平成21年度第21大阪府戦略本部会議 議事概要(後半:議題3、4)

更新日:平成27年8月5日

  • と き 平成21年8月31日(月曜日) 14時55分から16時20分 
  • ところ 特別会議室(大)
  • 出席者 知事、副知事、政策企画部長、総務部長、関係部局等

議題3:「府政運営の基本方針(大阪維新2010)」(素案)

※ 政策企画部、総務部から資料をもとに説明。

【総務部長】
・資料3-1の5頁の下、「将来イメージの実現状況」の府民意識の中で、「医療先進都市といえば大阪と思っている人の割合」が2.9%と低いことについて、どのような分析をされているのか。実際、大阪は医療体制が未整備かといえばそうではないと思う。だとすれば、なぜこのような結果になっているのか分析しないと、「22年度に府としてこういうところに重点的に取り組もう」という答えが出ないのではないか。企画室としてどう考えているのか。

【政策企画部】
・本来なら、それぞれの項目について1年ごとにその傾向を見ながら、府としての反省点、改善点を含めて施策形成・立案の材料とすべきものと考えている。今回、初めてこの枠組で調査したものであり、全国の方、府民の方にアンケート調査を実施し、いくつかの項目を羅列しながら、該当すると思われる項目を選んでいただくという手法をとった。そのため、施策のどこがどう足りないのか、具体的に府の実情をどこまでご存知いただいた上でその判断をしていただいたのかという意味においては、この材料だけをもって府の重点分野を決めるということにはならないと思う。よって、この部分の記載については、現在、総務部長ご指摘のとおり分析を加えていない状況なので、成案に至るまでの間で、もう少しデータ的にも整理し、説明ぶりも考えたい。

【企画室長】
・これをPDCAサイクルの「C」(チェック)の項目にどう位置づけていくか、ということについては議論をした。その中で、経年変化、以前の調査からの連続性でとらまえると分析が可能だが、今回は「将来ビジョン・大阪」に掲げる将来像イメージについて初めて調査したものであり、連続性からの分析ができないという議論になっている。申し訳ないが、この部分については全体的な表現をさせていただき、次回からPDCAが回転し始めるという位置づけになる。

【知事】
・資料3-1の2頁はうまくまとめていただいていると思うが、私が力を入れているところ、戦略本部体制については、「徹底したPDCAサイクル」ということをとても意識しているということと、「部局長のマネージャー化」ということをいれてほしい。木村副知事も最初の印象で「部局長が各部局の代表になっている」と言っていたが、私も、府庁に入った瞬間に同じことを思った。組織マネジメントをするときは、部局長が部の代弁者、利益代表者ではなく、財務状況から何からきちんと把握してもらった上で、組織のマネージャーになってほしい。この2点について、私は特にこだわっている。霞ヶ関も同じ。本当は大臣がマネージャーにならないといけないが、省庁の代表にとどまっているところが今の問題点。

【政策企画部】
・資料3-1の6頁「「変革と挑戦」を実践していくための「自治体経営」の確立をめざす」の後段で、「・・・といった観点から、府の組織力全体、各部局のマネジメント力を向上させ、新たな「自治体経営」を確立し・・・」の部分に、知事のおっしゃった部局長によるマネジメントということも含めて表現している。

【知事】
・「戦略本部体制」にはその2点の意味をこめているので、2頁の表にもいれてほしい。
・民主党は公務員に労働三権を付与する、要は、労使交渉で給与を決定する方針と聞く。私はこれまでも、現在の人事院勧告について疑問を投げかけ、ずっと人事委員会事務局に調べてほしいと言ってきたことがあるが、それは、通常の経営者が労使交渉するときの基礎データ。しかし、人事委員会側は人事院勧告という制度が前提にあるので、私の投げかけた疑問と話がかみ合ってこなかった。経営側としては、労使交渉をしようと思えば人事院勧告という前提など無意味になる。いま私が人事委員会事務局に投げかけている「労使交渉を前提とした給与体系、給与のあり方の研究」というのは、これから大変大きなテーマになると思う。ラスパイレス指数についても勉強したが、労使交渉を前提とした給与決定のシステムではない。これからは、労使交渉を前提とした給与体系、給与のあり方について主要課題として取り組んでいきたいので、「府庁改革」の項目になるかと思うが、どこかに大きく入れてもらいたい。
・選挙結果を受け、国政の方はかなり大胆に行革を進めてくれると思う。全国知事会は「地方に天下りはない」と言うが、いわゆる出資法人の役員への府OBの就任というものについてもきちんと取り組むということを、政治的なメッセージとしてどこかに盛り込んでほしい。
・OTKの問題については、どういう形で基本方針に位置づけることができるか。資料3-1の15頁「大阪版市場化テストのさらなる推進」と類する話かと思うが。

