令和元年(2019年)9月17日 知事記者会見内容

更新日:2019年9月19日

記者会見項目  ※この会見で使用した資料についてはこちら

    ・万博記念公園駅前周辺地区の活性化について
    ・秋の全国交通安全運動の実施について
    ・質疑応答

 職員  

 ただいまから知事の記者会見を始めさせていただきます。
 最初に知事からお願いいたします。

万博記念公園駅前周辺地区の活性化について

知事  

 僕からは2点です。
 まず、1点目ですけども、大阪の万博公園に世界的な規模のアリーナを打ち建てていきたい、つくっていきたいと思います。
 万博記念公園駅の周辺地域の活性化についてですけども、関西にはない大規模なアリーナを大阪で展開していく。そのための公募をしたいと思います。
 まず、そのアリーナで行われるスポーツとかコンサート等、文化的事業についての全体の状況についてです。
 さまざまなスポーツの世界選手権であったり、世界的なスポーツ大会を開催するためにはかなり大きなスペックが求められます。固定の観客席の席数が1万人以上であったり、あるいは、その上で競技エリアを十分に確保できるフロアを必要とする大規模なアリーナというのが条件になってきます。現在は、じゃ、日本の中でどこがあるかというと、首都圏に二つしかありません。
 そういった中で、大阪はどうかと見れば、大阪城ホールがありますけど、大阪城ホールも固定客席数でいったら5,000人(後で、9,000人に訂正)ですから、世界的なスポーツ大会を誘致できるような状況にはないというのが今の大阪の状況であり、関西の状況です。これを何とか大阪でもそういったことができるようにしていきたいと思います。
 ちなみに、このスポーツというのは、国際的なスポーツを楽しむだけじゃなくて、いわゆる経済面で見たとしても非常に大きな経済効果があります。スポーツ市場においては、2012年は5.5兆円でしたけど、2025年でいけば15兆円。スポーツ市場というのは非常に増えてきているという現状にあります。
 もう一つ、スポーツ市場にあわせてコンサート市場というのも非常に増えてきています。2006年、10年ぐらい前と比べると約1.5倍ぐらいに、入場者数も公演数というのも増えてきている。ただ、これも非常に大規模なコンサートをやろうとすれば、それに応じたアリーナが必要になってきます。そのアリーナがないというのが今の大阪の現状であり、関西の現状。これを変えていきたいと思います。
 これは現状図ですけども、日本に二つありますと先ほど申し上げました「関東圏のどこがあるの」というと、皆さんもご存じのさいたまスーパーアリーナと横浜アリーナです。
 これがさいたまスーパーアリーナ。横浜アリーナ。
 横浜アリーナで大体1万5,000席以上です。埼玉になると2万7,000席以上になってくると。
 一方、大阪はどうかと見ると、大阪城ホールが何とか広いホールとしてありますけれども、それでも固定席でいうと約9,000ぐらい。この状況しか大阪にはない。関東圏の横浜や埼玉と同じぐらいのスーパーアリーナを大阪でもつくっていきたいと思います。
 ちなみに、どういったことが行われるかというと、先ほど申し上げたスポーツの世界大会でいうとバスケットボールのワールドカップ、バレーボールのワールドカップであったりすると、一定程度、これは1万5,000人以上の収容人数が求められてきます。横浜アリーナではできますけど、大阪ではやる場所がありません。それから、さいたまスーパーアリーナでいくと、例えば皆さん、よくあるフィギュアの世界選手権なんかも、さいたまスーパーアリーナぐらいの規模がないとなかなかできない。
 ここにいろんなスポーツを書いていますが、バレーボールのワールドカップもそうです。要は、世界的なスポーツ大会を誘致しようと思えば、それに見合うアリーナがないと誘致もできないという状況です。そして、それは日本で関東圏には二つあるけど、大阪にはない、関西にはないという状況です。
 ちなみに、大阪城ホールは、その広さだけじゃなくて、いろんな需要も高くて、なかなか予約すらとれないような状況になってきている。大阪の景気、経済というのが非常に活性化してくる中で、コンサートなんかも増えてくる中で、需要は多いんですけど、それに見合うだけの供給するアリーナがないというのが今の大阪の現状です。非常にもったいない状況になっている。これを大転換していきたいと思います。今では呼べないようなコンサートであったり、世界的なスポーツ大会というのを大阪に誘致したいと思います。
 場所ですけども、万博記念公園を活用したいと思います。
 まず、その理由ですけど、一つ目、大阪市の都市魅力創造戦略2020年、これは大阪府市で一緒につくっているものですけども、万博記念公園については世界第一級の文化や観光の発信拠点に位置づけています。この間、太陽の塔の内部公開等も進めてきました。そして、日本万国博覧会記念公園の活性化に向けた万博公園の将来ビジョンというのを2015年の11月に策定しました。その中でも、緑と文化、スポーツを通じて人類の創造力の源泉が磨かれる公園ということを目標としていまして、万博記念公園駅周辺については、この趣旨に基づいて活性化を図ってきているところです。
 今回、スポーツ、それからコンサート、こういったものがこの万博記念公園の活性化に向けた理念に合致するだろうということです。
 ここに場所がありますが、ちょっとわかりにくいので、この万博記念公園の園内マップでご説明しますと、ここが太陽の塔で、ここが皆さんがよく行かれる万博公園です。ここにニフレルとかのエキスポシティがあります。商業施設があって、ここも皆さんご承知のところ。今回はこっちの場所です。エキスポシティの隣、万博記念公園駅の前ですけども、このエリアを活性化エリアとして指定して、まちづくりをしていきたいと思います。それがまさにここになるわけです。
 今、この活性化に向けた取り組みをしていますが、これまで万博記念公園というのは国が管理をしていました。平成26年までは国が管理。平成26年から大阪府、地元で管理することに変わりました。大阪府が地元で管理するようになってから、来園者数というのは約50万人増えている。56万人増加しています。平成26年当時は約183万人でしたけども、平成30年では239万人ということで60万人弱増えているという状況です。これは平成26年からの取り組み。
 そして、あわせて、松井知事時代ですけども、平成30年の10月から民間活力を導入するという管理の仕方に変わっています。公主体から民間主体へということで管理が変わっています。さらに国内外から民間の活力を使って魅力向上を図るということで、今既に万博記念公園の管理はやっていますが、この万博記念公園、それからエキスポシティ、そして、今、駐車場になっているここのエリアについて、今度は世界的な規模、日本を代表する規模のアリーナをつくっていきたいと思います。
 今後の予定の前に、万博記念公園の運営審議会というのがありますが、その審議会での意見も踏まえまして、そしてまた、当該駅周辺地区を、国内外の多くの人にスポーツや文化のコンテンツを楽しんでもらう、そういった場にするために、民間事業者とともに大規模アリーナを中核とした大阪・関西を代表する新たなスポーツ・文化の拠点づくりを推進していきたいと思います。
 先ほど申し上げた国際的なスポーツ大会、コンサート、そういったものが発信できる場所にしていきたい。世界最先端の機能を有するアリーナを整備。これは民間の資本で、民間の力で整備をしていきたいと思います。
 まず、進め方ですけども、今年の秋、今秋ですけども、間もなく公募を開始します。事業者公募を開始して、そして、来年の春に最優秀の提案者を決定しまして、2025年の大阪・関西万博までにこのアリーナの主要部分が開業できるようにしていくと。大阪・関西万博のころ、それまでには大阪の万博公園で主要なアリーナ部分については開業できるというスケジュール感で進めていきたいと思います。
 それから、イメージですけど、どういうイメージかというと、まず、これはスポーツで利用されるとき。中でスポーツをやっていますけども、その周りの観客固定席、これを日本を代表する世界的な規模に通用するレベルのものにしていきたいと思います。
 引き続いて、コンサート。コンサートのときはこの前になりますけど、コンサートになれば、またさらに収容人数も増えてきますけども、こういったアリーナを万博でつくっていきたいというふうに思います。
 大阪はエンターテイメントが非常に栄えているまちですけども、これまでの弱みとして、やはりこういった大規模なアリーナがなかったというのが一つの大きな弱みだったと思いますが、これを克服して、さらに大阪の本来持つエンターテイメント機能、そういったものを強化していきたいと思いますし、世界的なスポーツを誘致して、多くの国内外の人に大阪に来てもらえるような、そんな都市の戦略を築いていきたいと思います。
 これが1点目です。

