所在地 | 大阪府摂津市西一津屋 | |
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建築主 | ダイキン工業株式会社 | |
設計者 | 日建設計・NTTファシリティーズ設計共同企業体 | |
用途 | 事務所、研究所 | |
敷地面積 | 29,903.35平方メートル(CASBEE用仮想敷地) | |
建築面積 | 11,839.01平方メートル | |
延べ面積 | 47,911.86平方メートル | |
構造 | S造一部SRC造 | |
階数 | 地上6階、地下1階 | |
CASBEEランク(注1) | S | |
BEE値 | 5.4 | |
重点評価(注2) | CO2削減 4.1/省エネ対策 4.7 みどり・ヒートアイランド対策 4.0 | |
パンフレット 大阪府知事賞 ダイキン工業テクノロジー・イノベーションセンター [PDFファイル/919KB] |
世界的空調機器メーカーの研究所として、最新の高効率機器の利用と採光・換気など自然エネルギーを最大限活用する建築計画のもとで実現した、極めて高水準の環境配慮型建築である。建物外周を取り巻く有孔鋼板を用いた庇による日射調整、オフィス中央部に大開口のトップライトを設け自然採光と自然換気を行うなどパッシブ型の省エネルギー技術が建築計画と一体的に実現されている。最新の高効率ヒートポンプエアコンが導入されるとともに太陽光発電や地中熱利用により自然エネルギーが利用されるなど多様なアクティブ型省エネルギー技術が導入されている。外構には、建物立地する北摂の自然植生を模した大規模な緑地が設けられ、近隣住民への開放も行われるなど周辺地域への貢献についても評価される。
所在地 | 大阪市福島区福島2丁目 | |
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建築主 | 関西電力株式会社 | |
設計者 | 株式会社日建設計 | |
用途 | 病院 | |
敷地面積 | 9,664.22平方メートル | |
建築面積 | 4,357.75平方メートル | |
延べ面積 | 40,116.12平方メートル | |
構造 | RC造一部S造、SRC造 | |
階数 | 地上18階、地下2階 | |
CASBEEランク(注1) | S | |
BEE値 | 4.0 | |
重点評価(注2) | CASBEE 大阪みらいにおいて重点評価が設定される | |
パンフレット 大阪市長賞 関西電力病院 [PDFファイル/1.56MB] |
【審査講評】
気化式加湿方式を全面的に採用した空調システムや、建物杭や止水用連壁等を利用した複合型地中熱システム、バルコニーを日射遮蔽(しゃへい)に適した位置にするなどの手法を積極的に取り込み、独創性、先進性にあふれている。また、病棟である高層階の平面配置を周囲の建物から45 度ずらすことで視線のぶつかり合いを避けるなど、建築的にも配慮された建築物となっている。さらに、竣工後の運用においても、省エネを推進する委員会を設置し、BEMS を活用したエネルギーマネジメントを行い、モデル建物との比較で37%の省エネを達成しており、省エネに対する建築主の積極的な姿勢が窺える。都市型急性期医療病院としての機能と環境負荷の低減を両立させるために、先進的な環境配慮技術を積極的に取り入れた姿勢を高く評価し、大阪市長賞に相応しいと判断した。
所在地 | 大阪府豊中市少路2丁目 | |
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建築主 | 関電不動産開発株式会社 | |
設計者 | 株式会社大林組大阪本店一級建築士事務所 | |
用途 | 共同住宅 | |
敷地面積 | 31,972.01平方メートル | |
建築面積 | 10,236.94平方メートル | |
延べ面積 | 57,793.50平方メートル | |
構造 | RC造一部S造 | |
階数 | A・C・D棟:地上9階、地下1階 | |
CASBEEランク(注1) | S | |
BEE値 | 3.1 | |
重点評価(注2) | CO2削減 4.1/省エネ対策 4.2 みどり・ヒートアイランド対策 4.0 | |
パンフレット 住宅部門賞 グランロジュマン豊中少路 [PDFファイル/779KB] |
大規模な集合住宅群による街区形成計画の具現化の一つである。建物の周囲に外構があるのではなく、起伏に富んだ緑地の中に建物群が建っているような印象を与える。敷地中央に大きく広がる広場など、敷地内緑地を線で結び効果的に配している点が高く評価される。広大な緑化広場を作り出す駐車場の地下化、敷地内の歩車完全分離動線、雨水浸透性材、ミストや打ち水といった夏季の気温冷却ツールも実装され、この街に住む居住者が自然に環境を意識する計画となっている。
