30歳と40歳の職員を対象に生活習慣病の予防について健康教室を実施。また、自主的に健康行動を取ることを目的に、食生活や運動などを意識してもらいながら禁煙啓発も行っている。昨年からは、新採職員を対象に禁煙指導も行っている。
・禁煙のサポートについては、禁煙を目指す職員を対象に、「たばこヤメール」と題して、50日間の禁煙サポートをメールで行っている。昨年は14人の参加者に対し半数が禁煙を達成。今年は10名の応募があり、サポートを開始している。ニコチンガムやパッチを利用する人もいるが、一人で続けるのはなかなか難しい。応援があれば継続性は高まる。庁内のホームページには、「たばこヤメール」の体験談や応援メッセージを紹介しているので、ご覧いただきたい。また、人事室企画厚生課のホームページには禁煙治療のできる医療機関を掲載している。
・健康相談・保健指導について、電話やメールでの相談受付や、面談を行っており、健康診断で禁煙が必要とされた職員には、保健指導している。喫煙は、本人だけではなく、周囲への影響も大きいので、禁煙していただきたい。

【総務部長】
・ただいまの、禁煙サポートの話についても、各部の幹部会議で報告をお願いする。

【知事】
・議会がある本館2階の管理権限はどうなっているのか。

【総務部長】
・庁舎の管理は全て知事の権限であり、総務部長が実務を任せられている。但し、議会スペースについては、議会事務局長が任せられている。

【議会事務局長】
・議会での禁煙については、来年からの庁舎全面禁煙に向けて、議会スペースの対応について、議運理事会において協議中。
・議員の中には、当然禁煙という人もいれば、職員のみならず、府政相談等にこられる府民方に禁煙を強いるのはいかがなものかという人もいる。

【知事】
・公共施設は全面禁煙として法令に位置づけられているのか。

【健康医療部長】
・健康増進法に根拠はあるが、あくまで努力義務。

【知事】
・庁舎の管理権限は知事にあるのであれば、府民から見たときに議会の控室だけ別というのは、府民に説明ができない。今後、議会にも何らかの形で申し入れることも考えていく必要がある。

【議会事務局長】
・知事の趣旨は議会に十分お伝えする。

【総務部長】
・次回の部長会議までには結論を出したい。

【水道企業管理者】
・これからは、禁煙サポートが大事なので、よろしくお願いする。

【木村副知事】
・これだけ世間で言われているのだから、吸う前提、喫煙場所を確保する前提での議論は望ましくない。

<新型インフルエンザの検証について>
【知事】
・宮崎県での口蹄疫問題を受け、危機管理について、組織マネジャーの中で意識共有をしておきたいと思い、今回、先の新型インフルエンザの対応について、今一度、検証をしておきたい。

【健康医療部長】
・昨年発生した新型インフルエンザでは、5月17日に大阪で始めての患者が確認され、5月18日から1週間、中・高府内一斉休校措置を行った。一斉休校措置によって、5月25日には府内の患者はゼロとなり、以降6月末まで新たな患者は確認していない。国内のウィルスは、5月に大阪府内で検出されたのを最後に、他からの報告がないことより、流行拡大せずに消失していった可能性が高く、大阪府内の一斉休校による効果があったと推測される。
・新型インフルエンザ対策の検証は、厚生労働省新型インフルエンザ対策総括会議(全7回開催)で行われ、学識者から、一斉休校は感染拡大の防止に非常に効果的で、かつワクチン接種までの時間を稼ぐことができたと評価された。しかし、一斉休校は、社会的・経済的影響について理解が得られるような周知が必要との評価もあった。
・未知のウィルスが検出されたときは、社会的な影響があっても、抑え込むことが必要と感じた。

