令和2年(2020年)9月16日 知事記者会見内容

更新日:2020年9月18日

記者会見項目

  • 「《少人数利用》飲食店応援キャンペーン」等について
  • 「大阪おおきにアプリ」の運用開始について
  • 秋の全国交通安全運動の実施について
  • 質疑応答

 職員

 ただいまから知事の記者会見を始めさせていただきます。
 最初に、知事からお願いいたします。

「《少人数利用》飲食店応援キャンペーン」等について    ※この項目で使用した資料についてはこちら

知事

 まず、本日、安倍総理が内閣総辞職をされて、新たに菅新総理が選出されるということの予定であります。まずは、本当に7年8か月、安倍総理、いろいろ賛否両論、いろんなことがありましたけども、7年8か月、この日本を引っ張っていただいたということに、まずは本当に感謝申し上げたいと思いますし、それから、お疲れさまでしたというふうに申し上げたいと思います。お体、難病ということで、治療に専念をしていただけたらと思います。
 そして、新たに新総裁として菅前長官が選任される予定ということです。菅前長官とは、万博にしても、大阪の改革にしても、これまで関係を築いてきて進めてきたということもあります。もちろん是々非々で、おかしなところはおかしいと、しっかりと発信していきたいと思いますが、大阪の成長にとって進めていくべきところ、これは連携をして進めていきたいと思います。
 また、今回新たに万博の担当大臣が選任されるということですから、この万博、大阪・関西万博、大阪の成長に向けて、まさに大阪が世界に貢献できるように、万博担当大臣とも連携を持って進めていきたいと思います。
 本日の会見事項ですけども、まず、新型コロナウイルスと社会経済活動の維持についてです。
 現在、新型コロナウイルスについては、本当に事業者の皆さん、府民の皆さんのご協力を得まして、何とか感染拡大を抑え込めているという状況だと思います。いっときは1日255人の陽性者というのもありましたが、今では、少ない日では50人を下回るという日もあります。また、重症者の方も数が多いということで、いっとき72名という重症者の方がいらっしゃいましたが、現在では35名ということで、半分以下になってきているという状況でもあります。感染の波を見ましても、右肩下がりになってきている状況ではあります。もちろん、これは油断することはできませんので、お一人お一人の感染症対策をしっかり取っていただくということはぜひお願いしたいと思います。
 その中で、やはり飲食店の皆さんに、非常に厳しいお願いもしてまいりました。ご協力もいただきました。僕自身が5人以上の飲食、飲み会、宴会、これはやめてくださいというふうにお願いしたこともありました。それによって大きなダメージを受けているというのも、これも事実であります。また、ミナミについては範囲を指定して、非常に感染が増えているところについてはやっぱり抑え込むということで厳しいお願いもして、ご協力もしていただきました。今、そういったご協力もあって、何とか感染も抑え込めている状況です。この飲食店の皆さんを支えるということをしっかりとやっていく、これが重要だと思っています。やはり、ミナミの皆さんや飲食店の皆さんが悪いわけでは何もありませんので、むしろ本当にすばらしい食、これは大阪の魅力でもありますから、これを何とか、感染が抑えられている時期は一生懸命支えていきたいという思いです。
 ということで事業を組み立てまして、少人数で飲食する場合の応援キャンペーンをするというのを先日発表しました。4人以下で飲食をする場合については2,000円のキャッシュバックと。それから、ミナミにおいては、特に厳しいお願いをしたミナミエリアについては、さらに2,000円のキャッシュバックということです。10月1日から国の「Go To Eatキャンペーン」も始まりますので、ここは1,000円のキャッシュバックということですから、ある意味ミナミにおいては、5,000円の料理が5,000円キャッシュバックするというすごい状況にもなるわけですけども、しっかり応援をしていきたいと思います。
 ただ、やっぱり感染症対策をしっかり取ってくれている店と。そして、それは実効性を担保するということも重要だと思います。単にステッカーを掲げているだけじゃないかと、このステッカーを貼り出しているだけじゃないのと、そういう意見もありますから、きちんと感染症対策を取っているということを担保する、その措置も、見回り措置というのもしっかりやっていきたいと思います。これが今日の発表事項です。
 まず、応援事業ですけども、9月18日の金曜日から、まずは準備が整った一休というサイトで開始します。それから順次、準備が整い次第、公募で決まりました事業者について開始をしていきます。これは9月の下旬ぐらいに、準備が整い次第、やっていきたいと思います。皆さんもご承知の食べログとか、ぐるなびとか、そういった様々な事業者にご協力をいただくということになっています。LUXA、OZmall、大阪グルメ、Yahoo!ロコ、ここの事業者、大手ですけども、このグルメサイトを通じて予約された方に、先ほどの「飲食店応援キャンペーン」を実施いたします。
 ちなみに、飲食店事業者の方については、登録料等はこの期間は無料ということで、この事業者と話をつけていますので、ぜひ多くの飲食店を支援してまいりたいと思います。
 先ほど申し上げた、具体的にどのように感染症対策を実行しているかどうかの確認をするのかというところですが、大阪府、それから大阪市が協力して、合計、10月からは10班20人体制、そして9月からは5班10人体制で、飲食店における感染症対策をしっかりやっていただいているかどうか、そしてまた、それをやっていただいているときに、もし不十分な点があれば、きちんと指導というか、助言をするということをしっかりやっていこうというふうに思います。
 そして、特に夜の接待を伴う飲食店については、このチェックリストなんかも作って、きちんと感染症対策をやってくれる店をどんどん増やしていくということに力を注いでいきます。そして、利用者の皆さんも、注意して感染症対策を取りながら飲食を楽しむんだということをぜひ実行していただけたらというふうに思います。本当に飲食店は非常に厳しい状況にありますから、これを支援する仕組みというのをつくっていきたいと思います。

