平成22年度第1回大阪府青少年問題協議会

更新日:平成23年9月7日

  •  日時     平成22年8月31日火曜日 午後2時30分から午後4時30分
  •  場所     大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター) 4階 大会議室1
  •  出席委員  浅野委員、池川委員、大島委員、大東委員、金原委員、加納委員、岸本委員、
                       草島委員、元古委員、合田委員、小嶋委員、酒井委員、田中委員、谷口委員、
                       中垣内委員、中野委員、長野委員、中山委員、西島委員、西田委員、西村委員、
                       野口委員、藤岡委員、山上委員 (五十音順)

次第

   ○ 開 会

    ・ あいさつ
    ・ 大阪府知事からの諮問

   ○ 議 事

    ・ 青少年を取り巻く有害環境への対応について

   ○ 閉 会

配布資料

   資料1−1  青少年を性的対象として扱う図書類の実態調査について [Wordファイル/38KB]
   資料1−2  青少年を性的対象として扱う図書類の実態調査結果概要 [Wordファイル/114KB]
   資料1−3  図書類の選定方法 [Wordファイル/38KB]
   資料2     青少年を性的対象として扱う図書類の分析結果 [PDFファイル/132KB]
   資料3     大阪府青少年健全育成審議会第2部会意見書 [Wordファイル/76KB]
   資料4     大阪府青少年問題協議会規則 [Wordファイル/34KB]
   資料5     大阪府青少年健全育成条例パンフレット [PDFファイル/5.75MB]

議事内容

PDF版はこちら [PDFファイル/219KB]

【事務局】   
 
ただ今から、大阪府青少年問題協議会を開催させていただきます。

 本日ご出席の委員は23名で、委員28名に対し、2分の1以上のご出席をいただいておりますので、大阪府青少
年問題協議会規則第5条第2項の要件を満たしておりますことをご報告申し上げます。
まずはじめに、大阪府知事から大阪府青少年問題協議会に対しまして、諮問させていただきます。

 

        (藤岡危機管理監より、野口座長に諮問書を手交)

  これより、以降の議事進行につきましては、野口座長にお願いしたいと存じます。
野口座長、よろしくお願いいたします。

 

【野口座長】
 
それでは、審議に移らせていただきます。
 
ただいま、大阪府知事から、本協議会に対しまして「青少年を取り巻く有害環境への対応について」諮問書をい
ただきました。
 
委員の皆様におかれましては、今回初めて説明を受ける内容であり、諮問に至った経緯等も含め具体的な説明
が必要かと思われますので、まず、事務局より説明をお願いします。

【事務局】
 ただいま、諮問させていただいた内容について、説明させていただきます。
 配布させていただいた諮問書の写をご覧下さい。
 ご審議いただきたい内容は、大きく2点です。

     
 
○諮問理由について
  
1点目は、現行の有害図書類指定制度のあり方についてです。
  
本年3月、東京都が「非実在の青少年の性描写が描かれた図書類」を規制対象とした条例改正案を上程した
動きを受けて、府においても、「現行の有害図書類指定制度を改正する必要があるかどうか」を検証するために、
「青少年を性的対象として扱う図書類」の実態調査を実施しました。
  調査は3種類実施しました。
  1 現在流通する図書類において、有害図書類指定制度が機能しているか調査する図書類調査
  2 調査対象図書類の流通、青少年への販売、区分陳列の状況等を調査する店舗調査
  3 性表現のある図書類が青少年に与える影響等について、青少年育成関係者へのヒアリング
  調査結果詳細は、後ほど説明させて頂きますが、青少年の健全な成長を阻害する図書類については、現行制
度で十分対応可能でした。


  
また、調査対象図書類のうち、東京都が、条例改正によって新たに規制を検討していると考えられる図書類に
ついては、大阪府においては既に有害図書類として指定されているか、または個別指定できることが、明らかにな
りました。
  
東京都と大阪府の有害図書類指定制度については、条例の内容や、指定基準を規則に委ねている構造はほ
とんど同じであるにもかかわらず、指定する図書類の範囲について、差異があることがわかりました。
  
