第118回大阪府原子炉問題審議会会議録

更新日:平成24年10月4日

 第118回大阪府原子炉問題審議会の概要について

 

日  時  平成24年8月8日(水)午前10時30分〜11時44分

 

場  所  大阪府庁咲洲庁舎44階大会議室

 

議  題  (1)役員の選任について

        (2)京都大学原子炉実験所の安全性等について

        (3)京都大学原子炉実験所定例報告について

        (4)京都大学原子炉実験所原子炉附属施設の変更について

        (5)その他

 

出席者  審議会委員28名中26名が出席

      (欠席:大橋委員、伯井委員)

 

事務局等  大阪府、京都大学原子炉実験所、地元市町

 

 

 議事に先立ち、審議会事務局(大阪府政策企画部企画室)から、議事進行と本審議会の説明と委員の紹介が行われた。

 

 

議題1.役員の選任について

 

 1月17日の委員改選以降、初めての審議会のため、審議会規則第5条第2項の規定に基づき委員の互選による会長及び副会長の選任が行われ、会長に奥野武俊委員(大阪府立大学理事長・学長)が、副会長に小川たか子委員(関西研究用原子炉対策民主団体協議会代表)と徳村聡委員(大阪府議会議員)が選任された。

 

議題2.京都大学原子炉実験所の安全性等について

 

 議題2に先立ち、事務局から前回の審議会での質疑経過について説明。その後、森山所長から、挨拶と実験所陪席者の紹介が行われた。

 中島研究炉部長・臨界装置部長から、昨年説明した福島第一原子力発電所との比較について概略説明の後、研究用原子炉(KUR)の安全性への対応状況等について、配付資料をもとに、次のとおり説明があり、その後、長井大阪府危機管理室消防防災課長より地域防災計画についての説明が行われた。

 

  (対応状況の報告内容)

1.原子力事業所に対する申し入れへの対応について

 昨年、大阪府知事、熊取町長、泉佐野市長、貝塚市長からの「原子力事業所に対する申し入れ」を頂き、その回答として今回の原子力災害を踏まえて、全電源喪失時の対策を強化するため、KUR炉心タンクからの漏水に備えて耐震防火水槽及び可搬式消防ポンプを設置するとともに、炉心の状況を把握するための計装設備用の電源として可搬式発電機を整備することを回答。昨年10月末までに40トンの耐震防火水槽1基、可搬式消防ポンプ1台、可搬式発電機2台を整備。

2.文部科学省から連絡・指示について

 昨年の原子力災害を踏まえ、原子炉施設の安全性に関して文部科学省からの連絡・指示等に速やかに対応することとしているが、現在のところ特に連絡・指示等は出ていない。今後、連絡・指示等があれば速やかに対応してまいる。

3.施設・設備の基幹整備について

 KURを当分の間運転するため、安全性及び信頼性の維持・向上に努めており、議題(4)でご説明するが、原子炉実験所内の電気・水などのライフラインを整備することとしている。

4.核物質防護について

 原子力関連施設の核物質防護強化のため、省令改正が行われ、立入り制限等の管理が強化されることになるため、その対応をしたいと考えている。

 

        【配付資料】

     ・京都大学原子炉実験所の安全性等について

 

(地域防災計画の見直しについて)

 長井大阪府危機管理室消防防災課長より、国の見直しの動向及びそれを踏まえた大阪府の状況について説明。

 ・原子力災害対策特別措置法が6月に改正され、9月に施行される見込み。その中で「原子力災害対策指針」が法制化される予定。「原子力災害対策指針」は、9月に設置される原子力規制委員会が定め、公表することとなっているが、その内容は、原子力安全委員会が、平成24年3月にとりまとめた、「原子力施設等の防災対策について(防災指針)の見直しに関する考え方について 中間とりまとめ」を精査するもので、研究用の原子炉施設は対象とされないと聞いている。発電用原子炉以外の原子炉施設については、原子力規制委員会の設置後に同委員会において、当該指針を改定するか否かも含め、検討されると聞いている。

・大阪府としては、今後設置される原子力規制委員会などの動きを見極めながら、現行の防災計画の見直しを図りたいと考えている。

 

 