「大阪おおきにアプリ」の運用開始について    ※この項目で使用した資料についてはこちら

 そして、同じような趣旨ですけど、もう一つ、アプリを使った飲食店の支援策というのを実施していきます。一言で、結論から言うと、どういうことかというと、いわゆるコロナQRの追跡システムというのを、今、導入しています。今はコロナQR追跡システムで読み込んでもらった場合に、コロナの陽性者が出たらお知らせするという仕組みですけども、単に感染症対策の面だけが出てる、そうじゃなくて、いろんな特典をつけてこれをもっと増やしていこうというのがまず基本的な考え方で、そのために、今実際にやってるのは大阪マイルというのを使って、1回登録してもらって、そこから10回登録してもらえれば抽選で特典を付与するというのをやってます。9月末が最初ですけど、第1回目は吉本興業さんに協力もいただいて、NGKの招待状をプレゼントすると。そして2回目以降、いろんな、USJとかいろんな会社さんから今、話をしてますけども、そういった特典をして、楽しみながらQRコードで感染症対策をやっていこうというのが一つです。
 それに加えて、今回新たに追加するのは、要はもう注文を自分でアプリで、お店に行ってから、いわゆる注文を取ることなく、店からすると注文を取ることなく、メニュー表をアプリで読み込みますから、利用者からするとQRコード追跡システムを登録すれば、その場でそのお店の料理を自分のスマホで注文でき、そして決済までできると。つまりお金を触ることなく、店員さんから注文を受けることなく、そのお店で食事を楽しめるということを進めていきたいと。このアプリはもう開発しましたので、これを広げていきます。店側からすると、これはメニュー表を作ることなく、注文を取りに行くことなく、現金を触ることなくお客さんの注文を受けることができると、「大阪おおきにアプリ」というのを作りましたので、それを実践していきます。
 これが、そこに中身を書いていますが、図示で分かりやすく言いますと、まずこのお店を利用しようとするお客さんが、QRコードの追跡システムを読み込みます。読み込むと、ここで登録しましたという返信メールがやってきます。これは空メールでもいけますから、タップだけでここまでいけます。そうすると、下に「大阪おおきにアプリページ」というのが出ますから、これをクリックしてもらうと、自分が今いる店のメニュー表が出てきます。クーポンとかキャンペーンなんかも表示されます。そのメニューでビールとかおつまみとかを注文してもらって、タップで注文すると。そこで、QRコードでそのまま決済ができるという仕組みです。初回だけアプリをインストールしてもらったら、何回でも使える仕組みになっています。これをすることによって、利用者のほうはメニューにも触れずに、お金にも触れずに安心で飲食できると。9月16日から店舗の利用申請を行っていきます。
 お店のほうはどういうことかというと、注文で、よくタブレットを使ったりしてる、準備しているところがありますが、もうそういったタブレットも要らない。お客さんの、自分のマイスマホで注文してもらうわけですので、タブレット要らず、注文取りも要らない、商売繁盛ということで、感染症対策を取りながら便利にしていこうと、キャッシュレス化していこうという取組です。もちろんこれは、利用料は無料です。店舗のほうからするとどういうことかというと、手続が大変なんじゃないのと思われるかもしれませんが、非常に簡単です。大阪府のホームページから入ってもらって、これに、事業者に協力してくれる、実はこれは公募でやりましたが、PayPayと、あと、りそな銀行、ビジコム共同企業体という、この2社です。どちらか選んでいただきまして、お店のほうです。どちらか選んでいただきまして、そして、両方も選べるのかな。両方を選ぶというのもできるんですかね。両方を選ぶのもできます。片方だけですか。片方だけ選んでもらって、すいません。片方だけ選んでもらって、どっちがどういうものかというのは後でご説明します。選んでもらって、その店の情報を入れて、自分とこのメニュー作成の簡単な、そういう操作できるものがありますから、価格とかを登録してもらったら、そこでメニューが作れます。利用者向けのその店独自のメニューがすぐに完成すると。そして、「大阪コロナ追跡システム」に登録してもらうことで完了です。
 この事業をやってくれるのはPayPayと、りそな・ビジコム共同体ですが、まずPayPayのほうについては、このシステムの最初に登録の経費は無料です。それから、運営経費も無料です。決済の手数料も無料です。つまり、お店の側からして負担はないということになります。ただ、PayPayでの決済が必要になります。りそなビジコムのほうは、導入に係る経費は、これは無料です。1明細当たり1円かかりますが、1明細、ビール1個を注文したら、そこで1円かかるわけですけども、これも2021年の3月末までは無料にしていただいています。そして各決済手数料、これは、それに応じた手数料がかかります。りそな・ビジコムのほうは、クレジットカードとかそういう決済の仕方が可能になります。これはお客さんのほうから見ても便利だということになると思います。電子マネーも、かなり多くの種類の電子マネーを使えるということになります。どちらがいいかは、お店のほうに選んでいただけたらというふうに思います。
 要は、この「おおきにアプリ」を使うことで、大阪コロナQRコード追跡システムというのを広げていきながら、一方で感染症対策を取って、やっぱり飲食店がはやるようにというのを僕らは考えてますので、そこで、やはりお店の従業員と、そしてお客さんが、ある意味ほとんど接することなく注文、決済まで完了すると。お金のやり取りも不要になるということです。

秋の全国交通安全運動の実施について    ※この項目で使用した資料についてはこちら

 それから、少し変わりますけども、秋の全国交通安全運動についてです。Dream Amiさんにご協力をいただきまして、9月21日の月曜日から9月30日水曜日まで実施をいたします。項目としては、大阪府の重点項目としては、横断歩道のハンドサイン運動の推進をしていただきます。そして全国の重点項目は三つです。子どもをはじめとする歩行者の安全、自転車の安全利用を推進と。それから、特にあおり運転等の危険運転の防止です。そして三つ目に高齢者運転の安全運転の励行と、これが国の、全国の三つの指標。大阪においてはその中で、特に横断歩道、どうぞというハンドサイン運動というのを推進していきます。
 いわゆるあおり運転、これはよく報道でも出てますが、2020年6月、道交法の改正であおり運転そのものの罰則が創設をされました。あおり運転というのは犯罪です。絶対にしないでいただきたいと思います。そしてまた、そういったことを受けた場合はサービスエリア等に退避するなり、車外に出ることなく110番をしていただけたらと思います。二つ類型がありまして、妨害運転、交通危険のおそれということで、あおり運転をした場合。二つ目が妨害運転、あおり運転のせいで危険が生じた場合、この二つがそれぞれ懲役刑、罰金刑があると、非常に重たい犯罪になります。絶対にしないでいただきたいと思います。あおり運転の対象となる10の違反の類型がありますが、それぞれ皆さんのご存じのとおりのいろんな、あおり運転というのは非常に危険ですので、やめていただきたいと思います。
 少し、Dream Amiさんにビデオでご協力いただいたので、ここで発表したいと思います。
(ビデオ)