秋の全国交通安全運動の実施について

 2点目です。2点目は秋の交通安全運動の実施についてです。
 9月の21日から30日までの間、秋の全国交通安全運動が実施されます。そのうち、全国の重要項目はここですけども、大阪の重要項目は、この3点を特に重点項目として交通安全運動をしていきたいと思います。一つ目が、高齢の運転者の方の交通事故の防止、そして、飲酒運転の根絶、そして、二輪の交通事故の防止についてです。
 まず、二輪の交通事故防止についてですけども、大阪府では、近年、二輪の乗車中の死亡事故というのが増加する傾向にあります。昨年は全国最多という状況です。そういった中で、二輪を運転する際に事故防止に向けた注意をお願いしたいということ、まず、この二輪の交通事故防止というのを一つの重点項目にしたいと思います。
 続いて、飲酒運転の根絶についてです。
 大阪府は、交通事故の件数自体は減ってきています。事故件数自体は非常に大阪府は減少傾向にあるわけですけど、飲酒事故については近年は横ばいの状況になってきています。そもそも飲酒運転は犯罪ですから、それ自体が犯罪になります。車で出かけるときには飲酒運転をさせない、しないということの徹底が必要だということを広げていきたいと思います。
 飲酒運転による死者数、これは大阪の死者数ですけども、今年は9人になっています。9人というのは、昨年の数字をもう既に今年の8月末の時点で超えています。この飲酒運転で死亡事故が発生していますから、乗るときは飲まないというのを徹底する。これは、運転者自身はそうですけど、運転者以外の人にも罰則があるというのが飲酒運転ですから、この飲酒運転を減らしていくと。減らしていくというか、根絶していくということを重点項目の一つに入れたいと思います。
 三つ目です。これは、国に対しても要望もしましたが、高齢者運転の交通事故の防止についてです。
 全国の75歳以上の死亡事故件数というのは全然減少していない、横ばいの状況にあると。交通事故件数、死亡事故件数自体は減っていっているのに、高齢者による死亡事故件数というのは全然減らない、割合でいうとむしろ増えていっているというような状況です。今後、ますます高齢化社会になっていきます。特に大阪の高齢化率というのは他の経済圏域と比べても高いです。愛知県は24.9%、東京都は23.1%ですが、大阪府は27.5%です。つまり、3大都市圏で最も早く高齢化が進んでいるのが大阪のエリアです。ですので、特に高齢者の方の事故防止というのは喫緊の課題になっています。全国でも、高齢者のアクセルとブレーキの踏み間違いだとか、そういった非常に悲惨な事故が発生しているのは皆さんもご承知のとおりです。これを減らしていくということを目標に掲げまして、9月10日には免許制度の見直しというのに向けた要望活動を僕からも警察庁長官にやりました。今の大阪府で取り組んでいることに加えて要望活動をしたわけですけど、やはり高齢者向けの交通事故の防止というのを力を入れて進めていかなきゃいけないと思っています。
 今、大阪府の取り組みとしては、自主返納のサポート制度、自主返納するといろんな特典がありますよということで、積極的に自主返納を勧めています。大阪府は全国でトップの自主返納率という状況です。それから、高齢者に対する交通安全教育であったり、サポカーの普及に向けた取り組みというのをやっています。
 これは引き続きやっていきますが、あわせて、やはり免許制度そのものを変えていかなきゃいけないと僕は思います。その中で、国に要望いたしました認知機能検査の厳格化です。今、認知機能検査をやっていますけども、何度も再検査ができるような状況にもなっている。じゃあ、この認知機能検査によって免許が取り消しになる人がどのぐらいいるのかというと、これはわずか0.2%です。この制度を導入しているにもかかわらず、認知機能検査で、これはもう免許取り消しだよというのは0.2%しかいない状況。この認知機能検査にひっかかって免許を返しますというふうに自主返納される方も1.6%しかいない。ただ、片や、認知機能検査をやったときに、認知機能の低下のおそれありと言われる人は、約3割の方がそういう検査になっているにもかかわらず、実際免許取り消しになるのは0.2%、一定の講習を受ければ、また普通に同じ免許が再発行されるということで、これはちょっと厳格にしなきゃいけないんじゃないかという要望が一つ。
 そして、もう一つが、認知機能だけじゃなくて、そもそも、認知機能は特に問題ないんだけど、75歳の年齢、高齢化になってくるに従って、いわゆる運転の技能そのもの、実車技能自体が低下しているという場合があります。だから、運転技能を判断するために、実車試験を新たにつくってくれということを国に要望しています。そして、その上で、完全に運転のリスクがある人は免許取り消しということになると思いますが、そうじゃなくて、おそれがある、リスクがあるという人、でも運転しなきゃいけないなという方については、普通の全く無制限の免許ではなくて限定免許にすべきだということです。安全運転支援機能を搭載した車に限って運転できるという限定免許つきの免許制度を創設してくださいというのが大阪府から国へ要望した大きな柱で、ぜひこれを実現して、高齢者の方も加害者になりたいと思っている人は一人もいないと思います。それから、こんなことで事故になるのということで命を落とされる被害者の方も一人でも少なくしていくのがやっぱり当然だと思います。そして、これから超高齢化社会に入っていく一方で、車の安全運転機能が高まってきている中で、それに限定した車両に限るというのは、僕は非常に合理的じゃないのかなというふうにも思っています。そういったことをぜひ国にさらに強く働きかけていきたいと思います。この高齢者の運転事故防止というのも、今回の秋の交通安全運動の重要項目の一つに入れていきたいと思います。
 そして、交通安全のファミリーフェスティバルを9月23日に開催いたします。ぜひ多くの皆さんに参加をいただけたらと思います。9月23日、10時半から3時まで、堺の浜寺公園の噴水前広場でやります。ゲストに大食いグルメアイドルのもえのあずきさんにお越しいただきます。そこでトークショーであったり、あるいは交通安全教室であったり、パトカーとか白バイの展示であったり、いろんなシミュレーターであったり、そういったものでぜひ交通安全の啓発をしてまいりたいと思います。楽しく交通安全を学べるというような、そういったファミリーで楽しめるフェスティバルにしたいと思いますので、ぜひここで参加いただいて交通安全の意識を高めていただきたいと思います。
 僕からは以上です。

