平成28年2月25日 松井知事府政運営方針説明(要旨) 

更新日:平成31年4月8日


 本日、平成28年2月定例府議会の開会にあたりまして、私の所信の一端と今後の府政運営の方針を申し述べ、議員並びに府民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

(基本姿勢)
 府民の皆様が、暮らしの中で豊かさを実感できる大阪を実現する。私の知事としての使命は、この一言に尽きます。企業や人々がダイナミックに活動する大阪。府民も、大阪を訪れる人も、多彩な都市魅力に触れ、楽しめる大阪。そして、誰もが安心して暮らしを営む、居心地のいい大阪。都市としての総合力を大阪全体で高めるために、広域自治体としての大阪府の役割をしっかり果たしてまいります。

 今、世界では、アジアを中心に、都市間競争が激しさを増しています。国内に目を向けますと、日本は世界でいち早く人口減少・超高齢社会に直面し、その対応に迫られています。また、政治・経済・人材すべての面で東京への一極集中が加速し、地方との格差が広がるという、国土構造面での重大な課題も顕著になっております。
 これらの課題を、どこよりも先んじて突破できる底力が、この大阪にはあると確信しています。大阪は、地方行政の先導役となって日本を引っ張り、世界に存在感を示す都市をめざします。東京とは違う、新たな価値ある都市として、東西二極のもう一つの極を作ってまいります。

 平成28年度は、知事として二期目の本格的なスタートの年です。府民の皆様から負託された任期の中で、「副首都・大阪」への道筋をつけるというミッションを掲げ、就任後直ちに、大阪市と共に「副首都推進本部」を立ち上げました。先日の第2回会議から府内市町村の参画も得て、オール大阪で検討を進める体制が整いました。有識者のご意見も踏まえながら、副首都の概念や必要性、求められる機能について整理を行ってまいります。今後、副首都化に向けた具体的な取組みや、行政機構のあり方などについても検討を深め、28年度中に、中長期的な取組みの方向を取りまとめます。
 あわせて、住民の皆様の声を丁寧にお聴きしながら、大都市制度の設計図の練り直しや、二重行政の解消に向けた取組みも進めます。
 この事務局となる行政組織として、大阪府と大阪市の共同組織「副首都推進局」を設置し、府市一体で取組みを進めてまいりたいと考えています。

 「副首都・大阪」は、大阪のポテンシャルを最大限に活かすことによって、日本全体の成長や課題解決に貢献し、世界の中での日本の存在感を高めるという発想に立ち検討する必要があります。
 これまで、府では、大阪が強みを持つ成長産業分野に焦点を当て、国の特区制度の活用、地方税ゼロの実現など、アジア諸都市と対等に競争できる環境づくりに挑戦してきました。大阪にいればビジネスチャンスに恵まれる、イノベーションが生まれる出会いがある、そのような“発信力のある都市”でなければなりません。
 国のリスク対応としても、「副首都・大阪」は大きな役割を果たします。平常時の体制がそのまま堅実な備えとなり、首都・東京の非常時にも、国の機能を継続し、日本の未来を支え、牽引していきます。
 「副首都・大阪」の確立に向けた道筋の中で、持続的な成長を実現し、その成果を府民福祉の向上にしっかりとつなげてまいります。

 さらに、日本の成長の新たな起爆剤となるプロジェクトとして、その実現をめざしているのが国際博覧会やIR立地です。
 万博は、21世紀に入り、世界共通の課題の解決策を提示するものとなりました。大阪からそのモデルを発信し、産業やイノベーションを創出する「人類の未来に貢献する成長型」の新しい万博を大阪に誘致できるよう、機運の醸成や国との協議に力を入れてまいります。
 IRについても、法案の動向を見据えながら、大阪での立地実現に向け、積極的に府としての取組みを進めます。世界に向けて大阪の魅力を強く印象づける、オール大阪での取組みへとつなげていきたいと考えています。

