平成20年11月13日開催 部長会議の審議・報告の概要

更新日:平成22年2月22日

○と き 平成20年11月13日(木曜日)午前10時05分から11時35分
○ところ 特別会議室大
○出席者 知事、副知事、各部長等

≪資料1≫ 教育委員の定数 [Wordファイル/29KB]
≪資料2≫ 「将来ビジョン・大阪」今後の策定スケジュール[HTML形式]
≪関連ホームページ≫ 「将来ビジョン・大阪」(素案)について



<教育委員の定数について(法的解釈について)>
【法務課長】
・教育委員の定数の解釈に関する文部科学省との調整結果についてご報告する。「地方教育行政の組織および運営に関する法律」が今年4月1日付で改正され、その第3条で「教育委員の定数は5人であるが、条例で定めるところにより、6人以上とすることができる」こととなった。
・そこで、現行の府条例では「6名」と定めている教育委員の定数を固定的人数ではなく、例えば「○人以内」といったように幅を持たせた人数の設定をするよう、知事から指示を受け、これまで文部科学省と調整を行なってきたところ。
・当初、文部科学省の見解は厳しく、「先の法改正は、多様な地域住民の意向を教育行政にいっそう反映することができるよう定数を弾力化する主旨であり、定数とはある定まった数であることを想定している」とかたくなであった。
・これに対して、府としては、
◆ 例えば、会社法では取締役の定数について「3人以上」と下限を定め、各社の定款には「○人以内」と最高限を定める場合が多い。
◆ また、副知事や副市町村長の定数について、「○人以内」「○人まで」と幅を持った定数としている団体もある。
◆ もし、「○人以内」と定める条例は違法であるならば、明確な理由を示されたい。と問いかけを行った。
・その結果、文部科学省も大臣まで積極的に検討していただき、最終的には、「本来は定数条例を改正することにより対応すべき(固定数で定める)」としながらも、
◆ 法第3条の文面からは「○人以内」と規定することを排除しているとまでは言いがたく、「○人以内で知事が定める数」といったように、条例において定数の決定を知事に委任するのであれば「条例で定めるところにより」の範疇とすることができる。
◆ ただし、他の条項等で「教育委員の数の2分の1とする」といった要件等を定めている場合があることから、これをクリアするために、知事が定める数は「○人」と必ず定まった数とし、公にすること。と回答をいただいたところ。
・文部科学省の見解が変化した理由としては、知事の熱意を伝えたことが大きかった。また、副知事等の事例について、文部科学省が、所管である総務省にも問い合わせた結果、総務省から幅を持った定数が必ずしも違法ではないとの回答を受けたことなども影響を与えたかもしれない。

【知事】
・がんばって調整していただき、感謝する。今回、この件を報告してもらったのは、法律の実態に則した解釈という良い事例と感じたため。規則行政には画一性、法的安定性の徹底が求められるのは言うまでもないが、今後、地方分権が進むと、具体的妥当性が求められる。そうした対応を行ないつつ、後は私の説明の問題で、府民に納得していただくよう努力する。納得してもらえないなら、別の案を考えていく。
・警察などの規制行政については、徹底した法的安定性が求められているため、形式論理的な法的解釈が必要。しかし、今回の教育委員の定数の事例のように、法律解釈に具体的妥当性が求められる場合は、できるだけそうした解釈ができるよう、分けて対応してほしい。
・今後は、Noから考えるのではなく、どうすれば課題解決につながるのかという、具体的妥当性を原則に対応してもらいたい。
・先日、近畿ブロック知事会議にコンプライアンス(法令順守)の勉強会があり、講師からは法令順守は非常に重要であるが、そればかりを意識しすぎると、決められたルールだけを守っていれば良いという考えに陥って思考停止し、問題意識を持つことを放棄してしまう危険性があるので注意すべき、という話がなされた。さらに、ルールがなぜ存在するのか、守らなければどうなるのか、どう変革していくのか、上が範を示すべきとおっしゃっていた。
・トップが部下に対して常に問いかけ、職員一人ひとりの意識付けを行うことが重要なので、よろしくお願いする。

