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更新日:2024年6月10日

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農空間リアル・インタビュー『横田洋一さん』(大人の棚田塾)

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農空間リアル・インタビュー 横田洋一さん(大人の棚田塾)

横田洋一さん
「日本の棚田百選」のひとつ、下赤阪の棚田(千早赤阪村)でこれからの担い手を育てるために平成25年度から開かれている「大人の棚田塾」。
この棚田塾に初年度から参加されている横田洋一さんにお話をお聞きしました。

平成27年9月3日

---「大人の棚田塾」に入られたきっかけは何ですか。

定年退職して気ままに暮らしていましたが、偶然、家内が大阪府のホームページで「大人の棚田塾」の募集があることを見つけ、試しに応募してみたところ、思いがけず抽選に当たったことがきっかけです。本当にたまたまだったんですよ(笑)。


【田起こし】


【草刈り前】


【草刈り後】

---「大人の棚田塾」ではどういった活動をされているのですか。

田起こしをして、田植えをした後も月に一度は草刈りをしています。苗に肥料をあげたり、雑草が生えないようにしたりすることが主な活動になっています。
秋になれば、稲刈りをしてだてかけをし、脱穀・精米を行います。
年間を通じて、20回から25回程度の活動をすることになります。

---下赤阪の棚田で米作りをしていて喜びを感じる時を教えてください。

実際に棚田で地元農家の方と一緒にお米を作って食べてみると、これが本当においしいんです。
市販されているお米とは全く違う味で、市販されれば良い値がつくと思うくらいですよ。
お米を自分で作って味わえる、そういうところに喜びを感じます。


【下赤阪棚田のお米】


【田植え】

---「大人の棚田塾」で活動する中で、苦労したことはありますか。

苦労したことはありませんが、しんどいと思ったことはあります。棚田塾の塾生は8名ですが、田んぼのためには一定の世話をしてやらなければなりません。
棚田塾に参加して一年目、二年目の方は午前中で解散することが多いのですが、残ってしまった仕事は後日、田んぼに来てこなしています。塾生にもそれぞれの都合がありますから、棚田塾への参加人数が少ない時もあります。
そんな時はやることが多く残ってしまうので、体力的にしんどいです。

---米作りを一緒にしていくことで、地元の方とのつながりも深まったのではないでしょうか。

棚田塾に参加し始めたころは挨拶するのにも気が引けていましたが、今では田んぼを見に来た時に周りの農家の方々から挨拶をしていただいたり、お話をしたりするほどになりました。
お米の様子も見に来ていただいて、『今の具合はいい感じですよ。』と温かい言葉をかけていただくこともありますし、
地元の方とのつながりはとても深まったと思っています。


【稲刈り】


【棚田夢灯り】

---下赤阪の棚田では「棚田夢灯り」が行われていますが、それについてはどう感じていますか。(「棚田夢灯り&収穫祭2014」の様子はこちら)

「棚田夢灯り」も、下赤阪の棚田を知ってもらうことには十分役立っていると思います。
棚田で作ったお米をその時に販売しているのですが、すぐに完売するほどの人気があります。
でも、「棚田夢灯り」を楽しんでそれっきりという方がほとんどのように思います。
米作りを一緒にやっていただくことにつながるような次のステップが必要だと感じています。

---下赤阪の棚田を守っていくために必要なことは何だと思いますか。

もっと米作りに挑戦してくれる方が欲しいと感じています。私も『この下赤阪の棚田を守る』という信念を持って続けていますが、年齢を考えると、このまま少人数の塾生で棚田を守っていくのはとても難しく思います。
「大人の棚田塾」に参加して、せっかく棚田での米作りを身に着けてきたのに、その宝物を活かせずに終わってしまうのはもったいないです。「棚田・ふるさとファンクラブ」に参加されている方の中にも、米作りに興味を持って『米作りをやってみたい』という方はきっといると思います。

できたらもう少し若手の方にも来ていただいて、地元の方とのつながりを深めてもらい、これから『もう棚田で米作りをするのはしんどいわ。』という話が出た時に、『田んぼを代わりに任してもええよ。』と言っていただけるような信頼関係を築いていくことが大切だと思っています。
そのためにも、より多くの地元農家の方々に塾で米作りの指導に当たってもらったり、お話の場に来てもらったりして、交流する機会を作っていただきたいです。
大事なのは人と人とのつながりですから、下赤阪の棚田を守っていくには棚田での米作りに魅力を感じている方や村役場、地元の方々の気持ちが一つになることが必要だと思います。


【棚田の風景】

---ありがとうございました。

黄金色に色づき始めた稲穂は、秋の訪れと棚田の持つ悠久の時を感じさせてくれました。

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