日本労働組合総連合会大阪府連合会大阪退職者連合 文書回答

更新日:2023年1月13日

文書回答日令和4年12月13日(火曜日)
団体名日本労働組合総連合会大阪府連合会大阪退職者連合
表題2023年度介護保険制度・高齢者保健福祉制度等に係る要請

文書回答

(要望項目)
1.地域包括ケアネットワークの確立について 
(1)利用者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、切れ目のない医療・介護のネットワークを、市民参画のもと確立すること。また「第8期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」が実施され2年が経過しているので第8期計画の進捗状況を明らかにすること。
(回答)
 高齢者が、可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるためには、その地域の実情・特性に応じて地域包括ケアシステムを構築していくことが重要であることから、市町村は介護保険の保険者として、要介護認定者の推計や介護保険サービス等の利用意向、高齢者や高齢者一人世帯の増加等、その現状等を勘案して、各年度のサービス必要量見込みと高齢者を支える施策等に係る介護保険事業計画を3年毎に策定しています。
 また、都道府県においても、市町村の取組みを支援する立場から、介護保険事業支援計画を3年に一度策定していますが、両計画とも、2025年、2040年に向け、高齢者人口や高齢者世帯の推移も勘案し、必要とされる施策を検討して、計画に明記することとされています。
 現在の府計画である「大阪府高齢者計画2021」の策定にあたっては、医療・介護・福祉関係者・市町村の代表のほか、利用者及びその家族の代表等から構成される「大阪府高齢者保健福祉計画推進審議会」で計画案を審議いただくとともに、パブリックコメントを実施し、府民のみなさんからの意見も聴取し、計画に反映いたしました。
 なお、本計画においては、「みんなで支え 地域で支える高齢社会」の実現に向けて「地域共生社会の実現と地域包括ケアシステムの構築」を計画の基本理念に定め、その実現に向けた具体的な取組みと目標を定めるとともにその進捗についても、府のホームページに公表しております。
 今後とも、大阪府高齢者計画の推進を通じ、地域包括ケアシステムの推進に向けた取組みを進めてまいります。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護支援課

(要望項目)
1.地域包括ケアネットワークの確立について
(2)ケアプランの作成・変更にあたっては、利用を抑制することなく利用者の自己選択・自己決定を尊重すること。また、地域ケア会議の実施状況を明らかにすること。
(回答)
 ケアプランの作成・変更にあたっては、サービスを利用される方の有する能力、置かれている環境等に応じて適切なアセスメントの実施により、ケアマネジメントを行っていく必要があります。
 ケアプランの作成を行う介護支援専門員に対しては、養成研修である実務研修をはじめとした各種研修において、利用者本位を念頭に適切なサービス利用となるケアプランの作成等について理解が深まるよう、演習などを実施しております。
 今後も、各種研修を通じて高齢者が住み慣れた地域において自分らしい生活を持続していくことができるよう、高齢者のニーズを的確に把握し、自立支援に向けたより良いケアプランの作成を行うことができる介護支援専門員の養成・資質の向上に努めてまいります。
 市町村では、介護予防・日常生活支援総合事業推進のため自立支援に資する地域ケア会議の取組が進められており、現在43市町村において実施されています。大阪府では、同地域ケア会議の開催にあたって、リハビリ専門職をアドバイザーとして派遣する等市町村に対する支援を行っています。
 また、府内全市町村で個別ケースの検討を行う地域ケア会議が行われており、38市町村で地域のネットワーク構築など、地域ケア会議を通じた地域包括ケアシステムの構築に向け取り組まれています。
 大阪府では、毎年、地域ケア会議の実施状況等について調査を行い、その取りまとめ結果を府内市町村へ情報提供しており、今後も引き続き市町村への支援を行ってまいります。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護支援課

