令和2年(2020年)4月1日 知事記者会見内容

更新日:2020年4月3日

記者会見項目

  • 新型コロナウイルス感染症について
  • 春の全国交通安全運動の実施について
  • 質疑応答

 職員  

 それでは、ただいまから定例会見を始めさせていただきます。
 初めに、知事からお願いいたします。

春の全国交通安全運動の実施について  ※この項目で使用した資料についてはこちら

知事

 僕からは2点です。
 まず1点目は春の全国交通安全運動の実施についてです。
 4月6日から15日まで実施いたします春の交通安全運動についてです。全国においては、子どもをはじめとする歩行者の安全の確保、高齢運転者等の安全運転の励行、それから自転車の安全利用の推進ですが、この週間において、大阪に特に特出しとして注目したいのは、横断歩道のハンドサイン運動の推進を励行したいと思います。スローガンとして「しっかりと止まってかくにん横だん歩道」ということで、紅ゆずるさんに応援大使になってもらって安全運動を実施します。
 これ、後ろのほうの人は全然見えへんと思うんですけど、大丈夫ですかね、資料とか、ありますか。多分、全然見えへんよね。視力5.0ぐらいないと見えない距離で申し訳ない。何かもう1個ぐらいここに、これから台を作れないかもちょっと考えますので、テレビを2台、そっち側に置けないか。今日はこれでやらせてもらいます。
 まず、横断歩道についてですが、これは横断歩道のハンドサイン運動の推進です。特に信号機がない横断歩道におきまして、歩行者の優先を徹底させるということで、昨年から府民運動として推進しているところです。
 昨年のJAFの調査によりますと、大阪府における歩行者の横断時における車の一時停止、こちらですが、16.5%ということで、約8割以上の人が横断歩道で車を停止していないという状況です。改善はしているんですが、やはり8割以上の人が一時停止をしていない。
 ドライバーの皆さんにおかれましては、ひし形のダイヤマークがあれば、これは横断歩道があるということですから、この50メートル、30メートル手前にそれぞれダイヤマークが設置されています。ですので、ダイヤマークがあれば速度に注意して前方の横断歩道、または横断しようとしている歩行者がいれば必ず横断歩道の手前で停止をしていただきたいと思います。
 また、歩行者の皆さんについては、ドライバーに合図して、横断するというのを伝えてもらいたいと思います。その際に、ドライバーの皆さんについては、停止したときに「どうぞ、先に行ってください。横断してください」というのを車の中からハンドサインをすると。横断歩道を横断する側の歩行者のほうも「渡ります」ということでハンドサインをする。お互いがハンドサインをすることによって横断歩道での事故を防ぎ、安全に通行できるようにしましょうというのがこのハンドサイン運動です。
 この春の4月6日から15日までの全国交通安全運動の中の大阪府の取組としては、このハンドサインを中心に進めていきたいと思います。
 元宝塚歌劇団の星組のトップスターでもあります女優の紅ゆずるさんに広報啓発のモデルとしてご協力いただきまして、30秒間の広報動画を作成いたしました。これは交通安全運動終了日の4月15日まで、大阪市内の大型ビジョンで放映をさせていただいています。3月17日から4月15日まで、梅田や難波の約8カ所の大型ビジョンにおいて、紅ゆずるさんの動画を流させてもらっています。
 例年、春の交通安全のときは大阪城公園で交通安全運動キャンペーンを実施しているんですが、今年については、新型コロナウイルスの影響でこれについては中止をさせていただきたいと思います。ちなみに、この紅ゆずるさんの広報については大阪府のホームページでもオープンにしています。30秒ぐらいの短い動画なので、ちょっと見ていただけたらと思います。

(動画放映)

 「譲ってくれない 私はゆずる」ということで、分かりやすいキャッチフレーズまでつくっていただいて、身を挺してハンドサイン運動をしていただいている紅さんには本当に感謝を申し上げたいと思います。その分、しっかり事故をなくして安全な横断歩道ができるようにということで、よろしくお願いいたします。