知事

 Dream Amiさんにご協力をいただきましたけども、秋の交通安全運動を実施して、交通事故を少しでも減らすという取組を進めてまいりたいと思います。
 僕からは以上です。

質疑応答

 職員

 それでは、ご質問をお受けいたします。

菅内閣関連について(1)

記者

 すいません、読売新聞の太田です。
 冒頭でも少し触れられましたが、先ほど、衆参両院で首班指名が終わりまして、菅内閣が本日誕生します。新型コロナウイルス対策などでも連携する機会は多いと思いますが、大阪府知事として新政権に何を期待するのか、改めてお願いします。

知事

 まずは、やはり新型コロナ対策の感染症と、そして社会経済を両立させるという、目下、最も今必要とされていることを連携して進めていきたいと思います。
 感染症は今、第2波が少し落ち着きつつありますが、またこれがぶり返すかどうかと、これはもう分からないです。現状、下がってきていますが、下がり方が鈍化、当然、していますし、東京では少し増えているんじゃないかという話も聞きます。大阪の状況を見ましても、感染経路不明がまだ約5割いるということからすると、なかなかゼロのほうに近づいていくのは難しいのかな、ちょっとこれ、分からないんですけどね。ただ、これはまた上がってくるかも分からない。
 それが一方でありながら、ただ、社会経済が物すごく傷んでます。この間、緊急事態宣言をしたその期間だけではなくて、やはりこのコロナがすごくはやると、内需、需要、消費、これが物すごく落ち込みます。落ち込めば、そこで当然、経済は停滞すると。経済が停滞することによって、事業として成り立たない方もたくさん出てくると。今までいろんな事業の支援金とか融資等々やっていますが、これも、融資枠についても非常に利用が多くて、さらに今回の予算でも拡大するくらいですから、やはり非常に厳しい状況が続いていると。融資とか支援金というのはあくまでも一時的な措置なので、やはり内需を元に戻すということをやらない限りは、これはずっとそれが続いてしまいますのでね。そういった意味で社会経済活動を、感染症対策をやりながら戻していくと、そこが非常に難しいかじ取りですけど、重要じゃないかと思います。
 完全に元の生活が戻るわけじゃないとしても、みんなが外に出ないとか、みんなが消費しないということが続けば、これは当然、いろんな事業が倒産していきますから、そうならないように、正しく恐れて、正しくその対応、感染症対策はやると。あわせて、やっぱり社会経済活動も命なんだというのを意識して進めていく。どっちかを物すごく強調したらどっちかが成り立たない、そういう関係もやっぱり感染症の場合はありますから、そこのかじ取りは難しいですが、国と協力してやっていきたいと思いますし、まずそこが一番問題だろうと思っています。
 昨日の報道でもありましたが、新規採用の内定取消しというのが約170人台、これは前年比、同月で比べると5倍に増えているということです。有効求人倍率も1.7から1.1ぐらいに、ぐっと右肩に下がってきています。これからさらに下がることが予想されます。そう考えると、雇用というのはこれから非常にやっぱり重要なものになってくると思います。だから、失業者を、これは避けられないのかもしれませんが、一人でも少なくするという政策を打っていく、これが重要です。大阪の場合は、民間とも連携しながらそれをやろうというので今、まさに動き始めているという状況です。
 それから、このままいけば、先ほど申し上げたとおり、第2の就職氷河期が来るんじゃないかと僕は思っています。いわゆるコロナ就職氷河期と言われるようなことが来るんじゃないかと思っています。ですので、それを何とか、できるだけ回避する。まずは大阪、役所が率先してやろうということで、大阪府と府下43市町村が協力して、合計1,000人の新規採用の前倒しというか、増加をやることを決めました。
 じゃ、増えた分、どうなるのということですけど、それは令和3、4年で1,000人増やしますから、令和5年から令和9年にかけて、その増やした分はちょっと平たくしていく、平準化していくと。少なくとも、やっぱり今、ものすごく大きなダメージを受ける可能性が高いわけですから、できるだけそれを平準化していくような努力をする必要があると。そういった意味で、コロナ氷河期をつくらないことを今、大阪府ではまず率先してやり、そしてこれを国に対しても働きかけをして、民間の経済3団体に働きかけをしていこうと思って今、まさに進めているところです。
 そういった、本当にこれはまさに新卒ですから、新しい、学生さんであったり、これから社会に出ようという人たちも大きな影響を受けている。そして現在、仕事をされている方も大きな影響を受けている。ここを何とか、やっぱり消費が増えない限りはなかなか難しいですから、そこを戻していくと、感染症対策を取りながら戻していくということが重要だろうと思っています。
 今回の「少人数で飲食店応援キャンペーン」もまさにその一つであります。このマークをつけていても、感染症対策をやっていないところはあるんじゃないかという指摘もやっぱりありますから、今回は班体制をきっちりつくって、現実の見回りをしながら、これは、単に見回りをして、何か間違ったところを追求するとかじゃなくて、きちんと、こんなやり方で感染症対策が取れますよということを、個店ごとにどんどん、どんどん情報提供していきながら、そういった感染症対策を取る店を増やしていくと、実行性のある措置を取れる店を増やしていくということをやりながら、何とかコロナに対応しつつ、社会が成り立つようなそんな努力を、我々、地元ではしていきますし、国においては、例えば特措法の改正であったり、地元が動きやすくなるような、そんな対策をぜひ取ってもらいたいと思います。