(要望項目)
1.地域包括ケアネットワークの確立について 
(3)複合的な相談内容に対する総合的相談窓口を設置し、「介護と生活支援」「育児と介護」「ヤングケアラー支援」など、迅速な解決型の相談対応を行うこと。
(回答)
 地域包括支援センターをはじめとする福祉分野の相談窓口は、複合的な課題の解決に向け、課題に応じた支援機関へつなぐなど関係機関との連携に努めておりますが、一人ひとりのニーズに柔軟に対応できるよう、関係の支援機関やコミュニティソーシャルワーカー、民生委員・児童委員をはじめとした地域の多様な主体との支援体制の構築について、引き続き、働きかけてまいります。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護支援課
 福祉部 地域福祉推進室 地域福祉課

(要望項目)
2.介護人材確保について
(1)介護サービスは、人材の確保が大きなウエイトを占める。しかし、コロナ感染症により、慢性的な介護人材不足に拍車がかかっている。その解決のために訪問介護従事者を含めて希望する従事者へのワクチン接種と、全員へのPCR検査を実施するなど介護ニーズに対応できる介護人材の確保に努めること。 
(回答)※太字部について回答
 新型コロナウイルス感染症の陽性者が発生又は濃厚接触者に対応した介護施設等に対しては、国の制度を活用し、緊急時の人材確保や職場環境の復旧に要するかかり増し経費を補助する「サービス提供体制確保事業」を実施しています。
 また、介護施設等において、職員が新型コロナウイルス感染症の陽性者や濃厚接触者となり、多くの職員が勤務できなくなる場合においても、他法人から応援職員を迅速に派遣できるよう、施設団体との連携・協力のもと、介護職員等の応援派遣に関する体制を整備し、支援に努めております。(PCR検査は健康医療部)
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護事業者課

(要望項目)
2.介護人材確保について
(1)介護サービスは、人材の確保が大きなウエイトを占める。しかし、コロナ感染症により、慢性的な介護人材不足に拍車がかかっている。その解決のために訪問介護従事者を含めて希望する従事者へのワクチン接種と、全員へのPCR検査を実施するなど介護ニーズに対応できる介護人材の確保に努めること。
(回答)
 新型コロナウィルス感染症拡大の影響下にあっても、介護人材の確保は可能な限り取組みをすすめるべき喫緊の課題と認識しており、コロナ禍における離職者や潜在介護福祉士等の再就職支援など、人材の確保に資する効果的な取組みを他部局とも連携して、今後とも検討・実施してまいります。
(回答部局課名)
 福祉部 地域福祉推進室 福祉人材・法人指導課

(要望項目)
2.介護人材確保について
(1)介護サービスは、人材の確保が大きなウエイトを占める。しかし、コロナ感染症により、慢性的な介護人材不足に拍車がかかっている。その解決のために訪問介護従事者を含めて希望する従事者へのワクチン接種と、全員へのPCR検査を実施するなど介護ニーズに対応できる介護人材の確保に努めること。
(回答)
 新型コロナワクチンの接種については、令和4年9月20日より、4回目接種の対象者にオミクロン株対応ワクチンの接種が開始され、10月半ばからは初回接種(1・2回目接種)を完了した12歳以上の全ての方を対象に、各市町村において接種が実施されています。
 大阪府としても、「大阪府 心斎橋接種センター」において、10月17日から初回接種(1・2回目接種)を完了した18歳以上の府民の方を対象に、オミクロン株対応ワクチンの接種を行っています。
 加えて、市町村の接種体制を補完する観点から、接種医療機関の確保が困難な訪問介護事業所などの高齢者施設等の利用者及び従事者に対し、大阪府による巡回接種を実施しているところです。
 希望する府民の方々が一日でも早くワクチン接種ができるよう、引き続き、取り組んでまいります。
 高齢者施設の従事者等に対する定期的な検査については、これまで2週間に1回の頻度で実施してまいりました。
 令和4年4月からは、潜伏期間と発症間隔が短いオミクロン株のまん延を踏まえ、利用者との接触の機会が多い入所系・居住系の施設において、抗原定性検査に変更した上で頻度を3日に1回に高めることで充実を図っております。
 また、通所系・訪問系の施設においては、1週間に1回の頻度に高め、PCR検査を実施しております。
 今後とも、変異株の特性や感染状況等を踏まえつつ、高齢者施設等での感染拡大防止を図ってまいります。
(回答部局課名)
 健康医療部 ワクチン接種推進課
 健康医療部 保健医療室 感染症対策企画課