新型コロナウイルス感染症について  ※この項目で使用した資料についてはこちら

知事

引き続いて、二つ目です。新型コロナウイルスについてです。
 これまでの状況等、そして昨日、私から、夜のナイトクラブであったり、そういったところの接客を伴う飲食の場における利用の自粛をお願いしました。それがなぜなのかということも含めて、皆さんに少し、現状も踏まえたご報告をさせていただきたいと思っています。
 まず、新型コロナウイルスの今の大阪の状況についてです。これは一覧表にしたものです。
 これまで新型コロナの感染者は累計、合計で244名の陽性者が判明しています。これが244名の累計。そして、昨日の3月31日には1日の陽性者の人数としては最多の28人が確認されているところです。そして、日ごと単発で見るというよりは、どのぐらいの単位で見るべきかというものがあります。これは国のクラスター対策班の押谷教授の意見もそうですが、大体5日ぐらいを単位に、どのぐらい増えているのかを見る。それが傾向として正しい取り方だという専門家のご意見です。なので、大阪府においても5日単位で見ていると。3日なんですけど、基本的には5日単位で見ていっているというのが今の状況です。
 そうしますと、5日ごとの陽性者というのは、3月17日から3月21日までは17人でしたが、その翌5日、3月22日から26日では31人、1.8倍、約2倍になっています。それから、翌3月27日から3月31日については2.8倍の88人、約3倍になっていると。この5日間単位で3タームで見れば、2倍に増え、そして次は3倍に増えたという状況になっているというのが今の大阪の現状です。退院された方ももちろんいらっしゃいます。軽症の方も多くいらっしゃいますので、退院された方は84名、そして、お亡くなりになられた方2名を除いて、現在158名の方が陽性者として入院されています。内訳として、重症者の方が10名、軽症者の方が136名、そして無症状の方が12名という状況です。この青のグラフが陽性者の数の折れ線グラフの傾向、そして、黄色のほうは退院済みの累計の傾向。一時期、陽性者と退院者が近づく傾向もありましたが、今はまたワニの口のように陽性者が増えてきて、退院者よりも陽性者のほうが増えてきているという状況になります。これは、陽性者が5日単位で2倍になり3倍になりということですから、やはりそういう傾向になってこようかと思います。一度入院すると、大体退院までが14日、2週間ぐらいが大まかな平均ですから、そのぐらいになってくるという状況です。
 引き続いて、特に我々が気にしているのが、単純な陽性者の数だけではなくて、いわゆる感染源不明な陽性者がどのぐらい増えているのか、リンク不明の感染者とよく言われますが、このリンク不明の方がどのぐらい増えているのかということを重視しています。リンクが分からない方が増えれば、どこで感染したか分からない、つまり、市中において見えないクラスターがあるんじゃないか、そういうことになってきます。市中において感染が広がってきているんじゃないか、そういうことになります。
 それで、これも、国からも来ているメンバーと一緒に大阪のクラスター班と追っていって、グラフ化して常に分析をしています。その状況ですが、この上の赤の折れ線グラフ、これがリンクが確認できる人の陽性者の数です。一時期ぐっと増えていますけど、これはライブ関係で陽性者が随分分かりましたから、そこで増えていますが、ただ、数は増えてもリンクが分かっているというので増えていっているという状況。一方で、この緑のほうの折れ線グラフが、リンクが分からない方の累計です。もともと少なかったですが、徐々に徐々にこの緑のほうのリンクが不明な人が増えてきていると。こっちですね。こっちのリンクの見えないほうが増えてきている。これが今99名いらっしゃいます。リンクが分かっているのが145名、足した数が府の陽性者の合計数です。このリンク不明者の数がどんどんどんどん増加して倍々ゲームになってくると、これは制御不能な感染拡大、オーバーシュートにつながってくるというのが専門家の意見であり、我々もこれを非常に気にしているところでもあります。
 それぞれ、このブルーがリンク不明で、リンクが分かっているのはいろいろ色づけしています。最近では、京産大が昨日報告出ましたが、あるいはその濃厚接触者ですね。誰かがかかって、その家族が感染するというような場合。それから、海外渡航歴というのがやっぱり一定程度出てきています。これは僕も非常に危惧して呼びかけもしましたが、当初の武漢を閉鎖する、しないとかというときに、非常に空港のことについていろいろ言われましたが、その後、ヨーロッパ各地、全世界で広がっているときに、国がわっと入国制限をかけた、あるいはかけるというアナウンスをしたことによって、多くの感染エリアからどっと押し寄せている。第2波と言われていますが、非常にそこで感染が広がるんじゃないかと僕らも危惧していまして、いろんな呼びかけもしていましたが、現実に海外渡航歴の方が目に見える形でも出てきているという状況です。目に見えないところについては感染が広がる可能性がある、そういう状況だと思いますので、非常にこれは警戒しなければならないことだと思います。なので、政府が入国制限をわっとかけるのは、それはそれで必要なことだとは思いますが、そのときに、ある意味、副作用として多くの方が帰国されるということも、また一つ我々として気をつけなきゃいけない大きなリスクだというふうにも認識をしています。特に関空を擁していますから、東京は成田、羽田を擁していますので、大都市エリアについては、いわゆる世界で広がっている第2波が非常に入り込みやすくなっている状況だというふうに思っております。
 続いて、もう一つ我々が重視しているのは、陽性者率についてです。要は、感染疑いがある人を検査しています。それ以外に退院の確認検査もしていますが、いわゆる陽性確認、陽性じゃないかなということで、お医者さんの判断で検査を進めていく、帰国者・接触者外来で検査をする。その中でも、お医者さんはこれはコロナじゃないかと疑って検査をするわけで、検査の基準、そんなのも僕らも幅を広めてきましたが、ある意味、同じ大阪のエリアで同じ人が同じ基準で進めている中で陽性者の割合が増えてくるとなれば、これは市中に陽性者、感染者が広がっている可能性は当然高いと見るべき状況だというふうに思っています。そういう意味で、この陽性者率というのを見ています。
 ちょっと聞こえにくかったらまたこっちに戻しますが、これは連休のときです。連休のときは、そもそも帰国者・接触者外来に行かれる人が少ないと。これは皆さんも何となく分かると思いますが、日曜日に病院に行く人は少ないと思います。ですので、そういった意味で、この折れ線の赤いグラフが陽性者率の推移ですが、検査数が少ない日曜日とか、あるいは日曜日明けの月曜日なんかも含まれますが、ここはそもそも検査数が少ないと。そして、その中で、例えば家族の感染とかが認められたら陽性者がぐっと増えるので、陽性率が上がる傾向にありますが、ちょっとここは誤差の範囲としておいておくべきかなというふうに見ています。同じく、この3月29日、30日もちょっと検査が減っていますが、陽性率が上がっていますけども、ちょっとここは誤差の範囲としておくとしても、この陽性者率というのを見れば、明らかに3月17日頃から見ると右肩に上がっていっているという状況です。特に、先週末、僕自身も緊急に会見をして、先週末の土日、できるだけ控えてもらいたいというふうに言ったのは、この陽性率が14%ということで、検査数も多いことに加えて、陽性者率が増えてきているんじゃないかという、そういう傾向があったというのも一つの根拠です。
 昨日においては、過去最高の250件の検査をしまして、陽性率は少し下がってはきていますが、ここの変動値を抜いたとしても、やっぱり大きな傾向としては伸びてきているということが挙げられるというふうに思っています。ですので、この陽性者率というのを我々としては要注意していますが、これも徐々に上がってきているという状況です。これは、市中における感染が広がってきているんじゃないのかということについて、やっぱり数字が物語っているかなというふうに思います。
 そして、次ですが、昨日、夜の、いわゆるナイトクラブのような接客を伴う飲食店を利用することの自粛をお願いしました。それはなぜかということなんですが、今、大阪のクラスター班が一生懸命リンクを追いかけてクラスター潰しをしようということでやっていっています。ライブハウスなんかもそうですし、全国的にそうやって、やっぱりリンクを、クラスターを潰していくと。ここでどうもクラスターがあるよと。そこでできるだけほかの新しいクラスターが生まれるのを防ぐというのが爆発的な感染拡大を防ぐ上で非常に有効な手段だということが専門家から示されていますし、僕自身もそう思います。一定、大阪市の北区を中心としたエリアにおいて、どうもクラスターが発生しているというのが今の大阪のクラスター班の見立てです。
 現在判明しているだけの部分を見ましても、一つはショーパブ、一つの店ですけども、ショーパブの店で、ブルーの色がついているのがお客さん、白が従業員です。ここはダンスショーみたいなのがあって、いわゆる「3密」がそろうような条件の中での夜の、いわゆる接客を伴う店ということになっています。
 ちなみに、ここの従業員の方、ダンサーの方については、本日も検査に回っているという状況です。ですので、一定、それがちょっとどうなるか分かりませんが、一定、このリンクのつながりが見えてきているという状況です。
 もう一つ、こちらはクラブです。いわゆる若者が踊るクラブじゃなくて、接客を伴う夜の、そういうクラブです。ここにおいては従業員の方も5名が既に感染していると。そして、お客さんでも分かっている範囲で1人います。ここの丸の中に書いている数字が発症した日です。このお客さんが同じ大阪市北区のエリアにおいて飲食をしているだとか、そういう飲食を伴っている、そういう人の陽性者が認められていると。一定のクラスターが発生している可能性が非常に高いというのが大阪のクラスター班の意見です。そこからお客さんが家族にとか同僚にということで、濃厚接触者に広がってきている状況でもあります。
 ちなみに、このお店の名前については、我々は本来は公表したい、すべきだという考え方ですが、そのお店の同意がない限り公表することはできません。それは違法ということになります。今、このお店に同意を求めていますが、このクラブについては同意を得られないという状況です。このショーパブについては今、鋭意交渉している、交渉を続けているという最中です。今日も検査が回っていますから、その検査人数も踏まえた上でさらに交渉を続けるということになると思います。お店の同意があれば店名も公表していきたいと思いますが、お店の同意がない以上、店名を公表することはできません。
 それがあるべき姿とは思わないですけども、これは今の法律上仕方がないという状況だと思っています。ただ、やはりここでは府民の皆さんに広く呼びかけをしたいと思っています。まさにこういったクラブやショーパブで明らかに感染者が広がってきていると。ここがクラスターになっているということなので、府民、市民の皆さんに、こういったナイトクラブとか、夜の接客を伴う飲食店に行かれた方、そして、何か症状が出たような方については、速やかに保健所、相談センターに相談してもらいたいと思います。あわせて感染拡大防止策を取っていただきたいと思います。
 引き続いて、我々、これはクラスター班に基づいて調査をしてますが、非常に調査が困難を極めているという状況もあります。この調査というのは、結局は関係者から聞き取りするしかありません。だから、陽性者から聞き取りをするしかありません。行動歴についても我々が何かGPSをつけて調査したり、カメラで調査できるわけじゃありませんから、結局は行動を陽性者の方の協力を得て聞き取りをするというしかありません。その中で行動歴の解明というのが非常に困難な状況の中で今進めているというのが現状です。ナイトクラブとか、接客を伴う飲食の場で感染したと思われる事例、ただ、そういう事例がうっすらと、しかし、おそらく確実に見えてきているので、これについては府民、市民の皆さんに呼びかけようということで昨日呼びかけをしたというところです。現実にクラスターが、これは、僕は発生していると思います。
 引き続いて、今後の対策についてです。対策の現状と今後の対策についてです。
 まず、病床については、大阪フォローアップセンターというのをいち早く立ち上げまして、重症者から軽症者、無症状者に応じて場合分けをしていくという入院選別機能を持たせて医療崩壊を防ぐということを、今、いち早く打ち上げてやっています。そして、今もこれは進めてやっているところです。
 現状ですが、病床は、稼働病床、既に動いている病院での病床と、それから、一つは閉鎖した病床とか病棟というのを使ってやるというのを僕は三つ目の戦略として打ち立てましたが、それについても現実に動いていっています。現状、合わせて600床の確保についてはできているという状況です。そして、現に今、大阪で陽性が分かった方で軽症者の方について、休床した病床を復活させた病院に入院していただいている方もいらっしゃいます。いわゆる非稼働病床というのをコロナ用に稼働させて、そこに軽症者の方が入院している事例も生じているという状況です。
 さらに、いわゆる廃止した病棟の稼働と。これは350床を想定していますが、これは完全に病院として一旦閉鎖しているんだけども、これをもう1回使おうということで復活させる。そこも確保のめどもついています。それを合わせたら合計で1,000床のめどというのはついているという状況です。このコロナの患者を病院に入院する措置を取るためのベッドとして1,000床については確保しているという状況です。
 これが僕らの想定するフェーズごとに分けた、どういう病床をどのぐらいの数、どういうふうに確保しなきゃいけないかという計画を立てて今進めていっています。
 まず、最初のフェーズ1、拡大期の600床、これについては既に確保をしています。そして、フェーズ2、これは危険水域に入ってきたような状況です。フェーズ1の感染拡大期は、大体日の陽性者が1日平均40人ぐらい出たときは、この600床と。重症者の対応が30床、これで対応できるという状況です。大体フェーズ1、感染拡大期、平均40人ぐらい、今はまだ十何人とか20弱ですから、十分今でも対応できていると。今この辺りの状況ですが、先手先手の対応を取っていますので、まずここの確保はもうしているという状況です。
 あわせて、さらに大体1日の陽性者が平均67人ぐらいになってきた、70人近くなってきているような状況、もう東京がこういう状況なのかもわかりませんが、我々はこれを危険水域と呼んでいます。危険水域の病床としては、さっき申し上げた1,000床、これは稼働している病院、今、一般病院の中の病床と、それから、非稼働、休床した病床とかそういうのを含めた、廃止した病院の復活とかそういうのを含めて大体1,000床、そのうち重症者の対応は大体50床ぐらい。これはフェーズ2の危険水域。ここをまず一つの目標にして進めていますが、一応このめどについては立っているという状況です。
 引き続いて、今着手しているのがフェーズ3、いわゆるオーバーシュートがもう始まったと言えるような状況における病床の確保について、この数日間で既に取組を進めているところです。このときにどれだけの病床数が要るかというと、病院としては3,000床です。そして、重症者の対応は300床のベッドが必要、ICUですね。最後、生きるか死ぬかというような状況になったときのための患者さんのベッド、これが非常に重要になってきます。それが約300床。そして、そこに至る前段階の中等症のような人も含めた入院が必要とされる方については3,000床、これを目指して今確保に既に動き出しているという状況です。
 このときは軽症者の患者さんなんかも入れたら約1万5,000人の方がコロナに感染しているという状況です。1万5,000人です。その1万5,000人の方ですが、いわゆるちょっと重目の中等症の方あるいは重症の方については病院に入ってもらって、軽症の方については宿泊施設あるいは自宅待機です。
 これについて厚労省でも随分細かにやり取りをしていまして、厚労省も非常に協力的にやってくれています。自宅待機の場合のマニュアルだけじゃなくて、宿泊施設にどういう方が宿泊施設に入るべきなのかとか、あるいはその宿泊施設でのマニュアルとか、そういったものを厚労省も非常に熱心に取り組んでやってくれているという状況です。
 この状況になれば、もう1万5,000人の方について、この3,000床を除いた部分について、だから1万2,000人ぐらいかな、この方はもう宿泊施設か自宅です。このときはもうオーバーシュートが起きているという状況です。1日当たりの陽性者については、平均1,000人の方が陽性が判明したというような場合です。
 さらに、もうこれは最悪のシナリオですけども、完全に今のニューヨークとかイタリア、スペインのような状況になった場合、厚労省が算定する一番最悪のケースのときです。そのときは重症者のベッドが500床要ると言われています。それから、いわゆる入院が必要なベッドが1万5,000床要ると言われています。それを超えるいわゆる軽症者、無症状者については、もうこれは数万の単位になってくると思いますが、数万とかもっと行って、後半部分ぐらいには7万か8万か分かりませんが、そのぐらいの多分数になってくると。そのときにコロナのためのベッドとして1万5,000床と重症者500床が必要になるということです。
 今の病院というのは全国的にそうですけど、常にベッドを余らせているわけじゃないですから、それをコロナの患者のためだけにこれだけ確保しなければならないという状況がいわゆる最悪のパターンですが、その最悪のパターンを想定するのをやっていこうというので今取り組んでいるところです。
 最終的にはここまで持っていきたいと思っていますが、まず、今はオーバーシュートが始まるという前提のときのこの3,000床、そして重症者の300床ということをまず何とか大阪府全域の医療機関の協力を得て今準備を進めているという状況です。
 こうなってしまうとなかなか止めることも難しくなりますし、倍々ゲームで増えていきます。いわゆる指数関数的に増えていくという状況になりますから、そうならないようにするということが必要だと思います。やはりこういう計画を立てていても思いますが、できるだけ早い段階で緊急事態宣言というのを打ち出して、そして、何とかこの感染者の急激な拡大を抑えていく。ゼロにはできないですけど、何とか山を下げていくと。その中でやっぱり社会経済活動も必要ですから、それも制限を受けながらも何とか続けていって、何とか一人でも多くの命を守るということを重視した取組というのを大阪府では進めていきたいと思っています。
 僕からは以上です。

質疑応答

 職員  

  それでは、質問を受けさせていただきます。
 最初に幹事社からお願いいたします。

春の全国交通安全運動の実施関連について

記者  

  幹事社、時事通信の中嶋です。
 信号のない横断歩道ということで、府庁本館の南側と国際がんセンターの前の道路なんですけれども、あそこ、結構お昼休みとかには、信号でも車がとまってくれなかったりですとか、信号がないところで渡る姿が散見されるんですけれども、このハンドサイン運動を推進していく上で、まさに府庁の足元でどう重視していくかというところをお願いします。

知事  

 府庁の職員に対しても、このハンドサイン運動というのを呼びかけていきます。当然呼びかけていきます。このハンドサイン運動そのものを知らない職員もたくさんいるので、まずは、府庁の職員にもそれは当然広く呼びかけて、そして、府庁周辺でやっぱり実践していくと。府庁の足元でハンドサイン運動を全くやってへんやんかと、それやったらおかしな話になりますのでね。府民の皆さんに呼びかけているのに、府の職員、全然やってへんねとなると、これは何の説得力もないですから、これは府の職員に対しても普及啓発というのを図っていきたいと思います。それはずっと狙って見ていたら100%やっているかというのは難しいかもしれないけど、できるだけそれを広げていきたいと思います。
 また、記者の皆さんも府庁に来られる際はぜひハンドサインの実践をお願いしたいと思います、横断歩道を渡るときは。信号のない横断歩道ね。


今年度の目標について

記者  

また、本日4月1日で新年度が始まりました。新型コロナの関連がもう対策が続いていて、なかなか区切りというわけにはいかないと思うんですけれども、一応、今年度どういう1年にしたいかという目標をお願いします。

知事 

 今日から4月1日ということで新年度が始まりました。本来であれば、もう気分一新して、新しい新年度、みんなで頑張りましょうというのが本来の新年度の迎え方だと思いますが、やはりこの新型コロナの感染拡大というのが続いている中で、府庁一丸になってこのコロナ対策を今進めているというところです。
 まずは、やはりこのコロナの大阪での爆発的感染、それによって府民の多くの皆さんの命が失われるというのを何とか府政でいくというのを重視して、一方で、やはり大阪というのは経済都市ですから、何とかその経済も守りながらと、非常に難しいかじ取りでありますが、そういったことを府庁挙げて、まずはそこに力を注力していきたいと思います。
 4月1日、本来であれば新人も500人弱近く入庁していますから、新人職員に向かって僕も全員一堂に集めてやるということをしたかったんです。合同任命式をしたかったんですが、そこでもしコロナが蔓延するようなことがあってもよくないし、そういう意味で、今回は合同の任命式というのは取りやめをしました。別々の、会場を分散して、業務の説明であったり僕からのメッセージについては一人一人に渡しましたけども、そういう状況でのスタートですから、まずはこのコロナを抑えるということに力を入れたいと思います。それ以降のまださまざまなもちろん重要な課題がありますけども、まずはそこに注力したいというのが今の考え方です。

新型コロナウイルス感染症関連について

記者 

 新型コロナのクラブの関係なんですけれども、知事のほうから大阪市北区でクラスターが発生していると見られるという地域の限定の言及があったと思うんですけれども、このクラブというのは大阪市北区のクラブでいいのかということですとか、ライブハウスが了承を得て名称を公開されたというのとは大分異なっている状況なのかなとも思うんですけれども、クラブに対して、クラブ側に同意を得られなかった要因ですとか、これは知事名でお願いしたものなのかですとか、改めて同意を得られていない状況について危機感ですとか、知事のお考えをお願いします。