所在地 | 大阪府茨木市彩都あさぎ7丁目 | |
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建築主 | アース環境サービス株式会社 | |
設計者 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 | |
用途 | 事務所、工場 | |
敷地面積 | 11,193.80平方メートル | |
建築面積 | 1,777.09平方メートル | |
延べ面積 | 6,679.48平方メートル | |
構造 | S造 | |
階数 | 地上4階 | |
CASBEEランク(注1) | S | |
BEE値 | 3.6 | |
重点評価(注2) | CO2削減 3.4/省エネ対策 4.6 みどり・ヒートアイランド対策 4.2 | |
パンフレット 事務所部門賞 アース環境サービス株式会社 彩都総合研究所 T-CUBE [PDFファイル/1.24MB] |
【審査講評】
北摂の自然豊かな丘陵地の先端研究都市に立地し、高度化・グローバル化する医薬品業界の「研究者交流拠点」として計画された研究所である。周辺の雑木林を模して法面緑化し、また周囲の水田・ため池と連続するようビオトープを設置するなど「緑のネットワーク」を構築することにより、大規模開発後の里山の生態系や自然環境の復元を図っている点が高く評価される。またBEMS の情報がタブレット端末へと表示されるシステムが導入されるなどエネルギー消費の可視化に対する積極的な取り組みも行われている。
所在地 | 大阪市中央区伏見町4丁目 | |
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建築主 | 積水ハウス株式会社 | |
設計者 | 株式会社日建設計 | |
用途 | 事務所(本社・テナント・店舗) | |
敷地面積 | 2,170.79平方メートル | |
建築面積 | 1,257.55平方メートル | |
延べ面積 | 16,970.84平方メートル | |
構造 | S造一部SRC造 | |
階数 | 地上14階、地下1階 | |
CASBEEランク(注1) | A | |
BEE値 | 1.5 | |
重点評価(注2) | CO2削減 4.0/省エネ対策 4.0 みどり・ヒートアイランド対策 2.0 | |
パンフレット 事務所部門賞 HK淀屋橋ガーデンアベニュー [PDFファイル/769KB] |
【審査講評】
執務者に対し自然換気口を開閉するタイミングを知らせる点灯型ランプや、テナントに対し電気使用量だけでなく空調使用量の従量課金方式を導入するなど、省エネを常時啓発する工夫が行われている。また、外構には人の動線に配慮した緑の並木道のネットワークを設け、地域環境の向上にも寄与している。限られた建設コストの中で省エネを実現する仕組みやまちなみに貢献する緑地帯を導入するなど、建築主の積極的な取組み姿勢が窺える。
所在地 | 大阪府茨木市西駅前町 | |
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建築主 | 北おおさか信用金庫 | |
設計者 | 株式会社梓設計 | |
用途 | 信用金庫、事務所 | |
敷地面積 | 2,917.65平方メートル | |
建築面積 | 1,692.23平方メートル | |
延べ面積 | 9,019.83平方メートル | |
構造 | S造一部SRC造 | |
階数 | 地上7階 | |
CASBEEランク(注1) | S | |
BEE値 | 3.1 | |
重点評価(注2) | CO2削減 4.0/省エネ対策 4.1 みどり・ヒートアイランド対策 3.0 | |
パンフレット 事務所部門賞 北おおさか信用金庫本店 [PDFファイル/1.08MB] |
【審査講評】
特徴的な景観を作る垂直ルーバーが朝夕の日射を防ぎ、夏の冷房負荷削減に寄与すると同時に、周辺建物との視線も幾分遮っている。平面中央部に設けた3層分吹き抜けた光井戸とトップライトにより、自然採光を十分に確保し、南北に長い敷地への対応を図っている。自己消費用の30kW の太陽光発電パネルを屋上に設置するなどの建築的環境配慮を行い、一般利用者に効果を表示するパネルを設け、環境意識を地域に発信している点、さらに多目的ホールは地域開放も考慮するなど、地域に根差す金融機関の本店として、十分に考えた計画となっている。
所在地 | 大阪市住之江区南港北1丁目 | |
