第4章 基本方針10

更新日:2019年8月20日

基本方針10 私立学校の振興を図ります

現状と課題

○ 私立学校は、府内の幼児・児童・生徒のうち幼稚園では78.8%、小学校では1.6%、中学校では9.6%、全日制高校では41.0%が就学園しており、公立学校とともに大阪の公教育の一翼を担う大きな役割を果たしています。
  各私立学校では、建学の精神に基づき府民の教育ニーズに応えた特色ある教育を行っており、その振興を図ることは、大阪全体の教育力の向上にとって必要不可欠なものとなっています。

私立幼稚園・小学校・中学校・高等学校・専修学校の児童・生徒数の推移

■私立幼稚園

○ 共働き世帯の増加や地域のつながりの希薄化により、長時間保育や家庭教育・子育て支援体制の充実が求められています。

○ 幼児期の教育と保育の一体化を含む「子ども・子育て支援新制度」では、認定こども園の普及・促進など、今後とも市町村と連携した取組みをすすめていく必要があります。

○ 私立幼稚園において障がいのある幼児が増加しており、適切な対応を図ることが求められています。

私立幼稚園における預かり保育の実施状況

 

■私立小・中学校

○ 私立小・中学校においては、義務教育機関として一定割合の生徒を受け入れ、児童・生徒に多様で幅広い学校選択の機会の提供と特色ある教育を行っています。

 

■私立高校

※「基本方針2(1)公私の切磋琢磨による高校の教育力の向上、(3)特色・魅力ある私立高校づくりの支援」で詳述

平成24年度経常費補助金単価<当初予算ベース>

 

■私立専修学校・各種学校

○ 若者のコミュニケーション能力など職業人としての基本的能力の低下や職業意識・職業観の未熟さなど「社会的・職業的自立」に向けた様々な課題や、企業内における人材育成機能の低下などから、専修学校における職業教育の充実が求められています。

府内高校生の専門学校進学率

           

基本的方向

■私立幼稚園

○ 共働き世帯の増加や地域のつながりの希薄化に対応し、保育サービスの拡大や、地域の子育て・家庭教育を支援する機能の強化を促進します。【再掲】

○ 幼児の障がいが重度・重複化、多様化している状況を踏まえ、障がいのある幼児一人ひとりのニーズに応じたきめ細かな支援の充実を促進します。

■私立小・中学校

○ 義務教育段階において児童・生徒に多様で幅広い学校選択の機会の提供と特色ある教育を行えるよう、私立小・中学校の振興を図ります。

■私立高校

 ※「基本方針2(3)特色・魅力ある私立高校づくりの支援」で詳述

■私立専修学校・各種学校

○ 高校生等の職業観・勤労観を醸成し、キャリア形成の支援ができるよう、高校等と専修学校との連携の促進に努めます。

○ 産業界等のニーズに沿った専門的・実践的な職業教育が提供できるよう、専修学校における産業界等との連携の促進に努めます。

○ 後期中等教育段階において、職業教育など多様な教育が提供できるよう、高等専修学校の振興を図ります。

     

重点取組

重点取組42 私立幼稚園における取組みの促進

市町村と連携した認定こども園の周知と普及・促進

 幼保一体化を含む子ども・子育て支援新制度に関する国の動向も注視しつつ、市町村と連携しながら、引き続き認定こども園制度の周知と普及・促進に取り組みます。

共働き世帯を含め、より幅広い世帯が就労可能となる環境づくりの促進

 幼保一体化を見据え、共働き世帯も含めて長時間でも安心して私立幼稚園に子どもを預けられるよう、保育所並みの11時間開園や、休日保育・夏休み保育など、私立幼稚園における保育サービスの拡大を促進します。

障がいのある幼児に対するきめ細やかな対応の促進

 発達障がいをはじめ、障がいのある幼児一人ひとりのニーズに応じたきめ細かな支援の充実を図るため、私立幼稚園教職員の障がいへの理解を深めるための研修の充実や、専門家による巡回相談の活用等を促進します。

