大規模災害に備えた化学物質による環境リスクの低減対策の進捗状況等について

更新日:平成29年3月31日

 大阪において甚大な被害をもたらすと想定されている南海トラフ地震などの大規模災害が発生した場合、事業所から有害な化学物質が漏えいするなど、周辺住民への健康被害や大気、水質、地下水などの環境汚染による環境リスクが大きいため、大規模災害に備えた対策が必要です。
 大阪府では、平成25年11月に、「大阪府生活環境の保全等に関する条例」に基づく化学物質管理制度を見直し、一定規模以上の化学物質を取り扱う事業所に対して、大規模災害に備えた環境リスク低減対策に関する管理計画書の届出を義務付け、計画的な対策の検討・実施を指導しています。
 このほど、計画書の3年間の届出期間が終了し、取組状況をとりまとめましたので、お知らせします。

・平成28年度とりまとめ資料 [PDFファイル/363KB] [Wordファイル/223KB]

1.管理計画書の届出について

 平成26年度から28年度までの3年間で、届出対象のすべての事業所から計画書が届出されました。
 計画書には、従前から事故等の緊急事態に備えてとられていた対策に加え、新たに、建物の耐震補強、床や壁への保管棚の固定と棚への転落防止柵の設置、大規模災害を想定した訓練の実施等の対策が盛り込まれています。   

2.届出された計画書の進捗状況の把握について

 調査票による調査を行い、対象となる167事業所全てから回答がありました。
 計画書全体としての進捗状況は、90%以上の事業所が「概ね計画通りに進んでいる」との回答でした。
 その他、「化学物質漏えい等の未然防止対策」及び「化学物質漏えい時等の対策」の各項目についても、「概ね計画通りに進んでいる」との回答が90%以上でした。

3.事業所に対する指導、助言について

 届出対象事業所に対し、立入検査や電話等により、計画書の作成・届出に関する指導・助言を行いました。
 立入検査については、化学物質の排出削減の取組みについての指導・助言等と併せて、平成26年度から28年度の3年間で400件実施し、そのうち計画書の届出指導等を行った件数は319件でした。
 立入検査の際には、対策事例集を配付して事業所に適した対策の実施を働きかけたり、コストの問題で対策が進まない事業所に対し、比較的コストのかからない大規模災害を想定した訓練等のソフト対策の実施を助言する等しました。
 また、他の事業所の参考となる対策事例について情報収集を行いました。

4.対策事例集の作成及び改訂について

 化学物質を取扱う事業者が、大規模災害に備えた化学物質による環境リスク低減対策を検討・実施するにあたって参考となるよう、大阪府内の事業所で実際に行われている様々な対策を写真入りでわかりやすく紹介する事例集『化学物質を扱う事業所で今日からできる対策事例』を平成27年7月に作成しました。また、新たに収集した事例を追加して、平成28年9月に改訂版を作成しました。。

5.業界団体と連携した事業所への周知について

 化学物質の取扱量が少ないなど、計画書の届出対象規模未満の事業所においても、大規模災害に備えた化学物質による環境リスク低減対策を検討・実施することが重要です。
 このため、業界団体と連携し、事業者に対策の検討・実施の必要性を広く周知するよう努めました。
 具体的には、化学工業関係、塗料製造関係、めっき関係等、平成27年度は6団体、28年度は7団体と効果的な周知方法について意見交換するとともに、リーフレット及び対策事例集の会員企業への送付、団体ホームページへの掲載のほか、団体主催の講習会に出向いて説明するなどにより周知しました。

6.消防部局への情報提供について

 化学物質取扱事業所における災害発生時の消防活動をより安全なものにするため、平成26年度から毎年、各事業所の化学物質の取扱いに係る情報を、府危機管理室を通じて、府内市町村消防部局に提供しています。
 情報提供を開始して以降、府内の複数の消防部局と、提供した情報の内容や各消防部局における利用方法等について意見交換を行い、より有効な情報提供となるよう努めています。

7.今後の対応について

 一定規模以上の事業所に対して、大規模災害に備えた環境リスク低減対策に関する計画書の届出を義務付け、立入検査等により届出指導に努めた結果、平成26年度から28年度までの3年間で、すべての対象事業所から計画書が届出されました。計画書には、従前から事故等の緊急事態に備えてとられていた対策に加え、新たに、建物の耐震補強、保管棚のアンカー固定や棚の転落防止柵の設置、大規模災害を想定した訓練を実施するなどの対策が盛り込まれました。
 計画書に盛り込まれた対策には、すぐに実施できるものばかりではなく時間がかかるものもありますが、今後とも計画の進捗状況を把握するとともに、立入検査等により対策の実施を指導していきます。
 届出対象の規模未満の事業所については、業界団体を通じて対策事例集を周知すること等により、広く大規模災害に備えた対策の実施を働きかけていきます。
 また、引き続き、府内市町村消防部局へ、各事業所の化学物質の取扱いに係る情報を提供していきます。

参考資料

・平成27年度とりまとめ資料 [PDFファイル/283KB] [Wordファイル/284KB]

このページの作成所属
環境農林水産部 環境管理室事業所指導課 化学物質対策グループ

ここまで本文です。