宅地建物取引業務における差別事象の解消について

更新日:平成23年4月27日

建 振 1937 号
平成18年1月31日

 宅地建物取引業者各位

大阪府知事 齊藤 房江
(公  印  省  略)

宅地建物取引業務における差別事象の解消について


 日頃から宅地建物取引業務の適正な運営と取引きの公正の確保について御尽力をいただいておりますことに、厚く御礼を申しあげます。
 さて、人権問題を解決するには、府民一人ひとりが憲法が保障する個人の尊厳や自由・平等などの基本的人権を尊重しなければならないことは、言うまでもありません。
 大阪府におきましては、昭和60年10月に「大阪府部落差別事象に係る調査等の規制等に関する条例」を、平成10年11月に「大阪府人権尊重の社会づくり条例」を施行し、差別のない人権尊重の社会づくりを推進していくための取組みを進めてきました。また、宅地建物取引業者に対しては、平成5年に策定した「大阪府宅地建物取引業における人権問題に関する指針」に基づき、研修会の開催や啓発冊子の作成・配布等により、同和地区に対する差別や入居差別をなくしていくための取組みを進めてきました。
 しかしながら、現在においてもなお、宅地建物取引業者によるこれら差別事象が発生しているのが実態です。
 宅地建物の取引きに際して同和地区であるかどうかの問合せは、平成15年度には9件、平成16年度には16件、府内市町村で発生しています。
 平成15年度に宅地建物取引業者を対象に実施した「宅地建物取引業者に関する人権問題実態調査」では、「取引物件に関して、同和地区であるかどうかの質問を受けたことがありますか」の問いに対し、半数を超える業者が、そのような経験があると回答しています。
 また、取引物件が同和地区であるかどうかの質問について、どう考えるかとの問いに対しては、半数を超える業者が、「差別とは無関係」、あるいは、「差別とは一概に言えない」と回答しています。このことから、部落差別について正しい理解と認識を持たないままに業を行っている宅地建物取引業者が、多数存在することがわかります。
 平成17年度においても、宅地建物取引業者の従業員が市役所に物件が同和地区を含む校区にあるか否かを問い合せるという差別事象が発生しています。
 このような問題が未だに発生するのは、宅地建物取引業者に同和問題をはじめとする人権問題についての正しい理解と認識が徹底されていないためであり、府が制定した条例の理念に反する行為であると考えております。
 今後、差別事象の解消に向けて、下記の事項について十分配慮していただきますよう、お願いいたします。

 1 差別行為の禁止について

 宅地建物取引業者が、同和地区の場所(同和地区を校区に含むか否か、または同和地区であるかどうか)を調べる、人に尋ねる、人に教えることは、部落差別又は部落差別を助長する行為です。これらの行為は絶対にしないようにしてください。

 2 問合せへの対応について

 宅地建物取引業者は、憲法で保障されている居住・移転の自由に関わる重要な業務に従事していることを常に念頭に置くとともに、差別をなくしていくための第一線の立場にいることを認識し、「差別行為をしない」という立場から、差別に関する問合せには一切答えないようにしてください。
 また、差別に関する問合せを行う顧客に対しては、どうしてそのようなことを尋ねるのか積極的に理由を聞いていただくなど、「差別行為をさせない」という踏み込んだ立場で業務を行ってください。

 なお、大阪府や業界団体では、逐次研修会を開催するとともに、パンフレットやチラシを配布して人権問題の啓発に努めてきています。宅地建物取引業者の皆様におかれましては、これら研修会にも積極的に御参加いただきますとともに、社内においてもパンフレットやチラシを活用した啓発を積極的に行っていただき、部落差別をなくしていくための取組みを進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。
 さらに、現在、同和問題をはじめとする人権問題に関する正しい理解と認識を深めていただくための新たな制度を構築中であり、平成18年度からは業界団体とも連携しながら取組みを進めていく予定です。こちらにも御参加をいただきますよう、併せてお願いいたします。


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このページの作成所属
住宅まちづくり部 建築振興課 宅建業指導グループ

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