平成29年職員の給与等に関する報告及び勧告

更新日:平成30年1月10日

大阪府人事委員会は、平成29年10月17日に、大阪府議会及び大阪府知事に対し、職員の給与等に関する報告及び勧告を行いました。勧告にあたっては、多くの民間企業にご協力をいただきました。各社のご担当者の方々には、業務多忙中、誠にありがとうございました。

報告及び勧告の概要    印刷用 [PDFファイル/477KB]

《報告及び勧告のポイント》

月例給は2年ぶりの引上げ、特別給(ボーナス)は4年連続の引上げ

1.月例給

本年4月分の職員給与は、民間を230円(0.06%)下回っている。

この較差等を踏まえ、職員給与を次のとおり改定

1)給料表に定める給料月額を引上げ

    初任給を2,000円引き上げるなど、若年層に限定した改定

2)医師に対する初任給調整手当を引上げ(較差外)

3)再任用職員に対し単身赴任手当を支給(較差外)

2.特別給(ボーナス)

特別給を0.1月分引上げ (年間4.30月分⇒同4.40月分)

民間の状況を踏まえ勤勉手当に配分

3.改定時期

平成29年4月1日に遡って改定

ただし、1の3)については、平成30年4月1日から改定

 

1.民間との給与較差

(1) 月例給

職員給与(A)民間給与(B)較差(B-A)

383,175円

383,405円

230円(0.06%)

○職員給与算定の対象となる行政職給料表適用職員の平均年齢は42.1歳である。

(2) 特別給(ボーナス)

年間支給月数職員民間
4.30月4.40月

○「民間」は、昨年8月から本年7月までの特別給(ボーナス)の支給月数。

2.給与改定の内容

(1)月例給

1.給料表に定める給料月額を引上げ
・本府職員の採用環境が厳しい状況にあることに鑑み、人事院勧告において初任給を含む若年層を中心とした改定が行われることも踏まえ、初任給及び若年層の給料月額を引上げ。                                                                                                                                       ・行政給料表:初任給を2,000円引き上げるとともに、現行の給料表における昇給カーブとのバランスも考慮し、較差の範囲内で20歳台半ばまでの若年層についても引上げ改定を行う。
・その他の給料表:行政職給料表との均衡を基本に改定。

-較差解消額の内訳-
給料表207円 はね返り分(※1)23円   
 ※1:給料等に対し一定割合で定められている手当額等の増加分(地域手当など)

2.初任給調整手当を引上げ

・限度額(現行249,800円)について、人事院勧告を考慮して引上げ。

3.再任用職員に対し単身赴任手当を支給

・異動に伴い単身赴任となった再任用職員に対して単身赴任手当を支給。

(2)特別給(ボーナス)

支給月数を引上げ 【4.30月→4.40月】
※民間の状況を踏まえ、勤勉手当に配分。

(一般の職員の場合の支給月数)

  

6月期

12月期

期末手当

1.225月(改定なし)

1.375月(改定なし)

勤勉手当

0.90月(現行0.85月)

0.90月(現行0.85月)

(3)改定時期

平成29年4月から遡って改定。単身赴任手当については平成30年4月から改定。

3.国家公務員給与との均衡

本府の給与制度は、給料表の構造は「職務給の原則」を徹底した独自の給料表であり、民間との給与比較の対象となる諸手当の種類・内容は、相当する国家公務員の諸手当に準じたもの。給与水準は、民調に基づく府域の民間給与水準に依拠して勧告を行っている。平成28年4月1日現在の府域における国家公務員の給与水準との関係で見ると、本給を比較対象としたラスパイレス指数は101.5であるが、地域手当を含めた補正後のラスパイレス指数では99.4と国家公務員の水準を下回っている状況にある。

4.賃金構造基本統計調査(賃金センサス)の活用・研究

賃金センサスは、前年分の月例給の調査結果等の制約があるものの、給与水準等の民間給与の傾向を知る上で活用。府職員とは昇任スピードや役職制度が異なること、給与水準で見ると部長、課長級で府職員はやや高め、係長級及び非役職等では概ね均衡という状況が見られたところ。今後引き続き、研究・検討を継続。 

5.職員(行政職給料表適用者)の年収への影響額(平成29年度)

現行額

勧告実施後試算額

増減

平均給与月額

383,175円

383,405円

230円

年間平均給与額

6,287千円

6,330千円

43千円

6.大阪府財政への影響額 

年間で約32億円の増額
 ※共済費は含まない。

7.給与制度、人事管理等に関する本委員会の「意見」 

(1) 給与制度のあり方

ア 給与勧告について

人事委員会制度は、憲法で保障された労働基本権の制約に係る合憲性の根拠となる代替措置として位置づけられるものであり、とりわけ給与勧告は、職員の生活を維持するための措置として、最も重要な制度。
近年の本府において勧告を完全に実施していない対応を見ると、本府職員の給与については、本来あるべき社会一般の情勢に適応したものとは言い難い状況に置かれてきた経過があると言わざるを得ない。                                                                                                                       職員給与は、義務的経費であり、危機的な状況にない限り、厳しい財政状況下においても、予算上適切に措置される必要がある。      