議題3.京都大学原子炉実験所定例報告について

 中島研究炉部長・臨界装置部長から原子炉の運転状況と平成23年度の共同利用研究等の採択状況について高橋放射線管理部長から環境放射能の測定結果について、配付資料をもとにそれぞれ次のとおり報告が行われた。

 

 (報告内容)

(イ)中島研究炉部長・臨界装置部長から、配布資料の「大阪府原子炉問題審議会への報告書(その1)」をもとに、次のことについて説明が行われた。

  (1)報告対象期間(平成23年6月〜平成24年5月)におけるKUR・KUCAの運転状況、役割等のこと。

  (2)平成24年の法律に基づく施設定期検査に合格し、KURは平成24年5月24日付け、KUCAは平成24年5月9日付けで合格証が文部科学大臣から発給されたこと。

  (3)平成24年度の共同利用研究及び研究会の採択状況のこと。

 

 

    【配付資料】

            ・大阪府原子炉問題審議会への報告書(その1)

                      原子炉の運転状況(平成23年6月〜平成24年5月)      

                      平成24年原子炉の施設定期検査の状況

                      平成24年度共同利用研究及び研究会の採択状況     

 

(ロ)高橋放射線管理部長から、配付資料の「大阪府原子炉問題審議会への報告書(その2)・(その3)」をもとに、京都大学原子炉実験所における環境放射能測定報告(平成23年4月〜平成24年3月)に関し、次のとおり説明が行われた。

  (1)実験所では、原子炉施設の排水口及び排気口から放出される放射能の量や濃度及び敷地境界での線量評価の結果について、6ヶ月に1回、監督官庁である文部科学省へ報告していること。

  (2)これらに加えて、実験所と熊取町、泉佐野市及び貝塚市との間で締結している安全協定に基づき、実験所の周辺地域での放射線の積算線量を測定していること及び実験所周辺の環境試料に含まれる放射能の濃度を年2回測定していること。

 (3)実験所では、自然に存在する放射性物質だけでなく、それよりもはるかに低い濃度の人工の放射性物質もその核種毎に分けて測定していること。このような核種別測定の結果を一覧表にしており、原子炉施設からの新たな放出と思われる核種が検出されたり、放射能の量や濃度が増加しているようなことはないこと。また、実験所外の周辺9カ所における放射線の積算線量についても、自然放射線によるバックグラウンドレベルを示していること。

 (4)環境試料中のうち、土壌や底質については、全国的にも検出されている核実験による放射性物質以外に原子炉の運転に由来すると思われる人工の放射性物質は検出されていないこと。また、野菜等の植物については、自然に存在する放射性物質しか検出されておらず、その濃度の変動も全国的な調査で明らかになっている変動の範囲内であること。また、今回は福島原発事故に関係する核種の測定が見られたが、特に問題となることはなかったこと。

 (5)実験所周辺の環境中における放射能及び放射線は、自然放射能及び自然放射線のレベルであり、一般住民の方々にご心配をおかけするようなレベルではないこと。

 

          【配付資料】

            ・大阪府原子炉問題審議会への報告書(その2)

              京都大学原子炉実験所における環境放射能測定報告

                                                    (平成23年4月〜平成23年9月)      

             ・大阪府原子炉問題審議会への報告書(その3)

              京都大学原子炉実験所における環境放射能測定報告

                                                   (平成23年10月〜平成24年3月)    

 

[発言(半田委員)]

 去年は、福島原子力発電所の事故の関係でかなり安全性の審議をされたと思います。今日の報告で安全性は問題ないということですけれども、福島もずーっとそのように言われていてああいう事故が起こった訳ですから、これからも安全性の問題についてはこれで大丈夫ですということではなしに、常に安全性の問題については慎重にしていって頂きたいと思います。

 それと原子力発電所の問題で40年の耐用年数とか色んな問題が出ていますが、京大のものは耐用年数上の問題はないのかどうか、あるいは積算出力上は幾らか以上になればちょっと問題があるとかそういうものがないのかどうか、ありましたら教えて下さい。

 

[説明(森山所長)]