【知事】
・知事に就任してから、危機管理は非常に重要と考え、自分なりに勉強していた。新型インフルエンザが発生する1年ほど前に、WHO西太平洋地域事務局長の尾身先生から、危機事象が発生したときは、政治的判断、リーダーシップが重要と言われ、その思いを強くした。いろんな見解があるかもしれないが、未知の見えない敵には、社会的・経済的影響により、どんなに反発されても、政治的号令によって、社会的・経済的活動を止めることも重要。混乱すれば、謝れば良い。次は、知見が確立されているかもしれないが、リスクが広がるかもしれないときは、活動を一斉に止めるということを、府庁の共通の認識にしておきたい。これは新型インフルエンザに限らず、感染症全ての共通認識としたい。クレームや混乱が生じた場合は、私がしっかり責任を持って対処する。もちろん、新たな情報が分かれば、分析して限定的に対応し、よく分からないときは、社会的・経済的活動を止めることとする。なお、危機管理への対応に関しては、大阪市や堺市といった政令市と統一的な対応ができるよう、連携をくれぐれもお願いしておく。

【健康医療部長】
・先の総括会議では、ウィルスの感染力や毒性に関する情報をもっと早く出すべきとの意見が多かった。国としても、今回の対応を教訓に改善すると思うが、我々も早急に情報を入手し、どこまでの抑え込みをすれば良いのか判断していくことが必要である。

【府民文化部長】
・当時、私立学校からも早く情報を提供してほしいとの要望を受けた。公立もそうだが、感染者が一人出たら、ずっと休校という当初の方針では、学校運営が成り立たなかった。国には、見極めと方針決定を早く行ってほしい。

【危機管理監】
・昨年度の教訓から、早い段階で食い止めることが必要だと実感している。動物由来の確定診断機能について、新型インフルエンザのときは、当初、国のみであったが、その後、地元でもできるようになり、効果があった。今回の口蹄疫の場合、国が防疫対策を一元的に管理したまま。一刻も早く、感染症を抑え込むには、感染源の確定診断を早急に実施しなければならない。大阪府のように、確定診断を行える機関を有する都道府県には、その権限を付与し、より早く発生源の確定を行い、その対策を実施すべきである。本府では、これまでも国へ要望を行っている。

【知事】
・環境農林水産部の食物、感染症など、見えない危機に遭遇したときは、まず通常考えられる対応の1,000倍以上の対応をし、社会的・経済的活動を止めてから状況を見るとの説もある。これは、一つの例えだが、見えない敵にはその位の勢いで取り組む必要があるという意味と理解。特に、食べ物系は気をつける必要があるので、理性的対応をはるかに飛び越えて、政治的判断で止めていく。止めてクレームが出たら、説明すれば良い。

【政策企画部長】
・初動判断は適切に対応するとして、問題はいつまで続けるのか。解除する判断やタイミングが難しい。

【健康医療部長】
・通常、新型インフルエンザでは1週間止めて評価する。1週間止めてダメなら次の判断をすることになる。

【環境農林水産部長】
・口蹄疫対策は、家畜を殺処分して、21日間経過した後、終息となる。早期の抑え込みが大事。殺処分後、その農場内に埋却・消毒することが、全国的にマニュアル化されている。しかし、府内85施設の場合、農場が狭いため、埋却地が確保できないことから、現在、埋却候補地の選定シミュレーションを行っている。
・万一、大阪府内で発生したときは、農場の立入制限をするので、道路管理者や警察など、関係部局との連絡調整会議を行っている。また、他府県では、対策本部長を関係部長にさせているが、本府では政治的判断をするために知事をトップにする方向で検討を行っている。

【総務部長】
・前回は、一定の社会的・経済的マイナスはやむなしとした早期抑え込みが効を奏したが、一定をどれくらいの範囲にするかが難しい。2、3週間と続くのであれば、どのような社会的・経済的マイナスが発生し、どこまでであれば止めるのか。そのときにならないと分からないかもしれないが、予め所管部局は、所管分野の影響を想定しておくことが必要ではないか。

【水道企業管理者】
・こうした判断にあたっては、他の要素を抜きにして、ずばりとやるべきである。例えば、予算がないとか、他の人が困るからといったことばかり考えていては、何事もできない。

【知事】
・社会的・経済的損失のリスクは、そのときの社会の声に応じて判断する。しかし、感染を広げるかどうかは、府民に判断できない。天秤にかけたとき、損失が生じたときは府民にも謝って納得してもらえば済むが、止めるか否かの判断ミスによって、感染が広がったときは、行政が責任を負わなければならない。前回は良い経験になった。1週間、活動を止めていろいろ考えることができたし、国に対しても意見を言うことができた。

