はじめに

更新日:令和元年7月1日

   皆さんは、日頃、宅地建物取引を行う中で、多くの人との接点をもたれていることと思います。
   その中で、取引を優先するあまり、人権を無視した言動をしてしまったことはないでしょうか。
  
人権は、人が人らしく幸福に生きていくためになくてはならない基本的な権利であり、日本国憲法も侵すことのできない永久の権利として、これを保障しています。
   
しかし、私達のまわりには、今なお、人権に関わる差別が存在し、差別意識が解消されていないことも事実です。
   
宅地建物取引の場においても、同和地区を問い合わせたり、物件が同和地区にないことを条件にしたり、外国人、障がい者、高齢者、母子(父子)家庭に対する入居差別等の人権問題が発生しています。
 このような中、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(平成28年4月1日施行)、「部落差別の解消の推進に関する法律」(平成28年12月16日施行)、「改正個人情報保護法」(平成29年5月30日全面施行)など、人権に関するさまざまな法律が施行されています。
 
また、平成29年10月25日には、民間の空き家、空き室を活用して、高齢者、低額所得者、子育て世帯、障がい者、被災者等の住宅の確保に特に配慮を要する方(住宅確保要配慮者)の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度の創設などを盛り込んだ「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」(住宅セーフティネット法)の改正法が施行されたところです。

   大阪府では、
宅地建物取引の場における人権問題の解消に向け、「大阪府宅地建物取引業における人権問題に関する指針」(平成5年3月策定、平成20年4月改定、平成29年4月改定)において、大阪府、業界団体並びに宅建業者の各責務を定め、業界団体と協力しながら宅建業者の人権啓発に取組んでいます。
 
平成23年1月には「宅地建物取引業法に基づく指導監督基準」を施行し、この中でも、取引の対象となる物件が同和地区に所在するか否かについて調査すること又は教示すること、及び、外国人、障がい者、高齢者又は母子(父子)家庭であるという理由だけで入居申込みを拒否することを、宅地建物取引業の運営に関し適正を欠く行為と位置づけ、行政指導の対象としました。
    また、過去にはデベロッパーがマンションの建設候補地等に係る土地調査を広告会社に依頼し、その広告会社から委託を受けたリサーチ会社が、同和地区の所在等を調査・報告していたことが発覚しました。
   
このため、差別を助長するこのような調査を防止するため、「大阪府部落差別事象に係る調査等の規制等に関する条例」を一部改正(平成23年3月)し、新たに「土地調査等」を行う者を規制の対象としました。(平成23年10月1日施行)
   差別につながる土地調査問題の再発防止にあたっては、業界団体による自主規制の取り組みや人権研修の実施など民間事業者の自主的な取り組みが重要であり、「差別はしない、させない、許さない」という共通認識のもと、業界の垣根を越えた協働の取り組みも一層必要となってきます。
   
差別があることは、人としての権利と自由が、完全に保障されていないことであり、これをなくし、誰もが大切にされる住みよい社会の実現を目指すことは私たち一人ひとりが自らの課題として認識しなければならないことです。
  
宅建業者の皆さんには、こうした人権問題が解消されるよう、自己啓発や従業員の皆さんへの教育研修にこの小冊子をお役立ていただき、自らの課題として、より一層、人権問題への正しい理解と認識を深めていただくとともに、宅地建物取引の場において、個人の尊厳をお互いが認め合い、全ての人々の人権が尊重されるようになることを願ってやみません。

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このページの作成所属
住宅まちづくり部 建築振興課 宅建業指導グループ

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