記者

 菅政権では、新たに万博相がおかれまして、大阪・関西万博に向けて政府を挙げて取り組む意思の表れだと思うんですけども、それについてはいかがですか。

知事

 まず、新たに万博の担当大臣というものが決まりました。これはやはり、もともと予定はされていましたが、国として万博をしっかりと進めていくという意思の表れだというふうに思っていますし、我々もそれに非常に期待をしています。それぞれ万博を実行していこうと思えば、いろんな規制緩和であったり、いろんな省庁との連携であったり、あるいは世界に対する働きかけというようなまだまだ為すべき仕事があります。それを万博新担当大臣にはぜひ実行していただきたいと思います。
 それから、我々は地元、開催自治体ですから、できるだけ早く万博担当大臣ともお会いをして、相互に情報共有をしながら、国全体として万博が成功するように、そして大阪、日本の成長に資することができるように、万博担当大臣と協力しながら、僕自身も松井市長も、地元としても、そして関西経済界の皆さんも一緒になって成功させたいと思います。万博はもともとオリンピックと違って国が主催の事業ですから、そういった意味ではぜひリーダーシップを取って進めてもらいたいと思います。

記者

 ありがとうございます。

記者

 朝日新聞の久保田です。
 今のに関連してなんですが、万博相に井上信治さんのお名前が挙がっていて、大阪出身ではないですが、この辺の受け止めをお伺いできますか。

知事

 これから正式に決まるということで、予定という限りではお答えしますと、井上大臣と言ったらいいのか、まだ決まってないからあれですけど、井上さんにおいては、現在の閣僚候補と言われる中の人たちで見ると、進次郎さんに次いで2番目に若いという方だと思っています。まさにその若さで、ぜひこの新しい万博、古い固定概念にとらわれることのない新しい万博をぜひ引っ張っていってもらいたいなと思います。
 あとは、東京の選出の方ですけども、大阪は僕も松井市長も個性が強いですから、そういう意味ではバランスが取れていいんじゃないかなというふうに思います。地元の首長はちょっと個性派ぞろいなので、そういった意味でちょっとスマートな東京の選出の方が日本の万博を率いるということで、僕たちも協力して、本当に突き抜けた万博というのをぜひ実行していきたいと思います。
 ちなみにちょっと僕自身は、井上新大臣とは直接の面識はまだないので、できるだけ早くお会いもしたいと思いますし、万博の会場というのをご説明申し上げたいなと思っています。

「大阪おおきにアプリ」の運用開始関連について

記者

 話が変わるんですが、「大阪おおきにアプリ」についてで、これ、どのぐらいの導入を目指しているとか、目標数値はあるんでしょうか。

知事

 目標数値はないです。できるだけ多くということで、そもそも費用かかりませんので、費用かからないし、上限数値が増えたとしても負担は何も変わらないので、だからできるだけ多くということになろうかと思います。
 大阪府が予算としてほぼ支出しているものはゼロですから、ある意味民間の力を借りてQRコード追跡システムをどんどん拡充していくということと、新たな仕組みとして、新たな生活様式という国が出しているのがあるじゃないですか。それにも沿う形で、現金のやり取りだとかをなくして、キャッシュレス決済をまさにその場でやっていく。そして、注文なんかも自分のスマホでできる。利便性を追求して、かつ感染症対策も取ることを目的とします。これはスマートシティ戦略部がやってくれています。4月にスマートシティ戦略を立ち上げて、いろんな意味でスマートシティ化を僕が進めていくということの方向性にも合致した中で、特に今、コロナが問題なので、コロナ対応で今、スマシ部は結構取り組んでくれているんですけど、そのうちの一つということです。
 特徴としたら、初回時だけアプリをインストールしてもらう必要があるんですが、それを一回やってもらったら、もうQRコード読み込んだだけで決済までできるということです。新たに何度も読み込む必要もない。自分のスマホだけ、最初店入るときのQRコードの読み込み、これは絶対当然要りますけど、あとはもう全部タップで、メニューの選定から決済までできると。自分のスマホでできるというのは、僕はある意味画期的じゃないかなと思います。今、店によってはタブレットを準備してピッピッやったりするところはありますけども、そういったことも要らないと。自分のスマホがそのときだけその店のメニュー表になり、決済システムになると。そして、QRコードも、お金払うときにもう一回読み込むとかじゃ、全然違う作業するとかじゃなくて、そのスマホからそのままできるということですので、非常に利便性は高くなるんじゃないかなとは思います。お店のほうからしても、そういったタブレットを準備することなく、ある意味初期費用ゼロ円でこれを導入できる。これは大阪府のシステムなので、アプリも当然ゼロ円ですし、お金がかかるわけでもありませんので。こっちの事業者のシステム、仕組みについてはこの事業者が仕組みをつくってくれて、ここはお金を出しているわけですけど、利用するお店からすると、それを利用してメニューも簡単に作れるし、そして「大阪コロナ追跡システム」とリンクさせるだけで、あとはもうさっきの利用者が、自分のスマホが、注文も決済もできるということになるので、非常に便利なアプリじゃないかなと思っています。コロナの時代に合った新しい仕組みだと思っています。前回の大阪マイル、10マイル当たって特典というのと併せてやったときに、QRコード追跡システムというのを単に感染症対策のためだけにやってくださいと言うんじゃなくて、いろんな特典とかこういう利便性を追加することで、新しい商売の仕方に大阪府も貢献できるんじゃないかと、スマートシティ化に貢献できるんじゃないかということで、より多くのお店に、無料ですからご利用いただけたらなと思っています。

記者

 ありがとうございます。

菅内閣関連について(2)

記者

 関西テレビの竹内と申します。
 万博担当大臣に関連してですけども、前回の愛知の万博だと、今の経産大臣であったりが兼任する形で大臣をされたかと思うんですけども、今回の選任で万博の担当大臣を設けられるということで、その受け止めと、何か政府に対してお願いとか働きかけをしていたのであれば教えてください。