【総務部】
・OTKについては出資法人改革の中の一つの目玉になる。資料3-1の15頁「(5)出資法人や公の施設の評価・点検システムの確立」同様、出資法人や公の施設改革にあたる。

【知事】
・この項目は、施設の評価・点検システムの確立になっている。出資法人改革そのものではないのでは。

【政策企画部長】
・一つ項目をおこさないといけない。

【知事】
・民主党政権が行革をやっていく中で、大阪府では一つの大きな取組みテーマになってくると思っている。出資法人の役員就任の問題も同じカテゴリの中に位置付けられるのか。

【総務部】
・出資法人改革の一環としてやっているが、どこかに記載したい。

【知事】
・給与のあり方の研究というのは、全く別の項目か。

【企画室長】
・項目を一つ起こさないといけない。

【知事】
・ラスパイレス指数の問題について。民間企業の給与を調査して平均給与を出してきて、今ある公務員のポストを前提として、民間給与で今の公務員組織を運営したら人件費総額がどうなるかということで、プラス・マイナスを措置しているが、私がそもそも疑問に思っているのは、今の公務員組織のポストのあり方自体についてどうなのかということ。今ある部長や次長、課長というポストを前提に、その人数に民間給与をかけて給与をはじき出しているが、府民は、今ある組織を前提として人件費総額を知りたいのではなく、府の部長は民間のどういう企業体のどういう規模、財務状況の企業の部長と比較しているのか、単純に府民は知りたいと思っていると思う。
・それを比較すると、おそらく府の部長、次長、課長の給与は低いと感じられると思う。ひっかかってくるのは、ボリュームゾーンのところ。本日、人事委員会事務局からレクを受けたとき、「公務員は民間と比較して部長、次長などの給与は低くなっているが、身分保障があるので民間とは違う」と言われた。私は身分保障があっても低すぎると感じている。一方、主事や主査について、部長と同じく身分保障が与えられている中で、民間と比べて部長などと同率で給与が低くなっているかと言えば、たぶんそうではないと思う。国民は単純な感覚で「なんか違うな」と思っていると思う。だからそこははっきりと、部長、次長、課長、課長補佐などのモデルの給料を比較して説明してほしいと人事委員会に伝えた。それでどういう規模、財務状況の企業の平均値をとったのかということをしっかりと説明し、各役職のモデルの比較を普通にすれば、高い・低いについてきちんと説明できるのではないかと思う。

【総務部長】
・人事院勧告は、公民比較の話になればかなり専門的な話になってしまう。知事が聞いていただいたように、府の部長であれば民間のこれぐらいの部長と対等、次のレベルだと府の課長と同等というふうに比較対象をおいて、その給与総額でどれぐらいの差があるのかというのを公民比較として出しているのが、現在の人事院の公民格差の民間調査の手法だと思う。では、どの程度の企業の部長の給与と比べるのが適切かという課題は今もあると思うが。
・それからもう一つ、「主査の給与水準がどうなのか」という部分について宿題をいただいているが、今の給与制度の中で一つの職階が複数の「級」を使っているという問題をどう考えていくのかという点については検討しているところ。給与制度全体のあり方について、もう一度、「視点を変えて検討しなおす」という課題を設定してもらえばいいと思う。
・最後の「労使交渉をするとした場合のデータを提出せよ」という言い方は人事委員会に対しては酷だと思う。どちらかと言えば労使交渉はわれわれの役割になる。人事委員会は現在の労働三権が制約されている中での中立的な機関という立場なので、その中立的な機関の民間給与の把握の仕方がどうあるべきかという議論はあったとしても、人事委員会が労使交渉のためのデータを集める立場にはないと思う。その部分は言葉として整理しておかないといけない。