知事

  まず、大阪市北区を中心としたエリアということで、大阪市長、松井市長もそのように発表もされていますし、大阪府市としてはそういう発表です。その中でご理解をいただけたらというふうに思います。
 ライブハウスのときも、これは非常にライブハウスとしては難しい判断だったと思います。ただ、そこでどうもクラスターが発生しているらしいというので、こういう協力をお願いして、社会に感染が広がるというのを防ごうというので応じてくれました。ただ、一方の副作用として、ここにいる記者の皆さん全員、テレビカメラで全員大集合で、アークの写真を撮って報道もされたというふうにも思います。それはもちろん、それが含みでのライブハウスの判断だったということだと思います。
 そういう意味で、やっぱり感染拡大を防ぐというのにライブハウスが非常に協力もしてくれましたが、ただ、これは別に法律上の義務があるわけでもなくて、一民間施設です。公共性のある学校とか病院とかそういうものでもなくて完全に民間施設ですので、風評被害だけ受けるというような状況になる可能性が十分にある中で公表してくれたということは本当に感謝申し上げたいと思っていますし、あれによって80人近くが分かりましたから、あれが分からなかったら、ひょっとしたら今、大阪が全国で一番感染者が増えている状況になっていてもおかしくないだろうなというふうにも思っているような状況です。
 もちろん、そういう意味で、ただ、民間は、じゃ、それについて補償があるのかといえば、今、補償がある制度にはなっていません。一方で、何か法律に基づいて行政が同意を得ずに発表できる権限があるかというと、そういう権限も行政にはありません。そういう状況の中での任意の協力をお願いして協力いただいたと、リスクを承知で協力いただいたというのがライブハウスの件だったと思います。それが我々が望みたいところでもあります。
 今回のこのクラブについても、やはり同様に店舗名の公開ということを求めてきました。これは当然知事名というか、当然大阪府を挙げてお願いをしているわけですから大阪府の強い要請をいたしましたが、民間の判断として公開は同意しないという結論です、これはもう。ですので、そういう状況でありますから、我々が強制的に公開することはできないという状況です。
 ただ、そういう状況の中でも、やはり感染拡大を防ぐという意味でこのクラスターがあるというのは府民の皆さんにお伝えをやっぱりしたいと思いますし、そういったクラブとかショーパブに行かれている方というのは自分で行ったかどうかは認識があると思いますので、その方については症状が出ているようなことがあればやっぱりこれは保健所の相談センターに相談してもらいたいと思いますし、症状が出ていなくても、無症状でもこれはうつす可能性があるわけですから、感染拡大防止にご協力をいただきたいというのを広く呼びかけたいと思います。
 これを見てもらったら分かりますが、大体出ているのが、このクラブで早く出ているのが3月15日に症状が出ている人がいますが、3月21とか24とか27日ですから、本当に3月の下旬、つい数日前の話ですので、ここから広がってくる可能性があるから、第2、第3の波にならないようにぜひお願いをしたいというふうに思います。
 ここは現行法制度上の限界としか言いようがないが、その中でもできるだけ広く皆さんに知っていただきたいということです。


記者  

 最後に幹事社から1問なんですけれども、学校の再開に関してです。
 東京都のほうは、感染者の急増を受けて都立学校などの休校期間をゴールデンウイーク明けまで延長する方針を検討しているようなんですけれども、大阪府としてはいかがでしょうか。

知事 

 今日の2時から4時の間に国の専門者会議をしているというふうにも聞いています。そのブリーフィングが今日中にはあるというふうにも聞いています。なので、その国の専門者会議の意見も踏まえて、そして、大阪府の専門者会議の意見も踏まえて、明日、大阪府のコロナ対策の本部会議を開催します。その場で方針を決定したいと思います。なので、専門者会議の意見をまず踏まえた上で判断をしたいというふうに思います。

記者 

 幹事社からは以上です。

知事 

 これは、でも、本当に専門者の意見も踏まえながら難しい判断だと思っていまして、新型インフルのような場合であればやっぱり迷わず学校閉鎖、学校を閉じるとやります。
 これは、だから、結論がまだ出ていないから分からないんですけど、大阪府の新型コロナの20歳未満の方の感染者って2%なんですよ。親からうつったとか、いわゆる就学前の子どもだとか、そういうのがやっぱり多い。全国で見てもやはり2%ぐらいなんです、20歳未満の方が感染しているのが。
 僕はニューヨークの事例とかも都市構造が近いのでいろいろ調べているんですが、ちょっとイングリッシュがなかなか分からないので僕も頑張って、十分理解できているかどうか分からないけど調べている範囲でいくと、やっぱりニューヨークでも2%ぐらいなんですね、20歳未満というのは。
 一般的にも子どもたちにそんなに感染が広がらないんじゃないかとも言われて、客観的な数字も2%という中で、学校って何か大きなクラスターが、休校はしていますが、これまでクラスターが発生したということもあんまり聞いていないと。いきいきなんかも結構ありますけどね。感染拡大防止策として、本当に休校を続けるのが正しいんだろうかという問題意識はあります。もちろん休校することによって子どもたちが学ぶ機会もやっぱりそこで失われますし、一方で、特に小学生の低学年というと、お母さん、お父さんも家で1人というのは難しい状況にも今なってますから、そういう意味で考えると、非常に休校の判断って難しいなというのが今の現状ですが、ただ、やっぱり、あと学校ですから、こうやって「3密」を防ごうと思ったら防げますので、あと学校ですので、感染が広がると分かれば、また、特定されますから、抑え込みもそんなに難しくないということを考えたとき、本当にこの休校という判断を続けるのが正しいのかなというのが、僕の中で非常に思うところがあります。
 ただ、やはり大阪がこうやって増えてきてる現状を考えたときに、接触が感染のやっぱり基本的なルートになりますので、ここはそういう意味で、今、結論は出てません。国の専門者会議の意見も聴き、府の専門者会議の意見も聴いた上で、明日の本部会議で判断したいというふうに思います。

記者 

 すみません、NHKの霜越です。
 ナイトクラブとかの、行くのを自粛を求めるというのは、これ、期間はどのくらいを想定してらっしゃるんでしょうか。

知事 

 これは当面の間ということで、今、呼びかけをしています。なので、感染者数がどういう推移を見るのかということを見極めたいと思いますし、あとはここでのクラスターがどの程度膨らんでいるのかというのも分からない状況なので、まず昨日呼びかけをして、今日もこの定例記者会見で呼びかけをして、ここはマスコミの皆さんにもご協力はお願いしたいと思いますが、その呼びかけがあれば、ライブハウスのときのように、あのときもぐっと検査者数というか、相談数も増えましたので、そこでの見極めというのはしたいと思います。そこがなかなかまだ見えないので、何日ということは、今の段階では言えないなという状況です。

記者 

 最低限、何日というのは言われますか、期間ですけど。

知事 

 当面の間ということですね。

記者 

 分かりました。
 あと、北区といってもかなり範囲が広いと思うんですけど、駅前のエリアであったりとか、いろいろあると思うんですけど、中でもこの辺だというのはありますか。

知事 

 これは、大阪市の北区を中心としたエリアということで理解してもらったらいいと思います。大体、おおむねの方はご理解いただけるというふうに思います。

記者 

 分かりました。
 こういうことって、多分ナイトクラブとかは客数が激減、昨日からも、もう昨夜からも予約がどんどんキャンセルになってたなんていう話も聞くんですが、大阪府として、何か補償というものは考えているんでしょうか。

知事 

 これは大阪府もそうですし、やはり僕は思うんですけど、まず、そもそも緊急事態宣言がなければ、今、僕が言う自粛というのも、それは何の法的根拠なのというのが、実は、これはあるという、これは皆さんとずっと議論もしてきたところで、僕も言ってきたところでもあります。
 だから、できるだけ絞りながら、僕は今、考えてやっているというところもありますが、本来であれば緊急事態宣言をして、そして法に基づく自粛要請というのがあるべき姿だろうと思います、自粛要請をする必要があるのであれば。なので、その自粛要請をした上で、でも補償の規定は今ないんですね、特措法に。僕はこれは欠陥だと思ってます。こういうふうに、緊急事態宣言が発された場合なんかは特にそうですけども、特定エリアに指定された知事が、こういった特定の業種をある意味名指しして自粛を呼びかけるというのは、やっぱり大きな影響力があるというのも、分かってやっています。なので、それに対する補償というのは、僕はあるべき姿だろうと思っています。
 やっぱりこれは国にも呼びかけていきたいなと思うのが、今回、今、大阪、国民1人に10万円配るべきだとか、いろいろ案が出ていますが、今回のコロナウイルスで収入が減少していない人に対して現金を配るのはやめて、それを財源として、例えば知事がこうやって自粛要請をしたところに補償していくというのを僕はやるべきだというふうに思います。例えば僕のような政治家、それからここにいる公務員の職員、1円も収入減りません。ボーナスも出るでしょう。それが今の仕組みです。そこにコロナが発生したから10万円配るのかというのは、僕は違うんじゃないかと思っています。
 もっと言えば、生活保護を受給されている方、これも収入が減るわけではありません。それから年金生活をされている方、これも収入が減るわけじゃありません。ですので、そういった方に10万円配るというのはやめて、そして、それを財源として、こういう感染拡大防止のために知事が呼びかけた業種で損失を受けているところについては、僕は補償する、そういったルールを国全体で作るべきじゃないかなと思います。
 要件を明確にするのであれば、やっぱり緊急事態宣言を出した上での法律上の呼びかけをしたところについて、まず補償すべきだというふうに思います。緊急事態宣言をすれば、やっぱり地域特定、地区指定されます。これは国がやりますが、これが、例えば東京とか大阪とか、いろいろ指定の候補はあるとは思いますが、指定された。そうすると、それに指定された知事は特定都道府県知事になります。特定都道府県知事が法律に基づいて自粛要請をします、感染拡大を防ぐために。そしたら、その自粛要請によって影響を受けた民間のそういった事業者、特に名指しをされた事業者の皆さんに対する補償というのは、やっぱりあるべきだと思います。
 補償があるべきだというのは、みんな誰でも言っているので、じゃあその財源どうするのということの問題があると思いますが、ただ、それを僕もずっと考えていましたけど、じゃあその財源は、やっぱり給料が減らない人に配るのはやめて、そっち側に配るべきだというのが今の僕の考え方です。これは国にも要望していきたいと思います。
 配って経済対策という考え方もあるんですけど、配ってそれを消費して。ただ、そもそも給与が減らない人がプラス10万円でもらったとして、それをそのまま使うのかって、これだけ消費が冷え込んでいるトレンドの中で。あとはそれを貯金に回すんじゃないかと、もっと言えば収入が増えてるのってちょっとおかしいよねということを考えたときに、その10万円はそっちに配るんじゃなくて、それを財源として、そういう社会の感染拡大を防ぐために行政から要請されたところに僕は配るべきじゃないかというふうに思っています。そういう制度の構築を国に求めていきたいと思います。
 もちろん、これは経済対策も、消費喚起はしていかなきゃいけないんだけど、今はどちらかというと感染拡大を抑えようというところなので、そういう意味でも、そういったところに直接支援していくというのがあるべき姿じゃないかなと僕は思います。ここはものすごく異論もあるところだと思うんですけどね。それが本来あるべき姿じゃないかなというふうには思います。
 そういう意味で、そういう制度、府単独で何か補償をするというほどの財源を府は持ち合わせてもないですから、そういった意味で、財源作りという意味では、国とやっぱりやらないと難しいと思うので、国に対して求めていきたいと思います。
 府単独で今やろうとしていることについては、例えばライブハウス、ああいう明らかに具体的な名称を出すと、府の要請に基づいて出すということに同意してくれて、大阪府における感染拡大を自らのリスクの中で防いでくれたところに対しては何とかできないかというのを、今、制度構築をしています。これは国にも求めていますが、もし国がやらないとなれば、府単独でもやってやろうというふうに僕は思っています。
 それ以外に、例えば広く、大阪市北区のこういった夜の接待を伴う飲食店とかに全て補償するというんやったら、これは府の財政はもたないと思いますし、それはやっぱり難しいんじゃないかなと思ってますが、問題意識はものすごい持ってるので、そういう制度づくりを国に働きかけたいなというふうに思います。