この点について知事から指摘があり、府が規則で定めている有害図書類の指定基準について、議会の議論を
経た上で、条例で明確化することを検討するよう指示があったところです。

   2点目は、「子どもを守る、青少年を有害情報にふれさせない」観点からの環境整備についてです。
  
今回の実態調査によって、「女子小中学生の水着、下着姿の写真を掲載しているジュニアアイドル誌」、「インタ
ーネット上の有害情報」、「青少年向け雑誌に掲載されている出会い系サイト広告」、「児童ポルノ」といった課題が
明らかになり、「子どもを守る観点」「青少年を有害情報に触れさせない観点」からの検討が必要と考えておりま
す。

   以上2点について、委員の皆様方にご審議をいただき、「青少年健全育成条例の改正の方向性」をお示しいた
だきたいと考えております。

  ○調査概要について
  次に4月から6月上旬にかけて、青少年を性的対象として扱う図書類の実態調査を実施し、その結果をとりまとめた
ので説明させていただきます。
  資料1−2の「青少年を性的対象として扱う図書類の実態調査結果概要」をご覧ください。

  先ほど触れた実態調査の実施方法ですが、まず図書類調査についてご説明します。
  現在流通している図書類において、現行の有害図書類指定制度が有効に機能しているか調査するため、15分
類、合計100冊の図書類を収集しました。
  そして、性表現の有無、大阪府の青少年健全育成条例の有害図書類に該当するかどうかを調査しました。
  
日本雑誌協会が発行する「マガジンデータ」より、青少年が描写されているもの、青少年を主な購買層とするも
のとして、女性ティーンズ誌、少年・少女向けコミック等8ジャンルから、性表現を含んでいる可能性があるものを中
心に、55冊を選定しました。
  
それに加えて、雑誌協会に属さない雑誌出版社が発行している、成人向け雑誌や、ジュニアアイドル誌、単行
本、成人向けビデオ、ゲームソフト等、45冊を選定しました。

  次に店舗調査についてです。
  
調査対象図書類の流通、青少年への販売状況や、区分陳列の状況の実態把握を行なうため、府内の426店
舗を抽出、71店舗が廃業等であったため、355店舗で、聞き取りを実施しました。
  
府では、青少年健全育成条例が対象とする店舗の営業の状況等を把握するため、社会環境実態調査を実施
しています。H21年度の対象店舗数は3,726店舗でした。
  
3,726店舗を、系列店タイプと独立店タイプに分け、系列店タイプについては、1サンプルで系列店舗を代表する
ものと見なして調査店舗を抽出しました。

  最後に、青少年育成関係者の課題認識の把握についてです。
「性表現のある図書類が青少年に与える影響等について」、PTA、学校関係者や少年非行、児童福祉関係者、
犯罪心理等の学識経験者、計13人にヒアリングしました。
  
併せて、青少年の性に関する意識を調査するため、青少年育成のボランティア活動を行なっている、大学生11
名に対してヒアリングを実施しました。

 ○調査結果の詳細について
  
次に調査結果についてご説明します。
  
まずは性的表現のある図書類についてです。
  
資料1−1と併せて、資料2「青少年を性的対象として扱う図書類の分析結果」をご覧ください。
  
これは東京都の条例改正案と、大阪府の規制の状況の関係をイメージ図で示し、そこに今回の調査対象図書
を書き入れたものです。図中央の太い二重線枠が、現行の大阪府の条例の規制範囲です。
  
さて、結果ですが、
    ・対象図書類100冊のうち、性的表現のある図書類は55冊
    ・そのうち30冊については、既に大阪府の有害図書類に指定
    
・有害図書類に指定されていない図書類25冊のうち、9冊は有害図書類に該当
    
・残りの16冊は、内容を精査したところ、いずれも青少年の健全な成長を阻害する図書類とは、認められま
せんでした。

  以上から、現在流通している図書類については、現行の有害図書類指定制度は十分機能しており、青少年の
健全な成長を阻害する図書類については、現行制度で十分対応可能と考えます。