【知事】
・人事委員会に取り組んでもらうというのではなくて、府庁の中で取り組んでほしいという意味。比較をしているといっても、人事院勧告は総額比較。何%減といってもそれは全部総額比較で、役職を無視した形で増減をしており、その整合性がどうか。また、同じ部長級でもライン部長とスタッフ職でも違いがあると思う。

【総務部長】
・現在は、適用級を変えている。ライン部長は10級、それ以外の部長級は9級という扱いになっている。

【知事】
・その部分が総額比較になってしまっているので、いわゆるライン部長、民間でいうところのスタッフ部長がもらっている給与との比較ができていない。

【総務部長】
・現在は、差がつくようになっている。

【知事】
・府庁という組織の中ではもちろん差はついているが、それが民間と比較してどうなのかという点についてできていないのでは。
・人事委員会には、「府民に説明することが一番のポイント」と話をしていたが、現在のやり方は、客観性とか統計学に基づいてはいると思うが、そもそものこちらの疑問点に答えるような説明になっていない。府民は単純に役職ごとの給与がどうなのかについて知りたいと思うのに、総額比較になっているのでそれが見えない状況になっている。その部分を見せるような説明の仕方をしてほしいと人事委員会にお願いした。それは説明原理であって、ひいては労使交渉を前提とした、経営陣がもっておかなければいけない給与データになってくる。どこの民間でも役職ごとの給与データを持っているはず。

【木村副知事】
・いろんなケースがあると思うが。

【知事】
・人事委員会とは認識の違いがあったので、その検討をお願いした。人事委員会に労使交渉を前提とした検討をさせるは酷だと言えばそうだが、それは人事室が研究するのかどうかは別として、その部分は私としてはっきり知りたい。

【政策企画部】
・資料3-1の4頁に「23年度までに実施予定の給与制度の見直し・・・について課題である」と明記している。ただ、ご指摘のように、それを受けた形で今後どう展開していくのか、特に本日のような問題意識をもとに府としてそれをどういうふうに考え方を整理し、制度改正する必要があるのかどうかも含めて総務部と調整をさせていただく。

【総務部長】
・人事委員会が実施する給与調査は非常に精緻な統計的手法を用いて比較しているので、一つの完成形に近いと思うが、私も細部まで把握しているわけではないので、これが本来あるべき姿だという結論づける自信はない。
・知事からの指摘である、給与、勤務条件、懲戒処分のあり方について、民間と比較してどうか、府民から見てのわかり易いかという視点で、制度全般について再点検するという課題設定をして、「府庁改革」の中に一項目起こす形で調整したい。

【知事】
・人事委員会は人事院から言われているのでしょうがないが、人事院は国民が何を知りたいかというニーズの把握を全くせずに自分たちの精緻な議論を組んでいる。
・府民に伝えなければならないのは、単純に、「府の部長は、どういう規模の、どういう財務状況の企業の部長の給与と比較し、給与決定しているのか。」その他の職員についても同じ。それがわかれば、精緻な数値はいらない。僕は人事委員会に「精緻、正確性、客観性に拘りすぎて、結局府民にメッセージが届いていない」と言っている。そこはデフォルメした形であったとしても、一番知りたいことを出せば納得してもらえる。ラスパイレス指数は客観的なのだろうが、総額比較ということするとわからなくなる。総額で民間とのプラスマイナスを比較しても、役職ごとにどうなのかということが見えない。おそらく、府の職員の上の役職の給与は、民間と比較してもかなり低く抑えられていると思う。役職ごとに見たい。