記者 

 読売テレビ、佐藤です。
 先ほどの新たなクラスターのところの表なんですけれど、このショーパブとクラブ以外の、この右側の人たちは他店で食事というのは、別の店ということですよね。それぞれ4人。

知事 

 ええ。この白は従業員で、ここは他店での、分かってる範囲では他店での飲食ですけど、じゃあそこ、エリアは同じエリアです。他店での飲食ですけど、その後、その後というか、こういうクラブとかショーパブに行ったかというのは、もともとあんまり聞き取りしづらいところなので分かってないけども、一定の同じようなエリアで飲食はしているという、そういう位置づけです。

記者 

 だから、そのクラブとかショーパブ系のお店に行ってる人たち。

知事 

 かどうかは分からないけども、いろんな接待しましたとか、いろいろな営業したとか、いろんな話がありますけど、どこの店にどうというのは、なかなか聴取できてないというのが現状です。ただ、だからここのクラブとここのショーパブに行ったというのは、全然そういうのはないです。ないけども、このエリアの中での、どうもその可能性が非常に高い、間違いなくここにいて飲食とかして、いろんな接待をしてるわけですけど、その可能性は高いなというので、ここに位置づけてる。ちょっと、ここのひもが、ほかの店にあるのかどうかは分からないけど、そこまではもう見えてないし、その店の名前も言ってくれなかったら分からないんですよ、我々としては。

記者 

 そういうくくりとしては、ナイトクラブみたいなくくりでいいんですか。これは。

知事 

 そうです。それでいいです。

記者 

 あと、この下のほうの、客でつながっている、他店で食事となっているお客さん、これはだから、それぞれ、何ですかね、知人ということという意味ですか。それとも、何というんですか、別の店でその2人が飲み食いしてたということなのか。

知事 

 このエリア内の、別のバーで飲み食いしてたということです。

記者 

 なら、知人というわけではないということ。

知事 

 いや、知人です。

記者 

 知人なんですか。それはバーということでいいんですか。

知事 

 バーでいいです。それがたまたまここのクラブにいるお客さんだというので、つながったということです。

記者 

 日経新聞です。
 確認なんですが、ショーパブとクラブは、どちらも大阪市北区にあるということなんでしょうか。

知事 

 そのとおりです。ショーパブについては、まだ何とか名前を公表できないのというのを、最後の交渉をしてる段階です。今日、PCRが回ってますから、そこでどれだけの数が、陽性者が出るかも含めて、さらに何とか公表させてもらえないかというのは言っていきたいと思ってます。

記者 

 別で、病院、病床確保のほうなんですけれども、フェーズ4の国算定式によるピーク時というのは、これは以前に出されていたもの。

知事 

 そうです。一番最初に全国で国試算で出たんですよ。それをベースにしたものです。1万5,000床の入院に必要な患者が、大阪では必要ですよと。重症者については500床ですよと。その計算式がどこまで精度が高いものかというのはもちろんあると思いますが、やっぱり最悪の事態として僕らが想定すべきなのはここかなというので、ここに設定をしてます。その1万5,000人というのも、要はやっぱり入院が必要な患者というふうに聞いてますから、軽症とか無症状というよりは、いわゆる中等症に当たるような人たちというふうにも聞いてます。なので、ちょっとここのエリアになってくると、正直なところ500床は何とか確保したいとは思いますが、この1万5,000床についてはもう、病院じゃないところで病院機能を持たせるだとか、そういう状況になってきてるんじゃないか、今まで、ニューヨークでいうとセントラルパークにテントを張って、これが臨時病院だとかいうふうにやったりしてますけども、似たような状況になるんじゃないかなと。
 できるだけそうならないように収めていきたいですが、大阪には全部で8万床の入院のベッドがあります。ただ、そこでも当然ほかの病気で入院されてる方もいらっしゃいますし、そもそもお医者さんの確保をどうするのとかという問題もやっぱりありますし。このレベルになってきたら非常に厳しい、何とか1人でも命を守ろうということに注力して、多分この重症者の対応の500床のところに力を入れていくようになるんじゃないかなと思ってます。

記者 

 それ以外のフェーズ1から3の、1日の平均の40人とか67人というのは、これは何を根拠にその人数をつくってるんでしょうか。

知事 

 これは日の陽性掛ける15日になってるから。

 職員

 それが、40掛ける15で600。

知事 

 だから、15でも30日やんね、1か月は30日や。

 職員

 だから、40人で15日で600人になるから、そこで陽性が。

知事 

 1か月。

 職員 

 1か月は30日。

知事 

 だから、そこで30掛ける40じゃない。

 職員

 退院していくので。

知事 

 1日の陽性者が、さっきも説明したとおり40人です。これは15日で掛けてるんですけど、退院者も出てくるので。退院者が大体15日に1回退院していきますから、それを、退院者の数も考えたときに1日平均40人で、新たな患者が発生し、そしてそれは15日、退院者を抜いたら、15日掛ければ600床のベッドが必要だなということで、600床。同じように15日で、ここは平均で大体67人ということで、1,000床ということです。この、じゃあ40とか67とか1,000とか、どういう根拠があるのという、そこに何か根拠があるわけじゃないんですけど、最後はだからここを一番大きな目標にしていると。そこから割り算していって、あとはもう何とかこの病床を確保していこうというのを、府の病院の機構、病院協会とかいろんなものを総動員して今やってる、進めていく中で、何とかこれができるように。
 こことここの差ですけど、まずここまでの1,000床というのは、あらかじめの予約で確保できる数字です。ちょっと、非常にちょっとここから専門的になってきますけど、あらかじめベッドを空けといてねというわけですよ。空床の補償を大阪府も、当然病院にするわけです。これまで、生きてる病院については国の支援があったので、やりやすかったんですけど、僕らが考えた閉鎖した病院とか閉鎖した病棟とか、そういうことについては国の支援はない。休床してますからね。予約するということ、この席を空けといてもらうという、あんな感じで、あそこに席1人分座れるように、あそこに新しい記者が来たら座れるように空けといてねという話です。それはその分の、ここの地主がおったとしたら、その分の代金を払わなきゃいけない、保証料をやっぱり入れなきゃいけないというので、そこは国の支援なかったんですけど、この間一生懸命言って、厚労省も非常に前向きに、やっぱこれ要るよねというので、認めてくれるようになりました。なので、事実上、病院の協力体制としては稼働しない病床とか、あるいは閉鎖した病院なんかも含めたら、もう既に予約ベースで1,000床は確保できているというのが、これが今の現状。
 ちょっと今、ここに入り始めているんですけど、ここに入り始めてきたら、動かしながら、こういう状況が近づいたらちょっと空けてねというような、多分そういうやり方じゃないと難しいんじゃないかなと思います。集合動産みたいな、動産の多分、集合みたいな感じで、ずっと空けておくんじゃなくて、入り繰りしながら、そういう危機的な状況が来たら空けてねというようなやり方で、これは何とか確保できるんじゃないかと、300床はいけるんじゃないかという、一生懸命、今、ちょっと動き始めているという状況です。ただ、ここのフェーズになると、あらかじめ空けておいてねというのはやっぱりこれ以上は難しいだろうなとは思います。病院も経営がありますから。ここになってきたら、ちょっと未知の数字になってきます。
 ただ、未知の数字でも僕らが注視しているのはこの重傷者の対応ベッド、いわゆるICU。ここが最後、命を守るポイントになってくると思うので、ここをどう確保するか、お医者さんも含めて。何とか500という数字は確保したいなと思います。この辺はちょっと、もうぐちゃぐちゃになっているかも分かりませんけど、この500は何とか確保して、医療が受けられなくてもう死んじゃったということができるだけないようにしたいなというふうに思っています。

記者 

 新型コロナウイルスの感染の状況についてもご説明いただいたと思うんですけれども、これまで緊急事態宣言を出すに当たっての基準は、新規の感染者数と、陽性率の高さと、感染経路不明の人数を判断の材料にするというお話をされていたと思うんですが、それぞれ、今の状況が、例えば昨日が28人で、ただ、先ほどの病床のところでいうと、オーバーシュートは1日に陽性が1,000人という数が出ていて、何人ぐらいが基準だと思われているのか、改めて整理していただきたいんですけど。

知事 

 やはり僕が思うのは、1日四、五十人ぐらいの感染者が、数日間に連続で生まれていて、そして、その中の感染者の数だけじゃなくて、陽性、リンクの分からない人が結構それに近い数、いてるよねと、陽性者率も結構これ、高いよねというような状況になってきたときが判断だと思っています。
 ちょっと、ベッドのやつ、映してもらってもいいですか。ベッドでいくと、これは一応67人まで入れますという、そういう何人まで入れますかというベースで今、考えていますので、67人までやったら軽症者も含めて入れますよと。ここの67人というのは、質は考えていないわけですよ。陽性者率とか、リンクのない陽性者とかそういうのは考えていなくて、どうやってベッドを確保できますかというのがこの67人なので、「あなた、40人と言っているけど、これ、67人やんか」というのは、それはちょっと意味が違うのかなというふうに思っています。
 なので、例えば40人が続くときでも、さっきのクラスターの発表のお願いをして、わっと増えたとしても、これ、リンクでつながっているやんかとなれば、80人が3日続いても、僕は違うかなと思うけども。ただ、40人であっても、それがほぼ、これ、もう分からないよねと、いろんなところで発症しているよねというふうになったときに、やっぱりその市中感染度合いというのを考えれば、緊急事態宣言の対象じゃないかなと思います。
 もう一つ専門家に言われているのが、重症者の割合というか、それがどう増加するかも重視すべきだというふうに言われています。だから、これはある意味、専門家の意見を聞いて僕らも判断しているので、40という数字は僕の感覚ですけど、その判断基準としてはそういう専門家の意見を聞いて進めているところで、重症者の方が増えてきたらまずいというのは、重症者の方が増えているという、いわゆるその最後のフェーズの人なので、重傷者が増えているってことは、その背景に軽傷者がやっぱりいっぱいいるんじゃないかと。ただ検査がうまく機能せずに分かっていないだけで、重症者が増えているということは、いわゆる感染して、それだけ重症者がいるんだったら、大体、重症者は20%、重篤者は5%と言われていますけど、逆算したら、その背景にそのぐらいいるんじゃないかというのも逆算ができますから。そういった意味で、陽性者が、重傷者が増えてきていたとしたら、やっぱり市中感染は広がってきているんじゃないかという判断をすべきじゃないかというのも専門家の意見。
 なので、そういった意味で、さっき言った陽性率とか、リンクの面とかもありますけど、もう一つはやっぱり重症者の数、その辺りも総合的に判断すべきだと思っています。それが40名ぐらい、何かコンスタントにちょっと出てきたとするならば、僕はやっぱり緊急事態宣言を出すべきじゃないかなというふうには思います。
 あとはもう大阪、東京が候補というのを僕は言っていますけどね。緊急事態宣言はまず全国で出すべき話なので、国に対しては、東京、大阪というのも含めて、やっぱり出すべきじゃないのかなとは思っています。じゃ、大阪が40人になっているのといえば、なっていないんだけどね。「おまえ、言っていること、矛盾しているんじゃないか」と思われるかもしれませんが、東京も増えてきていると。あんまり他府県のことを言ったら怒られるからもう言わないようにするんですけど、東京もちょっと増えてきていると、増え方もちょっと伸びてきているよねという中で、国として緊急事態宣言を出すべきタイミングじゃないかというのが僕の今の考え方です。
 あとはやっぱり緊急事態宣言で、この蔓延のおそれというだけじゃなくて、やっぱり不明確ですよね。僕自身もやっていて思うんですけど、いろんな要請をかけても、緊急事態宣言になったら大体、期間は21日ぐらいだろうと、これは言われたりもしていますし。法律に基づく権限が知事に与えられるわけですから、それに基づいてやるというのは本来あるべき姿で、それがない中で、小池都知事も僕もそうですけど、あるいはほかの知事さんもそうですけど、何か「要請、要請」という、保証もない中で、緊急事態宣言でも特措法でも保証がないんですけど、法的な根拠もないまま要請をかけ続けるというのはもう僕は本当に違和感はありながらやっているというのが実態です。だから、その違和感を取り除く意味でも、やっぱり緊急事態宣言をきちんとやらなきゃいけないんじゃないか。そもそも都知事、府知事、あるいはほかの知事さんが要請を出すということは、やっぱりこれは非常に危険な状態だと感じているから、国よりは住民に近いところでやっている知事が、そういうふうにいろんなところで出ているのであれば、やっぱり国としてはもう一歩進めて、法的な権限を持たせるべきじゃないかなというのは僕の考え方なんですけどね。
 だから、大阪だけに当てはめたら、さっき言ったのが一つの、一定の基準になるんじゃないかなとは思います。ただ、もうこれ、分かりません。例えば先行、東京がもしこうなっていたら、もうその後追いになる可能性も高いってなれば、40人になる前にやっぱりやるべきだと言うかもしれないし、ここはもう、日、一刻、変わるので。今の僕の考え方はそうです。あんまり言うと田崎氏に「吉村はぶれている」と言われますから。でも、今の考えはそうです。刻一刻とやっぱり変わりますので、そういう意味で、とにかくやっぱり府民の命を守るということ。
 そして、やっぱりもう一つ悩ましいのが、何とか、この経済都市ですから、経済が死ねば人の命が奪われることも多くありますので、そこのバランスを何とか考えながら。ニューヨークとかイタリア、スペインみたいにならないようにするという、本当に難しいかじ取りですけど、それをやっていきたいと思っています。

