令和元年度第4回大阪府戦略本部会議 議事概要【議題1】

更新日:令和元年12月6日

議題1  府大・市大の授業料等の無償化(案)について

資料名

PDFファイル

その他のファイル

資料1 府大・市大の授業料等の無償化について(案)

  [PDFファイル/277KB]

  [その他のファイル/67KB]

※資料に基づいて、府民文化部から説明。

【新井副知事】
・国の高等教育修学支援新制度の趣旨は何か。
・大阪府の制度の趣旨は、「大阪の子ども達が進学を諦めることなくチャレンジできるよう、大阪で子育てをしている世帯への支援」であり、これは国の制度趣旨も同じかどうか確認したい。
・国の制度に府が準じているのは、成績要件と入学料の無償化で、国制度との違いは、所得要件と大学院生への支援と学年進行方式である点である。
・議会での様々な議論を経て、それぞれ判断をしていると思うが、基本的には設置者として国の制度へ上乗せするという考え方でよいのか。
・要するに、設置者として、府大・市大を対象にするのは理解できるが、大阪府の制度では、国の制度を拡充するものと、そうでないものがあるので、所得要件や大学院生等の要件などは、個別の説明で足りるのか。
・要件によって、国の制度に上乗せするかどうかよく分からない。大阪府の趣旨として一貫した考え方で、それぞれの所得要件、学生等の要件、成績要件を判断しなければならない。国の制度と違ったり、違わなかったりするものがあるが、整合性が取れているのか。

【府民文化部】
・国は、住民税非課税世帯等では、大学進学率が20パーセント台と低いということで、そういった世帯の学生を支援する制度を設計した。それに対して、大阪府としては、年収450万円〜650万円世帯についても、大学進学率が平均52パーセントを下回る40パーセント台しかなく、国制度では不十分であると判断をした。
・今回、公立大学法人大阪の府大・市大については、法人の設立者として中所得世帯まで支援対象を拡充して、親の経済事情や個別の事情によって進学を諦めることなく、チャレンジできるように、国制度の対象を拡充して、無償化を実施するという考え方である。

【新井副知事】
・高等教育の無償化という趣旨は一緒だが、国の不十分な部分を手厚く、国と同じで良い部分については準じているという考え方で良いか。木を見て森を見ずということにならないでほしい。

【府民文化部】
・大阪府としてできることは、自ら持っている大学でしかできないので、子育て支援として高等教育までしっかり受ける機会を提供したいということで、今回、国の制度に準ずるものでありながら、更に必要な事を公立大学法人の設立者としてできることをやろうという趣旨であるので、そこを徹底して進めていきたい。

【新井副知事】
・つまり、国の制度は不十分だという認識でいいのか。

【府民文化部】
・府民文化部としては、公立大学の経営を行う立場であり、高等教育の修学支援制度の拡充を国に要望する立場ではないが、所得が高くない世帯の大学進学率が非常に低く、経済事情等を理由に進学を諦める可能性があることから、法人の設立者としてできることを精一杯やっていこうと判断したもの。大阪府としては、国の制度では不十分だと認識している。

【新井副知事】
・府大・市大以外の学生に対する不平等感については、大阪府としては、国がやるべきだということで、府の税金の使い方として不公平とまでは言えないという考え方でいいのか。

【府民文化部】
・大阪府の制度としては、限りある財源の中で、大阪府の持っている大学以上のことはできないので、あくまで公立大学法人の設立者の立場で実施したい。私立大学へ進学を目指す学生を支援するための更なる制度拡充は、国においてしっかりと対応していただきたいと考えている。

【新井副知事】
・つまり、府大・市大に行かない人も大阪府の税金を払っているという不平等感は、大阪府の制度趣旨から妥当であるということか。

【府民文化部】
・そのとおり。

【政策企画部長】
・関連して確認だが、私の理解では、本来は大学の無償化は国が責任を持ってやるべきだが、極めて不十分な制度であるので、この水準までの大学の無償化が必要であるということで、今回まず、大阪府が設置している大学で取り組んだということ。
・一方で、不平等論はどうしても出てしまう。大阪で子育てをしている世帯の支援を目的としているが、府大・市大に行ける人はよいが、行けない子どもたちもたくさんおり、この点に対して、どういうことを府のどこの部局が実施するかは、別途相談だが、府として大学無償化をしっかりと掲げるのであれば、併せて国に制度拡充をしっかり働きかけていき、国として責任を果たして欲しいという取組みが必要であると思う。

【府民文化部】
・要望すべきだと思っているが、大阪府全体でやるべきだという意味で、府民文化部が要望すべき立場ではないということ。

【政策企画部長】
・そこは、改めて調整するとして、来年度から、府大・市大で無償化制度をスタートするということなので、しっかり国に働きかけをしていく必要があると思う。