【小河副知事】
・以前、土木事務所と公園事務所が独立した組織だったとき、土木事務所が公園事務所職員の協力をお願いしたところ、所管外の対応は、事故が発生した場合の対応などの問題があるということで連携が難しかったことがある。確かに正論ではあるが、事業を推進する上ではいかがなものかと感じたことがあった。

【知事】
・そういう話はよく聞く。最近聞いた話では、乳幼児や小学生等を自宅で預かってお世話をする「ファミリーサポートセンター事業」について、自宅は狭く、また万一のときが不安といった理由で双方から不安の声があり、広がっていない。そこで、在宅の子育て支援を行う事業を活用して、「ファミリーサポートセンター事業」を行いたいと申し出たところ、国は、「ファミリーサポートセンター事業」はあくまで預かる人の自宅で行うものであり、認められないという、納得できない答えがあった、と聞いた。国の担当課が違うからと言う話も聞くが、府としては、国に対しても実態に則した対応をどんどん主張していこう。
・こうしたことで、事業が広がらないのは残念なこと。

【健康福祉部長】
・なぜできないのか確認しておく。

【木村副知事】
・民間にいた時に、関係者が一丸となり熱意を持って交渉した結果、国を動かしたことがあった。地元の熱意が重要だと思う。

【三輪副知事】
・こうした現場での様々な支障については、今後、地方分権の議論で、具体例として国にぶつけていく事例としてきちんと蓄積しておくように。
・法の解釈については、所与のものとしてとらえがちだが、たとえ、有権解釈があるものでも、常に疑問を持ち、おかしいと思う場合は主張すべき。

【知事】
・今後、府は「闘う大阪府」として具体的妥当性を重視した対応をしていくことを、全国に発信していこう。

<会議コストについて>
【知事】
・先の新聞で、私が入る経営企画会議や部長会議だけで会議費を宣言するとの報道がなされていたが、私が入る会議にだけ適用されるようになっているのか。

【総務部長】
・全ての会議で適用できるように会議コストの計算に必要な単価一覧等を作成、配布している。

【知事】
・会議費用の算出は、コスト意識を持つ上で極めて有効。1ヶ月も続ければ、参加者の頭の中に入ってくるので、毎回宣言する必要はないと思うが、こうした意識を職員全員が持つようにお願いしたい。

<府主催の各種イベントの統一について>
【知事】
・11月8日に「アクティブシニアフェア2008」と「こころの再生フェスティバル」が開催され、私も参加した。職員ががんばってくれて、事業費ゼロで、イベント自体も非常に良かった。ただ、府主催のイベントが複数ある際は、バラバラにするのではなく、合わせて実施すれば発信効果はより高くなるのではないか。是非とも検討してほしい。

<主査級への昇任考査について>
【知事】
・木村副知事から推薦のあった「一流の思考力」という本を読んだ。組織行動論や戦略論がまとまっている。これまで職員と議論して感覚が合わないことがあったが、この本を読んでその理由を理解できた。
・私はゴールを考えながら何が妥当かを考え、規定や解釈をそれにあわせて変えていくという発想だが、職員は規定の話から入るので、ゴールに着くまでに終わってしまう。今後の参考になると思うので、是非一読してほしい。
・昇任考査について、人事委員会事務局長と議論しているが、ゴールとしてどういう組織を目指すのか、見えないところがある。私の考える組織のイメージと試験内容とで乖離がある。
・もう少し大きな視点で、府の職員、組織をどうするのか、どういう職員に管理職になってもらうのか、そのためにどういう試験が必要かを考えてほしい。
・組織マネージメントでの最低限の共通言語が府庁では通じないところがある。M.B.Aが万能とは言わないが、最低限の考え方についても試験に出てこない。先日「将来ビジョン」についての若手職員のプレゼンを聞いた。熱意は感じたが、S.W.O.T分析など、その大前提となるべき戦略論的な思考が欠けており、違和感を覚えた。
・人事委員会と直接話をしていきたいと思っていたが、政策企画部長や総務部長の方で組織の大きな方向性や、若手の職員にどういう管理職になってほしいのか、今の時代にどういうものが求められているか、戦略的に考えてほしい。