知事

 まず、兼任と違うというところは、これは特命大臣ということで、それにまさに専属して仕事をされるわけなので、それぞれの省庁の縦割り、これを排除して、それぞれの省庁横断的な役割を果たしていただきたいと思っていますし、まさにそういったところで設置されたものだと思ってます。もちろん経産大臣は非常に重要だと思いますし、万博を進めていく上でね。それから、これは博覧会協会もそうですけど、経産大臣というのは非常に重要で、経産省は非常に重要ですけども、今回、万博担当大臣ができるということで、これは経産省にかかわらず、ほかの省庁を横断的に協力して、万博を成功するためにやらなきゃいけないことをぜひやってもらいたいと思いますし、まさにそれができる立場なんだろうと、そういう意味で新設されているんだと思います。
 それから、万博は何度も言うように、こうやって僕も一生懸命このロゴを着ながらいろいろやっているわけですけど、大阪・関西では一定認知されてますが、じゃ、これ、東京でどれだけ認知されているの、全国的にどうなのということについては、まだまだ不十分な点は多いと思っています。そういったところを東京出身、東京選出の国会議員でもある井上さんが新たな大臣として国の音頭を取ってもらって、これは全国の、いわゆる日本万博なんだということで、ぜひ盛り上げていただけたらなと思っていますし、そういう役割を期待してます。僕からは、何か担当大臣をつくってくれとかというのは、あまり言った記憶はないです。

記者

 ありがとうございます。

記者

 産経新聞の佐藤です。
 組閣に関して、関連してなんですけれども、この間、IRを安倍総理、菅当時官房長官とともに進めていらっしゃったと思うんですけれども、今、基本方針が先延ばしになっているということで、一旦大阪府の動きとしてもストップしているかと思います。菅総理が誕生して、今後どういうふうにIR誘致活動が進んでいくか、進めていきたいご希望も含めて教えてください。

知事

 まず、やはりIR自身は統合型リゾート、IRは僕は大阪の成長のために必要だと思ってます。しっかり実行して進めていきます。ただ、今当然コロナのこの状況なので、今は一旦中断です。これは日本だけじゃなくて、IRというのは世界規模で行っていくものです。投資規模も1兆円の投資ですから、しかも、日本の会社だけでやるというより、これは世界規模の話なので、事業者も世界の事業者になっている。大阪の場合は、日本のオリックスとそれからアメリカのMGMの共同体というのが大阪の今パートナー候補で進めてます。アメリカにおいては、今、コロナの影響で、アメリカと日本の行き来自体がまずできてない状況ですから、そういった意味では一旦中断中ということです。ただ、ここは、ワクチンであったり治療薬であったり、コロナというのが落ち着いたときには当然再開される。それまでは中断だろうなというふうには思ってます。でも、確実にこれは進めていくことです。
 特に新総理である菅総理大臣は、IRについて、非常に前向きに進めてきてくださいました。当時、これ、立法がなかったらできないわけですけども、この立法作業においても、IRというのはなかなか反対も多い事業でありますが、それでも国会でやるといって進めてもらって、実際ここまで来てます。ですので、IRの推進派である菅総理が誕生したわけなので、これは着実に進んでいくと思っています。じゃ、どのぐらいのスピードで、どんな感じで進んでいくんですかと言われれば、これは本当にコロナの状況を見ない限りは僕もはっきり分からないし、アメリカと行き来できなかったらそれはなかなか進まないのも現実だし、そういうのを見ながら進めていくということになろうかと思います。ただ、確実には進めていきます。新菅総理は推進派ですから、安倍総理よりも推進派だと僕は思っているので、より確実に進めていかれることだろうと思ってます。

記者

 関連して、もう1点。IRをめぐっては、ほかの自治体も誘致に手を挙げていらっしゃる自治体もあると思うんですけれども、その中で、菅総理とのこれまでの関係性を生かして誘致を勝ち取るというか、そういう自信はいかほどでしょうか。

知事

 菅総理との関係を生かすとか生かさないとかじゃなくても、もともと大阪というのは第1候補だというふうに僕は思ってます。大阪府・市が共同して進めているわけですし、ベイエリアという、そして人口のいない、人が住んでない人工島で非日常空間をつくり出そうということでこの間、進めてきました。選挙のマニフェストにもIR、これ、大阪の成長のために必要だ、やっていきましょうということで、これは賛否ある中でも、ある意味隠さずに、逃げずに出して進めてきたことです。ですので、大阪がある意味、先陣を切っている状況だと思ってます。だから、その他の地域と比べても、これは誰が総理だったとしても、本当に平たく見た上でも大阪というのは、経済規模もそうだし、24時間空港も、関空もあるわけですし、アジアとも非常に近い。アジアのお客さんも、ある意味、日本で一番多く来る、人気があるスポットでもありますから、そういった意味では、世界の富裕層を呼び込むという意味でも、いろんな条件を見ても、僕は大阪というのが非常に有力だと思ってます。
 もう一つ有力なのは、もちろん首都圏だと思いますが、じゃ、首都圏の準備がどのぐらい進んでいるんですかといえば、まだどこか具体的に、横浜も完全に中断していますし、やっぱりパートナー候補まで決めて着実に計画を進めているのは大阪が今1番だと思うので、誰が総理やったとしても、これは、もう法律もできているわけですし、着実に進めていける、そして大阪は選ばれると思ってます。

記者

 最後にもう1点だけ。規制改革担当大臣、行政改革担当大臣も兼務されておられますが、河野防衛大臣が新たに着任されるということで、この間、大阪府ではうめきた2期もそうですし夢洲もそうですけれども、規制改革をどんどん進めて、まちづくりと活性化を図られていくというお考えだと思うんですけれども、そこに期待されることというのはありますでしょうか。

知事

 やはり今回の組閣、人事の報道ベースですけど、それが出ている中で見て、一番僕自身が期待しているのは河野大臣です。規制改革担当大臣ということで一番期待をしています。人によっては、いや、これは特命大臣じゃないか、特命大臣というのは、組織を内閣府に設置されるわけですけど、何か母体組織というのがあるわけじゃないんじゃないかという意見もあるんですが、でも今回、菅総理自身が総裁選挙のときからずっと言ってきたのが規制改革、縦割りを排除して、悪しき前例は潰して、そして規制改革をやっていくと総理が明言されてきた、まさに一丁目一番地の公約でもあると思いますので、そういった意味では今までの規制改革担当大臣とはちょっと意味合いが違うだろうと思ってます。そこに発信力もあり、ある意味いろいろな物事をぐっと進めていく河野大臣が就任されたということですから、これはそれぞれの省庁の縦割りを排除して、いろんな規制を改革して、新たなものをどんどんどんどん、河野大臣のもとにおいて打ち出していただきたいと思います。大阪府・市としても、やっぱり規制緩和をしながら、改革をしながら、いろんな新たな技術とか、新たな人たちがどんどん新規参入できるような土壌というのをつくっていきたいと、これはもうずっと、我々の基本的な理念でもあるので、そこに我々としてもコミットをしていきたいし、どんどん積極的に働きかけをしていきたいと、そういうふうに思ってます。だから一番、河野大臣には期待申し上げたいと思いますし、菅総理自身がやるとおっしゃっていますので、ここはそれが実行されるんだと思っています。

