平成20年10月17日開催 部長会議の審議・報告の概要

更新日:平成22年2月22日

○と き 平成20年10月17日(金曜日)午前9時30分から10時55分
○ところ 特別会議室大
○出席者 知事、副知事、各部長等



【政策企画部長】
・本日は「一橋ビジネスレビュー」の連載記事(「りそなホールディングスのV字回復」、「競争戦略の基本論理」)についての意見交換の場とさせていただく。
・知事から問題提起していただき、それに対して、皆さんからご意見をいただきたい。

<法解釈等について>
【知事】
・本題に入る前に、1点お願いしたい。知事に就任して半年余り、法律の解釈や説明について形式的にとらえすぎる面がある。行政において画一性・公平性はもちろん重要であるが、説明を行う際には、もっと実質を大事にしていただきたい。
・昨日行った行政代執行に関し、子どもの泣き顔とかが映し出されるなど、センセーショナルな報道になりがちであったが、きちんと説明すれば理解してもらえる。しかし、供用開始に間に合わないとしか私が言わなければ、その報道映像と併せて誤解された報道がなされるかもしれない。
・今回の行政代執行実施の大きな理由は単に供用開始に間に合わないということだけでなく、遅れた場合どれだけ公の損害が発生するのかきちんと説明し、また、4月からずっと交渉していたにもかかわらず、相手方も前倒しして対応されなかったのは残念と言う気持ちを伝えることにより、理解いただけるものと思う。
・今後、府民やマスコミに何か伝える場合は、具体的な説明を丁寧にしてもらうよう心がけてほしい。
・また、教育委員の増員の件について、今般、法で認められるようになったこともあり、関係部局には増員に際しては幅を持った委員数を条例化できないか検討を指示したところ、画一的な解釈で難しいとの回答を受けた。
・法改正された背景を考えて解釈すれば、対応できるのではないか。文面だけにこだわらず、もっと魂を込めて実質的に考えてもらいたい。
・また、教育委員会の特別顧問に藤原先生をお願いするに当たって、教育委員はもともと外部からの人材であり、さらに外部アドバイザーを入れるのはどうかという話があった。知事も外部の人間であるが、自分にない知見を外部にお願いするのは当然ではないか。
・もっと明確で実質的な実害がある場合は当然ダメだが、否定するためだけの理由では府民の理解を得られない。
・実害とメリットをしっかり考え、たとえダメな場合でもきちんと説明をするよう心がけていただきたい。

【都市整備部長】
・昨日の行政代執行の件については「なぜ2週間待てなかったのか」という報道の仕方がなされているが、4月10日から話し合いを続けてきた。畑など作っておられることもあり、できるだけ早く任意で動いていただくようお願いしていた。

【小河副知事】
・行政代執行を行った以上、工事を遅らせないようがんばること。職員は経験から結果を先読みして、壁を見てあきらめてしまう時がある。壁を見てやめるのではなく、それに立ち向かい、先に進んでほしい。

【知事】
・行政は本音の部分を隠すことがあるが、それはすぐに分かってしまうこと。
・例えば、幼保一体化について、保育所には給食施設があっておかずの匂いをかがせることが教育の一環であるが、幼稚園には給食施設が無く、そういう教育ができないから一体化は無理だと国は真顔で言う。誰もが本当なんだろうかと思うのではないか。公園も、国立公園と地方の公園では「木の植え方が違うから」と言う理屈で一体化できないと聞いたことがある。
・申し訳ないが、本音はそれぞれの権限を守るためであったり、職を確保するために、そのような理由付けを行っている面があるのではないか。隠したりせず、本当の理由を出せば本当の議論ができると思う。
・行政同士での議論はそれで良いのかもしれないが、府民への説明や報道への対応ではそうはいかない。真正面から本音の議論をするべき。
・本音の部分を明らかにすると、一時はハレーションを起こすかもしれないが、最終的にはそのほうが良い。私が本音で行き過ぎれば、各部長からストップをかけてもらえれば。

【水道企業管理者】
・このようになった理由は二つあると思う。一つはそれぞれが背負っている業界や団体の抵抗などがあり、それらが一見正当な理屈をもってきて、省益と結びついた場合に、それを役所が代弁しているという構造。
・もう一つは、そうした理屈を繰り返しているうちに、これを本当に信じ込んでしまうこと。これは厳に戒めるべき。常識の発想をするマインドが必要。

