平成21年度第29回大阪府戦略本部会議 議事概要

更新日:2015年8月5日

  • と き 平成22年1月13日(水曜日) 10時10分から11時35分 
  • ところ 特別会議室(大)
  • 出席者 知事、副知事、政策企画部長、総務部長、関係部長等

 議題1:大阪府立病院機構について

※府立病院機構から資料をもとに説明。

【知事】
・独立行政法人である府立病院機構の公務員型から非公務員型への移行について、組織変更は会社法にも規定があることであり、独立行政法人法は、そのことを想定していない法の欠陥であると思う。部局においては行政的に総務省と詰めてもらって、法改正のメリットを整理してもらえれば、私からも総務省に要望していく。

【綛山副知事】
・前政権下で行政改革推進法がつくられ、その中に、公務員型の独立行政法人は非公務員型へ移行すべきという条文がある。にもかかわらず、地方独立行政法人法では、公務員型から非公務員型への移行ができないことになっている。法律の整合性が図れていない部分である。法人の定款で公務員型か非公務員型のどちらかを決める。それを決める際には議会の議決を得る。そのことによって議会のチェックが効くことにもなっている。ところが、公務員型から非公務員型への移行は定款変更では対応できないというのが地方独立行政法人法。だから一旦法人を廃止して新設しなければならないというロスが生じる。

【府立病院機構】
・地方独立行政法人法には、地方公共団体から地方独立行政法人に移行する規定しか入っていないので、公務員型から非公務員型に移行する規定は全くない。先月、総務省にその法改正について協議したが、原則として、一団体のためにそれはできないと言われた。ただ、現実に移行しようとしているので、法改正の要望はさせていただくとの話しだった。

【綛山副知事】
・各府県での病院のあり方議論では、非公務員型にすべきといった議論がある。大阪だけではなく他にもあるといったことで、きちっと法改正要望すべきである。

【府立病院機構】
・公務員型の病院は岡山県だけ。

【知事】
・他は非公務員型を選択したのか。

【府立病院機構】
・そのとおり。

【府立病院機構理事長】
・府立病院は公務員型で独立行政法人化せざるを得なかった。当時の総務省及び厚生労働省の見解は、医療観察法対象の患者を扱う都道府県については、公権力の行使を伴うので公務員でないと無理であるというものだった。精神医療センターがあるので、公務員型で独立行政法人化した。

【知事】
・それは改正されたのか。

【府立病院機構理事長】
・1年ほど前に非公務員型でもできるようになったが、厚生労働省は、公務員型から非公務員型へ移行するケースの適用については想定していなかったので少し時間が欲しいと言っている。

【知事】
・先程の発言にもあったが、具体に他府県で公務員型から非公務員型への移行の動きがあるのか。

【府立病院機構理事長】
・今のところはない。

【綛山副知事】
・内閣府がつくった行革推進法には、地方公務員は定数削減をしなければならないなど様々な既定があるが、その中に公営企業で実施してきた事業については、公務員型ではなく非公務員型ですべきだという規定が厳然とある。

【知事】
・それは規定の話であって、現場の対応はそうなってないということか。

【綛山副知事】
・現場の総務省や厚生労働省は、非公務員型ですべきという規定の考え方に追いつけていない。

【府立病院機構理事長】
・府立病院機構のほかに地方独立行政法人は現在9つあるが、公務員型は岡山県と大阪府だけ。岡山県は非公務員型への動きはないので、大阪府だけが移行しようとしている。

【綛山副知事】
・神奈川県などは、病院の経営改善を考えるときに、やはり非公務員型で努力した者がきちんと報われるような給与体系の構築とともに、病院でしっかり稼いでケアする仕組みづくりなどが議論されている。