「《少人数利用》飲食店応援キャンペーン」関連について

記者

 NHKの佐藤と申します。
 先ほどの発表項目に戻ってしまうんですけれども、その中で飲食店の見回りというのがあったと思うんですけれども、その中でチェック項目が幾つかあると思うんですけども、これは、基本的には全部を満たしているかどうかをチェックするのかということと、もし、見回りの中で対策が十分でないというところがあった場合は、何ていうんですかね、取組から外れるように言われるのかというのをお聞きできればなと思うんですけれども。

知事

 まず、目的として取組から外すというのを目的にした対策ではない、できるだけそういった対策を取ってもらおうと改善、指導していけるようにしようと。飲食店もなかなか、分からない飲食店もたしかあるとも聞いていますので、できるだけそういった、支えになるようなことをしていきたいと思います。もちろん意図的に悪質で、そんなの全くやる気がないのにこのマークだけを出していると、そういうところはまた別ですよ。でも、ほとんどはそうじゃないと思うので、できているところはできてる、どうしてもできてないところは、じゃあ、何でできてないのかというのはこちらも、ここはこうしたらいいですよというようなアドバイスをして、そういった対策を取る店を増やしていこうというのが、基本的にはこの現地調査のチーム編成の目的です。
 例えば仕切り、感染防止の仕切りを設置してますというのは、これは固定でやるとものすごくお金がかかるんですけど、実はものすごく安価で、安い間仕切り、置くような間仕切りなんかもありますので、それはグループごとにこうやってカウンターで置いてもらったら、本当に1,000円とか2,000円、数千円単位でそういったものが購入できたりもしますし、そういったパーテーションのパンフレットみたいなものも持ってますから、そういったものも提示しながら、こういうやり方がありますよとか、そういったことをお伝えして、できるだけ感染症対策を取ってもらう。消毒が不十分であったら、こういうことを置いてくださいねとか、そういうのをやりながら、ある意味で共同体として増やす。特に小さな飲食店ってなかなか、大将1人でやっているところは分からへんかったりとかも多いと思いますので、そういったことを増やしていこうと思います。大阪は特に賃料も高いですから、小さなところで小さくやっている店も多いと、そしたら、こんな席の間隔といったって、そんなのなかなか取れないのでね、席の間隔を取ったら、そんなの赤字やんかというところの店も多いと思いますから、そういった店でも、例えばそういった移動式の、置くパーテーションをこういうふうにやってくださいよとか、いろんなアドバイスをすることで、この条件を満たすというか、コロナ感染症の対策を取れるように、その店を少しでも増やしていこうと思っています。
 まずは、目標として2,000店舗は見回りをしていきたいと思います。20人体制で、最初の9月は5班10人体制、これは大阪府の職員でありますが、10月からは大阪府・市でちょっとお金も出し合いながら、民間に委託もして、その体制を強化していきたいと思います。それから、これは何でするのかというもう一つの理由としたら、さっきの「少人数飲食応援キャンペーン」の対象店に行きます、まず。これから始めますので。それは「Go to Eat」のキャンペーンの対象店にもなると思います。何で「少人数飲食応援キャンペーン」の店に行くかというと、そこはやっぱり公金を投入するわけですから、今、この宣言をやってくれているところは大阪府内で3万、飲食店で3万店舗あります。その中で、「飲食店応援キャンペーン」とか「Go to Eatキャンペーン」を利用する店は登録することになるわけですけど、そういった、登録したお店に、まずこちらからはどんどん、その対策をきちんとお願いしますねというのをやっていきます。これはやっぱり公金を投入する以上、きちんと見回りも現地調査もしたいという思いでもあります。
 2と書いているほうは、ちょっと趣旨が違っていて、これは接待を伴う飲食店とありますが、接待を伴う飲食店に対して、こういうことに気を付けてくださいねというチェックリストを送付します。具体的には、これはお店のやつかな、これは飲食店のチェックリストですけども、上のほうのは飲食店のチェックリストですが、これと同じように接待を伴う飲食店のチェックリストみたいなやつがありますので、それを送付して、守ってくださいねということと、従業員でもし症状が出たら、すぐ、ミナミの検査場はそのまま設置し続けますから、速やかに検査してくださいねというのは個別に、接待を伴う飲食店に対しては働きかけをしていこうと思います。といいますのも、陽性者というのはゼロにはなかなかならないし、やはりこの社会活動する以上、そういった、唾液がある意味移動するような、移動というか、飲食店の中でいろいろ、接待を伴う店で感染が出るというのは、事業をしている限りはなかなかゼロにはし切れないと思いますから、できるだけ減らす方向で、個別の指導、助言をしていこうと。今、少ないときにそれをやって、こちらは接待を伴う飲食店のほうに、コロナに対する体制をね、感染防止策の、それをより徹底してもらえるようにしていこうということが2番目の措置です。ここに現地見回り隊が行くことはないと思います。まずは公金を投入しているところから行くことになると思います。

大阪都構想関連について

記者

 読売新聞の太田です。
 発表事項とちょっと外れてしまって恐縮なんですけども、大阪都構想に関してなんですけども、制度案では大阪市議会を廃止して、定数が18から23人の特別区議会をつくるとありますけども、人口規模で比較すれば少ない定数なんですが、知事自身、大阪市議も経験されましたけども、この定数での運営に問題はないとお考えでしょうか。