(要望項目)
2.介護人材確保について
(2)介護職員の労働条件の改善に向け、とくに小規模事業者に対して生活できる賃金の確保、処遇加算の取得促進、職場環境の改善などを指導すること。併せて、人材育成、離職防止に向けて、介護事業者に対しセクハラ・パワハラなどの研修等を実施するよう指導すること。
(回答)
 介護職員の賃金については、これまでから介護報酬における処遇改善加算の数次に渡る改訂により、改善が図られています。
 さらに、令和元年10月から、リーダー級の介護職員について他産業と遜色のない賃金水準の実現やその他の介護職員、他職種の処遇改善を図るため、現行の処遇改善加算に加えて「介護職員等特定処遇改善加算」が創設されています。
 また、令和3年度介護報酬改正において、当該「介護職員等特定処遇改善加算」の取得促進に向け取得要件が緩和されており、併せて、介護事業者が、ハラスメントによる就業環境が害されることを防止するための必要な措置を講じることが義務化されています。
 府においては、介護施設等や介護サービス事業所を対象とした集団指導において、上記の処遇改善やハラスメント等の改正された内容を重点的に説明し指導しており、併せて、令和4年度には、事業所等管理者向けに、体制整備も含めたハラスメント対策研修を実施しました。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護事業者課

(要望項目)
2.介護人材確保について
(2)介護職員の労働条件の改善に向け、とくに小規模事業者に対して生活できる賃金の確保、処遇加算の取得促進、職場環境の改善などを指導すること。併せて、人材育成、離職防止に向けて、介護事業者に対しセクハラ・パワハラなどの研修等を実施するよう指導すること。
(回答)※太字部について回答
 介護人材の資質向上に向けた取組みとしては、地域医療介護総合確保基金を活用し、社会福祉施設・事業所職員を対象とした「職員研修支援事業」を委託等で実施し、福祉サービス事業所の倫理と基本理念、組織運営管理、リスクマネジメント研修、人権(介護事業所におけるハラスメント対策、福祉・介護サービス従事者に求められる職業倫理)研修、スキルアップ(介護職に必要なセルフマネジメント力、コミュニケーション力)研修などを行っています。
 また、研修計画策定の参考とするため、研修後にアンケートを実施し、管理者等から研修内容について、ニーズ把握を行っているところです。
 今後とも、福祉・介護人材の資質向上に向けた取組みを推進してまいります。
(回答部局課名)
 福祉部 地域福祉推進室 福祉人材・法人指導課

(要望項目)
2.介護人材確保について
(3)介護職場で働く外国人の技能実習生の実態を把握し、公表し、必要な対策を講じること。なお、昨年までの回答では実態把握すら行っていない保険者があった、まずは実態を把握し、関係機関(国、自治体、外国人技能実習機構等の機関)と連携し、在留手続きの簡素化、労働条件の確保を図ること。
(回答)
 外国人技能実習制度については、法務省及び厚生労働省の共管となっており、在留資格に関しては「地方出入国在留管理局」、各種の報告・届出、技能実習計画や管理団体申請等に関しては「外国人技能実習機構」が実施しております。また、同機構では技能実習生からの相談や必要な情報提供、助言を行うとともに、各種業務に関する調査結果や統計等がホームページ等で公表されています。
 府としては、外国人介護人材の円滑な受入れにあたり、必要に応じて、出入国在留管理局、外国人技能実習機構及び労働局等の協力を得ながら、受入施設等を対象とした研修の実施などにより、各種受入制度の解説、適正な受入れのための労働関係法令等や受入れにかかる事務手続きの理解を図ってまいります。
(回答部局課名)
 福祉部 地域福祉推進室 福祉人材・法人指導課