【知事】
・最初から非公務員型を選択せよといった議論か。

【綛山副知事】
・そのとおり。

【府立病院機構】
・最初に公務員型を選択したのは大阪府と岡山県だけ。

【知事】
・病院だけの問題ではなく、公務員型から非公務員型に移行させる規定は、地方自治体が独立法人化する通則的な意味合いとしてどうなのか。

【府立病院機構】
・独立行政法人法がつくられたとき、我々が国にお願いしていたことは、国は最初公営企業で事業を実施すれば足りるのではないかということだったが、独立行政法人で事業するところもあれば、公営企業でやるところもあるような、地域により様々な事情があるので、多くの選択肢が持てる法制度とすべきであるということ。今回もそうであるが、いろいろな選択肢を持ちたいということで、公務員型から非公務員型への移行についても選択肢の一つであり、それを閉ざすようなことはないよう、国には話をしている。

【知事】
・府立病院機構だけの課題ではなく、全国的な一般的な制度として設けるべきではないか。

【綛山副知事】
・まずもって総務省に法律改正を要望することが重要。

【政策企画部長】
・大阪府としても法律改正要望をしっかりとすることとする。

【知事】
・今回の件について、職員サイドの反応はどうか。

【府立病院機構】
・労働組合関係者には、昨日から資料を渡しているが、正式提案はこれからなので、それを受けて組合サイドの意見が出てくる。

【知事】
・経営サイドとしては、これで組織を強くしていこうという方針が固まっていると理解してよいのか。

【府立病院機構】
・そのとおり。

【健康医療部長】
・政策医療の関連であるが、法人がプロパー職員を中心に運営されることに異論はないが、感染症対策やがん対策など府の政策医療として対応いただいている部分がたくさんあり、そこはしっかり連携し、パイプを維持していく必要がある。その部分における府の派遣職員は今後とも是非お願いしたい。

【知事】
・予算議論ではないので今回の話とはズレるかもしれないが、政策医療の運営費負担金は他の都道府県と比較してどうか。

【健康医療部長】
・今、府の病院で負担金の割合が28パーセント程度。たとえば、東京都立病院が39パーセント。神奈川が40パーセント。よって、府の病院の負担割合は低い。17年度は37パーセントであったので、効率的な経営についてよく頑張っていただいていると思う。

【知事】
・負担金は事業費補助みたいな形になっているのか。

【府立病院機構】
・負担金は政策医療ということで総務省基準があって、たとえばリハビリテーション医療であれば、収支差補助、高額先端医療機器の購入やリース代などになると2分の1とか3分の1という形になっている。

【知事】
・負担金を減らしたことによって政策医療の数というか質が低下しているということか。

【健康医療部長】
・むしろ収支が良くなっているので、負担金の割合として落ちているということ。額としては10億円ぐらい減っている。

【知事】
・収支が良くなっているから、差額を埋めるような形の負担金なのか。

【綛山副知事】
・資料1の3頁をみると、負担金は100億円オーダーで出している。ただ、全体の収入が増えているからシェアとしては28パーセントになっている。

【知事】
・負担金を出す基準は、項目によっていろいろな基準があるのか。

【綛山副知事】
・そのとおり。救急を行う場合はこの基準など。

【府立病院機構】
・先ほど健康医療部長が言ったとおりだが、大阪市立の病院は医療収益に対する負担金割合が63パーセントと出ている。これは、20年度は別途100億円の補助金を出しているため。東京においても、病院跡地売却の特別利益100億円を出すといったことをしているので、どうしても負担金の割合は増え、黒字になっている。なお、特別利益を引いても、府立の病院の28パーセントは低い。

【健康医療部長】
・サービスの質を下げているわけではなく、それをきちっと維持した上で収益を上げてという構造になっている。

【府立病院機構】
・政策医療だけではなく、一般診療もあるのでその分野で。

【綛山副知事】
・それは資料1の4頁の「顧客満足度」では患者さんの9割程度は満足しておられるということ。満足度は下がってはいない。

【府立病院機構】
・ただ問題点は、職員満足度は低いところもあり、これを上げていかないといけない。たとえば、転職を考えたことがないという看護職員が15パーセントしかいない病院があるなど少し変えていかないといけない。

