レジオネラ症とは?

更新日:2024年2月7日

レジオネラ症はどんな病気?

レジオネラ症は土の中、河川、湖沼など自然界に広く生息しているレジオネラ属菌という細菌による感染症の一つです。
近年、院内感染により新生児死亡例や浴場、24時間風呂での原因菌検出例などが報告されています。
レジオネラ属菌に汚染された細かい水滴(エアロゾル)等を、気道から吸い込むことによって感染し、発病します。
この病気は、幼児やお年寄り、或いは他の病気などにより身体の抵抗力が低下している人に発病しやすいといわれています。
また、人から人への感染はありません。

レジオネラ症には肺炎型と非肺炎型の2つの型があります

レジオネラ肺炎(肺炎型)

レジオネラ症の大半を占め、肺炎を主症状とし、死亡例も報告されています。
強い呼吸困難と低酸素血症を起こします。胸水がたまることが多く、まれには空洞形成を認めます。

劇症型では、播種性血管内血液凝固症候群や成人呼吸窮迫症候群を起こし、適切で強力な治療が行われなければ発病後数日以内に死亡します。

主な症状:高熱、咳、たん、頭痛、胸痛、筋肉痛、悪寒など
潜伏期間:2から10日(平均4から5日)

ポンティアック熱(非肺炎型)

インフルエンザに似て発熱を主症状とし、肺炎は見られない。2から5日で自然に治るといわれています。

主な症状:発熱、全身倦怠感、たん、頭痛、胸痛、筋肉痛、悪寒など
潜伏期間:1から2日(平均38時間)

レジオネラ属菌はどこにいるの?

自然界では

レジオネラ属菌は土の中や淡水中に生息しています。他の細菌や藻類の代謝産物を利用し、アメーバその他の細菌捕食性原生動物に寄生して増殖します。

人工的な環境の中では

水温20から43℃の停滞する人工的な環境水で多く生息しています。
今までの調査では、ビル等に設置している冷却塔(クーリングタワー)の循環水、循環式浴槽(ろ過器を設置し湯を循環させ浄化している)の浴槽水、
非加熱の加湿器、貯湯式や循環式の給湯器の湯からレジオネラ属菌が検出されています。
家庭に設置してある瞬間式の給湯器では検出していません。

また、下記の条件があてはまると、レジオネラ属菌が生息しやすいことがわかっています。

・消毒されていない水
・入れ替わりの少ない水
・水温25℃から43℃の水

このページの作成所属
健康医療部 生活衛生室環境衛生課 生活衛生グループ

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