 先程も申しましたように安全には慎重に我々全員が心して取り掛かって行きたいと思っています。文部科学省からは現在のところ特に追加ということは聞いておりませんが、今後何かあれば速やかに対応したいと思っております。

 耐用年数の件でございますが、発電用原子炉につきましては40年というキーワードが出ております。研究用原子炉について特に今のところそういうふうなことが決められているとは聞いておりません。今後そのようなことになる可能性があるかもしれませんが、それについてはまた検討して貰いたいと思います。ただ我々としましては、研究用原子炉については10年毎に検査を行って確認しながらやっているということで、我々としては現在のところ当分の間運転したいと思っています。先程会長からもご紹介して頂きましたようにBNCTとか色々やって行きたいということでございまして、研究上のニーズがもし無くなったりとか、研究上のニーズに対応出来ないということになれば、そういうことがある意味では寿命かなと考えています。そういう意味で安全対策その他に関する対策については10年毎にしっかりと計画を立てて確実に進めて行きたいと考えております。

 

 

議題4.京都大学原子炉実験所原子炉附属施設の変更について

 

 釜江中央管理室長から、ライフラインの整備に伴い原子炉附属施設の一部を変更するために原子炉設置変更承認申請が必要となることから、本審議会に了承いただく必要があることの説明の後、配付資料をもとに次のとおり説明があり、意見交換が行われ本件は承認された。

 

  (説明内容)

1.京都大学原子炉実験所におけるライフラインの整備等について

 本実験所としては、京都大学研究用原子炉(KUR(Kyoto University Research Reactor)を当分の間運転することとしており、以前から文部科学省に対して電気・水などのライフラインの整備を概算要求してきたところ。

 このたび、文部科学省への概算要求が認められ、平成24〜25年度の2カ年で特に次のとおりライフラインの整備や施設の改修などを行うことになった。

    (1)建築工事………KUR用スタック(排気塔)の更新、気象観測塔の一部改修、変電所の増築、浄水場の改修、固形廃棄物倉庫の増設

    (2)電気設備工事…特高受変電設備の更新、野外電力線の改修

    (3)機械設備工事…冷却水・給水配管の更新、放射性廃水用排水管の2重化、KUR主排風機の更新、KUR炉室空調機の更新

2.原子炉附属施設の変更に伴う原子炉設置変更承認申請について

 核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物については、処分の委託が可能となるまで事業所において保管しなければならないことになっている。

 このたび、ライフラインの整備などの中で、特にKUR用スタック(排気塔)の更新や放射性廃水用排水管の2重化などにより発生する廃棄物を当面保管する必要があり、現在の廃棄施設では容量が不足することから、新たな施設(固形廃棄物倉庫)を増設するため、原子炉等規制法上の原子炉設置変更承認申請手続きを開始したいと考えている。

 従来から、原子炉設置変更承認申請の手続きを開始するときには、本審議会に協議し了承を得ることになっているため、原子炉設置変更承認申請についてのご承認を頂くようお願いするもの。

 

        【配付資料】

             ・京都大学原子炉実験所原子炉附属施設の変更について

            ・核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(抜粋)(参考資料)

 

 

[発言(重光委員)]

 今ご説明頂きましたこの変更が原子炉設置変更承認申請に関わるものとして、最後の説明ではKUR用スタックと固形廃棄物倉庫と仰いましたけども、KUR主排風機とか、放射性廃水用排水管の2重化やKUR炉室空調機などは設置変更承認申請とは関係ないということですか。

 

[説明(釜江中央管理室長)]

 設置変更承認申請としては性能等々が変わらないということで設置変更上の問題はございません。ただその後に後段規制ということで物を作るということの設工認、設置及び工事の方法の承認申請が原子炉施設ということで当然必要ですが、そこで色々な審査を受けるということで、それを置き換えるということは設置変更には該当しないということでご了解を頂いております。

 

 

議題4.その他

 

 遠藤大阪府企画室課長より、配付資料をもとに、ホウ素中性子捕捉療法の概要やその効果、BNCTを構成する重要な要素、BNCTの実用化・普及に向けた実施体制、実用化に向けた課題と特区を活用した特例措置提案などについて説明。

                                                           以 上 

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政策企画部 広域調整室事業推進課 事業推進グループ

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