【木村副知事】
・新型インフルエンザが発生したときの対応は不安だったが、国のサポートが大きかった。しかし、これは知事と当時の厚生労働大臣との政治家同士の連携があってのこと。他の府県では真似できない大阪府の強みである。今後も、国とトップ同士の連携が必要と感じた。

【知事】
・個人的なつながりがなくても、的確に判断していかなければならない。

【教育長】
・当時、知事の一斉休校の判断には、国の後押しが無ければついていけなかっただろう。小中学校を線引きして休校にするなど、行政的な判断だけでは難しい。

【政策企画部長】
・今後、パンデミック事案にどう対処すべきかは、充分整理していくべき課題。

【危機管理監】
・社会的・経済的な影響を考慮した対応については、部局の経験も重要な要素。

【総務部長】
・BCP(事業継続計画)策定作業を充実させて対応してはどうか。もっと、BCPを研究し、各部においてリスク管理していくことが必要である。

【危機管理監】
・危機事象への対応には、その事象に応じたBCPの策定が必要である。その上で、府としての対応、体制整備を考えるべき。各部局にはBCPを策定してもらっているが、まだまだ実践的なレベルに達していないので、事象に即したシミュレーションをやっていく。

【知事】
・社会的リスクは、最後は何とかなる。最後は私が政治的に決断する。

<府有財産自主点検調査について>
【総務部長】
・これまで抽出調査により活用可能と判断していた40件の府有財産に加え、このたび、各部局の自主点検により、新たに134件、合計で174件を活用可能とさせていただいた。各部局の協力に感謝。必ず確保できるというものではないが、売却や貸付により、104億円を想定額としている。
・今後の取組みにあたり、関係機関を含めて色々な調整が必要となってくることから、25年度までに42億円、26年度以降で62億円という方針を定めた。
・平成19年2月に「有効活用に取組むべきとした60施設」のうち、活用方針が決定されていない施設については、年度内に方針を定め、順次実施する。

【住宅まちづくり部長】
・部内自主点検において、可能性がゼロでないものは全てあげるよう指示した。担当者が活用困難としたものであっても、私自身が現地で判断し、できるとしたものもある。ただし、具体的な中身をみると、府営住宅の建設当時に、保育所などの福祉施設を誘致するなど、様々な経緯があるものも多くあり、当時と事情が変わっているところはあるだろうが、そういった経緯から関係者との調整が困難になるものも多いと思われる。福祉部とも連携していく必要がある。取組みにあたっては、組織的な支援もお願いしたい。

<主な統計結果一覧について>
【総務部長】
・数字に基づいて行政運営をしていくことが重要であることから、今後、毎月部長会議で報告していく。部局での政策立案やその見直しに活用いただきたい。
・今回の月次データについては、実質賃金が23ヶ月ぶりに増になったほか、所定外労働も増となっている。平成17年度から見ても少し上向きになっているが、工業指数はまだ上向きになっていない。
・今後は資料配布のみとし、特徴的な事項があれば補足説明させていただく。

<おおさかカンヴァス推進事業について>
【府民文化部長】
・おおさかカンヴァス推進事業について、6月7日から2つの部門で既に受付を開始している。フリーカンヴァス部門は、発表の場所を含め、作品を提案していただくもの。コラボカンヴァス部門は、主催者が場所等を定め、作品やデザインを提案いただくもの。各部局から46件の提案をいただき、感謝。市町村や、民間の通天閣や関空からも提案をいただいた。
・これまでのところ、ホームページアクセスが29万件、申込書へのアクセスも400件程度ある。今後、アイデアに対する選考において各部のご協力をお願いすることになる。様々な規制等もあるかと思うが、それを乗り越えて進めたい。