質疑応答

 職員

 それでは、ご質問をお受けいたします。
 最初に、幹事社の毎日新聞さんからお願いいたします。

秋の全国交通安全運動関連について

記者

 知事、毎日新聞の津久井です。よろしくお願いいたします。
 まず、交通安全の関連なんですが、免許制度の見直しを訴えて、この間、警察庁に要望に行かれましたけれども、そのときの手応えについてどうでしたか。また、要望を踏まえて、今後、府としてどんな取り組みを進めていきますか。お聞かせください。

知事

 警察庁の栗生長官にお会いをしました。高齢者による悲惨な事故をなくしたいという思いで、この限定免許制度を導入すべきだと強く要望いたしました。栗生長官も、やはりこの限定免許については真剣に今検討している状況だし、大阪府からこういう要望があるということも含めて、前向きに考えていきたいというお答えもありました。できるだけ早期に実現してもらいたいという話もしましたし、栗生長官も、できるだけ期待に応えられるようにしたいと、要望に応えられるようにしたいということでした。
 現在、有識者の意見を聞きながら進めているということですけども、栗生長官は、最初任意の制度にしてから義務的な制度にしたほうがいいんじゃないかという意見もありましたけど、そういうのも一つの考え方だともありましたが、僕自身は、やはりここはそういう実車試験制度の導入と、それから認知機能検査の厳格化とやった上で、やはりそのおそれがある方については限定免許というのを、それを義務的なものにしていくんだということが必要なんじゃないかという話もさせてもらいました。方向性は一緒だと思います。前向きに受けとめてもらえたと思います。
 ぜひこれを国でも、おそらく国会でも審議されてくることになると思いますが、国でも審議してもらって、喫緊の課題で、そんな時間をかけられるようなものでもないと思います。重大な事故も発生しています。高齢化もどんどん進んでいきます。国が一定の方向性を示せば、今でさえ車の安全機能、自動ブレーキであったり、そういった機能が既にかなり発達していますが、さらにそういったものに民間事業者も力を入れてくると思いますので、国に対しても強くこれからも要望していきながら、悲惨な高齢者の方による事故を防いで、被害者をなくしていくということに力を入れていきたいと思います。現実にそれはゼロにはならないかもしれないけども、減らしていくことは絶対できると思うので、そういったことをやっていきたいと思います。
 府の取り組みについては、今、自主免許返納制度が都道府県でナンバーワンの状況ですから、免許の自主返納制度をより促進していくというのをやりながら、一方で府として何かできないかということを引き続き、さらに別の何か補助制度もできないかということも含めて検討をしていきたいと思います。今それを検討しているところです。

万博記念公園駅前周辺地区の活性化関連について(1)

記者

 ありがとうございます。
 それと、アリーナの整備について1点お聞かせください。これ、知事のお話を伺うと、さいたまスーパーアリーナの2万7,000席というのがラインになってくるのかなと思うんですけれども、公募に当たって、その観客席数というのを何か要件を設けられるのか、それか、知事の中でどれぐらいの規模のアリーナをお考えなのかというのをよろしくお願いします。

知事

 やはり国際的なスポーツ大会、それから非常に大きなコンサート、そういったものを実現できるアリーナをぜひつくっていきたいと思います。なので、少なくとも1万5,000人以上、この横浜アリーナよりは規模の大きなアリーナというのをぜひ公募で求めていきたい、目指していきたいと思います。
 公募の条件については、今、最終詰めているところなので、そこで数字を示すかどうかというのはあると思いますが、僕自身としては、やっぱりこの横浜アリーナ、さいたまスーパーアリーナ、このぐらいの規模のアリーナをぜひ、大阪、そして関西にありませんから、それを万博公園で実現したいと思います。
 万博公園は伊丹空港からも非常に近いですし、交通網も発達していますし、特にこの場所は駅前でもありますし、海外のお客さんも国内外のお客さんも誘致するには非常に適した地じゃないかと思います。それから、万博の太陽の塔の公園があって、そして、エキスポシティもあると。そことの相乗効果も僕は果たしていけるんじゃないかと思います。なので、ここについては、そういった横浜アリーナ、それからさいたまスーパーアリーナ、こういったところと同等レベルの、今の大阪にはない大規模アリーナを誘致したいと思います。

記者

 ありがとうございます。

 職員

 それでは、ほかにご質問はございますでしょうか。

知事の資産公開関連について

記者

 読売新聞の松久といいます。
 本日、知事の資産公開されたんですけれども、1点だけお聞かせいただければ。金銭信託をお持ちだということなんですけど、これ、例えばどういう分野への投資であるとかもし把握しておられたら。例えば環境技術であるとか、これ、全然ただの例で、もし教えていただければと思います。

知事

 これは、僕が知事、市長になる前から保有しているものですけども、インドの投資信託、HSBCの投資信託が一つと、もう一つは、オーストラリアの豪ドル、外貨、その二つです。特にこれは意図はないです。政治家になる前の弁護士時代に保有しているものですから。インドもこれからの国ですし、オーストラリアも資源国ということで、当時の資産形成として投資して。そういうことです。

記者

 ありがとうございます。

万博記念公園駅前周辺地区の活性化関連について(2)

記者

 すいません、もう一つはアリーナに関してなんですけれども、これ、2025年の大阪・関西万博までの主要な部分の開業を目指すということなんですか、これは万博で何かしらの活用を考えておられるというのがあるんでしょうか。

知事

 それはこれからになると思います。今回は完全に民間の力でこのアリーナをつくってもらいたいと思っていますから、やっぱりそこの民間がどう考えるのかということが重要になってくるかと思います。こういったさいたまスーパーアリーナとか横浜アリーナもそうですけど、アリーナ事業はそもそもなかなか採算がとれないですから、公の税金を投入するという場合が多いんですけども、今回はこのアリーナというのを条件としながら、この周辺地域も含めた一体開発ということで公募をしようと思います。なので、2025年万博開催のときにこれが使えたら非常にいいなとも思いますし、その万博開催期間中に万博とコラボレーションできるような企画ができればいいなとも思います。
 ただ、これはやっぱり民間事業者との今後の協議になってくるんだろうと思います。まずは、この事業が民設民営できちんと成り立つと、そして、民間の活力で非常にすばらしいスポーツ大会であったりすばらしいコンサートであったり、今の大阪じゃなかなか見れないよねというものを大阪の皆さんが見れるようにしていきたいというのがまず一つ大きなところです。万博前にやるので、万博とコラボレーションもできればしたいですし、万博の開催期間は6カ月ですから、その非常に長い期間このアリーナを運営することになると思いますので、そこはその民間事業者と協力しながら進めていきたいと思います。
 でも、いずれにしても、やっぱり万博前にこのアリーナ部分が先行して開業できるスケジュール感覚でぜひ進めていきたいと思います。僕は大阪市長時代から言っていますけど、2025年というのはターゲットイヤーだと思っていまして、大阪万博を中心としながら、夢洲での大型リゾートのIRというのも同時開業を目指したいと思いますし、2024年にはうめきたの先行まちびらきもしたいと思っている。この2024、2025に向けて大阪の経済というのはぐっと僕は成長してくると思いますし、ここを機に大阪のまちの風景が変わるということをぜひやりたいと思っています。
 大阪メトロの中期計画だって、多分2025年をベースにして7年間の計画を前つくってもらってやっていると思いますけど、いずれにしても、これは今、民間事業者としてやっていますが、2024年、2025年が大阪にとってのターゲットイヤーに僕はしていきたいと思います。今回のアリーナも先行して2025年にはアリーナ部分は開業できるようにしていきたい。アリーナ部分というのも結局面積が広いですから、全部で16ヘクタールぐらいあるんでしたかね。
 ちょっと前に戻してもらっていいですか。
 全部で16.9ヘクタールあります。ですので、アリーナ以外にも何かほかの施設というのも含めた形で、民間事業者がトータルで採算がとれるようにというふうにしてやってもらえれば、税の投入も一番抑えられるし、活性化としてもいいんじゃないかと思います。税金でつくって税金で運営しようとすれば、どうしてもこれは箱物だけができて失敗する場合が多いですから、民間の知恵というのが最大限に発揮できる、そして、民間の資金もそれに投下する価値がある、そういったものにしていきたいと思います。