【知事】
・大学運営交付金の場合にはそういう基準はないのか。病院の場合には、実際に実施した事業の何分の何といった基準になっているが。

【政策企画部長】
・公営企業繰出金のルールがある。

【綛山副知事】
・もともと公営企業。病院の方がビジュアル。大学は公営企業でもなく、初めての独立行政法人という形だったので、それまで出してきた交付金を順次減らしていくというスキーム。何が正しいのかはこれまで運営にかけてきた金という形なので少し違う。

【知事】
・病院の場合には、積み上げのルールがあるということか。

【綛山副知事】
・まさしく行政が負担すべき経費。救急なども行政の負担というルールがある。

【政策企画部長】
・そのとおり。公的な部分は公営企業によらず一般会計負担にするというルール。

【綛山副知事】
・28パーセントという数字をみると、頑張っておられると思う。ずっと課題になっていた成人病センターの建替えが視野に入ってきたのは、資料1の4頁の収支状況を見ればわかる。これによって黒字になってきて体力がついて新しい事業に着手できるというのは頑張ってもらったおかげだと思う。

【知事】
・本当にそう思う。成人病センターについていろいろと勉強をさせてもらった。組織部分という中身について抜本的な改革をめざして、日本一強い病院になってほしい。

【府立病院機構理事長】
・結局は、一にも二にも優秀なドクター、看護師、医療従事者のおかげ。魅力ある病院をどう作っていくかは、まず職員が満足できないと患者さんの満足も期待できない。両方を追求しながら、本当に職員にとっても魅力ある病院を作っていくことが、モチベーションも収益も上がる。さらに、患者満足度も上がり、いろいろな意味で日本一になる。知事には先日、成人病センターを視察していただいたが、他の4病院も同じように必死になって頑張ってくれている。そういう意識を持ってさらに深めていきたいと思っている。

【知事】
・成人病センターの建替え計画について、早くいけばいつ完成するのか。

【府立病院機構】
・平成27年度当初から運営可能。

【政策企画部長】
・府立病院機構のマネジメントについて、今日の議論をベースに制度設計、必要な国との協議、調整、要望を行っていただき、新しい中期計画に反映させる準備を進めていただく。

【知事】
・削る話ばかりの中で、私が出した前向きな大きな話。なんとか成功するようにお願いする。
 

<議題2:府退職者の再就職について>

※総務部から資料をもとに説明。

【総務部】
・補足として、OBの役員在職年齢については、これまで内規で63歳としてきたが、今後65歳に上限を引き上げる予定。63歳というのは自己制限的に設けてきた年齢であるが、見方によっては府の人事の都合で途中で切られてしまうことにもなる。今後順次、65歳まで年齢を引き上げる。

【知事】
・それは資料に記載していないのか。

【総務部】
・記載していないが、その方向で考えている。

【木村副知事】
・短期で随分詰めた議論をいただいた。今回は「大阪府指定出資法人に関する専門家会議(役員派遣のあり方検討部会)」での先生方のご判断を元に部門として方針を出されたので流れとしては良いと思うが、外から見ていると、先生方はある意味「無責任」な存在であり、それなりに答えを出せればいいが、府はこれから部門としてこの仕組みをサスティナブルな形で維持していかなければならない。やはり、これまでの経緯の中で、公があるポジションを占めたということについては関係者の同意の下に成立した部分もある。それが今回十分に先生方に聞いていただいたのかどうか。(財)千里ライフサイエンス振興財団については少し宿題が残ったが、今回の決定は、一度決めたらこのまま将来ともいくということか。あるいは、少し期間を見てPDCAサイクルを回していき、「やはり公が関与すべき」といったことを考えていくのか。今回の決定の拘束性について解説いただきたい。

【総務部】
・今回の検討については、資料に記載しているような経過で検討部会の先生方に検討いただいている。中身については、我々は相当な議論をしていただいたと思っている。十分に説明しきれないところについては、2度、3度と説明させていただいたこともあり、その結果での現時点での評価。基本的にはこの意見を尊重して府の意見をつくっていきたい。
・木村副知事がお尋ねの今後の問題については、役員の評価、また、団体のあり方について今後とも議論が続いていくと思われるので、その中で新たな課題が出てくれば、その時点で再度していく必要があると考えている。あくまで現時点での府の方針である。

