フェニルケトン尿症(PKU)

更新日:2017年10月4日

フェニルケトン尿症(PKU)

原因
 フェニルアラニン(たんぱく質を形成するアミノ酸の一種)は体内で代謝されチロシンという別のアミノ酸に変わりますが、この代謝に必要な酵素の異常によりフェニルアラニンがチロシンに変換されずに体内に蓄積してしまうことで発症します。

症状
 出生時に症状を有することは殆どありませんが、哺乳後(たんぱく質摂取後)3ヶ月頃から次第に症状が発症します。
 出生後に無治療期間が長くなると、脳への障がいが発生し知能障害、けいれん等の症状が見られます。またメラニン色素の欠乏による色白、赤(茶)毛が見られます。

治療
 治療は、たんぱく質からのフェニルアラニンを除去することが必要となるので、食事療法が必要です。乳児期においては、フェニルアラニンを調整した特殊ミルクを使用します。しかし、フェニルアラニンは成長には必要なアミノ酸なので、普通ミルクと併用することで血液中のフェニルアラニンを調整する必要があります。成長するにつれて、食事制限の緩和も可能ですが、フェニルアラニンの調整は生涯に渡って必要となります。

予後
 新生児マススクリーニング検査により早期発見のうえ早期に治療が開始できれば、通常の発育が期待できます。

 フェニルケトン尿症の女性の妊娠にあたっては、胎児の障がいを予防するために専門医の治療・管理を受ける必要があります。このため、フェニールケトン尿症の女児をもつ保護者の方は、将来お子さんが子どもを産む年齢に達したら、妊娠する前に医師に相談されるようお子さんをご指導ください。

※注意
 ここに記載している情報はこの疾患のすべてを伝えているものではありません。

このページの作成所属
健康医療部 保健医療室地域保健課 母子グループ

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