【知事】
・規制緩和が行政の腕の見せ所。各部局ともよろしくお願いする。

<組織としての意思決定システムについて>
【知事】
・私の思いを資料にまとめてもらった。これまで府庁の職員とやりとりをしてきて、府庁の組織の全てを否定はしないが、府庁だけでなく、日本の行政組織は、右肩上がりの成長という時代が終わっているにも関わらず、対応できていない。これからは、とにかく果敢に攻めないと身動きがとれなくなる。「変革と挑戦」というスローガンを作っているが、制度が人を作るという面もある。職員が果敢に攻めていけるような仕組みを作ってほしい。
・現場の職員の意見を聞くと、挑戦しても上に止められる、あるいは、上に迷惑をかけてはいけないという意識が強いと感じる。これは他の自治体もそうだし、民間でも大企業になるほどそういう組織風土なのかもしれないが、今、元気のある組織は、上が判断し、上が汗をかいている。一気に180度方針を転換するのは難しいかもしれないし、給与制度の見直しも必要だと思うが、最後は、部局長、副知事、そして私がやらなければならないということは、はっきりしている。困難な課題に対して、一生懸命やっている職員もいるという意見も聞くが、普通にやるだけでは府民に評価してもらえない。組織として対応するしかない。
・自ら責任を持って処理しようということ自体は良いことだと思うが、今までは、上に迷惑かけるなという意識が働いていたのか。特に、知事には上げるなという状況だったのか。

【綛山副知事】
・これまでは、上司のことを考えて、自分でなるべく処理しようという世界があったかもしれない。一方で、職員の中には、挑戦して頑張っても「後で、はしごを外されるのではないか」という不安があり、挑戦することを避けようとしている者もいる。それを取り除き、ダメでも頑張ったと言えるようにすることが大事だと思う。

【知事】
・私も上がってきたものの全てができるとは思っていない。どうしてもできないものについては、しっかり理由を説明すれば、職員も納得するのではないか。

【綛山副知事】
・副知事や部局長が全てを判断しているわけではない。資料の中に、大きな課題について、副知事以下で決定したものが報告されてくるとあるが、必ずしもそうではなく、知事の判断が必要なものは、しっかりと上げているつもり。

【木村副知事】
・財政や教育問題、公務員制度などみんなで議論する大きな課題とは異なり、各部局が背負ってきた個別事業については、部局長が責任者として、過去の経緯を考慮した上で答えを持ってきて、我々に相談するのは当然だし、私は理解できる。知事はそのことを「決め付け」と感じたり、中には、「思い込み」もあるのかもしれないが、それは決め付けではなく、あくまで責任感を持って考え方を示していることと理解してほしい。

【知事】
・木村副知事の言うことは分かる。ただ、その結論しかないという場合が多い。我々はこう考えるが、その場合はこうした問題点があるなど、判断するための材料が十分に示されないことが多いということ。あるべき姿はこうだが、部局としてはこうだというようにしてもらいたい。

【木村副知事】
・情報を隠すとか、意図的に操作するつもりはないと思うが、効率性や整理学の中で一番大事なところだけ報告しているかもしれない。その結果、知事の価値観で大事な部分が落ちていたということであれば、そこは私たちが十分に見ていかなければならない。

【知事】
・現場の職員の立場では、おかしいということが十分にわかっていても、これまでの経緯や目の前の利害関係者のことなどを考えるとできないのだと思う。その責任を上に委ねるということはできないのだろうか。

【小河副知事】
・困難な課題といっても、ケースバイケースではないか。ただ、色んな意見を聞いてあげることは大事。

【商工労働部長】
・これまで民間で仕事をしてきた立場として感じることとして、商工労働部では資料作成の際「ワード」を多用する職員が多く、「エクセル」は少ない。「ワード」の文書による資料だと情報が限られてしまうが、「エクセル」であれば、拡張性があり、メリット・デメリットを体系的に整理できるなど、それぞれのケースでどういう問題があるのか、様々な情報を網羅できる。府では、そういう訓練がされていないと感じる。
・意思決定を残すかどうかも重要だが、知事が言うとおり、情報が変われば判断も変わるということが十分に認識されていないのではないか。100%の情報収集を求めることはできないが、何がわかっていて、何がわかっていないかは整理すべき。その整理の仕方が組織として共有できていないと感じる。

【知事】
・これまで、色々と質問しながら、わからない部分を引き出していかなければならないことが多い。意思決定のプロセスが記録化されていなかったというのは、上司には判断を求めるのではなく、単なる報告という位置付けだったからなのか。