(28年度当初予算案)
 財政状況については、行財政改革の取組みにより、危機的な状況から、財政健全化団体への転落を回避する目途が立つまでになりました。しかし、近年、府税収入が増加するものの、社会保障関係経費が年100億円を超える規模で増えるなど、歳出が歳入を上回るペースで増加し、財政の硬直化が進行しています。
 このため、28年度当初予算にあたっては、財政調整基金の取崩しなど、780億円の財源対策を余儀なくされています。財政調整基金の取崩しは、20年度以降の当初予算で見込んでいたものの、26年度までは、決算での取崩しは回避してまいりました。しかし、27年度は、今後一定の改善があるとしても、取崩しは避けられず、28年度の取崩しと合わせて、財政調整基金が大幅に減少する見通しです。
 28年度においては、29年度以降の多額の収支不足額に対応するために、財政収支改善方策の検討に着手いたします。
 こうした厳しい財政状況にあっても、28年度当初予算では、将来世代に負担を先送りしないよう、減債基金を計画的に復元するとともに、「大阪の成長戦略」の具体化や府民の安全・安心の確保のための施策など、直面する府政の課題に対応した予算を編成いたしました。一般会計当初予算総額は、27年度とほぼ同規模の3兆2,772億円です。国の補正予算を活用して編成した27年度補正予算と一体的に施策を展開いたします。
 28年度は、「副首都・大阪」の土台作りの第一歩として、これまで積み上げてきた政策創造をさらに発展させ、府政が新たなステージに踏み出すための施策展開に力を注ぎます。こうした考えのもと組み立てた知事重点事業を中心に、主要施策について、順次説明いたします。

 私は、知事就任時から、成長と安全・安心のよき循環による豊かな大阪の実現をめざすこととしてまいりました。この初志を貫徹し、施策を実施してまいります。

 豊かな大阪につなげるよき循環の一つの要素は、「成長」です。成長の種を蒔き、芽を育て、結実を確かなものにしたいと考えています。
 東京とともに日本の成長を支えるツインエンジンとして、大阪府と大阪市が一体で取り組んできた成長戦略を強力に進め、イノベーションの創出を図ります。とりわけ新エネルギーとライフサイエンスは、大阪に強みがある分野です。その競争力強化を図るため、これまでの特区税制をバージョンアップする新たな制度として、「成長産業特別集積税制」を創設し、健康や水素に関連する事業を対象に加えるなど、国内外からの企業集積、投資促進に勢いをつけたいと考えております。   
 新エネルギー分野では、咲洲に誘致した世界最大級の大型蓄電システム試験評価施設が来年度稼働するのにあわせ、バッテリー戦略研究センターを中心に、企業の利用促進や新規事業化を支援します。今後成長が期待される、水素・燃料電池分野のビジネス創出・産業集積につながる取組みも展開いたします。
 ライフサイエンス分野では、機能拡充予定の「PMDA関西支部」における利用者ニーズに対応した支援体制の確立など、大阪・関西における医薬品・医療機器の実用化、産業化のための環境整備に引き続き取り組んでまいります。
 大阪の経済を支える中小企業については、金融機関等との連携の輪を広げ、創業や人材確保、海外展開など、様々な場面でのチャレンジを応援していきます。
 また、TPP協定の発効を見据え、農林水産業の活性化を図るとともに、中小企業の競争力強化、海外市場進出支援など、国と連携しながら施策を展開していきます。

 経済活動を支えるまちづくり・都市基盤整備は、都市の競争力を高め、持続的な成長を支える不可欠な投資です。
 公共交通戦略に位置付けた鉄道ネットワークの整備等を、着実に具体化させてまいります。
 北大阪急行は、都心部との直結により大阪の南北軸を強化し、北大阪地域の活性化にも寄与する路線です。28年度から始まる延伸工事への負担を行い、32年度開業をめざします。
 大阪モノレールは、南伸の事業化について、府の方針を決めたところです。既存の鉄道4路線との接続による一層の広域的な鉄道ネットワークの形成を図ります。
 「なにわ筋線」は、関西国際空港、大阪南部地域と都心部とのアクセスを強化する路線であり、今年4月に運営が民間に委ねられる関空をさらに活かすためにも、具体化に向けて取組みを進めてまいります。
 また、鉄道利用者の利便性の向上に向けた、相互乗り入れ、乗り継ぎ改善の検討を行い、関係者と協議・調整を進めます。
 リニア中央新幹線の全線同時開業、北陸新幹線の早期全線開業の実現に向けても、国等にしっかり働きかけを行うとともに、ミッシングリンクとなっている淀川左岸線延伸部の事業化を進め、「副首都・大阪」にふさわしい交通・物流機能インフラの整備をめざします。
 うめきた2期では、大阪の「顔」となる新たなまちづくりに向け、民間事業者の二次募集を行う予定です。「みどり」と「イノベーション」の融合拠点をめざし、大阪市やUR都市機構とともに都市プロモーションを展開いたします。
 府域における都市緑化については、市町村・民間とも役割分担、連携しながら、規制緩和、補助制度などを総合的に組み合わせ、人々が実感できるみどりの創出をめざして取組みを進めます。
 多様な人々が住まい、訪れる、居住魅力溢れる都市の創造を目標に、今後の府の住宅まちづくり政策の方向性を提示する新たな計画を策定いたします。府営住宅については、大阪市以外の自治体として初めて移管する大東市との協議調整を進めます。また、泉北ニュータウンの再生など、地元市と連携したまちづくりを推進いたします。