<改革について>
【知事】
・以前から議論している「一橋ビジネスレビュー」の競争戦略の記事について、企画系部門では、SP(Strategic Positioning 、戦略的ポジショニング)重視のところもあると思うが、全体の戦略としては、OC(Organizational Capability 、組織能力)重視でいきたい。木村副知事にも、OC重視の戦略の検討を指示しているところ。
・OC強化のためには、不必要なルーティン業務の削減が課題。各部局でも検討してほしい。
・大きな方向性はOC重視としても、個々の施策についてはSP的なものも必要。例えば、将来ビジョンに挙げている「産業都市ナンバー1」という目標達成に向けては、最新鋭の技術を持った企業の誘致や、バイオファンドの設置といったSPも必要。誤解のないようにお願いしたい。

【商工労働部長】
・OCとSPだけでなく、大阪府のものづくり企業の場合は他府県との違いを意識したOE(Operational Effectiveness、程度の問題としての違い)の考え方も必要ではないか。3つバランス良く盛り込むべきでは。

【知事】
・もちろん、どれか一つにこだわる必要はない。

【木村副知事】
・就任後4週間が経った。各部局からレクをいただき感謝している。これまでに感じた印象についてお話したい。
・府庁は、組織としても非常にしっかりしており、議論もきっちりしている。一方で、各部局長の発言に部門代表的なものが多いのが気がかり。経営者としての視点も必要ではないか。
・仕事のスピード感も他府県と比べると十分早いと思う。他では一ヶ月かかるものも一週間でやっている。ただ、民間の感覚で考えると1週間かかっている案件も1から2日に。そのためには相手方のトップと交渉するなどの戦略的な取組みが必要。私のミッションは、民間の視点を取り入れていくことであり、そういう部分に力を入れて頑張っていきたい。
・知事からも見直しの指示がされている主査級への昇任考査について、府政に関する常識も必要だと思うが、そういう知識は現場での応用が利かない。もう少し府民の目線に立って問題を考えることも必要ではないか。
・府庁の職員は冷静に問題解決に対処しているが、手元にある情報で判断して、それを整理しているという印象。最後は知事が判断するということが前提になっているようにも感じる。言い過ぎかもしれないが、もう少し責任を持った対応が必要ではないか。
・レクの際に様々な資料をいただいたが、ロードマップ(行程表)の整理がなくわかりにくい。日程とミッションを整理して考えることが大事。
・理論重視という点も気になるところ。ビジネスの世界では理論ではなくケーススタディ。ケースバイケースで対応する局面がほとんど。
・民間の方と話をすると、知事がプライマリーバランスを意識していることを高く評価している。行政に対する様々なミッションがある中で、基本姿勢に立ち返るのは非常に難しいこと。私としてもその目標に向かって頑張っていきたい。

【小河副知事】
・組織にとっては人が宝。
・職員が楽しく働くためにはどうすれば良いか、どうやったら職員が動くのか、ということを意識して組織を考えていく必要があると思う。
・知事が「職員のつどい」を通じて職員の声を聞いているが、本来、現場の声の吸い上げは、部局長がやるべきことではないか。職員の心をつかむことも大事。
・近代建築物の視察に行った際、電線が多いのが気になった。電柱があることが当たり前と思わず、その問題に気付き、問題解決のために努力するという思考を持つことも必要。

【三輪副知事】
・冒頭の法的解釈の話とも関連して、地方分権が進むと、法律解釈ではく、府としての見解をもって住民を説得していく機会が増えると思うが、常日頃職員と接する限りでは自己満足的な説明が多いように思う。説明を聞いているうちにわかってくるが、資料と説明内容に乖離があることが多い。
・細かいことをわかっていない相手に対して、どう説明するのか。抽象的な表現を避け、具体的な説明を心掛けるべき。いかに人を説明できるような人を育てるかが大切。上司が指摘するなど日々のトレーニングを意識してほしい。
・集団行動が多いのも気がかり。説明の際、書記も含めて5から6人で来ることが多い。一人で説明を完結することができず、周りの職員が補佐しているという感じ。前ではなく横を見て説明しているという印象。
・戦略というより、人材育成の観点での話になってしまったが、今後府民の方などを相手に一人で説明をするという局面が出てくると思う。意識して取り組んでほしい。