(要望項目)
3.新総合事業の充実について
(1)新総合事業の実施状況、問題点について明らかにすること。さらに要介護1・2の総合事業への移行について、慎重に対応するよう国に要望すること。
(回答)
 第8期計画期間中における、軽度者への生活援助サービス等に関する給付のあり方については、令和元年度の社会保障審議会(介護保険部会)において議論がなされ、総合事業の実施状況や介護保険の運営主体である市町村の意向、利用者への影響等を踏まえつつ、引き続き検討を行うことが適当であるとされたところです。
 また、第9期計画に向けた、介護保険制度の見直しについては、現在、社会保障審議会(介護保険部会)などで議論されているところです。
 府としても市町村の総合事業に係る実施状況等を把握していくとともに、引き続き国の動向を注視してまいります。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護支援課

(要望項目)
3.新総合事業の充実について
(2)新総合事業の申請者・利用者に対して、チェックリストのみに依拠するのでなく、介護保険制度の内容を十分に説明し、本人合意を得ること。
(回答)
 総合事業の利用に当たっては、市町村の相談受付時において介護保険法の目的や総合事業サービスの内容について、申請者・利用者に対して十分に説明を行い、理解を得て総合事業サービスを提供するよう助言しております。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護支援課

(要望項目)
3.新総合事業の充実について
(3)新総合事業に係る人材育成の充実を図るため、介護事業者(所)の意見を聞くとともに、「研修期間」「研修内容」の充実と報酬費の改善を図ること。
(回答)
 総合事業に係る人材育成の充実は大切と考えており、専門職以外の多様な人材を育成する上で必要な内容となるよう、市町村の代表とともに「大阪府における生活援助サービス従事者研修に関する指針案」を策定して全市町村へ示し、各市町村の総合事業に係る人材育成を支援しているところです。
 令和3年度から、総合事業のサービスのうち第1号事業のサービス価格の上限の弾力化が行われているため、従前相当や緩和した基準によるサービス等の指定事業者により提供されるサービスに係る報酬についても、国が定める額を勘案して、実施主体である市町村が介護事業者等の意見も踏まえつつ、地域の実情に応じ、単価等を設定していくことになります。
 大阪府は今後とも、広域自治体として、市町村における状況把握に努め、人材育成をはじめ、必要な支援を行ってまいります。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護支援課

(要望項目)
4.介護と医療等の連携強化について
(1)コロナ感染症により医療資源が逼迫している中ではあるが、在宅介護を進めるためには医療との連携は必須であり、訪問医療・訪問看護の充実など在宅医療制度の整備を促進すること。
(回答)
 在宅医療と介護の連携は、地域包括ケアシステムの重要な要素であることから、府としましては、地域の実情に応じた訪問診療や訪問看護の基盤整備等の充実を図っているところです。
 具体的には、市町村の「在宅医療・介護連携推進事業」における相談窓口の従事者の育成や看取り研修を実施するとともに、市町村の個別課題を整理し、圏域単位での在宅医療の充実に向けた取組について協議するなどしており、引き続き、地域医療介護総合確保基金も活用しながら、新型コロナウイルス感染症の感染下においても、在宅医療・訪問看護の推進に向けた取組みを進めてまいります。
(回答部局課名)
 健康医療部 保健医療室 保健医療企画課
 福祉部 高齢介護室 介護支援課