   また、東京都が条例改正によって新たに規制を検討していると考えられる図書、図でいうと円で囲んだ部分に
ついては、既に有害図書類として指定されているか、または個別指定が可能でありました。
  
このことから、有害図書類の指定基準を明確化、透明化するために、規則で定めている基準を条例に明記す
ることについて今後検討することとしていることは、先ほど申し上げたとおりです。

   次に、店舗調査、図書類の青少年への販売状況についてです。
  
有害図書類を取り扱っている店舗は全体で250店でした。また、有害図書類に該当する可能性が高く、青少年
が手に取りやすい男性・女性向けコミック、単行本を取り扱っている店舗は228店でした。
  
有害図書類に指定されている図書類について、条例の規定どおりに区分陳列されていた店舗は、168店でし
た。
  
青少年育成関係者へのヒアリングでは、過激な性的表現については、性犯罪の直接の引き金となったケース
があった一方で、青少年の性行為を描写した図書類については、
青少年の性非行、問題行動に直接的影響があ
るという因果関係を立証したデータはないという指摘を頂いています。
  
恋愛漫画における性的表現については、性非行の原因とは考えられず、むしろ青少年の自立につながるという
側面があるとの意見もありました。
  
また、青少年へのヒアリングでは、恋愛漫画が自分たちの恋愛のモデル教材になっているという意見もありまし
た。

  次に、ジュニアアイドル誌についてです。 
  
図書類調査では、ジュニアアイドル誌6冊について調査したところ、性的表現はありませんでしたが、女子小中
学生が水着や下着等で、グラビア雑誌のモデルと同様のポーズをとった写真が掲載されていました。
  また、今回の調査では、保護者が金銭目当てに自分の子どもをモデルとするなどの問題ケースは確認されてい
ません。
  
しかしながら、心身の発達段階にあり、判断能力が十分でない小中学生が、扇情的なポーズを自発的にとって
いるとは考えにくく、出版、タレント事務所の実態も不明確であることから、「子どもを守る」観点からのご意見をい
ただきたいと思います。

  次に、インターネット上の有害情報についてです。
  
青少年関係者へのヒアリングから、青少年の関心や情報源は、図書類からインターネットへ大きく変化してきて
いる等、インターネット上の有害情報の影響について懸念する意見が、多数出されてきました。
  
また、出会い系サイトや、ソーシャル・ネットワーキング・サービス等を介して、青少年が児童買春などの被害に
あう事件も確認されています。
  
平成20年4月に、「青少年インターネット環境整備法」が施行され、18歳未満の青少年が使用する携帯電話に
ついては、原則としてフィルタリングをかけることとなりました。
  
しかしながら、保護者が申し出た場合はフィルタリングが解除できるなど実効性の面で疑問が残ることから、他
府県においては、青少年が携帯電話から有害サイトへアクセスしないよう、フィルタリング解除手続きの厳格化を
条例で規定する動きがあります。
  今後、インターネット、携帯電話から有害情報に触れさせないよう、フィルタリング対策を充実することが必要と
考えており、青少年を有害情報に触れさせない観点から、
「青少年インターネット環境整備法」を実効性のあるもの
にするための新たな対応策について意見をいただきたいと思います。

   次に、青少年向けの雑誌に掲載されている出会い系サイトの広告についてです。
  
今回調査した図書類の中の青少年向けの雑誌に、出会い系サイト等青少年の健全育成に好ましくない広告が
掲載されているものがありました。
  
また、雑誌に掲載されている広告を見て青少年が興味本位からアクセスし、事件に巻き込まれた事例も確認
されています。
  
現行の青少年健全育成条例において、出会い喫茶への青少年の立入りを禁止している一方で、出会い系サイ
ト広告を青少年が閲覧していることについて規制していないのは整合性がとれないものと考えており、青少年を有
害情報に触れさせない観点から、「出会い系サイトの広告」を掲載している青少年向けの雑誌等への対応につい
てご意見をいただきたいと思います。