 世界の人々を惹きつける“国際エンターテインメント都市・OSAKA”の実現を図ります。2015年の来阪外国人旅行者数は、推計で700万人を超え、過去最高を記録いたしました。2020年の目標であった650万人は、大幅に前倒しで達成できる見込みです。観光インバウンドの勢いをさらに伸ばし、大阪にしっかり根付かせるための受け皿を整えてまいります。
 大阪観光局は、国内外でのプロモーションを中心とした取組みに加え、観光地域づくりの舵取り役を担う組織「DMO」となり、マーケティングの強化やDMO戦略の策定、体制強化等を図り、さらなる観光振興に取り組んでまいります。
 また、急増する観光客の受入環境の整備は、喫緊の課題であります。さらなる集客に向けた魅力づくりなども不可欠です。こうした観光振興の取組みを積極的かつ持続的に展開していくため、平成29年1月から宿泊税を導入したいと考えています。28年度については、対応が急がれている多言語対応や、旅行者に向けた様々なサービスをワンストップで提供する窓口の整備検討などを行います。
 今年はブラジルでオリンピック・パラリンピックが開催されます。2020年は、いよいよ東京です。その前年の2019年には、世界的なスポーツ大会であるラグビーワールドカップも開催されます。世界に大阪の魅力をアピールする絶好の機会です。オリンピック・パラリンピックの事前キャンプの誘致や、ラグビーワールドカップに向けた機運醸成、開催都市のプロモーションなどを展開します。
 府内市町村や経済界と連携し、オール大阪での都市魅力の推進にかかる新たな戦略を来年度策定いたします。観光、国際化、文化の各戦略を一本化し、都市魅力のさらなるステップアップをめざします。

 大阪の成長をめざすことで、その結果を糧として、府民の皆様に必要な行政サービスをしっかりと届け、安全・安心な暮らしを営んでいただきたいと考えています。災害等への対応、現役世代の人々が抱える課題や、教育、福祉、医療など、府民の皆様の生活を取り巻く様々な課題の対応に意を用いて、きめ細やかな施策展開に努めます。

 府民の皆様の命を災害から守ることは、行政の最大の使命です。
 将来、発生が懸念される南海トラフ巨大地震については、「新・大阪府地震防災アクションプラン」に基づき、命を守ること、災害発生後の命をつなぐことに重点を置き、ハード・ソフトの両面からしっかりと備え、対策を着実に進めてまいります。
 防潮堤については、35年度までに必要な対策を終える計画的な強化策を講じており、とりわけ来年度は、緊急対策3か年の最終年度として、最優先で実施してきた箇所の液状化対策を完了させます。
 密集市街地の解消に向けた取組みを進めるとともに、木造住宅や、広域緊急交通路の沿道建築物、利用者・周辺住民への影響が大きい大規模建築物などの耐震化を促進いたします。
 市町村と連携した取組みでは、迅速な避難行動の定着に向け、防災組織等の活動を支援いたします。
 また、救援物資の計画的備蓄に万全を期してまいります。
 全国的に大雨による被害が頻発する中、「逃げる・凌ぐ・防ぐ」施策を展開しています。土砂災害警戒区域等の指定は、28年9月に完了する予定です。
 昨年、5つの市・町と共同で、風水害夜間実動訓練を実施いたしました。私も参加し、暗い中で避難する難しさを実感いたしました。現場のニーズを踏まえ、土砂災害警戒区域を抱える市町村での夜間誘導灯の設置などを支援し、避難対策の充実を促進いたします。
 局地的集中豪雨の被害を上流で防ぐ森林保全対策を、森林環境税を活用して実施します。危険渓流の流木対策等のほか、健全な森林を次世代へとつないでいくため、森林管理のための作業道の整備や木材利用を推進する取組みなどを実施します。
 身近な暮らしを事故や犯罪から守る社会づくりにも、しっかりと府の役割を果たします。
 近年、自転車事故による死者の数が増加傾向にあることから、自転車の安全な利用を促す条例の制定を今議会に提案しました。ルール遵守やマナー向上への府民の意識を高め、事故を防止するとともに、事故による被害者の救済を図るため、自転車利用者等に損害賠償保険への加入を義務づけることといたします。
 犯罪のないまちづくりに向け、地域防犯ボランティアの活動拠点となる「地域安全センター」の府内全小学校区への設置を促進し、地域の防犯力強化に取り組んでまいります。

