チェックリストと事故防止のポイント(歩く・走る・階段を上り下りする時期、1歳6か月から3歳頃)

更新日:2017年10月4日

安全チェックリスト

この時期に起こりやすい主な事故について作成しています。

回答2に○がついた項目は特に事故防止への気配りが必要です。

事故防止のポイントを読んで、気配りを実行しましょう。

項目回答1回答2
1 子どもが遊んでいる周りに、つまずきやすい物や段差がないか注意していますか。はいいいえ
2 階段を上り下りするときは、大人がいつも子どもの下側を歩くか、手をつないでいますか。はい(階段なし)いいえ
3 子どもの位置を確認してからドアを開けていますか。はいいいえ
4 子どもがペンやフォーク、歯ブラシなどをくわえて、走り回ることがありますか。いいえはい
5 子どもの腕を強く引っ張ることがありますか。いいえはい
6 ストーブやヒーターなどは安全柵で囲い、子どもが熱い物に触れないようにしていますか。はい(使用しない)いいえ
7 医薬品、化粧品、洗剤などは子どもの手の届かない所に置いていますか。はいいいえ
8 子どもが鼻や耳に小物を入れて遊んでいることがありますか。いいえはい
9 子どもが引き出しやドアを開け閉めして遊んでいることがありますか。いいえはい
10 自動車に乗るとき、チャイルドシートを後部座席に取り付けて使用していますか。はい(車は使用しない)いいえ
11 ピーナッツやあめ玉などは子どもの手の届かない所に置いていますか。はいいいえ
12 入浴後、浴槽のお湯は抜いていますか。はいいいえ
13 子どもが浴室のドアを開けて一人で中に入ることがありますか。いいえはい
14 子どもを自転車の補助いすに乗せたまま手を離したり、そばを離れることがありますか。いいえはい
15 車の発進・車庫入れ・乗り降りのときには、子どもの安全を確認していますか。はいいいえ

事故防止のポイント

1 子どもが遊んでいる周りに、つまずきやすい物や段差がないか注意していますか。

床に出してあるおもちゃや掃除機のコード、めくれあがったカーペットにつまずいたり、公園で石段につまずいて転んだり。子どもは足元を見ないで突進してくるので、ちょっとした段差にもつまずき転倒します。ある程度高さのある段差は認識できますが、ちょっとした段差は逆に危ないので注意が必要です。

⇒子どものまわりに、つまずきやすい物や段差がないか確認する。部屋の中は整理整頓しておく。

2 階段を上り下りするときは、大人がいつも子どもの下側を歩くか、手をつないでいますか。

階段を上り下りするときは、転んでも支えられるように子どもの下側を歩きます。最初は後ろ向きにハイハイをして下りるようにし、歩いて下りられるようになったら手を取ったり、子どもの横か下側を歩きます。また、大人の目が離れることがあっても安全なように階段の上下階には柵をつけ、閉め忘れがないようにすることで、階段からの転落事故を防ぐことができます。

⇒階段の上り下りは、大人がいつも子どもの下側を歩くか手をつなぐ。階段の上下には柵をつけ、閉め忘れのないようにする。

3 子どもの位置を確認してからドアを開けていますか。

開き戸を勢いよく開けたら反対側にいる子どもにぶつかったり、ドアや引き戸が透明ガラスだと閉まっているのがわからなくて突進してぶつかることがあります。シールを貼ったり、ぶつかっても飛び散らないようなフィルムを貼って防止しましょう。

⇒子どもの位置を確認してからドアを開閉する。

4 子どもがペンやフォーク、歯ブラシなどをくわえて走り回ることがありますか。

口に物を入れたまま走ったり歩き回っていると、壁にぶつかったり転んだときに口の中を切ってしまったり、喉を突いたりする危険があります。手に持っていれば、転んだとき突き刺してしまいます。

⇒ペンやフォーク、歯ブラシなどをくわえたまま走り回らせない。

5 子どもの腕を強く引っ張ることがありますか。

おむつを交換した後、子どもを起こそうとして腕を勢いよく引っ張ったので肩が脱臼してしまったり、転びそうになって片腕を急に引き上げたり、お兄ちゃんお姉ちゃんが遊んでいて引っ張ったりしたときに起こります。脱臼は癖になりやすいので、急に腕を引いたり、強くなり過ぎないようにするよう注意が必要です。

⇒子どもの腕を引くときは強くなり過ぎないようにする。

6 ストーブやヒーターなどは安全柵で囲い、子どもが熱い物に触れないようにしていますか。

食事の準備をしている台所は子どもにとって危険な場所のひとつです。コンロから下ろしたばかりのやかんや熱い鍋に触ってしまったり、足元にいる子どもに熱いスープや油などがかかると、ひどいやけどを負わせてしまいます。