知事

 その数で全く問題ないと思いますね。現実に今、大阪市議会というのは80名強で広域行政も基礎自治業務も含めてやっているわけですから、このうち広域行政は仕事としては大阪府に移管しますので、やる仕事としては基礎自治のほうに集中できるということになりますから、今よりある意味やるものとしての範囲は基礎自治に集中できるようになると。しかも、今ですら基礎自治の業務はできているという前提に立てば、その範囲も当然4分の1になるわけなので、今の大阪市会議員の数で、今、基礎自治業務も広域業務もできているのであれば、それが4分の1になる以上、議員の数も4分の1になったと、83人です。だから83人で広域業務も基礎自治業務も全部できているわけなので、仕事も減り、4分の1の範囲になるわけですから、人数としても十分足りると僕は思います。
 むしろ、僕はほかの自治体が多過ぎるんやと思いますよ。全国の市町村の地方議員の数が、見てたらそっちが多過ぎるんじゃないかと思いますね。だってちょっと大きな自治体になったら看板見たら多過ぎてわけ分からへんじゃないですか。看板ずらーと、たくさん人が並んで、多いところは40人ぐらいいるんですかね、40人ぐらいのところもありますよね。本当にこれ、誰を選ぶのかなというぐらい、そんなに本当に地方議員はいるのかなと。
 そういった意味でも、僕は十分、今、大阪市内はこれで成り立っているわけなので、これがある意味、運用していくことができればね。全国の地方議員は本当にこの数が適正なのという問題提起にもなるんじゃないかなとも思っています。僕はそんなに要らないと思います。

記者

 その一方で反対派の方の中には、議員が少なくなれば民意を捉えにくくなると主張しているんですけども、その点に関してはいかがですか。

知事

 それだったら今の段階でも民意をちゃんと捉えていないということになりますからね。今より増やさないけど減らさないということでやっていますので、今の段階で民意を捉えているのであれば、十分これは、範囲も4分の1になり、広域行政もなくなるのであれば民意は十分捉えられると思います。特に共産党は一生懸命そのことを随分主張していますけど、今でできているのであれば僕は十分それはできると思います。

記者

 ありがとうございます。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(1)

記者

 毎日新聞の芝村です。
 明日また新型コロナ対策会議が開かれると思いますが、先ほど感染は収束の状況で、でも唾液が飛び交う飲食店は少人数でというところであると思うんですが、今後の対策で何か考えていらっしゃることがあれば教えてください。

知事

 これは、明日、本部会議を開きますので、明日議論して方向性を決めていきたいと思います。現状、陽性者自身が緩やかですけど右肩下がりで抑え込めている状況なので、何か新しく強いお願いを府民の皆さんにするということはないだろうと、今取っている感染症対策を徹底してお願いしますということになるだろうとは思います。
 それからもう一つ、やっぱり議題として検討したいのは、これから秋冬に向けてインフルエンザがはやってくるシーズンに必ずなりますから、インフルエンザがはやってくるシーズンに対しての検査体制であったり、どういう体制がふさわしいのかという、そういった論点整理、結論を明日出すことはないと思いますが、論点整理はしていきたいと思っています。

記者

 ありがとうございます。

知事

 これもいろいろ報道されていて、コロナ対策を取ったら実はインフルははやらないんじゃないかという報道もあるし、実際、南半球なんかではふだんのインフルのときより圧倒的に少ないという報道もあります。今、日本の報道でも、9月の現時点でのインフルの感染者数というのは、例年と比べたら物すごく少ないという報道もあるので、ひょっとしたら僕が考えているのは杞憂に終わるかも分かりません。みんながコロナ対策をこうやってマスクまで、特に夏は結構きつかったけど、冬になったら別にマスクを皆さんするでしょうし。欧米と違って、もともと日本人はマスクをすることにあまり抵抗がないですから。欧米はマスクをすることに物すごく抵抗感を感じますけど、僕らはもともと全然マスクをすること自体、抵抗を感じないし、今となってはサービス業の人がマスクをしていても失礼だとか思う人もほとんどいない状況だし、むしろ奨励していますのでね。
 そういった意味では、僕のインフルとコロナの両方がはやるというのは杞憂に終わるかも分かりませんが、ただ、やはり想定はすべきなので、両方はやることに備えての対策というのは検討したい。特に検査体制についてどうあるべきなのかというのはしっかり今のうちに詰めておきたいと思います。

記者

 日経新聞の大畑と申します。
 大阪モデルについてお伺いしたいんですけど、黄色信号がついてから約2か月がたったかと思うんですけど、感染状況が落ち着いてきてもなかなか解除の基準にはまだ程遠い状況かと思って、今おっしゃったように検査数も増やしていけば、これまた実態となかなか乖離したことにもなりかねないと思うんですか。今後これを変えられることは検討されますか。

知事

 本当におっしゃるとおりで、ずっと黄色がついているような状況です。ある意味、感染が右肩下がりで抑えられてきて、社会も動かしていこうか、「Go To Eatキャンペーン」なんかもやっていこうという状況の中でも黄色信号になると。緑というのはどういう基準かといったら、今の基準でいくともうほぼゼロ、感染源不明も10名以下ですし、人口に対する陽性の数とか見ても、あれは一日たしか平均したら6人ぐらいだったと思いますけど、ほぼほぼゼロ、完全に制圧されたような状況が緑の信号になっているので、ある意味、信号の黄色の幅が大きいのかなとも思っていますから、まだ今は結論を出していないですけど、その問題意識は持っています。
 あとはただ、このコロナのなかなか事態が見えてこないので、今はあらかじめ決めた基準でしばらくはいこうと思っていますが、そこは僕自身も問題意識は持っています。今のコロナで毎日100人弱ぐらい、今、陽性が出ています。月曜日とか、少ないときは50人を切りますけど、でも、そうじゃなかったら大体80人とか90人、そのうちの半分が感染源不明、50人ぐらいが感染源不明でずっと来ていますので、ひょっとしたらここから増えるかも分からないし。でも、ゼロのほうにはなかなか僕は行きにくいんじゃないかなと思ってます。
 というのも、言ったとおり、ここであるとおり、やっぱりお酒を飲む店はあるわけだし、皆さん社会活動をしているので、前みたいに全部1回止めればゼロみたいになるかも分からないけど、全部止めるなんかやっていないので、ゼロにはならないんじゃないのかなと思ってますので。そうであれば、やっぱり緑の信号というのは社会活動をやってもらおうという範囲ですから、そういう意味では、ちょっとその守備範囲というのをこの第2波の経験を受けて少し考えたいなとは思ってますが、まだちょっと、変更かどうかは決めてないですけど、その問題意識は結構持ってます。
 だから、1週間で44名ですから、1日でいくと陽性者が6人でしょう。まあ、1日の陽性者が6人になるというと、ほぼゼロに近いですから、社会経済を動かしながらこうなるのかなと思ったら、ちょっとならない気もするので、じゃ、ならないんだったら信号の意味がほとんどなくなってくるので、あくまでも府民の皆さんと今の状況を共有するのが目的ですから、それはちょっと頭に入れたいと思います。
 ただ、いずれにしても、11月1日前までにはそれを変えることは多分ないと思います。大阪モデルをよく政局に絡める方もいらっしゃいますので、感染状況も見ながら、その問題意識は持ってます。