 人口減少、超高齢社会への対応が急務となっております。家族の形やライフスタイルが多様化しており、“働く希望”、“子どもを生み、育てる希望”を実現するための環境整備を進め、多様な人が活躍する、活力ある社会をめざしていかなければなりません。現在策定中の「大阪府まち・ひと・しごと創生総合戦略」を着実に推進いたします。
 中でも、現役世代を中心とした雇用創出、女性の活躍推進は大きな要素です。
 中小企業において人材の確保が大きな課題となる一方で、若者の安定就職が進まない実態があります。大企業志向の強い若者に、優良な中堅・中小企業とのマッチングの機会をつくります。さらに、若者や女性の職域拡大をめざし、人材が不足している分野や、働く側のニーズ等について調査を行うなど、その活躍を支援する取組みを公民が連携して進めてまいります。
 女性が、いろいろな分野に挑戦できる環境をつくることは、女性に限らず、誰もが自分らしく生活し、仕事ができる社会づくりにつながります。産・学・官でとりまとめた「女性が輝くOSAKA行動宣言」をもとに、オール大阪で機運をさらに盛り上げながら、あらゆる分野における女性の活躍を応援いたします。
 府では、OSAKAしごとフィールドを軸として、ワンストップ相談機能の構築や事業所内保育施設の設置促進など、働く女性のニーズを踏まえた施策を幅広く展開いたします。

 教育は、未来への投資であるとともに、ひいては大阪の定住魅力を高めることにもつながるものです。市町村や私学と協力、連携しながら、教育力のさらなる向上をめざした施策を展開いたします。
 小中学校における教育については、市町村教育委員会と連携し、学力向上や体力づくりに取り組みます。生徒の学力状況を分析し、教育活動の改善・充実に生かす「中学生学びチャレンジ事業」や、小学校の体育の授業に専門的な技術指導力のある人材を派遣するモデル事業などを実施いたします。また、生徒指導上の課題の大きい小学校50校にスクールカウンセラーなどを派遣し、校内チーム体制による支援を行い、暴力行為等の問題行動の減少を図ります。
 府立高校では、高度な英語力を持つスーパーイングリッシュティーチャーの配置校を拡大するなど、英語教育をさらに推進してまいります。また、課題を抱える生徒が多く在籍する府立の定時制高校に、福祉や労働などの関係機関へのつなぎ役となるスクールソーシャルワーカーを配置し、学業継続への支援を行います。
 私立学校授業料無償化も継続し、高校進学を検討する際、経済的事情にかかわらず、公立・私立の幅広い選択肢の中から進路を選び、希望する教育が受けられる環境を提供いたします。
 4月から、大阪市立特別支援学校12校を府に移管いたします。就労支援等のノウハウの共有、ICT機器を活用した教育環境の整備等、各校における支援教育活動のさらなる充実に努めます。
 今後の教育行政の推進にあたっては、公立私立間の交流や情報共有を進め、大阪の教育力のさらなる向上を図ります。そのため、4月から私学行政に関する事務を「教育長」に委任し、現行の教育委員会事務局に新たに「私学課」を設置して、『教育庁』として、総合的に教育行政を推進してまいります。