⇒ストーブやヒーターなどは安全柵で囲い使用する。食事の準備をしているときは台所に子どもを入れないようにする。

7 医薬品、化粧品、洗剤などは子どもの手の届かない所に置いていますか。

子どもは大人のまねをしたがり、引き出しに入っている薬も取り出して誤飲してしまいます。また、お母さんが使う化粧品にことのほか興味関心があるので、洗面台や化粧台の上に無造作に置いておかないようにしましょう。

⇒薬は手の届かないところに置き、不要になったものは捨てる。薬入れにお菓子の空き缶などを使わない。化粧品や洗剤は棚の中に保管し、扉は開けられないようにしておく。

8 子どもが鼻や耳に小物を入れて遊んでいることがありますか。

子どもはビーズやプラスチックの玉、小さなブロックやお菓子などをおもしろ半分で鼻や耳に詰めて遊ぶことがあります。異物が詰まって取れなくなり、思わぬ事故に至ることもあるので注意が必要です。特に鼻から入ったものは、長時間そのままにしておくと鼻の中の粘膜に炎症を引き起こします。

⇒子どもが鼻や耳に入れて遊ばないように注意する。

9 子どもが引き出しやドアを開け閉めして遊んでいることがありますか。

家具の引き出しを開け閉めして指をはさんだり、引出しを出してよじ登りタンスが倒れてはさまれたり。サッシのかぎの部分は子どもの背たけからいってもいたずらしたくなる所なので、簡単に開けられないようにしておきます。気密性の高いサッシにはさむと、ひどい場合は指を骨折してしまいます。

⇒引き出しやドアを開け閉めして遊ばせない。サッシの溝には消しゴムやラップの芯などをはさんで防止する。

10 自動車に乗るとき、チャイルドシートを後部座席に取り付けて使用していますか。

子どもはなかなかじっと座っていられません。チャイルドシートに嫌がって座らないと、抱きかかえて乗せてしまいがちになりますが、スピードを出していなくても、衝突による力は子どもを死亡させたり、ひどく傷つけてしまいます。

⇒車に乗せるときは、後部座席にチャイルドシートを設置して座らせ、シートベルトをしっかり閉めておく。

11 ピーナッツやあめ玉などは子どもの手の届かない所に置いていますか。

子どもの口の大きさは最大直径32ミリメートルなので、小さな物は口の中に入ります。おもちゃが口の中にすっぽり入ってしまったり、食べ物が飲み込めないで喉につかえてしまったりします。子どもの喉はまだ未発達なので、気管に物が入りやすく、ピーナッツや枝豆などの豆類を与えるのは危険です。豆類は赤ちゃんの気管をふさぐ大きさで、気管に入っているのに気がつかないと、肺の炎症を起こしてしまいます。

⇒ピーナッツは3歳を過ぎるまでは与えない。食べ物は硬さや大きさ、口の中に入れる量を考え、ゆっくり食べさせる。

12 入浴後、浴槽のお湯は抜いていますか。

お母さんがシャンプーをしている少しの間でも、浴槽をよじ登って溺れてしまうので、子どもは浴槽の外にいるからといって安心できません。掃除をしようとして浴室のドアを開け放しておいたら、勝手に浴室に入って溺水していたり、浴槽のふたを開けておいたため転落し溺れていたり。入浴後、浴槽のお湯は抜いておき、浴槽のふたは入浴する直前に外しましょう。

⇒入浴後、子どもが小さいうちは浴槽のお湯はすぐに抜いておく。浴槽のふたはたわみにくいしっかりしたものを選ぶ。

13 子どもが浴室のドアを開けて一人で中に入ることがありますか。

知らないうちに浴室に入ってしまい、浴槽をのぞきこんで溺れてしまった事故が起きています。浴室のドアは開けっ放しにせず、外鍵をかけて自由に入れないようにしておきましょう。

⇒子どもが簡単に浴室に入れないようにドアには外鍵を付ける。子どもだけで浴室で遊ばせない。

14 子どもを自転車の補助いすに乗せたまま手を離したり、そばを離れることがありますか。

自転車の補助いすに子どもを乗せたまま立ち話などでちょっと手を離している間に自転車が倒れる事故があります。倒れたひょうしに子どもが道路に投げ出され自動車にひかれることもあります。また、急ブレーキをかけた時に子どもが飛び出さないよう、安全ベルトを使用しましょう。

⇒子どもを乗せた自転車から手を離さない。

15 車の発進・車庫入れ・乗り降りのときには、子どもの安全を確認していますか。

子どもが車の前後にいることに気づかず、車を発進したり、バックさせ、子どもをひいてしまう事故が起こっています。また、車の乗降時に先に降りた子どもが走ってきた車にひかれるといった事故も起こっています。

⇒車の発進・車庫入れ・乗り降りのときには、周りの状況に気を付け、子どもの安全を確認する。日ごろから子どもに車のまわりで遊ばないように教えておく。

(著作:田中哲郎)

このページの作成所属
健康医療部 保健医療室地域保健課 母子グループ

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