  最後に、児童ポルノの実態把握についてです。
  店舗における児童ポルノの販売実態はありませんでした。しかしながら、インターネット上には児童ポルノ画像
が氾濫しており、大阪府における児童ポルノ事件の検挙件数も、増加傾向にあります。
  図書類については、児童ポルノの販売実態がないことから、児童ポルノの図書類の単純所持を規制する必要
性はないと考えております。
  しかし、インターネットを通じて、青少年が児童ポルノに合う事件が起きていることは看過できない問題であるこ
  
とから、「子ども守る観点」から、青少年が児童ポルノの対象となることを防ぐための対応策について、意見をいた
だきたいと思います。

  以上で調査結果の報告を終わります。

【野口座長】
 ただ今、事務局から非実在青少年の性描写が描かれた図書類の規制などを内容とする東京都の条例改正の動
きや、ジュニアアイドル誌の出現等を受けて行った実態調査結果について、説明いただきました。
 
次に、「大阪府青少年健全育成審議会第2部会意見書」について、大阪府青少年健全育成審議会の園田会長よ
りご報告いただきたいと思います。

 

【園田委員】
 それでは、青少年健全育成審議会第2部会の意見について報告します。 

 東京都は条例改正で、非実在の青少年が描かれたものを規制しようとしておりました。
 現在の児童ポルノ法では、18歳未満の実在の児童は対象となるが、非実在の児童は対象となりません。
 児童ポルノの対象は3つあります。児童ポルノ法第2条第3項1号に当たる、児童の性交又は性交類似行為を描
写したもの、2号に当たる、他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為を描写したも
の、3号に当たる、衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態を描写したもので、一番問題になるのがこの3号ポ
ルノであります。
 この3号ポルノは、定義があいまいでわかりにくいことから取締りが難しく、現在検討されている児童ポルノ法改正
において削除する案も出されております。
 推測であるが、東京都の改正案は法律で取り締れない3号ポルノを規制するために考案されたのではないかと
考えております。

 性表現のある図書類については、先程の事務局の説明のとおりです。
 
大阪の条例は日本一厳しく、まんが、強姦、近親姦等全て対応できるものと考えており、東京都が新たに規制を
検討している部分についても、府の現行条例で十分対応可能であったこと等を踏まえ、新たな指定基準を構築す
る必要はないと考えております。

 次に、ジュニアアイドル誌についてであるが、青少年への販売は限定的であり、一部の大人がこれを購入してい
る実態等からみて、有害図書類として青少年に見せないようにする観点からの規制は不必要と考えております。
雑誌には、性的表現はないが扇情的なポーズをとった写真が多数掲載されており、大人が、子どもに大人の格好
をさせて楽しんでいることが非常に問題です。
 
美少女コンテストと同様でいかがなものかと思います。
 
調査では実態が明らかにならなかったが、大人が無理やりポーズをとらせているとなると広義の性的搾取、児童
虐待につながる可能性もあることから、子どもを守る観点からの規制について検討する必要があります。
 
しかし、ジュニアアイドル誌には、アイドル志望の小中学生の夢を実現する側面もあることから、一概に禁止する
のも問題があります。

 次に、インターネットの有害情報についてですが、これは受信者側で規制するしかないと考えます。
 
従来は発信者規制が主流であったが、インターネット情報の発信元は海外にも多数あり、国境を越えていること
から、発信者を取り締ることは難しく、受信者側でコントロールすることが必要である。その具体的方法としてはフィ
ルタリングが有効であります。
 