記者 

 産経新聞の佐藤です。
 病床をはじめとした医療体制の確保についてお伺いしたいんですけれども、知事は先日、医師や看護師の医療人材の確保というのが今後の課題になるともおっしゃっていました。現状どのぐらい確保できるめどが立っているのかというのを教えていただきたいのと、あと、海外なんかでは医療人材の方々が自らも病気に感染して、戦線を離脱されるということもあるかと思うんですけれども、その辺の対策についてお考えがありましたら教えてください。

知事 

 まず、600床はもう確保できています。でも1,000床のめどがつきましたというこの状況を発表している段階で、お医者さんのめども一緒に立っていると。だから、単にベッドだけ確保してお医者さんがいないという状況だったら確保にならないので、それはもう確保しているというのが前提です。だから、物理的なベッドだけじゃなくて、お医者さんも誰をどう回すのかというのも含めて一定程度、病院の協力なんかも含めて確保しているというのが、この、僕の意味でのベッドの確保という理解にしてもらったらいいと思います。ただ、そのお医者さんが何人なのとかというと、僕も専門家じゃないから何人とか分からないです。ただ、聞いてるのはやっぱり重症対応の、これ1,000床でいくと50床ですけど、ここはICUです。ICUを使うときはやはりお医者さんの専門性も必要になってくるし、数も、お医者さん、それから看護師さん、結構複数で当たらないと難しいというふうに聞いています。ECMOがよくテレビで出てきますけど、ECMOだって、ECMO1人にかけるお医者さんとか看護師の数ってものすごい数だというふうに聞いていますから、重症者対応というのが実は一番難しいけども、そこを僕は重視して今進めているという状況です。
 あとはやっぱりお医者さんが罹患しちゃうと戦線離脱になりますから、それはものすごく大きなダメージになります。今それぞれの病院で、感染症の専門家の下で動線を分けるとか、いわゆる院内感染を防ぐとか、お医者さんの注意とか、そういったものを徹底して進めているというところです。ただ、ここはなかなか見えないところなので、もう一つ注意を呼びかけてやっていこうと言っているのが、お医者さんとか看護師さんが陽性者との接触によって感染したというよりは、ほかの生活で感染して、それが病院に持ち込まれているというケースもやっぱありますし、そっちの率のほうが高いだろうということです。例えばほかで、夜のそういうお店に行って感染したというので、感染したのを知らないまま病院へ行くと、それはここで広がっちゃう可能性あるし、そこで戦線離脱になるので、そういう意味で病院におるときは陽性者と接するというのは分かって意識しているから、比較的お医者さんも、もちろんそれもすごい重装備で大変なことを現場のお医者さんは本当にやってくれています。ただそことは違うところで感染しちゃうというリスクのほうが実はあるんじゃないかということで注意を呼びかけているという状況です。そして、これに対して正面から対応していくとなれば、やっぱりワクチンですよ。今、お医者さんは現場の本当に大変な状況の中でやってくれています、特に第一線の病院においては。ワクチンもありませんから。普通はこういうとき、お医者さんはワクチンを打って抗体を持って挑むわけですけど、抗体ない中でやっていますので、まあ言ったら、丸腰の状態で敵と戦っている状況というのが今のこのお医者さん状況なので、何とか早くワクチンの開発というのを、試験的な適用も含めて、一日でも早いワクチンの開発をもってお医者さんにまず武器を持ってもらうということが重要じゃないかなとは思っています。

記者 

 すいません、もう一つ質問なんですけれども、緊急事態宣言に関してなんですけれども、危機事態宣言で大阪府が特定地域に指定された後に、宣言を根拠として知事が実行したい、やるべきと考える施策とか、どういったことがあるというのを、できるだけ具体的に教えていただけますでしょうか。

知事 

 まず今、期間なんかも絞っています。例えば週末だけとか、週末の3日間、行楽もこの3日間はやめてくださいとか、こういうふうに絞っていますけども、緊急事態宣言が出れば、これは基本的にはもう21日、3週間ぐらいをばしっと決めて、その間の外出自粛要請とか、そういうのがメインになってくるだろうと思います。あとは声出す、夜のものを含めて、それ以外にもありますが、いろんなこの興業の施設の自粛の要請、これは指示も最後はできますけど、あとはイベントの自粛要請、これも指示もできますが、そういったものをそのときの状況に応じて個別に考えていくということになるんだろうと思います。だから、期間も今より広くなりますし、対象も広くなるだろうなというふうには思います。あとは、そこから感染者の状況がどう増えていっているのか、どういうところで増えているのか、そういうのも含めながら判断するということになるだろうと思います。

記者 

 朝日新聞の増田です。
 知事、さっきからプランAとプランBというお話されてましたけども、今回のフェーズ3とフェーズ4というのはプランBの中身ですか。

知事 

 そうです。ここのオーバーシュートと書いているところは、ここはもうプランBです。プランAは1,000床まで確保していると。まあ1,000床確保あれば、今のペースでいけば1日平均70人感染しても抑えられますから、しかも空き床も、いろいろ予約も確保しているので、ここまでであれば対応できると。しかもこの1,000床プラス、今、宿泊施設というのも、図にはないですけど、上積みでしたいと思ってます。宿泊施設についてももうめどは立っています。まず一つここというのがありますので、そこで試験的に導入をして、いろんな保証も含めて、やり方も含めて導入して、宿泊施設は増やしていこうと思っています。なので、ここまではプランAですけど、オーバーシュートが始まってきたということになってきたら、この3とか4はもうこれはプランBだというふうに思ってます。これについては、ベッドのところだけ今日は取り上げましたが、それ以外のどういう行動、対応を取るべきなのというのは、今、危機管理がまとめているという状況です。明日の、多分、本部会議では一定の大きな方向性を示せるんじゃないかなと思っています。かなり詳細ということにはならないと思いますが、大きな方向性の行動計画というのは示せると思っています。大事なのはやっぱりベッドの確保なので、ここら辺は完全にプランBの状況です。だからこうならないようにしないといけないと思っています。

記者 

 ありがとうございます。
 あともう1点。夜のクラスターのほうなんですけども、ショーパブ等クラブ以外の方で、リンクが分からない方もクラスターに含めてらっしゃるんですけども、これまでのライブハウスなんかですと少なくとも濃厚接触があった、リンクのある方を数に含めて、今回そうならない方も数に含めている理由と、もしくはうっすらとしたつながりというところでも、そのうっすらというのがどういうところになるのかというのをお聞きしたいと思います。

知事 

 まず、このリンクが非常に見えにくいということです。それから、この陽性になられた方も、なかなか具体的に、こういうことで、ここに行ってこうこうというのは話していただけないという、そういういわゆる行動歴の解明が非常に困難なところだというふうに認識をしてます。ただ、その中でもいろいろ解析をしていってひもづけをしていけば、どうもこうだというのが分かってきたから今回、公開したということです。
 こちら、これは一つ同じクラブ、こっちは一つ同じショーパブです。ここは、お客さんというのはこのクラブやショーパブにつながっているわけではないですが、同様のエリアにおいて同じような行動体系を取っているんじゃないかということで、今はこのクラブやショーパブとの関係という意味ではうっすらとすらも見えてないですが、ただ、類型としては非常に近い。ひょっとしたら、このお客さんとか、ここら辺の裏にもまた隠れたクラスターというのが出てきているかもしれません。今分かっているこのクラブとショーパブ、それぞれ店舗も分かってますけど、実は見えないクラスターというのが同じような形態の事業、それはたくさんありますから、出てるかも分からないし、それはちょっと見えないけども、そういう意味で、その可能性があるというのが大阪クラスター班の意見、専門家の意見なので、ここにまとめて入れたと。ここの家族とかそういう濃厚接触者のほうは外してますけど、というところです。だから、非常にライブハウスと違って見えにくいし、行動歴の解明というのも非常に難しい。教えてもらえないということですね、一言で言ったら。

記者 

 ABCの木原です。
 先ほど少しおっしゃった府独自の補償の件ですけども、さっきおっしゃったのは、対象は、名前を公表した事業者に対する補償ということなんですかね。それと、どんな業種でも対象になるんでしょうか。例えば病院とか介護施設、他府県ではありますけども、そういうものを想定しておられるのかというのと、あと、具体的にいつ頃までにそういう制度をつくろうとお考えなのか、教えていただけますか。

知事 

 まず、具体的な要件というのは今、実務の課題を詰めてますから、こういう要件ですというのが定まったものがあるわけではありません。ただ、考え方としては、本来、いわゆる公共性がなくて行政に協力する義務もない中で、完全な民間企業ですよ、税金も入ってないような民間企業が公共性もない中で、社会の感染拡大を防ぐ、いわゆる社会のために行政からの要請に基づいた行動を取っていただいたときに、感染拡大を一定これは防げるわけですから、防げたことに対してのインセンティブ制度みたいな、そういうふうなものを考えてます。インセンティブの中身は何なのというと、そこは今詰めているところですけども、それ、いろいろやり方はあるとは思うんですけれども、そういうものを一つ考えている。これは、これからのことを考えても、やはりそういう制度があることによって、新たなクラスターが生まれたときに、やっぱりこれは協力すべきじゃないかという空気を全国でつくり出したいという思いもあります。
 一般的にみんな困ってます。例えばライブハウスでも、具体名を公表したライブハウスじゃないライブハウスだっていっぱい困っているわけで、業態は一緒なわけですけど、じゃ、それを全部補償するかといったら、やっぱりこれは無理です、財政的にも。それを言い出すと、ほとんど全部ダメージを受けてますから、飲食店にしても宿泊業にしてもダメージを受けてますから、そういう状況の中で、およそ一般論としての補償というのは当然、府独自でやるのは、これはもう不可能だと思います。信用保証協会の貸付制度だとか、ああいうので府は今やっていってますけど、あれが多分限界だろうと。
 直接にそういうインセンティブ制度のようなものについては、やはり先ほど申し上げた、そういった本来そういう義務もない、公共性もないにもかかわらず、公共のために、社会の防衛のために自ら犠牲になった、そしてその犠牲というのは、行政からの要請に義務もないにもかかわらず応じてくれたというところに何かインセンティブ制度みたいなのはつくれないかなというので考えています。あと、具体的にそれをどう制度立てしていくのかというのは、若干難しい面もありますから、実務的に詰めていっているところです。僕の基本的な考えはそういう考え方なので、そういう考え方のほうで何かできないか。それは国に対しても、もうオープンにしていると思いますが、国への要望という実務的な要望は今、出してます。その中にも入れてます。それを読んでもらったら大体意味は分かるとは思うんですけども、国と一緒にできればやりたい。それは、一つは、大阪だけの話じゃなくて全国で起きていることですから、今は東京、大阪が多いですけど、これから第2の都市圏というところも増えてくる可能性もありますので、そういう意味でも、何かそういう自分から行政に協力したところは報われるような制度があったほうが、感染拡大は防げるんじゃないかな。
 だから、感染拡大を防ぐというのが一つの大きな目的です。例えば病院とか、あるいは何か税金がいろいろ入っていて、一定の公共性があるところというのは、ちょっと対象とは違うんじゃないかなと僕は思っているんですけどね。ただ、ここは今詰めているところです。だから、それはちょっと生煮えですけど、質問に対してはそのぐらいしか僕、今、答えられないですね。