記者

 わかりました。ありがとうございます。

記者

 産経新聞、井上です。
 アリーナの関係なんですけれども、アリーナができると非常に多くの方が訪れることになると思うんですが、万博記念公園駅の拡張ですとか、あと、周辺の駐車場を含めた混雑対策とか、その辺についてはどのようにお考えでしょうか。

知事

 現状で記念公園駅自体を改修するとかという予定はあるわけではありません。もちろんコンサートをやるとき等は非常に混雑にはなるかとは思いますけども、現状において公園駅を改修すると、そういったことを計画しているわけではないです。周囲の交通についても、もちろんこれはインフラを整備するのは役所の役割ですから、ここの計画に基づいて、どういったものが提案されるのかによって判断をしていきたいと思います。

福島第一原発の処理水関連について(1)

記者

 もう1問お願いしたいんですが、大阪市の松井市長が、今日、午前中に、福島第一原発の処理水の関係で、大阪湾に処理水を放流することについて協力余地があるというような発言をされているんですけれども、このことについてどのように受けとめられますでしょうか。

知事

 まず、国が腹をくくって大方針を決めてもらわなきゃいけないと思います。福島のいわゆる原発の処理水については日に日に非常に増加してきて、今、毎日150トン発生しているという状況です。これについては2022年には満杯になって、対応できなくなるぐらいの状況にもなると言われている。そんな中で、やはり正面から取り組まなきゃいけない課題だと、これは日本として正面から、見て見ぬふりをしてはいけない課題だと思っています。
 当初は、福島原発を冷やすためのこの汚染水を処理するに当たっての処理機能というのはセシウムを除去するというのが中心で、それ以外のいわゆる放射性物質についてはなかなか除去ができない状況でしたが、この間、ALPSを新導入して、トリチウム以外のいわゆる放射性物質については取り除ける、ほぼ取り除けるという状況になっていると思います。
 これについて、もちろん海洋に放出するとなれば環境基準を満たす必要がありますが、その環境基準を満たす、そういったことは科学的に技術的にも可能な状況にきていると思います。一部で、いや、取り除き切れていないところがあるじゃないかという指摘がありますけども、例えばこれはALPSで二重処理をして、きちんと測った上で、科学的に環境基準、告示基準以下ということを、そこは明らかにした上で、海洋放出できる環境に僕はあると思います、科学的には。
 前環境大臣も退任のときに、1年間ずっと研究し続けてきたけども、やっぱりこれは海洋放出をして希釈するしかないということを発言もされました。これは単に考えずに発言したわけじゃなくて、自分に課せられた最後の仕事だと思って発言したということもご自身のブログでも出されているし、僕はまさにそのとおりだなと思います。
 このトリチウムについては、世界の原発を見ても海洋放出にしているという状況です。三重水素ですけど、人体への影響というのは極めて低いですし、他の放射性物質よりも極めて低い状況ですし、そもそも生物の中に蓄積されるというものでもないというもので、科学的にはトリチウムはどうしても残るというのが今の現状で、世界の原発を見てもこのトリチウムについては海洋に放出しているという状況ですから、世界のいわゆる基準に合わせても、日本の原発の福島の処理水については、これはきちんともちろん科学的にALPSを稼働させて取り除いた上で放出可能なところまできていると思います。
 そんな中で何が必要かというと、その科学基準に基づいて、国が大方針を覚悟を持って出していくということが重要だと思います。これは一番やっぱり心配なのは風評被害ですけども、国が危ない危ないと言えば、これは当然国民の皆さんも危ないと思うわけですから、ここは国の政治家が責任を持って、そういった世界の状況、世界で放出している状況、トリチウムというのはどういうものなのか、そして、ALPSを使ったらどういう状況まで処理水を処理できる状況にきているのか、そして、環境の告示基準がどういう状況で、そこを下回るところまでできているんだということをきちんと示した上で海洋放出するということは、やっぱり政治家が旗を振らないとできないことだと思います。これは今、経産省か何かで委員会でも議論されているとは思いますが、最後はやっぱり政治家が腹をくくって国民の皆さんに説明をして、批判はあるでしょうけどもやらないと、問題だけが先送りされていくということに僕はなると思います。
 なので、今回も小泉環境大臣が前環境大臣の発言はまずかったということのおわび行脚から始まっていますけど、僕は違うんじゃないかと思っています。やはり寄り添っていくと言えば、それは誰からも批判されることはないですけども、ただ、そこに水はあるわけですから、それで水がなくなるわけじゃないので、寄り添って水はなくなりませんので、現に毎日150トンの処理水が発生している、これをどう考えていくのかというのは、嫌われてでも政治家がやっぱりやるべき仕事だと思います。
 小泉環境大臣は非常に国民的な人気も高いし、信頼度も高いから、やはりそういった大臣、力のある大臣が率先してこの問題に僕は取り組んでもらいたいと思います。そして、国が大きな方針を出せば、そして、大阪、地方に協力をお願いしますということになれば、これは地方としては、今度は地元で大きな反対活動が出てくると思いますけども、地元の皆さんにきちんと説明をして、環境基準以下なので大丈夫だということを、科学的にも証明されたものをきちんと説明していくと、風評被害をなくしていくというのが政治家の役割だと思います。
 なので、ぜひ小泉大臣は、前環境大臣がああ言ったことに対して所管外だということで僕は逃げたと思いますけども、ああいった逃げた状況にしているというんじゃなくて、それは経産省の管轄かもしれないけど、これは環境にも大きくかかわることですし、復興大臣と思っているというふうにおっしゃっているぐらいなので、この処理水については環境基準以下になればきちんと放出すると、国民の皆さん、納得してくれというメッセージをぜひ発してもらいたいと思います。それで、地方の首長さん、それに協力してくれと言われれば協力します。なので、まず国が腹をくくらないと、地方が先にどうこうという話では。国会議員、国会議員というか、やっぱり国ですね、政府が腹をくくって、ぜひそういった意思表明、方針決定をぜひしてもらいたいと思います。
 じゃないと、あの水はどんどんたまっていくわけですから、福島にどんどんタンクが増えてきているような状況でしょう。これについてどうするというのを、やっぱり科学的に環境基準以下にできるのであれば、やらなきゃいけないと思いますよ。だから、福島に寄り添ってというのであれば、それこそ小泉さんの地元の、大臣の地元の横須賀に放出するぐらい腹をくくってくれたら、いや、大阪湾でもやりましょうと言いますよ。それぐらいのこの福島の事故に対しての処理水をどうするかということは、政治家がリードしないと解決していかないと思います。そういった意味で、ぜひ小泉大臣には管轄外だというので逃げるんじゃなくて、きちんと国としての環境基準を満たした上でというのは、当然科学的な根拠を前提とした上で、国の大方針として国民を説得するということをぜひ、あれだけ次期総理と言われている方ですから、やってもらいたいと思います。
 そのときに、現実に放出するのであれば、これはやっぱり地方の協力がなかったらできないですから、そのときに僕は協力します。ただ、そういった腹がないのであれば、それは協力する気にはなれないですよね。「横須賀にも放出するから、大阪にも放出してくれ」ぐらい言ってやれば、大阪で協力すれば全国的にも協力してもらえるようになると思うし、それは風評被害を取り除く、風評被害と戦うというのも政治家の仕事なんじゃないかと僕は思います。選挙に落ちないと言われたあの強い小泉さん、これだけ国民の支持率も高い、信頼も高い小泉さん、小泉大臣だったら僕はできるんじゃないかと思うし、ぜひやってもらいたいと思います。批判を恐れたり選挙を恐れている政治家だとできないと思いますから、小泉さんだったら僕はできるんじゃないかと思っていますし、環境大臣という責任ある立場ですから、ぜひやってもらいたいと思います。小泉さんが腹をくくるなら、僕も腹くくりますよ。松井さんも腹くくると思いますよ。
 ちゃんと科学的な根拠で、環境基準以下、世界の原発でもやっているのと同じようなレベル、きちんとそういった科学的な根拠というのはクリアした上での話です、当然。