有害情報に青少年が接する入口は、携帯、PSゲーム機、iPad等年々多様化してきているが、特に携帯の利用が
多いと考えます。
 
平成21年に法律ができ、18歳未満の青少年が利用する携帯電話については、原則としてフィルタリングをかけて
販売することとなりましたが、保護者が申し出た場合はすぐ解除できることから、フィルタリングの解除手続きの厳
格化を図ることが必要であると考えます。
  しかし、フィルタリングは子どもの知る権利を制限することにもなるので、その観点からの配慮も必要です。
 青少年向け雑誌の出会い系サイトの広告についてですが、広告自体を規制する法律
はありません。
 関連した事件等もあり規制が必要と思われますが、広告が掲載されている雑誌は多数あるし、駅のキオスク等で
も多数販売されていることから、規制にあたっての課題も多いと思われます。
新たな実効性のある対応を考えることが必要です。 

 最後に児童ポルノについてです。
 
児童ポルノの撲滅はいまや世界的な課題で、情報の発信元が海外を含め広範囲にわたることから、条例での規
制には限界があると考えます。
 
児童ポルノ法は、現在民主党が改正案を検討しており、3号ポルノの削除、単純所持の規制(罰則なし)で議論し
ているが、日弁連が対案を作成する動きもあり、議論は紛糾しています。
 国の改正の行方を見据えて、国の法改正から漏れたものを条例でどうするか議論すべきであると考えます。

 

【野口座長】   
  
それでは、質疑に入っていきたいと思います。
  
本協議会としましては、委員の皆様からのご意見をお伺いした上で「青少年を取り巻く有害環境への対応につ
いて」答申をまとめたいと思います。
  
ただいまの説明に対する質問や、また、別の角度からのご意見でも結構です。委員それぞれのお立場から、約
1時間程度、ご自由なご意見をいただきたいと思います。

 

         =========  質疑応答  ==========

 

【小嶋委員】
  意見書の中で、「今後は実効性のある規制手法を検討するなど、現在の指定制度の実効性を高めていくことが
重要」といわれているが、実効性のある規制手法とはどんなものか。

 

【園田委員】   
  インターネット販売や電子図書が出てくる等、販売形態がどんどん多様化してきている。それらに合せて規制の
あり方を検討していく必要があるということである。

 

【中野委員】
  条例でいくら規制をしても実効性がなければ意味がない。条例には罰則があるが適用された事例等はあるの
か。

 

【野口委員】
  条例にはカラオケボックスに青少年が夜間に立ち入りした場合、30万円という罰金があるが、実際に検挙され
た事例等はあるのか。

 

【事務局】    
  条例関係の検挙事例としては、夜間連れ出し、淫行等、毎年一定数ある。カラオケボックスについても過去に1
件、青少年を立入させたとして営業者が検挙された事例があった。

 

【小嶋委員】   
  有害図書について条例違反で、販売事業者を検挙した事例がある。
  青少年を補導した際に、有害図書を持っていれば入手先を調査している。

 

【園田委員】   
  有害図書を買った子どもはぐ犯少年になるのか。 

       

【小嶋委員】   
  補導の対象となる場合はあるが、有害図書類を買ったことで、即、「ぐ犯少年」とはならない。

 

【長野委員】   
  「子どもには知る権利があるから」とフィルタリングの規制に対して否定的な意見を述べる団体もある。

 

【小嶋委員】   
  東京都が規制を検討している漫画については、府ではすでに規制しているというが、
出版は自由だし、大人へ
の販売についても制限はない。
  
青少年に売らないことはもちろんだが、子どもを性的対象とすることの風潮を防止するために、事業者等に対
する規定も必要ではないかと考えている。

 

【園田委員】
  表現物をどういう観点からみていくのか。
  
児童ポルノは、生産過程で子どもに対する性的虐待が起こる可能性がある。一度流通すると被害は拡大し、半
永久的に残る。

      

【野口委員】   
  子どもを対象とするどぎついものについても、漫画であればどんな表現でも許されるというのはいかがなものか
と思う。

 

【中野委員】
  ジュニアアイドル誌については、男の子も対象となっている。販売だけでなく製造自体も禁止にすべきである。
  「表現の自由」「子どもの知る権利」とか言っている限り、規制は前に進まない。

 

【園田委員】   
  性的な表現と性犯罪との因果関係の立証は難しい。何故、性の問題だけが問題視されるのかわからない。 
暴力とか戦争を表現対象としたものもある。

