どんなに建物を丈夫にしても、地震のときに、タンスや食器棚、二次構造部材(窓ガラス、外壁、屋外広告物、天井やエレベータなど)によって、倒れてケガをしたり逃げ道を塞がれてはどうしようもありません。
地震から身を守るため、できることから取組みましょう。
家具の置き場所や置き方を見直し、室内の安全空間の確保をしましょう。
【チェックポイント】
□寝室や子ども・お年寄りのいる部屋には家具を置いていないか。
□部屋の出入口付近や廊下階段などに家具類を置いていないか。
□地震時の出火を防ぐため火気の周辺に家具を置いていないか。
□家具の上にガラス製品やテレビなど落下すると危険なものを置いていないか。
□重いものを下のほうに収納し、倒れにくくしてあるか。
□前のめりより、後ろもたれ気味に家具をおいているか。
主な転倒防止器具の種類と取り付けの際の留意点
○家具と壁を直接固定するタイプ | L型金具:金具で家具と壁を固定するタイプ ・壁の桟(さん)と家具の芯材が確実に入っている位置に、長めの木ねじを使用して取り付ける。
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ベルト式器具、チェーン式器具:家具と壁をそれぞれねじ止めした金具を、ベルト、チェーンなどで結ぶタイプ ・壁や家具の取り付け位置にL型金具と同様の注意が必要 ・家具の側面に30°以下の角度でピンと張る必要がある。たるみがあると効果がない。 | |
○家具と壁を直接固定しないタイプ | ポール式器具(つっぱり棒):家具と天井との隙間に設置する棒状のタイプ ・家具の両側の側板の位置に設置する。 ・天井に家具を支えるだけの強度がないと効果が少ない。 ・天井側に厚めの板を渡し、板・家具とポールをねじ止めすると効果的。 ・家具と天井との間が大きく空いている場合や奥行きのない家具には効果がない。 |
ストッパー式器具:家具の前方下部にストッパーを挟み、家具を壁側に傾斜させるタイプ マット式器具:粘着性のゲル状のもので家具の底面と床面を接着させるタイプ
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家具転倒防止器具の効果
下の表は東京消防庁の実験に基づき、家具転倒防止器具の効果のイメージをまとめたもので、L型金具で家具と壁とを直接ネジで固定する方法がもっとも効果が高いことがわかります。
賃貸住宅にお住まいの場合などで、家具と壁を直接固定できない場合はつっぱり棒とストッパー式など2個以上の器具を組み合わせると単独で使用するよりも効果が高くなります。
なお、同じ器具を使用しても、壁や天井及び床の状況によってその効果は変わってきますので、必ずしも下の表のような効果の順番になるとは限りません。
上記の家具の転倒・落下防止に加え、以下のような対策に取組みましょう。
キャスター付き家具類への対策
壁に接することができない家具への対策
地震時には、天井材の一部落下、ビルのガラスが割れたり、屋外広告物や外壁材の落下が想定されます。
窓に飛散防止フィルムを貼ることや外壁の改修工事、大規模修繕時の脱落防止対策の実施など、適切な維持管理をすることが重要です。
エレベータ−では大阪府北部を震源とした地震の発生時には、約66,000台のエレベーターが緊急停止し、339件のエレベーター内への閉じ込めが発生しました。これを受け、国において、閉じ込め対策として早期救出や安全確保、停止したエレベーターの早期復旧、故障・損傷の抑止について、エレベーター業界を中心とした取組みの方向が示されています。
エレベーターの地震対策の実施について | 一般社団法人日本ビルヂング協会連合会 http://www.jboma.or.jp/news/2019/04/4113/
・日常の心得(家庭での備えを)/大阪府 防災・減災ポータルサイト http://www.pref.osaka.lg.jp/kikikanri/bousaiportal_hp/index.html
このページの作成所属
都市整備部 事業調整室都市防災課 耐震グループ
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