記者 

 要望に応じたという意味が、名前を公表したなのか、それとも営業自粛に応じたなのかで全然対象の数が違うと思うんですが、おっしゃるように、営業自粛まで全部入れたら国じゃないとできないと思いますが、名前の公表だけなら府だけで、府独自でもできるんじゃないですか。

知事 

 だから、それは、国がやらなければ府独自でやります。それは一つ分かりやすいのは、府が名前を公表してくれというので公表してくれた場合がそういうことにはなりますけども、それ以外の協力の形というのはあると思いますが、やっぱりそれは名指しですよ、その個店に対して。広く、例えばバーやクラブについては利用を自粛してくださいと利用者に自粛を呼びかけて、やっぱりこれ、間接的なダメージは当然受けると思いますけど、それで、じゃ、閉じましたからそれの補償をと言い出したら、これはもう全部に補償しなきゃいけない話になるし、そもそもそういうことすら言えなくなりますから、そういうのは想定しなくて、要は、こういうクラスターが見えてきたときに、そのクラスターを潰すために、感染拡大を潰すために具体的に交渉に入るわけですよ。そのときに、自分の身を呈してでもこれは社会を守るというふうに考えてくれたところについては何とかしたいなというのが僕の思いです。当初は役所の職員も、いや、これは制度をつくれませんというところのスタートで始まってますけど、何とかつくってくれというのは今、詰めている最中です。

記者 

 これは条例をつくらずに、制度としてできるものなんですか。

知事 

 制度としてやりますけど、やっぱり予算化は必要なんじゃないかなとは思いますけどね。予算措置は必要だと思ってますね。

記者 

 としたら、一定時間はかかるということですね。

知事 

 時間はかかりますけども、スピード感を持ってやりたいと思ってます。まず、次の補正予算については国が方針を4月10日に発表すると聞いてますから、その情報もいろいろ見ながら、今、府の第2弾の補正予算を組んでいる最中なので、府の第2弾の補正予算の中には組み込みたいと思ってますから、当然4月中にはできると思います。でも、その予算の執行については、議会を開催するかどうかもありますから、そこの兼ね合いはありますが、府としての考え方の整理は4月中にはできると思います。

記者 

 もう1点。国への補償制度の要望についてですけども、この補償というのは、個人の所得減少に対する補償なのか、会社や法人の売上減少に対する補償なのか、それともその両方なのか、どういったものを想定しているんですか。

知事 

 その事業に対する補償ということになるんでしょうね。例えば従業員の給料も含まれるかも分かりませんが、ここはちょっと実務的に詰めないといけないとは思います。
 ただ、個人事業主であれ、中小企業者であれ、その事業をやっぱり直撃するわけですよ。逆に立場になってもらったら分かると思いますけど、知事に名指しで、夜の接客のナイトクラブとかバーとかは控えてくださいというのは、名指しで公共で言われるわけですから、やっぱりそれは直接的な影響は大きいですよ。僕らはどうしても感染を防ぐためというのでやっていますが、本来はやっぱり補償されるべきだと思います。特に知事なんかに名指しにされるような状況であればね。
 じゃ、大阪府単独でやれよといったら、大阪にはいっぱい夜のこういう例えば事業者もたくさんいますから、それを単独でやるというのは、財政的にも無理だと思いますし、成り立たへんとは思いますが、ただ、やっぱりそれで影響は出てくるわけなので。何で知事がそれを言うかというと、そこで感染が広がっているから、社会の感染を防ごうというのがやっぱり知事の思いとして、これは小池知事も僕もそうやし、ほかの知事もそう。じゃ、それに対して、影響を受けて、売上げが下がってしんどくなっている事業者の皆さんに対して、やっぱり僕は補償するべきだと思うんです。
 もともと特措法の改正のときに皆さんにもちょっと言ってありましたが、特措法の改正の中に補償を入れるべきやと僕はずっと言っているんですけど、要は、これはコインの表裏と近くて、公権力を持って自粛という以上、その自粛の対象になった事業主については何らかの補償というのは僕はあるべき姿だというふうには思います。でも、今それがないんですよ、法律が。これはちょっと国会に文句を言いたいんですけど、ないんです。じゃ、どうするのというときに、じゃ、その制度をつくっていこうよと。制度をつくるといっても、僕はとにかく何でもかんでもやってくれというのは、自分で予算編成していて言える立場じゃないし、よくそれは分かっているのでね。逆にふだんあれしろ、これしろと言われている立場ですから。じゃ、財源のことも考えてくれよと思いながら、いろんな議会の議論とかもやっている中での編成の立場からすると、財源をどうするのというのは常に考えます。
 その財源をどうするのというのを考えたときに、今、国で、まだ方針は決まっていないですけど、例えば1人10万円の現金補償をしようとか、いろんなものを配ろうというふうになっている、国民全体に配ろうというふうになっているんだけど、それはちょっと待てと。僕も含めて、僕なんかは1円も収入は減りませんから。報酬は30%カットしていますけどね。このコロナで1円も減らないんです。ここにいる職員も、仲間なので、言うのはちょっと心苦しいんですけども、収入は減りません。当然、来年以降は、人事院勧告で、いわゆる比較で民間と同じになりますけど、今日、明日の収入が減るわけじゃないですわ。生活保護受給者だってそうですよ。年金の受給者だってそうです。コロナで収入が減るわけじゃない。今までの生活は、それで生活していたわけですから。じゃ、その人たちに10万円配るんじゃなくて、こっちに10万円のほうの財源に充てていこうよと。
 例えばですけど、公務員の数は全国で330万人です。生活保護者は210万人。500万人です。10万円で言ったら、5,000億円。5,000億円の財源が生まれるやんかと。年金受給者に至っては、ちょっとこれはうろ覚えですけど、多分人口の約3割ぐらいだと思うので、じゃ、それだと3,000万人か4,000万人。4,000万人ぐらい。そうすると、4兆円です。じゃ、その4兆円の財源を、10万円を配るんじゃなくて、やっぱりこっちの社会のために犠牲になったほうに配るべきじゃないのというのが僕の考え方。僕が総理大臣だったらそうするけどね。そういう権限はないし、しょぼい政治家なので難しいかもしれないけど、僕はそうじゃないかなと思う。
 一つの考え方で、10万円配って、それは経済対策として、経済を活気づけるためにやるという側面があるのは分かっているので。ただ、でも、今こうやって消費も冷え込んでいる中で、それはどこかの段階で考えるとして、経済対策をやるとしても、やっぱりここでぐっとダメージを受けたところにお金を借りてくださいというのは一つの選択肢ですけど、名指しで知事とかに言われたところについては、やっぱりちょっと一定の補償というのはやるべきだし、財源の生み出し方として、無尽蔵に財源があれば、国民の皆さんには全員10万円を配って、「みんなで使いましょうよ」と、それから「こっちもやりましょう」と言いたいけど、「じゃ、おまえ、財源はどうするの」と言われたら、僕は財源はそういうところから引っ張ってきたらいいんじゃないかなと思っています。

記者 

 お考えはよく分かりました。ごめんなさい、もう一度だけ確認ですけど、府独自の話は、そうすると、クラスターの発生したところの名前を公表したところについては、少なくとも4月中には府独自で何らかの補償なりインセンティブ制度をつくると、それ以外の全体的な補償については国に要望していくという、こういう整理でいいですか。

知事 

 そういう整理でいいです。府のやつも、国に言っていますからね。クラスターのは国でもやるべきだと思っていますが、国がやらなかったとしても、これは府独自でやります。府の職員はちょっと嫌がっているけども、やります。ただ、全体の補償は、ちょっと府の財政では無理です。

記者 

 よく分かりました。ありがとうございます。

記者 

 共同通信の高津です。
 クラスターの件についてお伺いしたいんですけれども、今回、感染が拡大していると見られるのが北区という具体的なところまで分かっている中で、要請としては、ナイトクラブ、ショーパブ全体の利用自粛だと思うんですが、これは3条件を満たしている業種なので、一つで出たということはほかでも出得るから、全体で利用自粛という理解でいいでしょうか。

知事 

 そういう理解でいいです。じゃ、北区だけじゃなくて、中央区だってそういうのもたくさんあるじゃないかと、中央区は大丈夫なのといったら、中央区ではまだクラスターは見えていないです。それはもちろん中央区でもぽつぽつとはありますが。ただ、形態は一緒なので、いつこれが同じような状況になるというのは、完全に形態は一緒なのでね。そういう意味では、やはり中央区もそうだし、言わば大阪全体でそういうところは気をつけてくださいという呼びかけです。クラスターが見えているのは北区を中心としたエリアです。

記者 

 今回、先ほどの質問にもあったんですが、北区という大きな表現ですと、余計な臆測であったり風評被害を招く観点もあるので、地域名をざっくり出されたほうがいいのではないかと思うんですが、多くの方が、当然、北新地エリアとか梅田エリアというイメージをすると思うんですが、その辺り、改めていかがでしょうか。

知事 

 ある意味、法律に基づく権限に基づく自粛要請、そして補償なんていうのがあれば、僕もばしばしいきたいとは思いますけども、そういうのがないという前提で、じゃ、どこまでできるのと考えたときに、特定の地域名を指定というのは、これは適切ではないだろうという考え方です。なので、北区を中心としたエリアということでご理解いただきたいと思います。あとは皆さんの常識で判断していただけたらと思います。

記者 

 今回、ある程度うっすらと夜のクラスターが見えてきたということで、ほかに同じようにはっきりしたつながりまでは見えていないんだけれども、その聞き取り調査の中からうかがえるような、危険な場所というのはほかにありますでしょうか。

知事 

 見えているのはこれです。例えばよく性風俗店はどうですかとか、パチンコ店はどうですかとかというのはもちろんネットに出たりするんですけど、出てればもう言うんですけど、出てないです。なので、出てないものを出たというわけにはいかないので、クラスターが見えているのはやっぱりここ、クラスターが完全に、うっすらですけど、ほぼ確実に、完全に見えているという状況で、ほかの何か業態で見えているところはありますかというと、ないです。もちろん京産大とか、ああいう分かっているクラスターは大阪でも広がってきますし、あとは海外渡航者は、僕は非常に危惧してるんですけど、海外渡航者からの広がりというのは確実に増えてますが、この業態でクラスターがどうもありそうだ、感染が増えてそうだというのはここだけです。多分、東京も同じなんじゃないですか。東京の情報というのは、うちのあれでもなかなか分からないですけど、多分、ほぼ一緒だと思います。だからこれは共通してるんでしょうね、ここで、いわゆる「3密」があって広がりやすいという、誰かが感染していれば結構早い速度で広がっていくという、やはりそういう状況なんだと思います。

記者 

 あと、先ほど質問にもあった休校についてなんですけども、当然、国の専門家会議の考えを踏まえてということだと思うんですが、おおむねのスタンスとして、休校解除あるいは休校延長を求める場合に、府下全体として改めて求める判断をするのか、それとも当然、まだ感染が出ていない市町村というのもある中で、例えばたくさん出ている大阪市では延長してもらって、出ていないところでは解除とか、そういうような、一律ではなくて府内の自治体ごとに、ある程度別個に判断を分けるというような考えというのはあるんでしょうか。