万博記念公園駅前周辺地区の活性化関連について(3)

記者

 朝日新聞の新田です。
 アリーナの件で幾つか伺いたいんですけども、国際的な大会を開催したいということですけども、具体的に何かこういう大会を開きたいとか、そういう誘致したい大会でイメージしているものはあるんでしょうか。

知事

 いや、さっきあった世界大会はいろんな大会がありますから、いわゆる世界規模の大会というのをぜひ実現したいと思います。どのスポーツということではないですけども、それぞれのスポーツ、どれも皆すばらしいですから。ただ、共通しているのは今の大阪城ホールのレベルじゃできないし、大阪・関西ではできるところがないということです。だから、皆さんも間近でなかなかこういった世界的スポーツの世界選手権とか世界大会というのは、屋内で行われるものについては見たこと、大阪ではないと思いますけど、そういったものをぜひ、どのスポーツでもいいので開催できるようにしたいし、ある意味、いろんなスポーツが開催できるようにしたいと思います。大阪の特に若い子とか子どもたちもそういった世界レベルのこういった大会を間近で触れ合えるような、そんな環境にぜひ大阪の町をしていきたいと思います。
 これはスポーツ・文化という点ももちろん非常に重要ですし、それだけじゃなくて、いわゆるスポーツビジネス、スポーツ市場という意味でも非常に経済効果が高い分野に今、成長してきていますし、大阪・関西には一つもないわけですから、そういった経済面のことを考えてもやっぱりこういった世界的なアリーナ、日本を代表するようなアリーナというのを大阪でつくりたいと、大阪に誘致したいと思います。

記者

 関連してなんですけど、バスケットとかバレーボールとか、大阪に該当するチームがあるのかどうかわからないですけど、プロリーグのあるようなチームが拠点とするようなイメージとかというのもあったりするんですかね。

知事

 実際、大阪にはプロバスケでいうと大阪エヴェッサがありますけども、大阪エヴェッサは大阪市内に練習場も体育館で構えていますが、それをどう使っていくかというのもこれからなんでしょうね。やっぱり民間での誘致、内容のコンテンツについて、中身の事業についても民間事業者で回してもらいますから、ふだんの練習場というよりは、どんどん誘致して、世界的な大会とかコンサートとかがどんどんそこに入っていく、そういうイメージで見てもらったほうがいいと思います。ふだんの大阪にあるバスケットボールチームだったりバレーボールチームというのがありますけども、それぞれの練習場を構えていますから、もう少し規模の大きいものというイメージをしてもらったほうがいいと思います。もちろん個別に練習するので、民間事業者と話がつけばやってもらったらいいと思いますけど、実際は大きな大会とか大きなコンサート、そういったものをどんどん誘致していくということになるんじゃないかと思います。
 じゃないと、やっぱり観客数が入らないと売り上げも出てこないことになるわけですから、そういう意味で魅力の高いものをどんどん誘致していくというのが民間事業者の腕の見せどころというか、そういうことになってくるんじゃないか。そういった力のある民間事業者にぜひ提案をしてもらいたいと思います。もともとやっぱりアリーナ事業というのはどうしても採算性が低い事業でありますから、力のある民間事業者じゃないとなかなか運営というのはできないと思います。大阪・関西のエリアは人口規模も多いですし、需要はあると思うんですけど、ただ、おもしろくないものであればそれは人が集まってきませんので、役所主導というよりはやっぱり民間主導の事業にしていきたいと思います。

記者

 あと1点だけ。こういうアリーナはどちらかというと夢洲にできるのかなというイメージを持っていたんですけども、夢洲も将来的にエンタメの拠点とするという方針との関係でいうと、どうなのかというか、夢洲にもこういうものをつくりたいということなのか、そのときに供給過多になることはないのかとか、その辺の考えというのはどうなんでしょう。

知事

 夢洲は国際会議場と展示場です。展示場のイメージはどういう展示場か、イメージしてもらったら、インテックスをイメージしてもらったらいいと思うんですけど、ああいう大きな展示スペースが展示場としての条件の一つ。もう一つは国際会議場。これはイメージしてもらったら中之島にある大阪の国際会議場、それを強烈にしたバージョンです。アリーナではないので、アリーナというのはもともと。
 スポーツの、あります。スポーツの映像のやつ。
 アリーナというのはもともとこういった形で、固定の観客席というのが非常にたくさんあるというような状況ですから、これは夢洲に想定しているものではないので、いわゆるIRでアリーナを誘致するというのではありません。

記者

 IRではないと思うんですけど、例えば万博後の跡地利用も含めてエンタメの拠点としようとしているじゃないですか。

知事

 はいはい。

記者

 そのときに、そういうものもつくられるのかなと勝手にイメージがあったんですけど、そういうことではないですか。

知事

 そういうことではないです。そことは競合しないと思います。これはやっぱり、IR後のまちづくりというのはこれから定めていっているわけですけど、そもそも一つも世界的なアリーナがないのが大阪ですのでね。今の状況で万博跡地に何かこういったアリーナをやっていこうというのを考えているわけではないです。

関空促進協関連について

記者

 共同通信の副島です。
 18日に法務省に要望活動ということなんですが、具体的にどんな要望をしに行くんでしょうか。

知事

 これは、関空についてです。関空の促進協のメンバーとして行きますけども、いわゆる関空を強くしていくと。もともと僕の考え方は、強い空港をより強くしていくと、これが世界の空港と切磋琢磨する条件だと思っています。世界のアジアの空港も非常に、シンガポールのチャンギもそうですし、韓国のインチョンもそうですけど、やはり非常に大規模な空港と競い合っていくのがやっぱり大阪の役割だと、こう思っています。首都圏には成田と羽田がありますけども、この関西には3空港があって、しかも関空というのは海上空港ですから、まだまだ可能性は高いと思っています。
 そういった意味で、強い空港をより強くしていくために、まずは防災機能の強化ということが1点目。そして、2点目については、発着枠の拡大をこれからも目指していきたいということです。この発着枠の拡大について、じゃ、今、23万回を何万回にするかとか、そういう具体的な要望を要望書に入れ込んでいるわけじゃないですけれども、大きな方向性として、関空のいわゆる利用できる範囲を拡大して、より関空を強くしていく。そして、関空の防災機能、安全機能をより強化していって、いざというときにも耐えられる強い空港にしていくということについて、国に要望をまずはしていきたいと、こう思います。国に要望したら、今度は地元においてもきちっと進めていきたいと思います。