【危機管理監】
・実質的に対応しているものの、知事への説明過程で不十分になっていることがあるかもしれない。
・自治体は少なくとも霞ヶ関よりは実質的な考え方を持っていると思うが、全国的に見れば、屈してしまう部分もあるのかもしれない。

【政策企画部長】
・法律の解釈が形式的であるというご指摘は注意しないといけない。ただ、現場では解釈をねじまげる要請があり、形式的な論理を通さざるを得ない場合がある。この点はご理解いただきたい。

【生活文化部長】
・当初はなぜそんなおかしな理由を、と思うことでも、後によく考えれば本当にそうなのかもしれないと思うことがある。一歩引いて、物事を考えることも大事だと思う。

【にぎわい創造部長】
・職員は法令を遵守し仕事をしている。簡単に「条例や要綱を変えたらどうか」と言えば、誤解して法令を守らなくても良いという職員が生まれるおそれがある。バランスをとる必要がある。

【生活文化部長】
・国に要請を行っても国は「府も関係団体に影響を与えるから困ることになるのではないか」と言う。誰がどこに向けておかしな理由で発言しているのかということを見極めることも重要。

【知事】
・状況に応じた対応が必要。ねじ込んできた人に対しては毅然とした態度で対応し、府民やメディアに対しては丁寧に対応してほしい。

<改革についての意見交換>
【知事】
・東洋経済新聞社発行の「一橋ビジネスレビュー」という季刊紙の連載記事(「りそなホールディングス」「競争戦略の基本論理」)は事前に読んでいただいていると思う。
・木村副知事も再建に携わられていたが、企業の再建に決まったルールや方法はない。りそなホールディングスの細谷会長がされたことも、オーソドックスなやり方。これを前提に、今この時期に(府として)注意しなければいけないことは何か、部長会議で議論し意思統一したい。

【政策企画部長】
・今後、職員のモラル、やる気というものが重要。
・知事のトップダウンで猛スピードで改革が進み、方向性も定まりつつある。それを具体化するにはさらに相当のエネルギーが必要。見通しがたったということで課題が終わったわけではない。
・また、やり過ぎた部分がなかったのかということについて、議会でも指摘があるが、少し立ち止まって府民の声を聞き、改めることも必要ではないか。
・職員自身が考えることが重要。自らの努力や知恵でやっていくことがモラールアップにつながる。知事からも指示だけではなく、一度職員の考えもじっくり聞いてみていただけるとありがたい。

【知事】
・リストラはトップダウンでできた。しかしこれからの(ビジョンを)作る部分はトップダウンではできない。職員にどう頑張ってもらえるかが課題。
・ビジョンの作成を職員にお願いしているのも、そういう意図。

【総務部長】
・7月までの改革は、目標が明確であり、知事とも一体感があったが、第2ステージ(ビジョン)では上滑りにならないか心配。財政再建もまだ着地できていない。各部局では非常に厳しい状態。
・また、陽があたっているところとそうでないところがあり、職員のやる気にも影響。そういう調和を図ることが大事。

【生活文化部長】
・銀行でも行政でも同じだと思うが、人材、特に現場の職員への配慮が重要。
・教育の緊急対策に対して生活文化部が出した案も、予算上の理由などで半分が取り上げられなかった。治安対策に対しても予算上、シーリングの範囲で実施と言われれば、どれだけ残るものか疑問がある。ある程度重点政策にはお金を出していかないと職員のやる気にも影響する。
・人事の交流などを活発にして、やりたい職員がやりたい事業に携わらせるなどのことも重要。

【にぎわい創造部長】
・ビジョン関係の話を部内で議論させてもらっていたが、予算関係が非常に厳しい。ビジョンを考えるが予算はつかないなどの話になると、職員の中で整理がつかないのではないか。自発的に職員からアイデアをだしてもらい、そこで成功体験を積ませてモチベーションを上げるということが必要。職員のチャレンジを応援するような予算上の仕組みは必要と思う。

【健康福祉部長】
・福祉や保健、医療の分野では、現場が最も重要。専門職が多く給料よりも自分たちが取り組む仕事のやりがいなどを重要視している。予算削減で現場でやれる仕事がなくなったり、あるいは一律削減によって必要経費が足りないという状況が起こっている。このことが職員のモチベーションを下げている。
・たとえば研究費などの外部資金を獲得し、予算の足しにするなどの対応も、個人が獲得した研究費を活用できるよう条件整備をしてほしい。

【知事】
・職員は兼業できないが、講演講師として謝礼をもらえるような仕組み等を総務部に検討してもらっている。

【健康福祉部長】
・優秀な職員ほど講師によばれる。そういう制度が構築され、きちんと行けて適正な報酬ももらえるようになると、現場の励みにもなり、モチベーションも上がると思う。