【政策企画部長】
・素案への記載の仕方については調整する。

【小河副知事】
・重点事業決定のスケジュールについて、各部からヒアリングし、また各部局長がマネジメントして考えることが必要だが、部局横断的事業については、各部に分けて担当されると、ともすれば全体像が歪んでくることがある。企画室が要望して予算化した後に各部に事業を割り振るといったシステムはできないか検討してほしい。

【政策企画部長】
・そのつもりで検討していく。

【知事】
・先日の戦略本部会議の議題となっていた都市魅力についても、都市魅力創造局がその分野をまとめてマネージャーにならないといけない。

【政策企画部長】
・どこが取りまとめ部局になるか、全庁的に最適化を目指していく。

【知事】
・単年度の収支見通しについては、府政運営の基本方針が出る毎年11月に、必ず組み込んで出してほしい。

【総務部】
・今回、収支見通しを出した趣旨は、これまでのように、予算を組んで最後の1月、2月に帳尻を合わせるのはおかしいということで、この時期からある程度、ギャップがどれくらいあるかどうか見ながらやらないといけないだろうということで作った。今後も続けていきたい。

【知事】
・私はこれをやりたくて基本方針を作ろうとしたが、昨年度は、交付税措置の問題があるから正確な数字は出せないという説明を聞いた。これくらい幅のある数字であってもいいので、絶対に毎年度の「基本方針」に組み入れ、数字を頭にいれて取り組んでいきたい。

【政策企画部長】
・政策と予算を連動させるということを、今年から試行的に始めている。これからも継続していきたい。

【知事】
・粗い数字であっても、各マネージャー(部局長)にはこれを頭に入れてもらう。

【木村副知事】
・先日の市町村長との政策協議での議論も踏まえ、市町村との対話もしていくということだが、相手が大人数でそれぞれ視点や利害も違うので難しいのではないか。

【総務部長】
・市町村との議論は継続してやらなければならない。この前は第1回目だったので全市町村に集まっていただいたが、その後、市町村の首長にご意見を伺うと、もう少し少人数で、あるいは地域ブロックごと、実務担当者レベルで実施してほしいといった意見があった。実施の仕方に工夫が必要であり、政策企画部で市長会・町村長会と相談されていると思う。
・首長が集まられると、府政に対する要望を出されるのは当然の話。それが前回の会議のときのようにバラバラ出てきて、欲求不満が溜まった首長さんもおられたと思うが、1回目としてはあんな感じかなと思う。

【木村副知事】
・スケジュールから考えると、時間的余裕があるわけではなく、詰めてやっていかないと。

【知事】
・参加者・形態については、「国と地方の協議の場」があったとしても、47都道府県の知事が集まって協議するわけではないだろう。府と市町村の協議の場についても、メンバーとしては、市長会会長・副会長ということになるのではないか。

【総務部長】
・市長会としての意見をいただくことになれば、市長会の役員さんが市長会の総意をまとめられ、協議をされることになると思うし、幅広に皆と意見交換しようということになれば、ブロックごとに実施するというやり方もある。目的にかなったやり方でやればよい。

【木村副知事】
・市長会、町村長会に提示してそういう道筋をつけてほしい。

【知事】
・今までは予算編成をやる前段階で市長会と知事が協議をやっていたのか。

【総務部長】
・これまでは無かった。市長会・町村長会の会長さんからは「いつも決めてから持ってくる」と怒られていたので、方針を決定する前に協議する場として「政策協議の場」を作ったもの。今回府がこういう基本方針を9月議会前に素案として策定することになったので、市町村と議論する材料ができたことになる。

【知事】
・今まで市長会がまとめた要望は、予算に関係ないものだったのか。

【総務部長】
・予算に関する要望は2月にいただいており、予算編成作業から見ると遅かった。夏には、市長会、町村長会それぞれに、自由な懇談会、意見交換会の場を設け、知事に出席いただいていた。それが先日の会議に近い形。