【木村副知事】
・この方向で一定進めるにしても、関係者あってのことなので、じっくりその辺りの反応も見ながらPDCAサイクルを回していただきたい。

【総務部長】
・資料2−2に検討部会での検討回数も記載しているが、今回、知事からのご指示で新たに11名の委員を追加し、まさに民間の目線から見て妥当かどうかというご判断をいただいたと思っている。基本的にはこの考え方を引き続き踏襲していきたい。毎年の検討については、法人の経営評価、PDCAサイクルを回す中で見ていくということでご議論いただいているので、その中でチェックをしていく。本当に委員の先生方にはご熱心にご議論いただいた。部局の方で先生方のご意見と違うと思われたところについては、追加で部局から説明し、議論いただいた部分もある。具体的には(財)千里ライフサイエンス振興財団についてだが、これについては引き続き議論をさせていただきたい。そういう意味で、木村副知事のご発言にあった「無責任」な判断ということでなく、まさに民間目線での議論をしていただいたもの。

【小河副知事】
・私も、検討部会において非常によく議論されたと聞いている。現場サイドではもっといろいろな意見があるようだが、各部局が説明をしたものであり仕方がないと思っている。ただ、一つだけ知ってあげてほしいのは、OBで行かれている人の中には、自分たちが希望してそのポストにいったのではなく、まさに過去において府の人事の都合で前倒しで退職し、再就職した人もいる。そこで一生懸命やっているにもかかわらず、今回そのポストがいらないという判断がなされ、そこにいる人自身が否定されているような気になるとの話を何人かから聞いた。過去に府の人事の都合で就任し、一生懸命やっている人がいることも知ってあげてほしい。

【総務部長】
・今回は、所管部局が説明しただけではなく、法人の理事長においでいただき、ご説明いただいた。そういう意味では、委員の先生方に十分ご理解いただける努力をしたと思っている。その結果であるということは十分ご承知いただきたい。その結果見直すことになったポストについては、年金との関係でフォローが必要な場合などは「人材バンク」の制度を使って対応させていただきたいと考えている。

【小河副知事】
・以前、検討部会の検討結果が新聞に出たときに、どの法人のどのポストか特定できるような書き方だったため、その人自身が否定されているようでがっかりされたという人が何人かいる。やり方については問題ないと思っているが、そういう方への配慮もしてあげてほしい。

【政策企画部長】
・資料2−1「プロパー職員や民間人材を登用するポスト」のところに「常勤役員は原則、民間人材等を公募により登用する」とあるが、この「等」は何を指しているか。

【総務部長】
・プロパー職員を指す。

【政策企画部長】
・それでは、プロパーを登用する場合も公募によるということか。

【総務部】
・それぞれの団体の判断によるところもあると思う。プロパーが良いと判断された場合でも、適材のプロパーがいないという場合もあるし、まさにプロパーと外部人材を比べた方が良いという場合もある。

【政策企画部長】
・そこの整理が必要ではないか。また、府の職員であった人は公募の対象となるのか。

【総務部】
・ご指摘の「等」の考え方について。プロパーが法人の内部登用で役員に就任する場合のほか、府OBが公募で登用されることが可能かどうかについては、部内でも随分議論をした。方向性としては、府OBが公募に臨むというチャンスは与えるべきではないかと考えており、この「等」には府のOBも含まれていると整理している。

【綛山副知事】
・民間人材、府OBそれぞれに特性があるので、法人が理事会や取締役会などの意思決定機関において判断し、法人にとっての必要、最適な人材を競争の中で公募で採用すべき。その道を遮断すべきでないと思う。

