平成22年度第9回大阪府戦略本部会議 議事概要【議題1】

更新日:2015年8月5日

議題1 教育長マニフェスト

※教育長から資料をもとに説明

            資料名

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資料1-1 平成21年度教育長マニフェスト評価・検証シート(案)

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資料1-2 平成22年度教育長マニフェスト(案)

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【知事】
・資料1−2の重点課題1のうち、府独自の学力・学習状況調査について。国が悉皆調査を復活させれば府独自の調査はしないのか。

【教育長】
・国の動向が判明するのがおそらく8月頃。それまでは府独自の調査に関する発注などは控え、様子を見たいと思っている。国と府がダブルで調査をするのは予算の使い方としてどうか。仮に府独自でも調査を実施するのであれば、違う形にする必要がある。
・調査を実施する場合の結果の公表等についての市町村との合意形成は図られつつある。

【知事】
・資料1-2の重点課題3にある「府立知的障がい支援学校職業コース」というのは、「たまがわタイプ支援学校」と内容的に違うのか。

【教育長】
・「たまがわタイプ」は学校あげて就労支援をする学校。いわば、職業コースばかりの学校のようなイメージ。「職業コース」は、既存の支援学校に1〜2クラスだけ就労のためのコースを置くもの。1クラス8人の定員。支援学校には多様な生徒がおり、生徒全員に職業コースで実施するようなカリキュラムを実施するというのは難しい。
・これまでに4校に設置済み。それを全校に広げていきたい。

【知事】
・資料1-2の重点課題4について、22年度はスクールランチを新たに中学校33校で導入する目標に対して、現在のところ、市町村からの計画が出ているのが十数校にとどまっているという説明だったが、その原因は何か。

【教育長】
・スクールランチを導入しても、実際の喫食率が上がらない。率が高いところでは、吹田市で15%、富田林市で27%くらいあるが、低いところになると、高槻市で2%、茨木市3%強など。大阪市や箕面市は弁当事業としてはじめて、かなり力を入れてやっているが大阪市では7%、箕面市にいたっては1%。この状況を見て、後から実施しようとしていた市町村が二の足を踏んでいる。

【知事】
・使い勝手が悪いなどシステムの問題なのか。保護者は学校で食事を提供してほしいと思っているはずだが、給食ならよいがスクールランチでは面倒と感じているのか。1回1回お金を払うのが嫌なのか。

【教育長】
・きちんとした分析が必要だが、使い勝手の問題というより子どもたちの意識の問題。そこを克服できるかどうか。我々も引き続き努力はするが、一度、現状の分析と中間的な総括をしっかり行っていきたい。
・金額的には1食350円ほど。
・また、子どもたちに聞くと、家からお弁当を持ってきている子どもたちと同じタイミングで食べ始めたいようだ。スクールランチだと、取りに行って遅れて食べ始めることになる。スクールランチ代350円で、サンドイッチなどを自分で買っている子どももいるようだ。
・今の取組みの中で、このあたりの改善策を出していけるかどうか。市町村の声も聴いて検討したい。

【知事】
・進まないものを無理矢理やっても仕方がない。5月27日の市町村長との意見交換会のテーマに追加してほしい。それで「これはできない」ということになれば、無理に進めるわけにいかない。
・私は保護者から「中学校でも給食をやってほしい」という声を多く受けており、給食施設を作らずに何とかならないかということでスクールランチを提唱したところがある。行政的に進まないものを、無理に市町村に働きかけるわけにはいかない。

【教育長】
・我々にも分析の時間をいただきたい。

【知事】
・保護者からは「給食を」と言う声はものすごく大きい。市町村長の意見も聴いて、どうしたらよいか考える。
・資料1-2の重点課題5で府立学校で学校経営計画を策定するとあるが、小中学校についてはどうなるのか。

【教育委員会】
・市町村が独自に対応しており、内容までは見ていない。

【知事】
・内容というより仕組みについて。各市町村がバラバラにやっているということはないか。
・内容は市町村に任せるとして、システムとしてしっかりPDCAが回るような仕組みを、きちんと府教委からも示しているのか。

【教育委員会】
・府教委から市町村教委への「指導・助言事項」として、早い段階で示しており、それを基にして市町村教育委員会が各学校に指示することとなっている。
・ただ、市町村の教職員人事の内示が3月末であり、スタートはどうしても3月終わりになる。

【知事】
・学力テストの市町村別の分析表でも、わずか1ページの市町村もあれば80ページの市町村もあった。市町村の専権事項であっても「PDCAを回すためにはこういうものを作成して、こういうチェックをすべき」ということぐらいは府教委から示すべきでは。

【教育委員会】
・府教委から考え方などは示している。

【知事】
・同じく重点課題5のうち「学校における業務改善の推進」について、業務改善の目標値は出さないのか。業務改善で業務量が20%減できれば、20%の人員を配置したことと同じ効果になる。内申書ですら手書きしているということであれば、相当量の業務改善があるのではないかと思うが。