万博記念公園駅前周辺地区の活性化関連について(4)

記者

 もう1点、アリーナについてなんですけど、非常に気が早い話であれなんですが、こけら落としはどんなコンサートが見たいですか。

知事

 いや、それはもう。どうしますか。それは民間の皆さんに考えてもらうしかないと。そういうのを役所で考えてもあれなので、民間の事業者に、世界でこんなすごいアリーナができたのかみたいなこけら落としの、何か世界スポーツであったり、コンサートであったりというのをぜひやってもらいたいと思います。
 僕が要望するようなものは、多分しょぼい要望になると思うので、世界規模で、こんなのが大阪にできるようになったんだなというようなものをぜひこけら落としでやってもらいたいと思います。

 職員

 よろしいですか。

大阪府の公式フェイスブック関連について

記者

 時事通信、中嶋です。
 大阪府の公式フェイスブックについてお伺いしたいんですけれども、万博ですとか吹田の襲撃事件の前の6月12日から更新がとまっていまして、これまでの積み重ねをゼロにする形で新しいフェイスブックページが立ち上がっていまして、それが更新と停止を繰り返す形で、ちょうど今日の16日に再開をしたんですけれども、このフェイスブックを巡る状況について、知事はどういうふうに把握されているか、また、いつ把握されたかという回答をお願いします。

知事

 まず、このフェイスブックについては、広報課で適切に対応してもらいたいというふうに思います。フェイスブックであったり、ツイッターであったり、さまざまな発信というのを、府でいろんなやり方で発信をして、いろんなツールを使って発信をしていくということができればいいというふうに思っています。
 このフェイスブックが更新できない状態にあるというのは、僕は直接は知らない状況でした。報道で初めて知ったというのが実態です。役所の担当者からもとまっていますという報告も別に受けているわけではないし、特に僕がそこにアクセスをして一つ一つチェックをするということは、これはフェイスブックも含めてですけど、そこまでは僕はやっていないですから、それは報道で知ったというのが実際のところです。
 指示事項としては、これは広報課としてきちんと管理をしてやっていくべきだし、そもそも管理ができないんだったら、その広報ツールというのを使うこと自体も適切かどうかも考えたほうがいいという話はしましたけども、そういう状況です。だから、いろんな広報ツールというのができてきますから、多面的に発信していくということは重要だと思いますが、一方で、そういったトラブルというのができるだけないようにしていくということも重要なことだと思います。

記者

 一方で、7月16日の会見で緊急広報統括官の話をされていたかと思うんですけれども、あのときに、各部局が持っている広報ツールの洗い出しというのを指示していて、方針を決めるという話をされていたかと思うんですけれども、その際に事務方から、その時点では7月半ばの時点では止まっていて、1ケ月止まっていたんですけれども、その時点で報告がなかったということに対して、どういうふうに捉えていらっしゃいますかね。

知事

 広報統括官については、僕が直接指示をして、いろんなそれぞれの媒体ごとに部も違ったりしたりするわけですけども、そこはいざというときは僕の指示で発信できるようにということで、そういった組織づくりというか、制度の改正というのも行ったところでもあります。なので、もちろんツイッターもそうですし、フェイスブックもそうなんでしょうけど、さまざまなそれぞれの媒体について、まずは一義的にはその担当レベルでやる話、それぞれ所管がありますから、所管でやるけども、所管だけじゃなくて、緊急災害時には、これは広報統括官が発信できるような仕組みにしていくということが重要だろうというふうに思います。
 そのフェイスブックがとまっていたのをなぜ報告が上がってこなかったということの理由までちょっと僕も把握はできていないですけれども、自分たちできちんと適切に管理できる媒体を使うというのが重要だろうと思います。自分たちが管理できない媒体だったら、使わないほうがいいと僕は思います。

記者

 最後に1点なんですけれども、担当課に聞いていますと、フェイスブックの日本法人に対して、とまっているということを何度も回答を求めたそうなんですけれども、回答がないということを担当課の方が説明されていまして、これもちょっとおかしいなと思うんですけれども、今後、フェイスブック、大阪府のこれまで使っていたページ自体は残っているので、何らかの形で活用することができるんじゃないかなとも推察されるんですけれども、大阪府としてフェイスブック日本法人に対して何か求めていくとか、そういうことってありますかね。

知事

 ここは、なぜそういうことが起きたのか、原因ですよね、そして、活用できるものがあれば活用を当然したほうがいいし、そもそも何か自分たちで活用能力を超えているものであれば、再開もなかなかできないようなものであれば、それは、これからスマートシティ戦略室をつくって、大阪府自身のICTの能力というのを僕は高めていく必要があると思っています。これはフェイスブックに限らず、やっぱりそこは低いと思います。意識も低いと思う。大阪市も低かったけど、大阪市では、ICT戦略室というのを立ち上げて、ICTのリテラシーというのは非常に高まってきていると思います。大阪府はそういうのがないですから、やっぱり低い。これをきちんと高めていく上でも、組織立ったものをつくっていきたいとは思っていますが、今の現状では、自分たちでコントロールできないような発信ツールなのであれば、それはやっぱり役所なわけですから、やっぱり停止期間が長期にわたるとご不便をおかけすることになるし、自分たちがなかなか把握できないようなものなのであれば、そもそもそのツールを使うこと自体もよく考えたほうがいいんじゃないかと僕は思います。

記者

 ありがとうございます。
 以上です。

芥川水難事故関連について(1)

記者

 読売テレビの佐藤です。
 先々週ですかね、高槻の水難事故の件で、今日、死亡者が4人になったということがありまして、また、大阪府のほうで緊急点検をされていたと思うんですけど、そのことで新たに何かわかった点だったり、対策を何か考えられているということがあったら伺いたいです。