知事 

 それも、僕もちょっといろいろ考えてました。多分発想は一緒だと思うんですけど、感染者といえば大阪市がものすごい多いですよ。ただ、そこも含めて今も検討中ですね。ただ、そこの理解というのがなかなかこれは府民の皆さんに得づらいんじゃないかと思います。例えばこの一定のエリアだけ休校にして、それ以外は休校解除というのは、なかなか根拠、人数が多く発生しているからというだけではちょっと難しいんじゃないかなと。
 例えば、大阪市内で陽性者は多いですけど、じゃあ、大阪市内の小学校の子どもたちってどういう行動をしているのといったら、歩いて行っているわけですからね、歩いて行って歩いて帰ってくるわけでしょ、なので、それは別にほかのエリアとあまり変わらないし、かといって、例えば陽性者、子どもの陽性者が多いかといったら、さっき言ったとおり2%しかいないわけですから、エリア分けというのはどうかなというふうには思いますけどね。ただ、やっぱり国の専門家の意見、府の専門家の意見を踏まえた上で判断したいと思いますし、そもそも学校の休校というのが、どこまで効果があるのかというところについても、よく考えないといけないなとは思います。感染者も2%になってる状況で、じゃあ、休校になるからずっと家にいるかというと、繁華街に出たりする中高生も多いわけですから、どっちが本当に感染拡大防止になるのかなというのを考えたときに、休校するというのは非常に分かりやすいんですけど、真実はどうなのかなというのは僕の中でずっと考えている、毎晩寝る前に考えてるんですけどね、なかなか答えが出ない。
 あとはやっぱり府民全体で感染を抑えていこうという理解も必要だし、経済活動という意味では学校を止めるというのは、僕は、経済を止めるより学校を止めるほうが、学ぶ機会はちょっとずれちゃいますけど、社会としては許容されるのかなというふうに思うので、あとは小学校の低学年のお父さん、お母さん、また大変なことになるうちもあるし、ちょっと、学校が本当に難しいですよね、新型インフルとかだったら絶対止めるんですけど、ほとんど感染してないですからね。そこはちょっと、国の専門家の意見と、府の専門家の意見を聞いて判断しますが、大阪においては感染拡大傾向にあるのは間違いないので、そこも含めて考えたいと思います。
 東京都は、確かな情報か分かりませんけど、都立高校は延長というのは決めたと思う、報道を仄聞してますし、それに基づいて区立の小中か、それも、どうも止めるみたいなのをちょっと情報では聞いてますから、そこも含めた上で、府民の皆さんの理解というのを考えた上でやったときに、しかも府では感染が東京ほどではないけど増えてきている状況と考えたときに、非常に難しい判断だなと思ってます。

記者 

 あとすいません、もう一つ。PCR検査についてお伺いしたいんですけれども、今考えられているフェーズ2、3、4の段階になってくると、今、府で行っているPCR検査が1日100から200ぐらいだと思うんですが、そもそもPCRの検査自体が患者の増大に追いつかないという状況になってくると思うんですが、今後、PCR検査をできるように増やしていくなど、お考えあれば、お願いします。

知事 

 まず、現実問題として、PCRを回す最大の件数は、昨日も報告したように、昨日の件数で250件回してます。ここはもうPCR検査の新規導入もしましたし、PCRの検査の能力を高めていってます。僕は基本的に何でもかんでも検査するべきとは思ってませんが、きちんと出口をした上で検査するというのは、やっぱりあるべき姿かなとは思ってます。それで250件、現実に今できているという状況ですが、今の検査というのはご承知のとおり、1回検査してもらったら分かると思うんですが、完全防護服の人が検体を取って、そしてそれを検査所に回して、6時間かけて1検体やるという、非常にコストをかけた検査をしてる状況です。何かこう、簡単に検査がぐるぐる回るような状況でもないので、検査能力は今拡大し、現在にやってますが、フェーズ3とか4とかになったら、もうこのための検査じゃなくなってくると思います。重症者の確認、重症度のためだけの検査とか、そうなってくるんじゃないかなとは思ってます。これに合わせて検査数を増やすというのは、基本無理でしょう。だって1日1,000人出てるんですから、ここだけで、こっちいったらもっと、ちょっと計算できんくらいの数になるでしょう。ただ、そうなる前に、250件が現実増えてきてるし、今は陽性率11%ですけど。これが20%、30%、50%、80%みたいになってきて、お医者さんも、これは危険、どうもそうだというのが回りますから、そうなってきたら、ある意味その検査をすることにどこまで意味があるのかという状況にもなってくるのかなと思います。そのときは重症者、命を守るための検査に移行するということになるんじゃないかなと思います。

記者 

 現時点で、ドライブスルーの検査であったりというのを導入していくお考えというのはありますでしょうか。

知事 

 それは、僕は一定のレベルで、これはやっぱり国主導でやっていく必要があると思うんですけど、そういうやり方でやらないと、これは無理だと思います。それでも検査するということであれば、ドライブスルー検査というやり方、これはだから国の方針でしょうね、僕は積極的にドライブスルー検査すべきだとは思わないですけど、実質的にやろうと思ったらドライブスルー検査、でも、ドライブスルー検査も本当に気をつけないと、そこで広がる可能性もありますからね。今は1人ずつ予約してもらって、そして、1検体やったら防護服とかガウンとかを全部捨てて、新しいのでやられて、完全に次から次にうつらないようにやっているのが日本の検査スタイルです。ああやって車で来て、はいといってやって、見てたらうつらへんのかなと思うんですけど、あれをやるかどうかですよね。だから防護服なんかもそのままでいいよと、同じ人がずっとやってというのが、できるんだったらそうかもしれないけど、別のリスクも考える必要があるんじゃないか。
 そこは、国の方針としてドライブスルーをやるといったら府でもやるし、府から特にドライブスルーをやってとは別に僕は思わないです。むしろこっちが、増えてきたら大体分かるわけですから、個々の命を守る方向に力を僕は入れていこうかなとは思いますけどね。

記者 

 ありがとうございます。

記者 

 ABCの内田です。
 クラスターで従業員の感染者の中で発症後も接客していた人というのは何人いるんでしょうか。

知事 

 ここら辺になってくると接客というか、無職というふうに、接客だろうと思いながら無職と申告されている方もいますし、分からないです。それは、分かっている範囲はクラスターの中にあるかもしれませんが、僕の中では分からない。聞いている限りではそういう意味で、そもそも接客しているというのは、最初はそうだけど途中で話が変わってきているとか、いろいろあって行動歴は非常に難しいところです。

記者 

 今出ているショーパブ1人とクラブ5人の従業員さんの中でも、接客を発症後にしていたかどうかというのは、まだ特定まではいってないということですか。

知事 

 ちょっとそこは分からないですね。でも、実際のところはここでクラスターができ上がっているわけですから、接客をしているからこそここがやっぱり広がってきているんじゃないですか。ここら辺もそうです。今ここはダンサーの人を調べていますけどね。

記者 

 クラブを公表しての呼びかけは無理とのことなんですけど、感染した店員が発症日以降に接した客にクラブ経由で連絡取ってもらったりとかで、一定の特定とかは進んでいるんでしょうか。

知事 

 それは一定進んでいます。そういう話はしています、実際に。協力できる範囲でできるだけ協力してもらうというのは、もう今はそういう段階になってきています。

記者 

 具体に今何人ぐらいのお客さんの検査をしようとしているとか、そういうのはあるんでしょうか。

知事 

 それも、何かそれをこちらからお客さんに直接、保健所から連絡をやるわけにはいかへんので、その名簿自体をもらっているわけではないです。ということでいいんですよ。そういうことです。
 ライブハウスのときみたいに、名簿を出しますと名簿を受けて、保健所が電話してやるようなスタイルではないです。そこから数珠つなぎで「言います」と協力してくれというのなら、じゃ、それはぜひやってくださいと。その協力というのかな、それはやっていただけるとは聞いています。

記者 

 あと、細かいんですけども、太い枠の右上の府内3月19日の従業員の方というのは、これは、大阪市北区内のこのショーパブとクラブ以外の店舗の従業員ということでよろしいですか。

知事 

 そういうことです。

記者 

 ありがとうございます。

記者 

 NHKの霜越です。
 一応確認なんですけど、今日も利用自粛を言っているのは、昨日おっしゃっていたナイトクラブ、バー、カラオケ、ライブハウスなどの夜から朝にかけて飲食、接客を伴う営業スタイルということでよろしいんでしょうか。

知事

  ええ、そういうことでいいです。

記者 

 あともう1点、今回、紙を見ると、クラスター発生が推測されるというような、ちょっとまだ断定はしていないんですが、これはまだその可能性にとどまると考えてよろしいんでしょうか。

知事 

 いや、もうこれはクラスターが発生していると報道してください。クラスターは発生していますので。ただ、クラスターがどれだけ見えるかというと、だからクラスターが発生しているでいいです、ここは。

記者 

 分かりました。

知事 

 クラスター班としては、ここでクラスターが発生していると。でも、ここはやっぱり行動歴の解明が非常に困難な事案だということも認識をしていると。でも、間違いなくここはクラスターが発生している、だから公表しているんです、この状況で。

記者 

 分かりました。ありがとうございます。

記者 

 毎日放送です。
 30日の夜に東京都の小池百合子知事が、自粛を呼びかけるときに、特に若者にはカラオケ、ライブハウス、中高年の方々にはバーやナイトクラブと自粛を呼びかけていたんですけども、大阪府ではそういった年代のような区切りはつけずに、一律皆さんにという理解でよろしいでしょうか。

知事 

 比較的利用者がそういう方が多いから、小池都知事はそう言われたんだとは思います。なので、クラブとかショーパブとか、ナイトクラブとか、この形態の夜の接客を伴う飲食店については、広く呼びかけていきたいと思います。若い人だってクラブに行ったりする人はいるわけですから、お金持ちは。連れられて行ったりとか。
 なので、傾向としては若い人はやっぱりカラオケとかのほうが多かったりするので、そういう小池都知事の趣旨やと思うんですけど。そこはあんまり限定する必要はないのかなと僕は思うんですけどね。

記者 

 府の独自の保障制度のところで1点確認なんですけど、知事の念頭にあるのは、四つのライブハウスというところで、ほかは何か、イオンさんとかスターバックスさんとか、自分たちで独自に従業員が感染したというところを公表していますけど、行政の要請に応じたということで言うと、大阪府内だとあのライブハウスの四つかなと思うんですが、そういう理解でよろしいですか。

知事 

 ええ、そういう理解でいいです。府が具体的に感染拡大防止のために個別にお願いした民間企業と考えています。

記者 

 毎日新聞です。
 先ほどナイトクラブに行かれた方で症状のある方はご相談くださいということもあったと思うんですけれども、これについては北区のナイトクラブだけではなく、府内全体でナイトクラブに行かれた方にご相談いただきたいということでいいでしょうか。

知事 

 そういうことでいいです。もちろん症状が出てからですよ、行きましたけど心配ですと言われてもちょっと難しいですけど。やっぱり何らかのこれで、中央区だってたくさんお店があるわけですから、あと「3密」におるかどうかというのはやっぱり自分が一番よく分かりますので、「3密」のような状態におったかどうかというのは非常に自分がよく分かるわけですから。
 それで、行ったなと、自分が、あれ、なんかちょっと今風邪っぽいなとか、ちょっと熱があるなとかというのであれば連絡を頂きたいですし、それから、そういう症状がなくても、無症状な人もいらっしゃいますから、今はマスクが品薄ですけど、マスクがあればマスクをしたりとか、何かできるだけそういう感染拡大防止策というのを意識した行動を取ってもらいたいとは思います。症状が出たらやっぱり相談をお願いしたいと思います。

記者 

 ショーパブのほうに関しては、同意を今現在、承諾されるようにやっていらっしゃるということなんですけれども、名簿とかに関しては現状でどういう状況になっていますでしょうか。

知事 

 いや、こういうのは名簿なんかないですよ。あとはお店の名前を出せるかどうか。このショーパブは、本当に今、最後の交渉をしている段階なので、場合によってはできるかもしれません。できたとなれば、また皆さんに囲みのときか何かではお伝えはして、またさらなる個店名を含めた呼びかけはしたいと思っています。ちょっとできなければ今のままということです。これについても、今、今日のPCRでダンサーの方が複数名回っていると聞いていますから、そこで陽性となればさらに危機意識は高まると思うので、そこを含めて、ちょっとショーパブにはできるだけ理解を得ていきたいなとは思っています。これは、僕のほうは無理です。

記者 

 ありがとうございます。

記者 

 読売テレビです。
 医療対策のところなんですけれど、今の3,000床目指しているところは、いつぐらいまでというのはあるんですか、めどというか。

知事 

 難しいな。1,000床までは確保して、実際は、医療設備とか医療機器とかというのも準備に入っているんですけど。3,000床は、今、ちょうど昨日今日から呼びかけを始めたところなので、いつ頃までというのはちょっと何とも言えないですけど、できるだけ早く。
 あとは、感染の増加速度にもよると思います。大阪における感染者数、陽性者数を見ながら、常に日々、我々は行動しているので、こうやって皆さんにいろんな呼びかけをしながらね。一番いいのは、今、ぐっと現状維持がちょっと増えるぐらいで、イーブンで動かしていけば時間は稼げるわけなので、それがいいわけですけど、そうならずに、何かこう、先ほど、5日単位で見たときに、えらい倍々ゲームになってきてるやんかとなれば、こっちももうちょっと急ぐのは急ぐということを前提にやっています。
 今、これをお願いしているのは、今日、記者発表でこれをしましたから、この数字を出すのはここで初めてなんですけど、ここで出した上で、それぞれの医療機関に通知をするのは、緊急事態宣言になった場合に大阪府知事として要請しますというのを前提として、健康医療部長がその準備としてお願いしますという、その段階です。多分ここに行くときは、もう緊急事態宣言で、僕は知事という立場で医療機関に対して病床確保をお願いするというのをばーんと言うときのタイミングだけ。言ってからじゃ間に合わないので。そうなったらそうするよという前提で、今、健康医療部は走ってくれていると、そういう状況です。だから、医療機関にそういう理解を求めているということです。