 

【野口座長】   
  この辺は意見の分かれるところ。大切なのは性の問題ではなく、子どもの人権である。
  
子どもの人権を守るためには規制が必要である。
  
受信者側も発信者側もできるならばどちらも規制すべき。子どもたちは親が想像出来ないような漫画を見てい
る。

 

【藤岡委員】
  性的表現と性暴力は分けて、言葉を使い分けることが必要である。
  
例えば高校生年代で恋愛関係にあって性行為に至るのは自然なことで、通常は対等の立場で行われるもので
あるが、甘言や暴力等を用いて行われる場合も多く、性的自由の侵害がおこる。
  
大人が子どもに対してした場合では、欧米では性暴力となる。
  性暴力につながるような表現は、いくら表現の自由があるといっても規制する対象とすべき。

 

【園田委員】   
  子どもを性的対象のイメージとして扱っている漫画やアニメはどうなるのか。

 

【藤岡委員】   
  規制には法律、条例というフォーマルな規制と家族に対するインフォーマルな規制の
考え方がある。
  性犯罪は空想、ファンタジーがきっかけとなることが多い。これらをどう規制するのかが課題。法的には難しい
が、教育心理学の立場からいえば性加害者は人間をモノ化することが問題である。

 

【園田委員】   
  日本のポルノは、モザイクをかけてはいるが非常に情緒的であるのに対し、欧米のポ
ルノは即物的で、同じポ
ルノでも違いがある。日本のポルノの方が妄想をかきたてるので危険と思われる。 

 

【野口座長】   
  いろいろ自由な意見が出されているが、我々としては今後答申としてまとめなければいけないので、第2部会の
意見書に従って意見を出していただきたい。
  
性的表現のある図書類の規制は、今回東京都が検討している案も含めて、現行の条例で対応可能であった。
  
ジュニアアイドル誌については、有害図書としての規制は必要ないが、モデルの子どもについてはなんらかの
規制が必要であるという意見だった。
  中野委員は、条例の実効性の確保が問題との意見だった。

 

【園田委員】   
  条例には罰則規定もあり、有害図書でも罰則をかけようと思えば十分現行の条例で対応できる。

 

【小嶋委員】   
  条例で有害図書の規制をしているというが、青少年への販売規制のみである。
  地域社会の大人への啓発も重要だと考えている。

 

【園田委員】   
  ジュニアアイドル誌については主な購買層は大人である。韓国ではアイドルグループの中年ファンがいるという
実態もある。

       

【野口座長】   
  府警本部は発信元も規制すべきという意見であり、ジュニアアイドル誌などの読者は大人という実態もある。
  
これらは大変難しい問題であり、今後は人数をしぼって検討していくことが必要と考える。それに向けて、今こ
の場でみなさんにご意見、ご感想を述べてもらいたい。

 

【大島委員】   
  売る側、つまり製作者側への規制をかけ、よくないものはここでストップをかけてしまわないといけない。

 

【園田委員】   
  表現の自由の問題があるから、規制するには根拠、止むにやまれぬ理由がないといけない。憲法は事前検閲
を禁止している。

 

【長野委員】   
  インターネットの情報などは規制しても地下にもぐってしまう?能性が多いと考えるが、取締り等はどうなってい
るのか府警本部にお聞きしたい。      

         

【小嶋委員】   
  犯罪行為として取り締るべきものがあれば当然やっていくべきと認識している。
  
サイバー犯罪の取締りの問題点については、海外サーバーを経由する等、悪質・巧妙化しているのが現状であ
る。
  
表現の自由があるというが、社会全体の意識をどう持たせていくかが課題である。
  直接的な規制は無理としても、事業者に対する理念を、例えば努力義務として盛り込めないかと考えている。

 

【園田委員】   
  インターネットの発信元の取り締りは無理。基本的に受信者規制にならざるを得ない。

 

【野口座長】   
  条例であれば店舗立ち入り等で違反状況も把握できるが、ネットは府県レベルを超えている。

 