【知事】
・現場や行政に詳しくスキルももっている職員がそういうことをできないのはおかしい。そういう道を行政が自主的に閉ざしているように思う。むしろ積極的にやってもらいたいと思っている。

【健康福祉部長】
・福祉の分野で市町村に委ねていく部分が多いが、市町村には失礼だが、市町村の現場ではまだ十分専門職が育っていないように思う。異動ローテーションで一般職に変わったりするためノウハウなどが蓄積していない。
・交付金化とあわせて、府の職員が市町村へ行くなどの人事交流の仕組みも必要では。

【商工労働部長】
・職員は思いをもって働くことで能力を最大限発揮される。
・バイオ分野以外の成長産業振興では、予算を削られている。そのような状況の中で、府の信用力によって産業を活性化させるように指示している。
・課長なり、部長なりは、職員に語りかけることも重要。知事は職員への語りかけもされているが、外向けに政治的メッセージを出されるときに、特に職員に対する情の部分が抜けていることもあるのでは。

【環境農林水産部長】
・ビジョンについても職員はいいアイデアを出してくれる。知事もよく言われる「目標値」を出せるものは出したい。しかし目標値を出す時に予算や実施期限が問題になる。
・無責任なプランにならないよう、それぞれの目標設定にあたってそういう点も考えないといけない。ビジョンが画餅になれば職員の意欲も瓦解する。

【都市整備部長】
・ビジョンはみんな頑張る気になっている。一番心配なのは職員のモチベーション。この3年は頑張ってもらえると思う。しかしそれ以降どうなるのかについて、なかなか展望を示すことが出来ない。
・施策の議論と予算の議論が別個という状態が非常につらい。そういうジレンマがある。

【木村副知事】
・新鮮な思いでこの議論を聞いている。私は関西電力で品質管理にかかる仕事をしたが、最後に残った課題は実施した改善をいかに継続させるかということだった。
・この大阪府においても橋下文化というものができると思うが、人が変わってもゆるがないようにする必要がある。
・改革を実行する上で一番大事なものはひらめき。個々人の発想だけではなく、問題解決型のブレインストーミングを何度もやって出てくるもの。職員の意識も高揚させる。

【住宅まちづくり部長】
・時間が迫っているので、一言だけ。第一ラウンドはまだ終わっていないように思う。21年度予算が成立して初めて終わりと言うことができるのではないか。

【三輪副知事】
・府ではリストラをトップダウンでやってきた。この2から3ヶ月の強い知事のリーダーシップの反動で、職員に指示待ちのような体質がしみこんだのではないか。

【小河副知事】
・職員とビジョンの話をしていて、「予算もつかないのに夢みたいな話をすると無責任になる」などということが聞かれる。そのためか既に出されているビジョンの枠をでない発想しかでてこない。知事を唸らせるぐらいの自由な発想で考えてほしいと言っている。

【知事】
・時間もないので、また次回に継続してこのテーマで開催させていただく。
・りそなホールディングスはV字回復の後、安定的なJ字成長に入られている。大阪府より大分先を行かれている。
・大阪府がJ字の成長を果たすためには、この上がり始めた今ほど大事な時期はないということを各部長にも認識いただきたい。
・ビジョンは職員にしか考えることができない。私の役割は制度の壁にぶつかったときの対応と、府民等へのメッセージ。行政として説明しにくい部分の説明と責任は私がもつ。
・一橋ビジネスレビューで競争戦略の記事も読んでもらっていると思うが、今後はSP(Strategic Positioning 、戦略的ポジショニング)から、OE(Organizational Capability 、組織能力)へ。特に組織内でのルーチンの改善に移行していく。

<副知事会議の設置について>
【知事】
・副知事にも相談をしていないが、副知事会議を設置できないか。
・部局間にまたがるような業務の調整などについて副知事に決定権を持っていただき、素早く裁定・処理いただくようなイメージ。
・また、府庁職員に物足りなさを感じるところは問題提起能力。問題の解決能力や遂行能力はピカイチと思うが、問題提起は他部局への遠慮があるからか物足りない。そこを副知事会議で議論いただき、その後で経営企画会議に諮るような、そういうOE強化を図りたい。職員がより事業に力を入れるため、無駄な調整時間を省力できるようにしたい。この件についても次回議論したい。

≪以上≫

このページの作成所属
政策企画部 政策企画総務課 

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