記者 

 その3,000床というのは、つまり病院内ではなく、例えば、緊急事態宣言であれば、例えば室内のどこかとか、何かスペースを使ってやることも可能ですよね。その辺りも含めての3,000床ということなんでしょうか。

知事 

 ここの3,000床までは、根拠なく出しているわけじゃなくて、3,000床、300床というのは、今の医療機関の体制を何とか維持しながら、もちろん無理をお願いするんですけど、無理をお願いした上で、何とか維持をしながら、確保をお願いしたいし、それに向いての現実的な数字というのがここです。もちろん、何のダメージもなくしてなんか無理なんですけど。ある意味、ちょっと手術の日を遅らせてもらうとか、日にちをずらせるならちょっとずらしてくださいとか、ものすごく、ちょっと負担はお願いしますけど、前提として、今の医療体制が維持できていると。廊下にいっぱい並んでいるスペインとかイタリアみたいな、あんなのじゃない。きちんとベッドとして医療体制も含めて確保をお願いしたいというのがここの数字。
 ここになってきたら、この500床は何とかベッドとして     体制は確保したいですけど、1万5,000床、コロナのためだけにとなってくると、ちょっと今、イタリアとかああいう、ニューヨークのセントラルパークでやっているような、あんなのもちょっと想像してもらってもいいかもしれません。そういう想定です。このフェーズ3までは医療は崩壊してないです。こっちはある意味、どこか、それぞれ使っているかもしれないという状況。ここはちょっと次のフェーズなのでまだあれですけど。今、ここ。医療崩壊しない前提で医療機関にお願いする、し始めていると、緊急事態宣言が出ることを前提に。出たらお願いすることになりますから、今から準備をお願いしますというフェーズ3です。

記者 

 あと、フェーズ4のことは、ちょっと先だと思うんですけど、これ、1日に1万5,000人の患者が出たという計算のときということですよね。

知事 

 いや、これは厚労省が出した試算なんですけども、マックス、大体1万5,000床が埋まっていると、常に。そういうことでいいですよね。1万5,000床が埋まっているということです。1日1万5,000で、2日目は3万、4万5,000という意味じゃないです。大体ベッドが1万5,000確保しておけば、何とかピーク時を乗り越えられると。1万5,000プラス、大事なのは500床。
 厚労省の意見で確認しましたけども、ちょっと注意しなきゃいけないのは、この1万5,000というのも、いわゆる中等症、入院が必要ですと、宿泊施設とかそういうとこでオーケーというわけじゃないという、そういう、中等症ですから重症になる可能性があるというレベルですから、1万5,000の宿泊施設を確保すればいいと、そういうものじゃない。だから、ここから上が宿泊施設と分けているんですけどね。医療的な措置が必要になるというのはここの数字。こうなってくると、本当に野戦病院みたいになってくるかもしれないですね。できるだけそうならないようにしたいですけど。

記者 

 関西テレビです。
 クラブのほうは諦めてるというふうにおっしゃいましたけども、ある程度それはやっぱりお客さんが分かっているということで、広く広がりはないということなのか、広く広がる部分も、分からないお客さんもいて、広がっている可能性もあるけれども、協力が得られないので諦めているということなのか、その点、どちらなんでしょうか。

知事 

 諦めているというよりは、完全に、これはずっと交渉してきた結果、完全にこれはバツという回答を正式に頂いているということです。その先、裁判へ行くかどうかということですよね、ぐらいのレベルです。なので、ここは、諦めたというよりは、だから、ずっとお願いしてきたのは、やっぱり、ここはどうしてもお名前は出しませんというのが最終的な意思表示とご理解していただいてもいいと思います。僕らも単純にすぐ諦めるとかそんな立場じゃないから。やっぱり出すべきだと思っていますのでね。

記者 

 お客さんの連絡先をどれぐらい把握しているかとか、そういう情報は聞かれているんでしょうか。

知事 

 それもやっぱりそれぞれの個人が持っている情報なので、僕らは分からないです。名簿をもらえるわけでもないので。だから、そこの人数がどうとか、どれぐらい広がる、どれぐらい広がるというか、誰なのかとか、そんなのも分かりません。だから、ある意味、そこはやっぱり、守秘すべき情報なんじゃないんですかね。ちょっと分かりませんけど。皆さんにとって、取材源の秘匿に近いんじゃないですか。皆さんが取材するときに、誰かから情報を得たときに、「この人から聞きました」と言わないじゃないですか。それと同じようなレベルなのかもしれません。僕らがもらえることはないです。

記者 

 もらえなくても、確認を取れるかどうかとか、その辺りがあれば、ちょっと安心感というか。結構、今、周りでも、うちの店じゃないということをアピールしがちとか、もうネットでは、結構、暴露合戦みたいな部分も出てきてますし、その辺り、ある程度お客さんが把握できてるので連絡はしますよというような感じの対応をされてるのか、もうとにかくほっといてくれみたいなのか、ちょっとその部分が知りたいんですけれども。

知事 

 今聞いているのでは、お客さんに対して連絡はしますと。名簿というか、連絡先が分かるというのかな、その連絡はします。その意味で協力しますということの答えまでは得ています。なので、完全にけんかしてるわけじゃないので、何とか感染拡大はよしとしてるわけでは全然なくて、やっぱり防ごうよと、そこは一緒なんですけど、あとは、でも、やっぱり民間ですから、じゃ、そこの自分のお店の名前まで公表すべきなのかどうなのかという、補償もない中で、それ、強制するんですかどうなんですかということに関しては同意は得られないけども、感染は何とか止めたいという思いは一緒なので、知らぬ存ぜぬという状況ではないです。
 ということでいいんですよね。そういう状況です。

記者 

 ショーパブに関しては、あまりお客さんが誰かというのも把握していないので、できるだけ早く出してくださいというお願いを今も続けているというような状況なんでしょうか。

知事 

 ショーパブは、そもそも客の名簿というか、連絡先なんか多分分からないです。前でこうやってダンスして、こうやってここら辺で見るとか、多分そんなんでしょう。その接客もちょっとどういう接客なのか分かりませんけど、行ったことないから。聞いてる範囲では、そういうダンスをして、女性が。何かここら辺にお客さんがいてと、密室でそれをやると。だから、ダンサーの方が今回ってる状況なので、そういう何か名簿なんかはないと思うし、そもそも名簿ないと思います。
 ないですよね、そこは。聞いていないですよね。
 そういう店の形態ではないです。何かつながる形態ではないと思います、ここは。人と人が。という理解でいいですかね。そうです。

記者 

 うちに何人ぐらいお客さんが来てたとか、そういうのは聞いてはるんでしょうか。

知事 

 それ、分かります。
 それ、聞いていないから分からないですね。それは分かりません。できるだけここは、今日もPCRもやってますから何とか名前を出したいと思ってますので、その努力を今してます。

スマートシティ戦略部発足関連について

記者 

 日経新聞の皆上です。
 コロナとは関係ないんですけれども、スマートシティ戦略部が発足しました。改めてその期待と、コロナ関係で、ITを生かしたコロナ対策として何かできることもあるのかなと思いますけれども、最近、またLINEがアンケートを発信しているということで、府がLINEと同じことをやるのは難しいとは思いますけれども、ITを活用した対策というものも考えられるかなと思うんですが、そこでもし何かお考えがあれば教えてください。

知事 

 まず、スマートシティ戦略部が本日発足しました。これは僕自身も選挙で掲げた項目でもあるので、府民との約束は必ず守りたいと思います。そういう思いで、この1年、準備の案をつくって、準備室を立ち上げて、そして、宣言していたとおり、民間の公募でIBMの常務執行役員の人が来てくれるということになりまして、いよいよ船出となりました。
 2025年万博です。2025年の万博までに何をするかというのも非常に重要だと思ってますので、その間に、やはりこの大阪の、府民の皆さんの生活の質、QOLというのを新たな技術を用いて高めていくというのをやりたいと思います。高齢者が多いエリアでの自動運転であったり、若者が使う行政アプリであったり、行政のICT化であったり、空飛ぶ車であったり、いろいろあると思いますが、ぜひ民間と協力しながら、大阪府全域が新しい技術を使って生活の質をよくするということを目指していきたい、そういう部にしていきたいと思います。そして万博につなげていくと。万博を一過性のものにするんじゃなくて、万博までにまず府がやるべきこと、そして、万博を通じてその先の未来というのをつなげていける、そんな実行部隊、実行組織としてこれからやっていきたいというふうに思います。
 背景としては、少子高齢化というのがあります。少子化で、高齢化で、税収も大きく見れば右肩に下がってくるだろうと、働き手も少なくなってくると。税収も減っていくというそういう大きな傾向は誰もが抗えないと思うので、その中でも、税金だけに頼るんじゃなくて、やっぱり新しい技術を使うことで生活の質というのはよくしていけるだろうということを目標にしています。なので、今、子どもがどんどん生まれていて税収がどんどん増えるのであれば、ここまで僕も危機意識はなかったかもしれませんが、子どもの数はどんどん減っていっている、それから税収も減るだろうという中で、やはり府民の生活の質をさらに上げていくためにはスマートシティ化が要るだろうと。ちょうど2025年の万博もあるので、これはやっぱりここを目標にしない手もないし、現実に、言うだけじゃなくて実行するための組織が必要なので、その組織をつくったということです。
 例えば子どもでいうと、僕なんかが生まれた年というのは子どもの数は200万人ですからね。今の子どもの数というのは90万人でしょう。僕、44ですけど、たった40年間で子どもの数が200万人から100万に減っちゃう、それが今の日本の現状なので、そう考えてくると、長い30年先、40年先、50年先を考えたら、自分の子どもたちに大阪をいわゆる成長する都市として残していくためには、今の段階で種植えをしていく必要があるだろうと思っています。それがスマートシティ戦略部だと思っています。
 そういう思いで打ち立てをしていまして、今、生まれたばかりのひよこの状態ですから、今まで大阪府においてこういうICTに注力するというのは全くなかった中で僕がぶっ込んでいるわけなので、ちょっと摩擦とかもあるかも分からないけども、徐々に徐々にですけども、前進してもらえたらなというふうに思います。
 それから、今日新たに就任した部長とも少し話もしましたが、やっぱり今、コロナ対策というのが府庁を挙げての対策になっています。なので、具体的なものとして、例えばさっきのLINEであれば、LINEを使ったコロナの相談体制であったり、そういうのも構築していきたいと思いますし、1個聞いているのが、例えば今後、集会なんかをするときに、ICTを使ってピッと携帯を通じてやればその連絡先が分かるようにするという機器を1個置いておいて、ICT、携帯をピッとやれば、中にいるメンバーが例えば50人か100人でもそのメンバーを把握することができると。それをしたときに、もしその中でコロナの発生があったというときに、今までだったら連絡できませんでしたけど、そこでピピッとすることで連絡先を把握できていれば、ここで50人100人を連絡できるデータがそろうので、速やかにここの50人100人に対して「検査を受けてください」とか「症状はないですか」というのを連絡できるようにすると。だから、匿名性を持たせるという意味でもそういうICTは使えるなと、イベントとかをするときにね。
 そういうのもあるし、いろいろ、コロナ対策チームでしたっけ、名前、忘れたな、今週中に立ち上げるというのは。

 職員   

 コロナスワットチーム。

知事 

 コロナスワットチーム、これを今週中に立ち上げるということなので、ぜひそこでいろんなことを考えてもらいたいと思います。
 コロナスワットチームですよ。そんな名前、思いつきますか、普通。いや、やっぱり民間の人はすごいなと思いますよ。ぜひやってもらいたいです。

 

 職員

 定例会見の方は以上で終了したいと思います。

このページの作成所属
府民文化部 府政情報室広報広聴課 広報グループ

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