知事

 まず、今回、高槻市の芥川の水難事故で4名の方がお亡くなりになったことについて、心からご冥福をお祈り申し上げたいと思います。それからまた、ご遺族の方にお悔やみを申し上げます。やはり、ご遺族の方の心痛というのは非常に強いものがあると思いますし、これは僕自身も子ども、子どもを持つ親だったら誰でもわかると思いますけども、非常に心が痛む水難事故だと思います。
 僕からは河川についての、いわゆる看板の設置であったり、そういった再点検についての指示をしました。また、点検の対象としては47河川、114の親水施設についての点検をしまして、その点検の結果、7河川、11親水施設においては、新たに注意看板を設置するということにしました。その7河川、11の親水施設では看板がないという状況でしたから、これについては看板を設置するということにしました。それ以外にも階段護岸に損傷がないかとか、そういった点検をしましたが、そこについては安全性に問題があるという箇所はなかったという報告を受けています。ただ、そもそも看板がないというところもあったので、そこについては看板を設置するということにしました。
 だが、ここで重要なのはやはり看板を設置したからといって事故というのが全て防げるわけでもないし、看板がないところにはじゃ、深みがないんですかと言えば、そういうところでもありません。今回の看板設置も深みを調査したというよりは、そもそも親水施設において看板がないというところに設置したということになります。芥川においても看板は設置されていますが、ただ、深みのポイントにおいて設置しているわけではないし、深みを調査するということでもこれはありません。河川の深みというのは水量によっても変わりますし、時間の経過によっても変わる、常にこれは自然と向き合っているものですから、常に河川は危険が内在するんだという前提に立つことが重要だと思っています。
 その上で今後としては看板設置だけではなくて、さらに学校の教育現場だとか、あるいはそういったさまざまな安全の式典とか、そういったところにおいても、やはり河川というのは常に危険が内在しているから、もし川の中に入って遊ぶのであれば、そこは安全管理というのをご自身で徹底的にきちんとやっていただきたい、やらなければだめなんだということを特に大阪の子どもたち、府民の皆さんにお伝えをより一層していきたいと思います。少なくとも最低限、保護者のつき添いは当然ですけども、あわせてライフジャケットを着用するだとか、そういったことが僕は必要だと思います。
 親水施設というのも決して、もちろん水辺に近づくことはできるわけですけど、親水施設は安全施設というわけではありませんから、水深が浅くて、入っても安心ですというのが親水施設の意味ではありませんので、もちろん川ですから、深みもあれば、くぼみもあるし、天気によっては水量が増えることもあるというのが河川です。親水施設となればもちろん段々になって、階段護岸のようなものにして水辺に近づけるような形にはなっていますが、だからといってこれは川が安全だと、入っても全く問題がない深さなんだよという意味ではありませんので、そういったライフジャケットの着用であったり、保護者同伴というのは徹底をしてもらいたいし、川は危険が内在しているんだというのを、大阪の府民の皆さん、子どもたちにもぜひ知ってもらいたいし、そういったことをさらに広げていきたいと思います。
 例えば、親水施設で言うと大阪市にある安威川なんかも親水施設ですし、枚方の天野川なんかもそうだし、僕が生まれ育った南河内の石川なんていうのもあれも親水施設があります。じゃ、石川や天野川、安威川の深さが安全かと言えば、当然そういうわけでもありませんので、深みもあるし、くぼみもある。そんな中で川に入って遊ぶときというのは保護者同伴は当然、そして、ライフジャケット、安全をぜひ徹底してもらいたいと思います。安全を徹底しないといけないんだよというのを、学校やいろんなそういった式典であったり、安全に関するイベントであったり、そういったところでもさらに広めていきたいと思います。ということを部局にも指示しました。

福島第一原発の処理水関連について(2)

記者

 ABCの田中です。
 処理水のお話に少し戻るんですけれども、松井市長が「周辺自治体の理解が得られなくても、科学的に問題のない状態の水であれば受け入れる」というような考えも示されたんですけれども、周辺自治体の理解というところについては知事はどうお考えでしょうか。

知事

 まず、理解を得られるというのがどこまでかという問題だとは思います。大阪府の立場で言うと大阪湾に放出するとなれば、市側の大阪湾ということになると大阪市の理解というのは必要になってくると思いますが、全ての自治体の同意というようなことになってくると、これはもう実現できないと思います。そうじゃなくてもこれをやるとなれば、いろんなところから大反対が出るのは間違いなくて、これは震災がれきのときもそうでした。あのときは松井さんと橋下さんでやりました。僕は近くで見てましたけども、強烈な反対活動をする人がたくさんいる。もちろん、安全だというのは前提ですけども、それでも科学に基づかない漠然とした不安、風評というのが問題だという人は必ずこれは市民の皆さんいらっしゃるわけで、説明会というのも地元市でやっていったわけですけど、今回も地元市できちんとやっていくと。最後は首長が地元首長と、そして広域自治体である僕自身の判断というのは必要になってくるんじゃないのかなと思います。
 周辺の皆さんの理解ということになってくると、まず、放出する地元市というのが中心になってくるとは思います。全部の自治体になってきたらそんなの、これ、相当覚悟がないとできませんから、同意とかそういうことになってくると、これは際限がつかなくなってきますので、放出する自治体が責任を持って関係者に説明をしていくということになるんだろうと思います。
 その関係者がどこまでかということは、それは影響を受ける人というエリアになってくると思うし、これは自治体だけに限られるものでもないとは思いますので、いろんな事業をしている方もいらっしゃいますから、そういった意味で理解を得る努力というのは当然これはしていかなければいけないと思いますし、説明も徹底してしていかなければいけないと思います。ただ、別の自治体に出張って説明会を開くとか、そういうのはちょっと違うんじゃないのかなと僕は思います。

記者

 地元の市が説明会をされるということであれば、最低限その地元の首長の賛同というか、それは必要というお考えですか。

知事

 それは必要だと思いますよ、それがなかったら実際問題難しいんじゃないんですか。大阪湾やったら大阪湾の管理者は今大阪市ですから、大阪湾の管理者である大阪市の理解とか同意というのがないとそれはできないと思います。物理的にできないと思います。その理解がないまま進めるのはやっぱり無理じゃないですか。
 ただ、大前提として国が方針を示さなければだめだと思いますよ。国が方針を示す前に大阪が率先してという意味ではないです、僕が言っているのは。これは松井さんもそうじゃないかなと思います。国難とも言われるような原発事故が発生して、処理水が日々発生しています。その処理水が科学的基準で先ほど申し上げた状況になってきている、じゃ、これをどうするのという大方針を決めるのは国ですよ。そして、小泉さんが今回発言されましたけども、小泉大臣のような方がきちんと責任を持って発信する、これがまず大きな大前提になると思います。だからそのときは大臣とともに、地元の皆さんに説明して、理解を得ていく、風評をなくしていく努力というのは政治家がすべきなので、その役割は僕は担いますと、松井さんも担うと思います。ただ、前提として国が自分たちの責任は置いといて、何とか地方でお願いしますよというんじゃ、これはちょっと僕は違うと思います。
 だから、小泉大臣が言うのであれば、横須賀にでも放出しますぐらい腹くくってくれて、まずは横須賀と大阪でやりましょうぐらいになればね。もちろん、ちゃんとした科学的な根拠のもとに、だからこれは大丈夫なんだというのを強烈に国内外にやっぱり発信しないと成り立たない話だと思います。その覚悟がないまま、覚悟というか、根拠に基づいた覚悟ですけど、何か根拠なくいけというんじゃなくて、ちゃんとした科学的な根拠というのはものすごい大事で、その科学的な根拠に基づいて。
 科学よりも風評が勝つときというのはあるんです。政治家は評を恐れますから、評判を恐れますので、批判されて選挙で落ちたらどうしようと考えたら、こんなん、なかなかできないです。じゃ、ほっといて次の世代に回していって、まあ、みんなで寄り添ってやっていきますとか言ったら誰も批判しないわけですから、やっていけばいいけど、でもそれって、そこに水はあるわけなので、そこを誰かが責任を持ってやるというと、これはやっぱり官僚ではできないし、行政マンではやっぱりできない。
 もちろん技術的には行政マンも官僚もやってくれるわけですけど、方針決定はやっぱり政治家じゃないとできないと思いますから、それはやっぱり小泉さんにやってもらいたいと思うし、小泉さんが腹くくったら、別に横須賀にも放出しましょうぐらいになると思いますよ。それぐらいきちんとした腹ぐくりがあって、これは大阪にもお願いするとなるのであれば、これは僕らもやると。そして、全国的にそういう風評というのはなくして、この処理水問題については解決していく道筋が開けるんじゃないかと思います。その開けれるのは、やっぱり、選挙を気にしたり、自分の評判を気にしたり、政治家として生計を立てていくのに、こんな批判が巻き起こるようなことはやってられへんみたいな人じゃできないと思うけど、小泉さんだったら僕はできるんじゃないかなと期待をしてます。
 前環境大臣が言ってたのも、やっぱり環境大臣として1年間ずっとやってきて、専門的な知識も入った中でそういうふうに示されたんだと思います。本来であればもっと、やめる間際じゃなくて、実行権限があるときにああいうのはやらなきゃいけないわけですけど、でも、そのやめる間際でもああ言ったということは、やっぱり大きな問題意識は持たれてるんだと思います。
 国民も大多数が持ってると思うけど、まあ福島で起きてることなんでという、ちょっと見て見ぬふりしようかというのがあると思うんですけど、そういうのをやめていこう、解決していこうとなれば、これはやっぱり政治家が動かないと無理だと思います。明日の選挙のことを考える政治家なんかは無理なので、小泉さんだったらやってもらえるんじゃないかなと期待はしてます。
 今回はああいう発言がありましたけども、じゃ、どうするのというのも逃げずに国として示してもらいたいと思います。そのときに、さっきおっしゃってた理解を得る活動というのは、これは僕も松井さんもやれば大批判を受けるのは間違いないという、ものすごいしんどい作業ですけど、これは小泉さんが腹くくるのであればやりますということです。