【教育長】
・教育委員会内に検討チームも立ち上げたので、今後、数値目標の設定も併せ検討させていただきたい。

【教育委員会】
・業務ごとに、例えば成績管理にどれくらいの時間がかかっているかといったことは分析できるので、成績管理のシステムを入れれば成績管理にかかる業務が何%減できるといった目標も含め、ワーキングチームで検討したい。

【知事】
・現場の先生からは、教委からの照会などの文書量が多いといった話を聞く。
・府教委サイドで「業務改善分は人を配置したのと同じ効果を生む」という意識を徹底してもらい、余分な作業を削って、現場サイドに余裕を持たせてほしい。

【木村副知事】
・資料1-2の重点課題2で教員のICT活用指導力が数値化されているが、どのようなカウントをしているのか。また、指導力を上げるための具体的な施策はどのようなものか。

【教育委員会】
・文部科学省が実施する全国調査がある。ICTを使った授業ができるかどうかなどの項目があり、パーセンテージで数値が出ている。
・方策は研修に尽きる。一つは教育センターで各学校のリーダーを育てる研修を実施する。もう一つは、全学校にサポーターを派遣し、各学校で一番課題となっている部分についての研修を実施してもらう。その二本立てで対応したい。

【木村副知事】
・先生方は非常に忙しそうだが、そういった研修のための時間はとれるのか。

【教育委員会】
・今年の研修の大きな課題なので、各学校で優先的に取り組んでいただくこととしている。

【知事】
・教育長の「私の思い」の中で「世界に目を向ける」ということを入れていただき、アジア各国、世界を視野に教育をすすめていくということになっているが、教育委員会事務局の皆さんが世界の状況を見るための予算を組んでいるのか。

【教育長】
・新しい試みとしては、今回、進学指導特色校でかなり予算をいただいたので、資料1-2の5頁にあるように海外トップ校との交流を8月か12月にやることとしている。

【知事】
・小中学校についてはどうか。教育委員会事務局のメンバーが海外の状況などを勉強できる環境は整えられていないのか。

【教育委員会】
・海外への研修等に呼んでいただくことはあるが、府教委が主体となった、そういう研修制度はない。

【教育長】
・逆に、そういった海外派遣や研修のような事業は全庁的に徹底的に見直してきた。

【知事】
・目的のない単なる交流などは削らなければならないが、世界をターゲットにするということであれば実際に世界を見てもらうことも必要。

【総務部長】
・なかなかそこの線は引きがたいので、これまでは、全て抑えるということでやっている。

【知事】
・庁内で議論して、海外を見てもらうことが必要な分野やどういうやり方が良いのかということを検討してほしい。教育については、学校におけるマネジメントの方法などについても各国において真剣に取組みが進められている。各学校を指導する教育委員会の幹部はそれを知らなければならない。素人である私が行っただけですごいと感じたのだから、プロの方が行けばもっと得るものがあると思う。そういうことをしなければ世界の競争に勝っていけない。

【綛山副知事】
・以前「大阪教育ゆめ基金」の使い方を議論したときにそういう話が出たこともあったが具体化していない。今後、そういうことも含めて議論すればよい。

【知事】
・財政再建は総務部がしっかりやってくれると思うので、「打って出る」部分については、しっかり世界レベルを見ていただいた上で方向性を示してほしい。先ほどのICTのレベルにしても、世界的にどれくらいのレベルにあるのかを見ることも必要。
・キャリア教育については、私学課としっかり連携をとって実施をしてもらいたい。
・習熟度別授業についての教員の加配など、予算をつけるときに条件をつけたものがあるが、そこは現場がきちんと守っているかチェックしてほしい。政治決定した部分については、チェックの度合いを厳しくしてほしい。

【教育委員会】
・習熟度別授業の状況については、学校を訪問して確認している。

【知事】
・実際に学校の生徒に話を聞くだけでも実態がわかるとも思う。

【教育委員会】
・実際に習熟度別授業を実施していなければ、府教委が訪問して質問すればわかる。教員や校長からも話を聞いている。

【知事】
・もし習熟度別授業の仕組み自体がおかしいというのであれば、議論をして修正をかければよい。

【知事】
・教育を世界標準でやっていくということを現場に浸透させたいので、海外派遣などの制度設計をしっかりお願いしたい。何か政策を立てるときは世界標準を意識した視点で検討してほしい。
・教育委員会制度については、知事と教育委員のつながりが委員の任命権だけにならない方向で仕組みを考えているところ。教育委員会のことについて、私がこのようにいろいろ言うことは制度的に問題ということはないか。

【教育長】
・委員会としては「教育力向上プラン」を定めており、私はその執行を預かる事務局のトップとして、その枠内で私としてのマニフェストを出している。マニフェストの内容やそれについてこういう形で知事と話をするということについては事前に委員の先生方にお話をしているが、執行上のやり取りについては任せていただいている。

【知事】
・現在のように、議論しながら進めていけるのであれば良い。これまでは知事と教育委員会は距離を置いていたが、事実上、今やっているようなことを制度設計して、仕組みとして固めたいと思っている。

このページの作成所属
政策企画部 企画室政策課 政策グループ

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