【小河副知事】
・若い職員に幹部同士の議論を見てもらうということも大事。私のところへは同席者が多くても構わない。説明者については三輪副知事のご指摘のとおり一人で良いと思う。一人で説明するとなると勉強もすると思う。

【三輪副知事】
・議論の時は、一人ではなく、全ての関係者が入った方が良い。ケースバイケースだと思う。

【知事】
・大阪府の方針としては、おかしいことはおかしいと言うということでいきたい。
・ロードマップ、私が言っている「アタック行程表」は府民マラソンはじめ、様々な施策について作成が必要。
・スピード感についてだが、近畿ブロック知事会議の場で、各府県が実施している子育てキャンペーンについて、統一名称とロゴマークを決めようという議題があった。そのスケジュールが、来年の3月に担当課長会議を開催し、6月の知事会議で発表というものだったのでその場で異議を唱えた。
・統一名称とロゴマークを決めるのにわざわざ集まる必要もないし、発表を知事会議に合わす必要もない。知事会議とセットの方が情報発信力があるという説明もあったが、各知事が記者会見等で公表すれば済む話。そういう問題について誰も疑問に感じなかったのもおかしい。
・「将来ビジョン」について、これはあくまでも基本方針であり、ミッションではないという理解でお願いしたい。ミッションの具体的な中身については、別途議論したい。組織で共通目標を持つようにしたい。

【危機管理監】
・府庁でも縦割りになっている。
・今後の戦略について、方向性は知事の発言のとおりだと思うが、都道府県という国と市町村の中間にあるという団体の性格上、縦割りにならざるを得ない部分もある。また、財政危機も部局の縦割りを加速する要素。
・V字改革を実現した「りそなホールディングス」のように、改革の到達点が設定できないか。目標が見えてこないと職員もしんどいのではないか。

【知事】
・誤解のないようにお願いしたいが、この部長会議のメンバーは運命共同体になることはできない。極端な例だが、教育に重点投資して、道路の予算を半分にするという方針について、議論し決定することはできないと思う。
・バランスも考えながら全体の方針、大きな方向性を出さないといけないと思う。だからこそ戦略本部的なものが必要ではないかというのが私の思い。

【政策企画部長】
<「将来ビジョン・大阪」について>
・10月31日にビジョン(素案)を策定、その後11月4、6日に「将来ビジョン・大阪」知事と職員との座談会を開催した。プレゼンをした若手の職員たちの意欲向上にもつながったと聞いている。
・また、11月11から12日の二日間をかけて議会4会派に対し、ビジョン(素案)の勉強会を開催し、意見交換を実施。
・会派との議論の中で、「ビジョンを打ち出した限りはどう実現していくか、きちんと示すべき。」「『府民や企業などみなさんが主役』とあるが、大阪府の役割も重要。」「財政状況が非常に厳しい中、ビジョンの実現のためには、歳入確保策も大切。」「防犯など府民、地域との協働を進めるためには市町村との連携が重要。」「今の経済を支えているのは、ものづくり産業。そのことをより明確にしてほしい。」「教育・日本一になるためには、学力だけでなくいじめ・不登校の対策も大切。」「アクティブシニアや女性の社会参画・就労支援なども盛り込んでほしい。」「全国的な課題である格差社会問題を取り上げないビジョンは、まったく検討に値しない。」といった様々なご意見をいただいた。
・12月上旬のビジョン(案)公表に向け、各部局と調整させていただくので、今後ともご協力をよろしく。

※本日の会議コスト(出席者・陪席者の人件費)は約37万円です。

≪以上≫


このページの作成所属
政策企画部 政策企画総務課 

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