記者

 ありがとうございます。

知事

 小泉さん、小泉大臣ね。

芥川水難事故関連について(2)

記者

 毎日放送の宇治宮です。
 先ほどの高槻の芥川の水難事故の件で、大阪府は事故の後に2メートルのくぼみについて把握していなかったとしてましたけれども、13年前に実は把握されていて、危険性の書かれた報告書があったのに、引き継ぎをされていなくて見逃していたということですけれども、受けとめをお願いします。

知事

 危険性が書かれていたというよりは、これは、もともと13年前の報告書って何の報告書かといえば、魚のアユが遡上するための魚道を設置するための報告書です。水深を安全にして安心を図るための報告書ではありません。アユが遡上するために必要な魚道の設置ということの報告書で、その中に水深が記載されているということですから、現に、アユの魚道設置のためのその報告書を活用したいわゆる工事も行われたわけですので、この報告書については十分その目的というのは果たされてるんだと思います。
 この報告書が、川の深みを調査し、そして、深いところは事故がないように安全に川遊びができるようにすべきという報告書であれば、それはそうだと思うんですけど、実際は魚道確保の報告書で、水深があるというのは当然の前提になってるので、それが報告書としては残ってるわけですけど、危険だよとか、それによって何か府の担当者が脈々と受け継がれてるというようなものでは僕はないと思います。それが危険だよということであれば、その報告書が出たとき、そこで埋めないと。
 でも、報告書が出たときに埋めるとなると、これは別に、芥川のこの場所じゃなくて、河川には、くぼみ、深みというのは至るところにあるわけですから、それは親水施設だってあるわけですから、それを全部、じゃ、安全のために埋めるのかといったら、河川はそういうものではありませんので、そういった意味では、危険を把握してるのにしてなかったというのは僕はちょっと違うんじゃないのかなと。別に大阪府の職員を守るつもりも何もないですけども、公平な目でも僕はそうじゃないかなというふうに思います。
 もちろん、4人の方がお亡くなりになったというのは非常に大きなことですし、重たいことだというふうに受けとめてます。だから、これは遺族の皆さんに対してというわけじゃないんだけども、ただ、河川の深み、くぼみというのは常にあるんだというのは、やっぱりこれは、川遊びをする、される側のほうできちんと安全対策はやってもらわないと、防ぎようがないんだと僕は思ってます。
 逆に危ないのが、例えばここは深みを全部埋めていくというと、それは実際埋めれないわけです。芥川のこの場所だって、一度、平成27年に土砂工事をして、堆積土砂、これは川の工事で、川は本来治水目的でありますから、川が流れるようにしゅんせつ土砂を取って捨てるというのはやるわけですけど、しゅんせつ土砂の費用を防ぐために、抑えるために、くぼみに埋め込むというのもやったりもします。これは工事の手法として。このとき、しゅんせつ土砂を埋めて、一時期、平成27年には、このエリアは、いわゆる90センチ、0.9メートルの水深になりましたが、やっぱり川の水が流れてきますから、当然これはえぐられてくると。深みというのはやっぱりできてくるわけです。
 なので、川は安全だという前提に立たないということを、僕は行政としてもこれはやっぱりきちんと広めていく必要があるんじゃないかと思います。プールじゃありませんのでね。親水施設だって、先ほど申し上げたとおり、水深が浅くて安全だという意味じゃないですから。やっぱりこれは自然のもので、河川になりますから。もちろん、階段護岸で水辺に近づけるようにはしてるわけですけど、全部締め切ってるわけじゃないですよ、親水施設の場合は。でも、だからといって、中に入って安全ですよというものではないということを広めていくのが行政としての役割じゃないかと思います。
 何か水難事故が起きたときに、いや、これは行政が悪いんじゃないか、看板がないじゃないかということになると、ほかでいくと、看板がないエリアは基本安全なのかということになるので、別に府の職員をかばうつもりも何もないけども、府民のこれからの命を守っていくというのを考えたときには、川というのは危険が内在してるんだということを広めていったほうが、僕は今後の事故を防ぐことにもなってくるんじゃないかなと思います。
 だから、さっきの報告書については僕はそういうふうに思ってます。

記者

 何かそういった、2メートルのくぼみがあるとかということは、引き継いだり共有すべきことではないということでしょうか。

知事

 うん、この報告書に限っては僕はそうだと思います。だって、アユの遡上のための魚道設置のための報告書ですから。
 そこにあるのは、前提として、深みがあったらそれは危ないから埋めていこうだとか、深みをちゃんと把握して、常に行政が把握をして。日々変動するものです。把握して、そして、その対策を必ずとっていかないとだめなんだという前提があると思うんですけど、その前提に立つのは僕は逆に危険だというふうな発想です。この報告書もそもそもそんな前提に立った報告書でもないし、もし大きな方向性としてそういう視点に立つのであれば、これは川の深みを埋めていって、川を全部安全にしていく、水に入っても大丈夫だというところにしていく、いわゆる行政的な、自然のプールみたいにしていこうという発想がないと、それはやっぱりできないことだと思うので。
 現に、やっぱり川の雨量によって川の流れも違うし、へこみもくぼみもやっぱり出てくるので、それを全部行政が把握してやっていくという前提に立ってない以上、職員が、それは深みがあって危ないよねとかいうのを継承していくことに僕はならないと思います。現に川自体はやっぱり危ないんだというのを認識してもらわないと。僕はそう思いますよ。
 もちろん、だから、事故の重大性というのは十分わかった上で、これは遺族の方の向けての言葉ではないです。ただ、これからもこういったのを防いでいくために何が大事かと考えたら、それやったら、もう河川全部に塀をして絶対に入らせへんようにしたほうがええみたいなことになるじゃないですか。でも、そうじゃないでしょうというのが僕の考え方です。

 職員 

 ほかにご質問ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。

このページの作成所属
府民文化部 府政情報室広報広聴課 広報グループ

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