 豊かな大阪の基本となるのは、子どもや高齢者、障がい者など誰もが互いに尊重し合いながら、安心して暮らすことができる社会です。自立をサポートするとともに、支援を必要とする人にしっかりと適切な支援が届くよう、施策を推進いたします。
 府民の誰もが暮らしやすい共生社会の実現をめざす中で、課題の一つである障がい者差別を解消するため、条例の制定の提案をしています。障がい者や事業者からの相談に的確に対応し、建設的対話により差別を解消できる体制整備や、障がい理解のための啓発活動を推進いたします。
 障がい者の活躍の場や機会を広げる取組みの一つであります、農と福祉が連携した「ハートフルアグリ」を拡充し、商品開発支援や集配の社会実験などにより事業のさらなる定着、推進を図ります。
 府では、これまで、施策の谷間となっていた発達障がい児者に向けた様々な支援を行ってまいりました。特に25年度からは、知事重点事業に位置付け、福祉、医療、教育、就労など幅広い分野で全庁を挙げた取組みを進めております。28年度は、これまでの実績を踏まえ、支援体制をさらに拡充するために、施策を再構築し、地域において、ライフステージに応じた切れ目ない支援を受けることができるよう、市町村での総合的な地域支援体制の整備を図ります。
 重症心身障がい児者については、9割以上の人が在宅で生活している実態を踏まえ、福祉や保健のみならず、医療機関や学校など各分野の関係者が連携し支える地域ケアシステムの強化を行います。
 児童虐待については、民間との連携が効果的な業務を外部委託することにより、子ども家庭センターのマンパワーを重篤事案に集中・特化し、急増している相談案件に適切に対応いたします。
 介護人材の不足に対応するために、資格取得のインセンティブを高めるとともに、事業者の自主的で先駆的な取組みを普及するなど、人材の育成・確保・定着を図ります。介護施設等の整備ともあわせ、介護サービスを充実させることで、介護を理由とする現役世代の離職の歯止めにもつなげたいと考えています。
 保健、医療基盤の充実を図ります。急速な高齢化に対応すべく、現在策定中の地域医療構想に基づき、病床機能の分化・連携や、在宅医療体制の強化など、より充実した医療提供体制を構築いたします。
 そして、元気に長生きすることは私たち共通の願いです。オール大阪で健康寿命の延伸、心の健康づくりを推進してまいります。

(おわりに)
 あらゆる分野で行政ニーズが多様化する今、府民福祉の向上を図り、行政の施策展開にもイノベーションを起こします。
 公民戦略連携デスクの活動開始から1年。社会課題の解決に積極的な企業などと、Win-Winの協力関係のもと施策を実施する、新たな公民連携のモデルを実践しているところです。府庁職員一人一人の公民連携への意識を高め、協力関係を構築できた企業とのつながりを一層強めるとともに、このつながりの輪を、さらに広げていきたいとの思いを強くしております。民間の視点と行政の視点が融合することで、施策の幅が広がり、新しいアイデアのきっかけが生まれると期待しています。

 大阪で執筆活動を続けた作家、司馬遼太郎さんが亡くなってから、今年で20年になりました。司馬さんは、あるエッセイの中で、「大阪の伝統的な市民精神はどういうことですか」と聞かれると、「政府に頼らず、みずからの手でやることです」と答えるのだ、と記しています。また、江戸時代の大坂では、町の人々が費用を負担して、多くの橋が架けられたことや、「懐徳堂」という学校ができたこと、明治維新後に一度消滅した伝統的な雅楽を、まちの人々が復興・伝承し、活動を続けていることなどのエピソードとして紹介しています。
 こうした人々の気風は、今の大阪にも、広く脈々と息づいているに違いありません。「自分たちの手で大阪をよりよくしていこう」「力をあわせよう」という府民の皆様や企業などの力を積極的に引き出し実現する「公民連携」を、新しい行政の施策展開の方法として、大阪から発信していきます。

 以上、今議会に提出しております予算案の内容を中心に、重点的に取り組む施策の方向性について、ご説明申し上げました。
 福祉や教育をはじめとする、府民の暮らしの安全・安心の施策の幅を広げ、充実させるとともに、市町村との連携や公民連携を進めながら、行政サービスを持続的に展開できる、足腰の強い都市をつくります。そのためにも、副首都・大阪に向けた検討を進め、豊かな大阪の実現に向けて邁進してまいります。

 府議会の皆様、そして府民の皆様におかれましては、私の意のあるところをお汲み取りいただき、今後の府政の推進に一層のご支援とご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。

このページの作成所属
政策企画部 企画室政策課 政策グループ

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