【小河副知事】
・中身に応じて対応している。

【府民文化部長】
・職員は、自分たちで責任を持って判断しなければならないという思いから一つの案にまとめ、上司の判断を求めてきた。ただその場合、担当としてはその結論に向けての情報収集に専念してしまい、上司がトータルでの判断ができないこともある。
・今後は、決裁ではなく、課題がある時は、職階問わずあらゆる意見を出してもらい、議論した上で、考え方をまとめるというようなプロセスも必要だと思う。

【小河副知事】
・そのとおり。職員に資料作成をお願いすると、見た目の美しさに力が注がれていて、中身が抜けていることがある。まず、議論することが大事だと思う。

【木村副知事】
・行政は、決められたことを前提に物事を論理的に進めていくことは得意だが、それを膨らませていく企画力、課題形成力が弱いと感じることがある。

【商工労働部長】
・企画力と言うよりも、整理の仕方ではないか。担当からは、色んなパターンに分けて提案されることが少なく、ロジックツリーが十分にできていないと思う。
・文章だけでは抜け落ちてしまうので、「エクセル」をしっかりと使いこなすことが、思考パターンを分けていくためにも必要である。

【総務部長】
・意思決定について、これまで上に迷惑をかけたくないという意識はあったと思うが、逆に言うと自分で責任を持っているということ。
・橋下知事就任後、知事と率直に話ができる機会が増え、議論しながら結論を出せるようになったことは大変良かったが、その反面、何でもかんでも知事に上げるようになり、件数が多過ぎるのではないかと感じてもいる。部下から、こんなものまでと思うような案件を知事まで上げたいと言われ、担当に返すことも多くある。
・かつては、課長・係長が責任を持って判断することが多かったが、そういう部分が弱くなっていることを危惧している。外部の人と話をしても、昔は課長に判断してもらったのに、今は、課長が来ても私では判断できないということで持ち帰られると、不満を言われることがある。むしろ違う問題が生じているのではないか。

【知事】
・私に上がってくる案件の中で、3分の2近くは私の判断が不要なものだと感じている。

【小河副知事】
・部局の立場では、知事の情報発信力が強いので、ちょっとしたことでも報告しておかなければと思うからではないか。部局長は、とやかく細かいことを考えるのではなく、まずは部下に思いを伝え、打ち出すことが大事なのではないか。その上で部下に任せてさせるべき。

【商工労働部長】
・私も思いは伝えているが、違う観点で質問すると、考え方が十分に詰まっていないことが多い。一つの結論しかないと持ってこられないこともある。場合分けして考えるのがあるべき姿ではないか。

【総務部長】
・それは、民間と公務員との違いというよりも、最近の府庁の組織力が弱くなったからではないか。私が入庁した時は、複数の選択肢を持ってくるように指導されて実践してきた。

【知事】
・これからは、皆さんの方で積極的に課題を発見した上で、行政組織では無理だというもの、私にしか実行できないものを集中的に上げてほしい。そういう案件は、これまでの経験上、過去との経緯やしがらみがあるものがほとんどだと思う。もちろん、全ては実行できないと思うが、できないものについては、きっちりと説明していく。
・積極的に課題認識をして、あるべき姿を変えていこうという意識を組織でフォローして、評価できないか。「公」と「民」の違いを分けるつもりはないが、今の府庁のシステムでは、最終的にはやらない方が得になってしまい、積み重なってくると、「現状維持」と感じてしまう。現場の第一線の職員が気付いた時に、何とかしようという気持ちになるような仕組み、評価される仕組みを作れればと思う。現場が言えば、部局長や副知事、最後は知事のところで判断するという形にしていきたい。

【小河副知事】
・やった喜びを感じられるようになれば続くと思う。

【綛山副知事】
・知事の問題意識は理解できたので、しっかりとやっていきたい。

【知事】
・全部上げてくるのではなく、私にしかできないような大玉をあげてほしい。そのためには、組織で課題を吸いあげて、課題をあげた人をしっかりと評価できる仕組みを検討してほしい。組織を強くする肝だと思うので、よろしくお願いしたい。

≪以上≫

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政策企画部 政策企画総務課 

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