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建築主 | 独立行政法人 製品評価技術基盤機構 | |
設計者 | 鹿島建設株式会社 | |
用途 | 事務所 | |
敷地面積 | 12,212.47平方メートル | |
建築面積 | 1,843.58平方メートル | |
延べ面積 | 5,906.98平方メートル | |
構造 | S造 | |
階数 | 地上4階 | |
CASBEEランク(注1) | A | |
BEE値 | 1.5 | |
重点評価(注2) | CO2削減 2.0/省エネ対策 3.0 みどり・ヒートアイランド対策 4.0 | |
パンフレット 事務所部門賞 独立行政法人 製品評価技術基盤機構 大阪事業所 管理実験棟 [PDFファイル/3.35MB] |
【審査講評】
建物用途として試験施設を含むためエネルギー消費が多くなる特性があるが、外壁に金属断熱サンドイッチパネルを採用するとともに、実験室の窓をハイサイドライトにし必要最低限の大きさにするなどの方策により断熱性能を高めている。外構に隣接する運河沿いに広い緑地を設け、在来種を植えて定着させるための維持管理を行い、また、緑地保全に対して近隣住民にも協力を呼びかけるなど地域との調和を図っており、緑化手法に加えてソフト的な環境配慮の取組みが評価できる。
所在地 | 大阪府堺市堺区今池町3丁 | |
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建築主 | 公益財団法人 浅香山病院 | |
設計者 | 株式会社東畑建築事務所 | |
用途 | 病院 | |
敷地面積 | 9,040.15平方メートル | |
建築面積 | 3,897.07平方メートル | |
延べ面積 | 17,065.41平方メートル | |
構造 | RC造 | |
階数 | 地上6階、地下1階 | |
CASBEEランク(注1) | A | |
BEE値 | 2.0 | |
重点評価(注2) | CO2削減 3.5/省エネ対策 3.6 | |
パンフレット 商業施設その他部門賞 公益財団法人 浅香山病院(一般科) [PDFファイル/742KB] |
【審査講評】
比較的緑地の少ない地域において、本施設の生み出している緑地の効果は大きい。この重要な敷地内緑の維持を地域ボランティアと協業することで行っている点は、他の計画の大きな参考になり、屋上庭園は患者の治療ツールとしても利用されている。随所に患者目線でのデザインを取り込み、周囲既存施設と調和する外観の配慮、歩道拡張と緑化による歩行者への豊かな空間の提供など、地域に根差す病院施設の環境配慮の在り方としてメッセージ性の高い計画である。
所在地 | 大阪府堺市堺区鉄砲町 | |
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建築主 | イオンモール株式会社 | |
設計者 | 株式会社竹中工務店大阪一級建築士事務所 | |
用途 | 物販店舗、飲食店舗 | |
敷地面積 | 86,539.01平方メートル | |
建築面積 | 33,913.80平方メートル | |
延べ面積 | 115,588.00平方メートル | |
構造 | S造 | |
階数 | 地上4階 | |
CASBEEランク(注1) | S | |
BEE値 | 3.4 | |
重点評価(注2) | CO2削減 4.1/省エネ対策 4.4 みどり・ヒートアイランド対策 2.5 | |
パンフレット 商業施設その他部門賞 イオンモール堺鉄砲町 [PDFファイル/1.11MB] |
【審査講評】
隣接する下水処理場の再生水の膜ろ過処理を行ない便所洗浄水や敷地内の広い緑地内のせせらぎに利用し、再生水の熱を補助的な熱源として活用するなどの先進的な環境配慮技術が取り入れられている。また、アウターモールでは既存工場のレンガ造の事務所棟を保存してレストランとして再生するなど、地域性をデザインにうまく活かしている。自然採光を意識した平面計画や、フードコートから眺められる壁面緑化など環境へのこだわりがうかがえる建築計画になっている。
所在地 | 大阪府堺市西区家原寺町1丁 | |
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建築主 | 地方独立行政法人 堺市立病院機構 | |
設計者 | 株式会社日建設計 | |
用途 | 病院 | |
敷地面積 | 19,693.47平方メートル | |
建築面積 | 8,413.81平方メートル | |
延べ面積 | 44,568.59平方メートル | |