(要望項目)
4.介護と医療等の連携強化について
(2)介護保険制度開始以来、一律1割負担だった利用者の負担割合は、2015年8月から一定以上の所得がある人は2割負担となり、さらに2018年8月からは、2割負担となった人のうち現役並みの所得のある人は3割に引き上げられた。利用料の応益負担という制度の趣旨に立ち返り、介護保険の自己負担の2割・3割負担の拡大を行わないよう国に働きかけること。また、ケアマネジメントの有料化を行わないよう国に働きかけること。
(回答)
 「現役並み所得」「一定以上所得」の判断基準(利用者負担の原則2割負担化)については、令和元年度の社会保障審議会(介護保険部会)において議論がなされ、保険料の大幅な伸びを少しでも抑制するためには2割負担の対象範囲の拡大が必要との意見がある一方、生活への影響を踏まえて慎重に検討すべきとの意見もあり、利用者への影響等を踏まえつつ、引き続き検討を行うことが適当であるとされたところです。
 また、ケアマネジメントに関する給付のあり方についても、令和元年度の社会保障審議会(介護保険部会)における議論のなかで、利用者やケアマネジメントに与える影響を踏まえながら、 自立支援に資する質の高いケアマネジメント実現や他のサービスと均衡等幅広い観点から引き続き検討を行うことが適当であるとされたところです。
 現在、第9期計画に向けた介護保険制度の見直しについては、社会保障審議会(介護保険部会)などで議論されているところであり、府としても、引き続き国の動向を注視してまいります。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護支援課

(要望項目)
5.認知症施策充実について
(1)認知症患者を持つ家族が孤立しないよう総合的な家族支援を行うこと。
(回答)
 市町村においては、認知症の人とその家族、地域住民、専門職が集い、認知症の人を支えるつながりを支援策するため、認知症カフェを開設し、認知症の人の介護者の負担軽減を図る取り組みを進めているところであり、令和5年度末までに府内全市町村に設置する目標に対して、令和3年度末現在、府内38市町において432カフェが設置されています。
 府としては、認知症カフェを含め、市町村が包括的支援事業を適切かつ有効に実施できるよう、引き続き、市町村における先進的な取組を紹介する等、広域的観点から支援してまいります。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護支援課

(要望項目)
5.認知症施策充実について
(2)認知症による一人歩き(徘徊)などに伴う地域(企業、民間団体などを含む)の総合的な支援体制を確立すること。また、全国市長会が国に要請している「認知症患者が起こした事故に対する損害賠償請求に対する支援制度」が創設されるまでの間、一人歩き(徘徊)に伴う事故等に対して個人登録制等の行政支援を行うこと。
(回答)
 高齢者が認知症が原因で行方不明になられた際の早期発見・保護を目的として市町村に行方不明の届出が行われた際、行方不明時の服装や本人の特徴などの情報を、捜索に協力する民間事業者等に一斉に伝える「見守り・SOSネットワーク」が府内すべての市町村において構築されており、高齢者の氏名、連絡先、体の特徴等を事前に登録する事前登録制度も39市町村で実施されています
 大阪府においては、各市町村で構築されている「見守りSOS・ネットワーク」の機能の拡充や広域的な連携を図るため、「大阪府認知症等高齢者の行方不明時広域発見連携要領」を策定・運用し、府内市町村間や他都道府県との広域的な発見協力の推進に取り組んでいるところです。
 また、平成27年9月に大手コンビニエンスストア4社との「大阪府高齢者にやさしい地域づくり推進協定」の締結を皮切りに、高齢者が日常生活において利用する事業者・民間企業等との公民連携の促進を通じて、高齢者が行方不明になった際の情報連携の取組みを進めています。
 さらに、迷い人として保護された高齢者の情報を市町村と共有する「認知症高齢者等支援対象者情報提供制度」を運用する大阪府警とも連携しながら、見守り体制の強化及び認知症の人の早期発見・早期対応の体制の充実に努めています。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護支援課