【知事】
・小河副知事の発言の流れだが、今回は人の評価ではないということは明らかにしてほしい。当該就任している人の評価ではなく、ポスト自体の評価であるということ。総合評価的な側面はあるかもしれないが、原則は、現在就任している人の働き具合を見ているわけではなく、ポスト自体の必要性の話であるということをはっきりしていただきたい。
・国の天下り批判の中で、私はこれがモデルになるものだと思っており、行政刷新会議の仙谷大臣等にも報告したいと思っている。その中で、資料2−1上部の2に記載の「双方の自主的なマッチング」というのが肝中の肝だと思っている。自民政権時の人材バンクが「天下りバンク」と批判され、民主政権になって「官民人材交流センター」となったが、名称の有無に関わらず、斡旋の有無が問題だと思っている。国では、政務三役の斡旋なら良いといった議論もあるようだが、少なくとも人事室の斡旋なく、双方の自主的なマッチングというところにこだわりがある。従来の府の人材バンクには斡旋が入っていたが、今回そこを無くす。要は、人事室の評価が高い人もそうでない人も手を挙げることができるチャンスをつくり、後は通常の競争の中でやっていただければよい。斡旋がないとなれば、先ほど話に出た府のOBを公募の対象とするということも認められる。資料2−1上部の1「府OBを引き続き就任させる必要があると認められたポスト」については府が堂々と斡旋すると言い切るが、それ以外は斡旋は絶対しないという話になっていくので、斡旋の有無で線引きをしたことを明確に表示してほしい。また、先ほど政策企画部長が指摘した「民間人材等を公募により登用する」という表現については、「等」が何を指すかという議論になるくらいなら、「民間人やプロパー職員、府のOB職員」といれてほしい。
・先ほども出ていたが、プロパー職員を登用するときも公募するのか。

【総務部長】
・プロパー職員は基本的には公募による登用とはならないが、公募が行われた際にプロパー職員が手を挙げることを遮断する必要がないので、この部分にはプロパー職員も入れたい。

【知事】
・府のOBも競争に基づいて公募により登用されることは否定せず、どんどんやっていただきたい。
・また、委員との議論では、部からもしっかり主張しているか。結論としては、2項目ほど部局が納得できていないところもあるとのことだったが、それ以外は部局も了解しているということでよいか。

【総務部】
・よい。

【知事】
・法人役員の業績評価を役員報酬に反映する仕組みについてこだわっている。報酬についての検討部会が開催されるのは5年に1回ぐらいなのか。

【総務部長】
・開催頻度は決めているわけではない。役員報酬は、現状について一度知事に報告した上で、来年度もう一度議論していだきたい。その中でどうするかを来年度検討していきたい。

【知事】
・私の感覚では、役員報酬は毎年総会で厳格に審査されるのが当たり前だと思っている。PDCAサイクルを回すときには、報酬を上げる・下げるということをやってほしいということではなく、業績評価を毎年やってほしい。

【総務部長】
・報酬の基準を決めており、毎年業績評価をして、基準からプラス・マイナスの上げ下げができるという規定にしている。検討部会で議論をするのはその基準部分。

【知事】
・役員在職年齢の上限である63歳を外し、65歳までとするというのも私にとっては肝であり、国が考えていることの先導モデルになるかと思っている。上限年齢を63歳としていたのは、府の人事ローテーションとして回していた都合によるのではないか。

【総務部】
・実際は年金連動。支給開始が徐々に上がっていっているので、それに合わせて今回変えたいと思っている。年金支給開始年齢が現在は63歳だが、今年度末退職者からは65歳になる。再任用、定年延長の問題、全部連動してくる。

【知事】
・年金の関係ではなく、人事のローテーションの都合で、1年、2年で必ず変えるといった規定があったわけではないのか。

【総務部】
・規定があったわけではない。従来は定年前に前倒しで退職していただき、後進に道を譲っていただく方がいらっしゃった。そういった方は60歳前に団体に出て、63歳までかなり長い間在職されることになるため、途中で他の法人に変わっていただくということをやっていた。