構造 | S造一部SRC造、RC造 | |
階数 | 地上9階、地下1階 | |
CASBEEランク(注1) | A | |
BEE値 | 1.8 | |
重点評価(注2) | CO2削減 3.4/省エネ対策 3.6 みどり・ヒートアイランド対策 3.0 | |
パンフレット 商業施設その他部門賞 堺市立総合医療センター・堺市消防局救急ワークステーション・堺市こども急病診療センター [PDFファイル/1.51MB] |
【審査講評】
高度な医療を提供する基幹病院としての建築の機能を、高低差のある敷地条件の中で環境配慮を軸に極めて合理的かつデザイン的にうまく融合させている。奥行の深いバルコニーの全周設置による日射負荷の抑制や、100 年確率の降雨強度に対応した雨水貯留の設置、旧病院の象のモニュメントを移設して広場に残すことによる地域の歴史性の継承、屋上緑化を含め郷土種を用いた外周の積極的な緑化など総合的で意欲的な取り組みを随所に見ることが出来る。
所在地 | 大阪府吹田市千里万博公園 | |
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建築主 | スタジアム建設募金団体 | |
設計者 | 株式会社竹中工務店大阪一級建築士事務所 | |
用途 | 集会所、工場 | |
敷地面積 | 90,065.33平方メートル | |
建築面積 | 24,695.51平方メートル | |
延べ面積 | 63,908.71平方メートル | |
構造 | RC造、S造 | |
階数 | 地上6階 | |
CASBEEランク(注1) | S | |
BEE値 | 3.3 | |
重点評価(注2) | CO2削減 4.7/省エネ対策 4.3 みどり・ヒートアイランド対策 3.7 | |
パンフレット 商業施設その他部門賞 市立吹田サッカースタジアム [PDFファイル/1.58MB] |
【審査講評】
国際試合が可能な4 万人収容可能な天然芝サッカースタジアムとして、自然エネルギーの活用や環境負荷の低減を図った環境配慮型建築である。芝生を良好に生育させるために、屋根を低く抑え日照範囲を広く取り、また吹き抜けと通風口をうまく設置することにより全風向に対して通風経路を確保しており、自然エネルギーを高い水準で活用する全体計画が実現されている。フィールド照明としてLEDを全面採用し電力消費を大幅に削減するとともに、屋根面には500kW 規模の太陽光発電パネルを設けており省エネルギー性能も高い。
所在地 | 大阪府守口市西郷通3丁目 | |
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建築主 | 守口市 | |
設計者 | 株式会社石本建築事務所 | |
用途 | 中学校 | |
敷地面積 | 21,590.81平方メートル | |
建築面積 | 3,782.94平方メートル | |
延べ面積 | 10,566.19平方メートル | |
構造 | RC造 | |
階数 | 地上4階 | |
CASBEEランク(注1) | A | |
BEE値 | 1.5 | |
重点評価(注2) | CO2削減 3.6/省エネ対策 3.8 みどり・ヒートアイランド対策 3.2 | |
パンフレット 商業施設その他部門賞 守口市立樟風中学校 [PDFファイル/2.98MB] |
【審査講評】
学校という建物用途における環境への取り組みの規範となる事例である。ライトウェルや中庭を設けるとともに、教室に高窓を配することで狭い敷地であっても各教室に自然の通風や採光を取り入れることを可能にしている。アリーナでは自動開閉窓による給排気が行われ、空調を使用しなくても快適な屋内環境を得るための工夫がある。また、防災拠点としての設備や地域連携のスペースを設けるなど、地域に開かれた学校の一つの在り方を提示している。
この作品集は下記団体様のご協力により印刷いただいたものです。
(公社)大阪府建築士会、(公財)大阪府都市整備推進センター、(一財)大阪建築防災センター、(一社)大阪府建築士事務所協会、
(一財)日本建築センター、(一財)日本建築総合試験所、(一社)不動産協会関西支部、近畿建築確認検査協会
(注1) 建築物の総合的な環境性能レベルをBEE値の指標によって、S、A、B+、B−、Cの5段階でランク付けするもの
(注2) CASBEE評価項目のうち、CO2削減、省エネルギー対策、みどり・ヒートアイランド対策を重点的に評価するもので、5段階でランク付けするもの
このページの作成所属
都市整備部 住宅建築局建築環境課 建築環境・設備グループ
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