地域の子育て・家庭教育支援の拠点としての機能の充実

 私立幼稚園の地域における子育て・家庭教育支援の拠点としての機能の充実を図るため、園庭開放やキンダーカウンセラーによる子育て相談の実施、幼児教育に関する情報交換の場の提供や保護者どうしの交流の場づくりを促進します。

   

重点取組43 私立小・中学校における取組みの促進

義務教育機関としての性格を踏まえた支援

 義務教育段階において児童・生徒に多様で幅広い学校選択の機会の提供と特色ある教育を行えるよう私立小・中学校の振興に取り組みます。

 

重点取組44 特色・魅力ある私立高校づくりの支援 【再掲】

 ※「基本方針2(3)特色・魅力ある私立高校づくりの支援」で詳述

   

重点取組45 専修学校・各種学校における取組みの促進

職業教育を通じた職業人としての基本的能力の育成と職業意識・職業観の醸成

 職業教育を通じて、自立した職業人の育成を図るため、専門的・実践的な職業教育を行なう高等教育機関である専門学校の振興に取り組みます。
 また、後期中等教育段階において、職業教育や語学教育など多様な教育を通じて、職業人としての基本的能力の育成等を図るため、高等専修学校の振興に取り組むとともに、私立高校と同様に高等専修学校等も授業料無償化制度の対象とし、「複線型の教育ルート」の確立に努めます。

高校と専修学校の連携強化による実践的な職業教育の促進

 専修学校による職業体験学習や資格取得講座などの実践的な職業教育を通じて、高校生の職業観・勤労観を醸成し、キャリア形成を支援するため、高校と専修学校との連携を促進します。

産業界や企業と連携した専修学校における「産学接続型教育」の促進

 職業人に求められる知識・技能が多様化・高度化する中で、産業界等のニーズに沿った専門的・実践的な職業教育を提供するため、専修学校と産業界等との連携による教育プログラムの開発を促進するなど、「産学接続型教育」の促進に取り組みます。

   

重点取組46 私立学校における障がいのある子どもへの支援 【再掲】

 私立学校において、障がいのある子どもが安心して学校生活が送れるよう、学習機会の充実や障がい理解教育の推進のために私学が独自で実施する研修会等に対して支援します。

   

重点取組47 私立学校におけるいじめや不登校等生徒指導上の課題解決、及び体罰等の防止に向けた取組みの促進 【再掲】

私立学校における児童・生徒への支援・相談の取組みの推進

 私学団体による相談窓口の運営のほか、私立学校に対して、スクールカウンセラーの配置など、いじめ等の問題の解決に向けた適切な取組みを求めていきます。

私立学校におけるいじめや体罰等の防止への対応

 いじめや体罰等の防止について、府教育委員会作成の「いじめ対応マニュアル」「体罰防止マニュアル(改訂版)」「不祥事予防に向けて(改訂版)」等を情報提供し、その活用を促すなど、私立学校や私学団体に対して、いじめや教職員による体罰等の防止に向けた研修などの取組みを働きかけ、支援します。
 また、被害を受けた子どもの立場に立った解決が図られるよう、民間の相談機関等との連携した取組みなど、私立学校に適切な対応を求めていきます。

   

重点取組48 私立学校における教員の資質向上に向けた取組みの支援 【再掲】

 公私間での人事交流や各種研修を合同で開催するなど、私立学校の教員の資質向上に向けた取組みを支援します。
 また、いじめの問題や体罰等の防止など、人権感覚の育成に向けた府教育委員会の取組みなどを情報提供し、私立学校教職員の人権感覚の育成に向けた取組みを支援します。

 

重点取組49 私立学校における開かれた学校運営に向けた取組みの促進 【再掲】

 各学校のホームページ等において、財務情報のほか、自己評価や学校関係者評価等の結果を公表するなど、開かれた学校運営に向けた取組みを促進します。

 

重点取組50 私立学校における安全・安心対策の促進 【再掲】

 私立学校における耐震化の取組みを促進します。

  

 

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教育庁 教育総務企画課 教育政策グループ

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