(要望項目)
5.認知症施策充実について
(3)2019年6月20日に認知症基本法案が、議員立法として衆議院に提出されたが継続審議となり、今後の国会で再び審議されることとなる。また、数は少ないが県市町村区においても「認知症条例」の制定が進んでいる。認知症当事者の参画できる体制での「認知症条例」の制定への準備を進めること。
(回答)
 「認知症条例」については、都道府県で条例を制定した愛知県の運用状況や、衆議院の解散に伴い審議未了となった「認知症基本法案」の取扱い等の動向を注視してまいります。
 なお、「認知症基本法案」では、認知症施策推進に係る国基本計画をもとに都道府県計画を策定することが努力義務とされていましたが、大阪府では認知症基本法の成立や国基本計画の策定に先駆け、令和3年3月に「大阪府高齢者計画2021」と併せ、「大阪府認知症施策推進計画2021」を一体的に策定しました。
 同計画の策定にあたっては、策定の審議を行う大阪府高齢者保健福祉計画推進審議会に認知症当事者家族や支援者の方に当事者の立場で参画をいただいたところです。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護支援課

(要望項目)
6.介護施設等の充実について
(1)利用者の人権、プライバシーが保障される施設の拡充を図ること。また、地域の交流の場として、地域の誰もが自由に利用できるよう施設運営を支援すること。
(回答)
 入所者ができる限り在宅に近い居住環境の中で生活できるよう、施設の新設や老朽施設の建替え・改修においては、個室・ユニット型を基本としています。また、既存の特別養護老人ホームについては、ユニット化改修やプライバシー改修を大阪府地域医療総合確保基金において補助対象としているところです。
 今後とも、市町村と連携を図りながら、プライバシー確保に向けた施設の整備を推進してまいります。
 また、地域住民等との連携・協力等の地域との交流を図らなければならない旨を運営等の基準を定める条例に明記し、運営指導等においても指導しているところです。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護事業者課

(要望項目)
6.介護施設等の充実について
(2)特別養護老人ホームの整備・拡充を図り、個室・ユニット型居住を行うこと。また「特養入所は原則要介護3以上」の入所基準の徹底について、生活状況などを総合的に勘案した運用を行うとともに、「施設入所者の食費・部屋代(補足給付)の要件」を改善すること。
(回答)
 特別養護老人ホームについては、市町村が地域の実情に応じて見込んだサービス量を元に、市町村介護保険事業計画及び都道府県介護保険事業支援計画において整備量を決め、計画的に整備を進めているところです。
 新設や建替え、改修においては、入所者ができる限り在宅に近い居住環境の下で安心して生活できるよう、個室・ユニット型施設を基本としており、また、既存施設のユニット化改修を大阪府地域医療介護総合確保基金において補助対象としているところです。今後とも、引き続き市町村と連携を図りながら、特別養護老人ホームの計画的な整備及びユニット化を推進してまいります。  
 平成27年4月以降、特別養護老人ホームへの新規入所は原則要介護3以上に限定されていますが、要介護1・2であっても、認知症等により施設以外での生活が著しく困難と認められる場合には、市町村の適切な関与の下、施設ごとに設置している入所選考委員会による生活状況等の検討を経て、特例的に入所を認められる仕組みになっています。
 介護保険制度は全国一律の制度として、入所者の負担軽減についても、国において必要な措置が講じられるべきであり、いわゆる補足給付は福祉的給付のため、必要な財源を介護保険財政外で確保するとともに、グループホーム等についても、補足給付の対象とするよう、国に要望しているところです。
 所得により必要なサービスが利用できなくなることがないよう、今後とも、機会をとらえて国に働きかけてまいります。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護事業者課
 福祉部 高齢介護室 介護支援課

