人権学習シリーズ みえない力 DVを支えているもの/ワークシート1

更新日:2016年2月12日

DVを支えているもの(めやす90分)

ワークシート1

1.Aさんが周りに相談した時、よくありがちな発言について考えてみてください。


●Aさんの相談〈いくつかの事例をもとに再構成したものです〉

 42歳の主婦です。11歳と9歳の女の子がいます。夫婦の関係について悩んでいて…。
 夫は切れると大声を出して怒鳴ったり、家の中の物を壊したりします。子どもが言うことを聞かなかったり、自分の思い通りにいかないと不機嫌になるので、わたしも子どもも、夫を怒らせないようにすごく気を遣っています。夫を怒らせたくないばかりに、子どもにきつく言ってしまうこともあります。
 直接手をあげられたのは2から3度です。わたしが「働きたい」というと「家事、子どものことが完璧にできるのか」というので「協力するのが家族ではないの?」と反論すると「俺をバカにしているのか?!」と・・・・。それ以来、働くことについては言わないようにしていますが、他のことでも怒らせるとまた暴力をふるわれるのではないかと思うようになって、びくびくするようになってしまいました。
 セックスを拒否すると不機嫌になったり、「生活費を渡さない」などといわれます。避妊もしてくれないので二度妊娠をしてしまいました。妊娠がわかると「堕(お)ろしてこい」の一言です。正直このことについては、身も心も傷ついてしまって今でも思い出すと恨みの気持ちを持ってしまいます。
 先日は風邪をひきましたが、高熱でふらふらしながら食事だけは作っていました。2から3日続くと、家の中も散らかったままぐちゃぐちゃで、夫は不機嫌になり、「離婚だ!」と言われました。わたしは離婚したいかどうかもわからない。夫は怖いけど、わたし一人で子ども二人を育てていく自信もない。これまでずっと夫から「オマエの考え方はおかしい」と責められることも多かったので、「こんな非常識なわたしが子どもを育てていいんだろうか?」とか「こんなだめなわたしが外で働くなんてことは無理」と思ってしまいます。

Aさんの母、夫の母、友達、子どもの担任、相談機関の吹きだし。

 

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このページの作成所属
府民文化部 人権局人権企画課 教育・啓発グループ

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