【知事】
・そこはどうなのか。法人の判断に任せてもよいのか。

【総務部】
・委員からもご意見をいただいたが、途中で替わるとなると本気にならないのではないか、骨をうずめる覚悟で行ってもらうべきではとのことだった。基本は毎年の業績を見てずっとやってもらうのかを法人で判断いただくことになると考えている。

【知事】
・そうなると、OBのポストのところには完全に人事上の枠として使えなくなるという覚悟をもってもらうということでよいか。

【総務部】
・もう使えない。ただ、適材適所を考えたときに、課題が重い法人については、他の法人に就いておられる方を使いたいということは、知事の人事権として発生するということはある。

【知事】
・法人の役員評価に基づいて替わるかもしれないし、そのままやってもらうかもしれない。あとは、府OBを引き続き就任させる必要があると認められたポスト以外は斡旋によらない、実質的なマッチングで対応してもらうということで、国のモデルを非常に先導していると思う。
・個々の団体別の府の方針については、(財)西成労働福祉センターの理事長については「引き続き非常勤を充てる」という府の方針でよいと思うが、(財)千里ライフサイエンス振興財団の場合は、私一人で判断できない。団体の言い分を出してもらって皆さんで議論してもらい、それを十分聞いた上で決めたいと思っているが、期限はいつまでか。

【総務部】
・委員と情報交換しているところだが、検討部会の中のそれぞれのグループ長には、「自分たちの意見は言い切っている。あとは府の判断」と言われている。また、「さらに府と議論をするということであれば部会長と相談してほしい」と言われているが、現在、部会長が外遊中。部会長が帰国されたときに相談の上、委員と我々の意見も再度聞いていただき、最終的なご判断をいただきたいと考えている。

【知事】
・私としては委員にも来ていただきたいが、強制的に来ていただくわけにはいかないので・・・。

【綛山副知事】
・これまでの議論を踏まえた上で、こちらで決めるべきではないかということ。

【総務部長】
・既に十分に意見を申し上げていると部会長がおっしゃっているので、部会で出された意見を克明に資料として提出させていただいた上でご判断いただきたい。
・天下りとの決別という意味で府が先導的モデルと知事から評価をいただいたのは嬉しいが、資料にもあるとおり、既にこれまで府においては、退職する毎に退職金を受けるという退職金制度をなくしている。また、報酬も見直しており、国の天下りとは異なるという評価を委員会でもしていただいている。この点についても併せてご理解いただきたい。

【小河副知事】
・再任用について、「短時間勤務の主査又は主事・技師に採用」とあるが、給与面の待遇はそれでよいが、人によっては働いてもらうときの肩書きぐらいはつけるべきではないか。せっかく能力をもっていて再雇用で能力を発揮してもらうのに、あくまで主査、主事・技師と言う肩書きにしてしまうのか。その点はぜひ議論してほしい。本人も周囲も認めるような形を考えてほしい。

【総務部】
・現在も「主任専門員」など違った名称にしており、今後とも主査や主事・技師という肩書きとは区別していきたい。

【政策企画部長】
・退職者の再就職については、本日の議論を踏まえて具体的な調整をしていただく。(財)千里ライフサイエンス振興財団については個別判断することとする。

<報告事項:部局長マニフェスト進捗状況チェックについて>

【知事】
・PDCAサイクルを回していく中で、時期的にどう修正していくのか。

【企画室長】
・現段階が「Do」の状況であり、その次にチェックをかけることになる。

【知事】
・理想系で言えば、Check(チェック)は最終いつになるのか。秋にチェックをかけて次年度の予算議論に結び付けていくのか。

【政策企画部】
・府政運営の基本方針が基本になる。それに基づいて22年度の部局長マニフェストの作成作業が4月からスタートするので、それと同時に21年度のチェックがある。

【政策企画部長】
・反映できるものは反映しながら、翌年度以降の「Plan」に結び付けていく。

【知事】
・今回の進捗状況チェックは面白くわかりやすい。

【政策企画部長】
・一部修正希望があるので、修正の上、公表していく。

 

このページの作成所属
政策企画部 企画室政策課 政策グループ

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