【知事】
・では、これからは実質的な意味で予算編成作業の中に入ってもらうということで。

【政策企画部長】
・何をやるかテーマを決めながら、構成メンバーも選んでいく。それは市長会と一緒に考えているので改めて相談する。

【木村副知事】
・府県として市町村と事前に協議するシステムとしては画期的。そこが一番大事。

【政策企画部長】
・府政運営の基本方針素案については、必要な記載を修正するが、戦略本部会議として了承する。

議題4:今後の水需要予測に伴う水資源開発の見直し

※ 政策企画部から資料をもとに説明。

【都市整備部長】
・ダム事業の担当部局として補足説明させていただく。安威川ダムのダム規模については、利水撤退に伴い、貯水量でいうと100万立方メートル、1,800万から1,700万立方メートルとなり、約5.6%減少。ダムの高さで言うと、76.5メートルから75.0メートルとなり、1.5m。高さだけだと約2.0%減少。本来ならこの規模に縮小すべきもので、それによりコストダウンも可能。しかしながら、現地の状況は、用地取得が99%完了し、付替道路は来年度上半期に供用開始できるところまで進んでいる。ダム本体工事については、財政再建プログラム(案)により、今年度の本体発注を見送ったが、来年度にはすぐにでも発注できる準備が整っている。こういう進捗状況において、ダム規模を縮小した場合と、そうでない場合を比較すると、縮小するにはダムの修正設計等の追加費用が必要。それには、これまでの実績から考えると2年程度の作業期間がかかる。このスケジュールの遅れにより、治水効果の発現時期や生活再建のスケジュールに影響することになる。追加の費用や2年延びることにかかる費用の合計が、本体縮小によるコスト削減とほぼ同程度になること、利水撤退後の100万立方メートルの空き容量を近年多発する大雨や渇水等の対策に有効活用できることなどから、ダム規模を現状維持し、事業を進めることにもメリットがあると考える。このため現状維持案と縮小案の2つについて、府の判断をするに先立ち、地元の意見のほかに第三者委員会である建設事業評価委員会の意見を聞くこととしており、本日決定がなされれば、速やかにこれらの手続きに入らせていただきたいと考えている。

【知事】
・資料4「2 今回の見直しに伴う安威川ダムへの対応」の基本方針の記載について。今回の選挙で自民党が敗れたのは、まさにこれである。行政判断というのは声が大きい人、目の前の人、そこの声に左右されると国民全体の民意をつかむことなく失敗する。政治というのはそれをやってはいけない。基本方針に書いてある「これまでの」とか、「地元の約束を最大限尊重」というのは私の政治スタンスと異なる。このことと大阪府民全体の利益のバランスをとるというのが政治判断であって、それをしなければ政治は民意からかけ離れていってしまう。地元の人には支持されるかもしれないが、私は府民880万人府民の代表であるから、たとえば残りの700万人の府民にそっぽ向かれたら終り、それが政治であり、これは全く私の考えとは相容れない。「これまで」のことは関係ない。地元の利益と大阪府民全体の利益。「これまで」のことをいうなら、あわせて今後の大阪府民全体の利益のバランスを徹底的に吟味するというのが政治判断。この表現は、明らかに現状維持して事業を進めるための前提条件になっており、二者択一になっていない。繰り返しになるが、これまでの地元との約束と今後の大阪府民全体の利益を徹底的にバランスを取ることの中で、先ほどの説明では、事業を2年間延長することのコストと、そのままやることのコストが同程度であるということだった。それが本当にそうなるかが重要。

【都市整備部長】
・そこは、第三者委員会でしっかりと説明責任を果たしたい。

【総務部長】
・総務部所管の建設事業評価委員会と、都市整備部所管の河川整備委員会の2つの委員会の進め方について、都市整備部は具体的イメージを持っているのか。

【都市整備部】
・河川整備委員会では、治水計画の妥当性を確認するほか、現状維持案となった場合の100万立方メートルの有効活用策について検討。それに対して、建設事業評価委員会は治水ダム建設事業としての事業継続の適否と、現状維持案の1案と縮小案の2案についての意見を伺いたいと考えている。