【園田委員】   
  性の問題はそれぞれの国が育んできた文化と関連が深い。今はネット上で全ての価値観が入り混じってしまい
よけい規制が難しくなってきている。
  
出会い系の事件にしても今はミクシィが出会い系として機能しているほうが多いと聞く。
  フィルタリングをかけてもいたちごっこになってしまう。

 

【西田委員】   
  フィルタリングの解除率はどのくらいなのか。

 

【事務局】    
  フィルタリングの利用者は毎年増加傾向にあると聞いている。
  
しかし、利用状況については統計上の問題もあり正確な把握ができないため、業界として今まで公開してこなか
った。本年7月、初めて利用状況(事業者別)を公開することにした。正確な数字は手元に資料がないのでわからな
い。
  
今まで公表されてこなかった理由のひとつとしては、携帯の契約者と実際の使用者の判別が正確にできないと
いう統計上の問題があったためである。青少年利用の場合は、保護者が親名義で契約する場合が多く、その場合
はフィルタリングサービスの利用にカウントされない。子ども名義で契約してくれれば明確だが、親名義で契約され
ると、その携帯の実際の使用者は子どもなのか、親が2台目として使用するのか等把握できない。
  
あと、解除しない理由としては、保護者が子どもを信用しているから不要というのと、ミクシィとかプロフが見れな
くなるというのが多い。

 

【田中伸委員】  
  表現の自由というが公序良俗に反するものは規制すべき。ジュニアアイドル誌は児童ポルノに準ずべきもので
規制すべきである。買う人がいるから売る人がおり、製作段階から規制すべきである。
  規制といっても努力目標はないに等しいから条例で規制するならきちんとした規制が必要である。

 

【西村委員】   
  大阪市では平成20年、無料風俗求人誌のラックが問題となり、大阪府警とも連携して市内からほぼ一掃したと
いう経緯がある。
  
しかしながら、青少年福祉委員からの報告では、有料で、コンビニで一般情報誌に混じって売られている実態
がある。表は情報誌になっているが裏面は風俗求人誌となっており青少年が手に取る可能性もある。
  条例の議論に際しては、この件も検討課題に入れてほしい。

 

【野口座長】   
  皆様方からたくさんの貴重なご意見・ご提言を頂きまして有難うございます。
  
問題点が多義にわたっており、また、今回初めて皆様方にお諮りしたところですので、まだまだ細部について議
論を深めていかなければいけないところが多々あろうかと存じます。
  
今後の議論の進め方ですが、大阪府青少年問題協議会規則に規定されている「特別委員会」を設置し、専門
的な立場からの検討に入るということを、座長として提案したいのですが、皆様いかがでしょうか。

   

                                     (異 議 な し)

 

  また、特別委員会の委員の人選については、私にご一任いただけないでしょうか。

 

                                     (異 議 な し)

 

  ありがとうございました。

  ただいま、「特別委員会」を設置し、そこで具体的に審議に入っていくということでご承認いただきました。また、
人選についても私にご一任いただきましたので、この場をお借りして、ご協力いただく委員の方をご紹介させてい
ただきます。

 

      ・社会福祉法人大阪府社会福祉事業団 常務理事の 山上委員
      
・弁護士の 岸本委員
      
・大阪人間科学大学 副学長の 原田委員
      ・大阪教育大学 教育学部教授の 森田委員
      
大阪府青少年健全育成審議会より
      ・甲南大学法科大学院 教授の 園田委員
      
・社団法人日本フランチャイズチェーン協会理事兼事務局長の 磯野委員
     
 ・大阪府書店商業組合 事務局長の 金田委員
      そして最後に私、野口です。

  なお、本日ご欠席の委員の方には、私の方から連絡をさせていただき、8名で検討を進めてまいりたいと存じま
す。

  以上で、本日の協議会を終了させていただきます。

 

                                                                以 上

このページの作成所属
政策企画部 青少年・地域安全室青少年課 健全育成グループ

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