【知事】
・今回、僕自身が大号令を掛けて進めた制度であるが、国に対して、国の制度がまだまだ不十分だということを大阪府として要望していかなければならないと思っている。
・本来、大学・高等教育は無償であるべきだと思っている。また、日本の大きな枠組みとして、教育にかける費用があまりにも少ないということも認識しており、教育に投資をしていくことが必要だというのが基本的な考え方である。
・私立高校の無償化については、大阪府が率先してこれまで取り組みを進め、それに国が後から追い付いて来ているような格好だと思っている。
・国による大学の無償化についても、国はどういう制度になるのかと思って見ていたら、結局は、対象者の世帯収入が270万円以下、住民税非課税世帯という極めて限定的な制度になっている。やはり、対象を広げていかなければならないと思うし、国においても、全ての学生に適用できるような高等教育の無償化制度を目指していくべきだと思う。
・大学間の切磋琢磨は絶対必要だが、教育を受ける側である子どもからすれば、どういう状況であっても大学までは学べるんだという環境を担保されているということが重要である。その手当があまりにも無さすぎるのではないかと思っている。そういう思想が、今回のこの府大・市大の取組みの背景にもある。
・アメリカでは、ニューヨーク州知事が、公立大学であるニューヨーク州立大学とニューヨーク市立大学の無償化を始めて、今、アメリカ全土で広がってきている。もちろん、アメリカはいわゆる学費の制度や仕組み、奨学金の仕組み、背景が日本とは違うが、大きな思想として、日本でも教育に力を入れなければならない。
・本来であれば、大阪の子どもたち全員に適用出来れば一番いいのだが、大阪府の財源に限りもあるし、本来は国が負担すべきだと思う。
・大阪府で何ができるかと考えた時、公立大学法人大阪の設立者として府大・市大について、まず率先してやっていくというのが第一の重要な課題だと思うが、それで趣旨が全うできるとは思っていない。
・今後は、今回の大阪府の制度趣旨・目的をさらに広めていく。それは、国が旗を振ってやってもらわないと困るし、大阪府としても、今回の制度を実施するにあたって、国に対する要望としてまとめていきたい。
・今日は三副知事、部長、幹部職員がいるので、これに関連した意思決定をしたいと思う。国に要望しつつ、大阪府としては率先してこの制度を進めていきたい。府大・市大だけの適用になると、それ以外の大阪府の学生はどうなるかという問題もあると思うが、やはりどこかで線を引かなければならない。大事なことは、誰しもにチャレンジする機会が与えられていることだと思っている。
・大阪府の子どもたちには、3年以上住んでいるという縛りがあるが、これは制度趣旨から、3年以上住んでいる学生については、府大・市大にチャレンジする機会が与えられているというのが一つのポイントである。もちろん、実際、受けるにあたって、学力などの様々な問題もあると思うが、チャンスは平等に与えられている。結果の完全平等までは無理だが、チャンスは平等に与えられているというのが重要であり、だからこそ、やはり学年進行で実施していく必要があると思う。
・ただ、それでも大学の高等教育の無償化は不十分だと思っている。私立大学や国立大学を選択する大阪の子どもたちもたくさんいるので、府としてこの制度を進める以上は、国に対して率先して要望していきたい。
・それから、世帯収入の目安については、大阪府で進めている私立高校の無償化の趣旨が、私立と公立の切磋琢磨という点で若干違う部分もあるが、重なっている部分も多くあるので、今まで大阪府が実施してきた私立高校の無償化制度をそのまま大学の無償化に適用させていきたい。
・前提として、国の制度があるので、入学金等々については基本的には上乗せして、国の制度の不十分な所を補っていく。ただ、これでも完全に補えるわけではないので、国に対して要望していくということを府のスタンスとして進めていきたい。

【政策企画部長】
・それでは、本日この制度内容で決定をし、学生をはじめ府民に周知させていただく。詳細は予算査定を経て、2月議会で議決をいただかないといけないが、府大・市大の授業料等の無償化を実施予定ということで周知をする。併せて、国に対する働きかけをして要望するということを決定してよろしいか。

【知事】
・はい。
・副知事、府民文化部をはじめ職員の皆さんは、僕が大きな方針を出して、初めてのことで制度設計も大変だったと思う。他では実施していないことをするということで、批判もたくさん受けたと思う。これからも初めてのことなので、色々批判は出てくると思うが、長い目で見た時に、僕はこれは絶対に必要なことだと信じているし、大きな方向性として貫いていきたいと思うので、引き続きよろしくお願いしたい。

このページの作成所属
政策企画部 企画室政策課 政策グループ

ここまで本文です。