【総務部長】
・役割が重複しているような気がするが。

【綛山副知事】
・建設事業評価委員会は、いわば「時のアセス」。一旦着手した、あるいは計画をした公共事業について、一定時間経過後に改めて費用対効果などをときちんと測定することにより、専門家や府民の目線でチェックを入れるというもの。河川整備委員会は、どちらかというと土木技術専門的な観点から、計画や100万立方メートルの取扱いをどうするのかについて意見をもらうものである。よって、知事の問題意識は、建設事業評価委員会マターと考えていいのではないか。

【都市整備部長】
・基本的にはそういうことになる。河川整備委員会でも計画変更の手続きがあるので審議していただくことになるが。タイムスケジュールとしては同時並行で考えている。

【総務部長】
・両委員会の結論が違ったらどうするのか。

【知事】
・両方の委員会の意見を出してもらって、この場で議論すればよい。今の部局のスタンスでは現状維持案への誘導。「これまでの地元との約束を最大限尊重」という基本方針を掲げたたら、どう考えても結論としては、現状維持案になってしまうのではないか。

【小河副知事】
・費用対効果のチェックが最も重要。もう一つは、ダム建設に伴う地元の地域整備計画を本当にそのとおり進めるべきか、市町村事業の進捗状況も確認しながらチェックすべき。

【知事】
・費用対効果が同等となるのであれば進めていかねばならないと思うが、そこをきちんとチェックすることを前提に、府民全体の利益とのバランスを図る基本方針で対応すべき。

【総務部】
・現在、建設事業評価委員会では槇尾川ダムの議論がピーク。この議論は9月末までかかる予定。なるべく早く安威川ダムの議論に着手させていただくが、委員会では様々な議論がなされるので、結論を急いで導くような要請には対応しにくい。また、確認であるが、知事の論点は、今回利水撤退したからダムの高さを1.5メートル下げるかどうかということでよろしいか。ただ建設事業評価委員会は「時のアセス」の視点で審議をするので、利水撤退によって本当にこのダムは必要なのかといった議論がでてくるかもしれない。府民意見も同様。知事の気にされている論点については委員会に伝える。

【知事】
・了解。私はこのまま現状維持で継続するなら、利水撤退なのに、なぜ事業を継続するのかをかなり詳細に説明しなければならないので、そこをしっかりとお願いする。

【政策企画部長】
・この問題があるので、私も先日ダムの現場を視察してきた。ダム事業を進めるために地元ではいろいろな方々に協力してもらってきている。水没予定地で生活しておられた方々には新たに付け替えた道路に沿った所に居宅を建て直してもらったり、先祖伝来の土地を譲り渡していただいた。そういった地元との約束は、行政上の都合でなく、むしろ行政と地元との信義の問題ではないかと考えている。そういう意味で言うと、今の選択枝は、「(1)ダム規模を現状維持し、事業を進める」とわかりやすく記載しているが、ダム規模を縮小した時には別途地元対策事業が必要になる、そこが肝になると考えている。地元対策事業がダム事業とセットなのか、加算して行われるか、その辺りの違いだと思うがどうか。

【都市整備部長】
・道路はあと1年くらいで造らないと生活再建が成り立たない。また、既に圃場整備に着手しているが、ダム本体の残土を活用しつつその整備を行っているので、本体工事が遅れると何らかの代替措置が必要になる。まさに政策企画部長の発言にあったようにセットの議論である。それを2年遅らせて追加の対策を実施するコストと現状どおりで進めるコストとの比較の議論であるので、そこをしっかり議論させていただきたい。

【知事】
・大戸川ダムのときも議論になったが、利水撤退しようが道路はそのまま行くということだな。住民生活に関わることについてはきちんと進めるが、ダム本体部分が遅れるのはやめてくれというのが地元の声か。

【都市整備部長】
・特に圃場整備で残土を活用するので、それが遅れると生活再建も遅れてしまう。

【小河副知事】
・治水対策としては早くすべき。地域整備と生活再建は少し待ってもらわなければならない場合もあり得る。

【知事】
・総トータルのコストがどの程度になるかをしっかりと説明しなければならない。

【政策企画部長】
・基本的な方針を少し修文した上で、戦略本部会議として了承する。
・本日の会議コストは、3時間10分で733,183円。

このページの作成所属
政策企画部 企画室政策課 政策グループ

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