記者

 なかなか状況が変わる中で普遍的な基準をつくるのって難しいかと思うんですけども、数値基準をつくることの必要性というのは、今も変わらず当初と同じ思いでしょうか。

知事

 それは持ってます。数値基準をつくることによって、今どういう状況にあるのかというのを府民の皆さんと共有する、まさにきっかけになると思ってます。それを分かりやすく色で伝えることで、府民の皆さんと共有できると思ってます。
 今回も7月12日に黄色の信号をつけて、通天閣の黄色に協力もいただきましたけど、あれがつくことによって、皆さんやっぱり、ちょっとこれは抑えようという気持ちは確実に芽生えたと思いますし、現に7月の中下旬ぐらいで感染はピークを迎えたとありますから、そういった意味では、やはり、みんなが知ってるシンボルマークで、今、コロナの状況がどういうものなのかを分かりやすく共有するものとしては、これからもこの信号というのは重視したいと思います。
 オーストリアかどこかで、国を挙げて信号で色で伝えるのを始めたという報道も聞きましたけれども、世界で見てもそういう国もあるし、僕自身も、これはやっぱり、役所の中だけで細かい数字を出して完結させるんじゃなくて、その評価として我々は今こう考えてますというのを府民の皆さんにできるだけ分かりやすく伝える、信号でお伝えするというのは続けようと思います。
 ただ、おっしゃるとおり、第1波を経験して、第2波も経験した上で、情報の共有の、「警戒してください」「ここはある意味、抑えられてるので、社会経済をどんどんやってください」「ちょっと申し訳ないけどここは止めます」と、黄色、緑、赤がきちっとより実態に合うような基準というのを、第2波を経験した上でもう少し考えていきたいなと。第2波の入り口部分で灯してやっぱり効果はあったと思ってますし、そういった意味では、なかなか100点満点の、未知のウイルスとの闘いなので難しいですけど、その存在意義としては僕は非常に重要だと思ってます。

記者

 ありがとうございます。

IR関連について

記者

 共同通信の副島です。
 先ほど少しお話にあったIRの関係なんですけれども、以前、松井市長のほうで、半年ぐらい手続が延長していて、全面開業の時期も一、二年遅れる可能性があるという認識があったんですけれども、先ほど知事のご発言であった、今、手続とか準備が中断中というのは、さらに遅れる可能性があるという認識なんでしょうか。

知事

 いや、現状では、松井市長が言ってるのと同じ状況だと思ってます。とにかく、まずは年内を一つの目標にして。まず、国の基本方針が固まらないと事業者を決定できないですし、それが固まってないので、ちょっと国がどうなるかという、これは当然あると思います。
 それから、来年の1月から7月というのが基本的には申請期だったと思いますけど、これをどうされるのか、当然、新総理の下で国として判断されると思いますから、逆に言ったら、それに僕らが合わせにいく形になるのかなとも思ってますが、現状としては1月から7月というのがあるわけなので、年末というのは一つの基準点というか、目標数値にはしようと思ってますし、そこに今のところ変更はないです。

記者

 ありがとうございます。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(2)

記者

 あともう1点、明日のコロナの対策本部会議の件で基準を変えることなどはないということなんですけれども、例えば、今、呼びかけでお願いしている、大人数での飲み会の制限を解除したりとか、そういう方向での検討はなされているんでしょうか。

知事

 いや、それも明日の本部会議で議論をすることになるかなとは思います。基本的には、今、現状として、やはり抑え込めてると思うんですが、物すごく少ないゼロに近い状態まで抑え込めてるわけでもないし、感染経路が不明の方が50名いらっしゃるということは、これは、多分、7月の上旬、右肩上がりになりかけたときと、数だけピンポイントで見ると近いと思うので、またそこから上がってくるかも分からないし、そういった意味では、現状をどう評価して、そして、何か新たなことをお願いしたりするものではないだろうなとも思ってますし、今やっているのを解除するかどうかというのも、そこで含めて考えたいと思ってます。
 もともと9月19日までか、措置をお願いしたのは。

 職員

 18日まで。

知事

 18日までの措置をお願いしてますので、その間として、1回、本部会議を、現状の分析も、秋、冬の特に医療体制・検査体制に向けての検討というのは、論点整理はちょっとしておきたいなとは思いますし、18日まで設定しているので、本部会議は実行したほうがいいのかなと思うので、開催をします。
 一つの考え方としては、今、非常に、そういう意味で現状維持なので、現状から会議をする必要性もちょっと感じるとこはあるんですけど、皆さんがいつも見てるような、本部会議でいろんなことが新たに決まるような会議に次はならないんじゃないのかなというふうには思ってます。ただ、18日で設定しているので、ちょっとそこは、現状の確認と論点整理とか、そういったことはやろうかなと、やりたいと思ってます。

 職員

  ほかにご質問ございますか。よろしいでしょうか。
 それでは、これで終了させていただきます。ありがとうございました。

このページの作成所属
府民文化部 府政情報室広報広聴課 広報グループ

ここまで本文です。


ホーム > 府政運営・市町村 > 知事 > 知事の記者会見 > 令和2年(2020年)9月16日 知事記者会見内容