(要望項目)
6.介護施設等の充実について
(3)地域在宅生活を支援する小規模多機能型居住介護施設や看護小規模多機能居宅介護施設等の拡充を図ること。また、サービス付き高齢者向け住宅について、建設時の点検のみならず運営開始後も利用者のサービス充実の視点に立った、継続的な行政点検を行うこと。
(回答)
 小規模多機能型居宅介護事業所や看護小規模多機能型居宅介護事業所等の地域密着型サービスについては、市町村が、地域の実情に応じて見込んだサービス量を元に整備を進めており、府においては、市町村に対し大阪府地域医療介護総合確保基金による間接補助を行っているところです。
 今後とも補助制度の周知に努め、市町村での活用を促進してまいります。
 サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、一定のバリアフリー構造等を有し、生活を支援するサービスが付いた住宅であり、「高齢者の居住の安定確保に関する法律」に定められた基準を満たす必要があります。
 大阪府では、住宅の事業開始前までに行う登録時の書面審査に加え、事業開始後の立入検査や年1回の定期報告、自主点検表の点検により基準等への適合性について確認しています。
 また府では独自に、耐火・耐震性の確保や緊急通報装置の設置、入居者による外部サービスの選択性の確保に関する説明の義務化や、全事業者を対象にした年1回以上の集団指導の実施等により、住宅の構造及び設備、並びに施設管理運営を含めて利用者に対するサービスの質の確保・向上が図られるよう指導徹底に努めています。
 今後も老人福祉法を所管する市町村と連携し、合同立入検査や連絡調整会議の定期的な実施を通じて、情報共有及び技術的助言等を行うなど、府・市町村の連携を密にし、高齢者が安心して暮らせる住まいの確保に努めてまいります。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護事業者課
 都市整備部 住宅建築局 居住企画課

(要望項目)
7.災害対策、その他について
(1)感染症対策を踏まえた自然災害への対応について、高齢者・障がい者、子ども、女性の視点で地域防災計画を見直すこと。また、新型コロナ感染症により、介護施設・病院等でクラスターが発生したことを踏まえて、感染症への対応策を早期に策定し実施すること。すでに見直された場合は、主な改定の視点を明らかにすること。
(回答)※太字部について回答
 大阪府地域防災計画は、災害対策基本法に基づき、行政や企業等の防災関係機関、学識経験者、婦人防火クラブ連絡協議会、女性消防団員連絡会議、民生委員児童委員協議会連合会等で構成する大阪府防災会議において、必要に応じて多様な視点を反映した上で修正しています。
 感染症対策を踏まえた自然災害への対応については、避難所における新型コロナウイルス感染症を含む感染症対策の平時からの検討、実施等について記載するとともに、高齢者・障がい者、子ども、女性の視点については、
 ・避難所の感染症対策や訓練の実施
 ・パーティション等の備蓄の推進
 ・子ども、女性等の安全に配慮した避難所運営
 ・避難行動要支援者の避難にかかる個別避難計画の作成
 ・福祉避難所の活用による要配慮者の円滑な避難の確保
 ・女性視点を踏まえた防災対策を推進するため防災会議への女性委員の登用
 について記載しています。
 さらに、今年度の大阪府地域防災計画の修正において、
 ・避難所における医療的ケアを必要とする者への人工呼吸器や吸引器等の医療機器の電源の確保等の配慮
 ・食物アレルギーに配慮した食料の確保
 ・男女共同参画の視点を踏まえた活動体制の整備
について追記する予定です。
(回答部局課名)
 危機管理室 防災企画課

(要望項目)
7.災害対策、その他について
(1)感染症対策を踏まえた自然災害への対応について、高齢者・障がい者、子ども、女性の視点で地域防災計画を見直すこと。また、新型コロナ感染症により、介護施設・病院等でクラスターが発生したことを踏まえて、感染症への対応策を早期に策定し実施すること。すでに見直された場合は、主な改定の視点を明らかにすること。
(回答)※太字部について回答
 高齢者施設等の入所者や職員については、少しでも症状があれば検査を受検していただくとともに、職員や出入り業者は症状がなくても3日に1回の検査を実施しています。施設内で陽性が判明した場合には、原則、入所者及び職員の全数検査を行うよう、保健所に周知・徹底しています。
 また、介護施設・病院等でクラスターが発生した場合に、施設内・院内感染の拡大を防止するため、感染制御の専門医師や看護師を派遣し、専門家の立場から助言等を行っています。
 さらに、高齢者施設で陽性者が発生した際には、施設や保健所の依頼に応じて訪問したうえで助言する支援体制を整えており、引き続き、施設クラスター発生の予防と規模の縮小化に努めてまいります。
(回答部局課名)
 健康医療部 保健医療室 感染症対策企画課

(要望項目)
7.災害対策、その他について
(2)保険者機能強化推進(インセンティブ)交付金などを活用し、健康体操のさらなる普及や通いの場の拡充など健康対策を強めるとともに、保険料の「減額」に努力すること。
(回答)
 大阪府では、保険者機能強化推進交付金を活用し、介護予防や自立支援・重度化防止に向けた市町村の取組事例を取りまとめ、市町村に情報提供しています。
 また、健康体操等を実施する「住民運営の通いの場」を支援する専門職の養成・派遣などの広域的支援体制の整備にも取り組んでいます。
 引き続き、こうした取組により高齢者が健康を維持し、保険料の伸びの抑制につながるよう、各保険者の取組を支援してまいります。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護支援課

(要望項目)
7.災害対策、その他について
(3)介護保険制度について、誰もが理解できるように分かりやすい説明を行うこと。また、介護保険料の決定・支払い手続きなどについても、分かりやすい説明を行うこと。
(回答)
 市町村が行う介護保険料の決定・支払などに関する手続きについては、被保険者の方にご理解いただけるようわかりやすい案内や説明をすることが重要だと認識しています。
 府内市町村では、広報誌による制度の周知や、介護保険料の通知時に制度に係る案内文を同封したり、地域で説明会を行うなどにより広報・説明が行われているところです。
 大阪府としては、介護保険料の決定・支払い手続きなどに係る説明について、一義的には各保険者においてなされるべきものと考えておりますが、高齢者の支援に携わる方のためのパンフレットを作成し、各市町村、地域包括支援センター、社会福祉協議会等に送付をしております。
 今後とも市町村と連携しながら府民への制度周知に努めるとともに、円滑かつ適切な介護保険制度の運営のため、保険者の支援に努めてまいります。
(回答部局課名)
 福祉部 高齢介護室 介護支援課

(要望項目)
7.災害対策、その他について
(4)障がい者・要介護5の郵便による不在者投票、指定された病院・老人ホーム等での不在者投票、およびコロナ療養者への特例郵便等投票制度を周知すること。さらに要介護3・4への拡大など運用改善を図ること。また、要介護者への投票促進のための移動投票所設置や巡回バス等での投票所送迎など高齢者や投票困難者への投票環境の整備に取り組むこと。 
(回答)
 不在者投票制度や特例郵便等投票制度については、本府選挙管理委員会ホームページにおいて周知するとともに、選挙時には、府民向けのチラシやリーフレットの作成・配布、選挙公報への掲載、病院・老人ホームなど指定施設向けの案内を行っております。
 また、要介護5に該当しない方であっても、郵便等による不在者投票の対象とするよう、都道府県選挙管理委員会連合会を通じて国に対して要望しております。
 さらに、高齢者や投票所への移動が困難な方の投票機会を幅広く確保するため、積極的に施策を講じるよう、各市町村選挙管理委員会に対して働きかけを行っております。
 今後とも、制度の周知・運用改善・投票環境の整備に向けた取組みを進めてまいります。
(回答部局課名)
 選挙管理委員会事務局

このページの作成所属
府民文化部 府政情報室広報広聴課 広聴グループ

ここまで本文です。


ホーム > 令和4年度の団体広聴一覧 > 日本労働組合総連合会大阪府連合会大阪退職者連合 文書回答