 イ 再任用職員の給与

再任用職員には、定年前と同等の能力発揮等が期待されるほか、これまで培ったノウハウを組織内に継承していくことが求められており、職務・職責に相応しい給与水準のあり方は重要な検討課題。再任用職員の給与のあり方については、引き続き、国の動向を注視するとともに、民間における状況、本府における実情等も考慮し、検討を行っていく。

ウ 55歳を超える職員の昇給抑制

国においては、50歳台後半層における給与水準の上昇をより抑制する昇給制度の見直しが実施されており、他の都道府県においても、順次、制度見直しを実施。       本府の実情、国や他の都道府県及び民間企業の動向等も踏まえつつ、昇給抑制を含めた高齢層職員の給与のあり方について、引き続き、検討を行っていく必要がある。


エ 管理職給与の減額措置について

減額の取扱いが長期にわたり続けられている現状は、適切な措置とは言い難く、早急に再考される必要がある。 

(2) 職員の意欲・能力向上につながる人事制度

ア 有為な人材の確保 

近年の職員採用を取り巻く環境は、人材獲得競争が激化。こうした中で、より多くの受験者を確保するためには、職員が仕事にやりがいや生きがいを感じることのできる魅力のある職場であること、適正な勤務条件や勤務環境が整っていることが必要であり、その上で、本府における仕事の魅力等を積極的・効果的に発信することが有用。
採用試験について、人物重視の試験実施等の改革を行ってきたが、採用された職員が、職務上必要な能力や適性を有し期待される成果を挙げているか否かを検証することが課題。本委員会は、任命権者と協力して検証の取組みを構築するなどの取組みを行うこととしている。

イ 人材育成のあり方

職員自身がやる気・やりがいを持って自己研鑽に努めることが人材育成の基本であり、外形的な制度整備に留まらず、真に職員の自主的・意欲的な能力開発の支援となる取組みが必要。研修や昇任、昇格、人事評価のあり方のほか、意思決定プロセスなど組織運営面でのあり方も視野に置いて総合的に検討し早急な仕組みが必要。 
 
ウ 人事評価制度

人事評価制度については絶対評価が基本であると考えるが、相対評価を前提にするとしても評価区分の分布割合を柔軟化する運用や制度設計の見直しが検討されるべき。もっとも、基礎となる絶対評価が適切に実施されることは不可欠であり、信頼性が担保されるよう適正な運用に努めるべきである。
また、人事評価結果の給与反映に関しても、昇給の長期的影響、昇任や昇格における給与反映のあり方等も考慮しつつ、改善に向けて検討を進めることが必要。                                                                     本来の人事評価制度の目的に適うよう、人事評価制度及び運用のあり方について、さらなる検討が求められる。
 

(3) 働きやすい職場環境に向けて ―ワーク・ライフ・バランス、働き方改革の推進― 

ア 長時間労働の是正 

一般行政部門における時間外労働実績は、昨年度と比べ改善傾向が見られるが、1人1月当たりの時間外勤務実績について、平成27年度から増加している部局があることなど、さらなる改善に向けた取組みが急務。
長時間労働の是正のためには、その要因を踏まえた的確な対応が必要。意識改革や業務効率化、時間管理の徹底等の様々な取組みや工夫によっても、なお時間外勤務の縮減が図られないような場合には、業務量に応じた適正な人員配置を基本に、全庁的な視点で柔軟な職員配置も含め適正な職員数の確保に努めることが必要。併せて、人的コストが限られている中では、配置された職員数において適切に仕事が行い得るよう、業務の見直しも含めた徹底したマネジメントが求められる。

イ 柔軟な働き方の推進

ワーク・ライフ・バランスの確立のためには、職員一人ひとりがその重要性を自覚するとともに、職員の執務意欲を高め、パフォーマンスを最大限発揮し得る働きやすい環境整備を図っていくことが求められるところ。「大阪府庁版『働き方改革』」に盛り込まれた取組み項目の着実な実行と検証をし、一層の改革の推進を求める。 

ウ 女性職員の活躍推進 

今後、全ての職員の昇任意欲を醸成することと併せて、女性職員がその能力を十分に発揮し、管理職等責任ある立場においてより一層活躍できるよう、男女が共に働きやすい職場環境づくりを進めていくことが必要。 
また、採用環境が厳しい今日、結婚、出産、育児等の理由で中途退職した職員を再び採用できる制度を整備することなども、女性活躍推進の観点から有効。

エ 子育て、介護支援
  
男性の育児参加に対する意識啓発をはじめとした「大阪府特定事業主行動計画」における目標達成に向けた取組みを着実に進めるとともに、介護休暇等の制度について、より一層周知を行うことなどにより、仕事と育児や介護の両立支援を一層推進していくことを期待。

オ 健康管理・メンタルヘルス 

任命権者においては、ストレスチェックを十分活用するとともに、日常的に良好な職場環境の保持に努めるなど、職員が健康で働きやすい職場づくりに向けた持続的な取組みが求められる。

カ ハラスメント防止

所属長等のリーダーシップのもと、全ての職員がハラスメントを許さないという価値観を共有する職場風土の確立が強く求められる。                                                           これまでのハラスメント防止の取組みが所期の効果を得られているか十分検証を行うとともに、ハラスメントを許さない職場風土づくりに向け、職員へのさらなる啓発をはじめ、より実効性のある職場のハラスメント防止対策を講ずるなど、引き続き積極的な取組みを求める。

(4) 公務員制度をめぐるその他の諸課題

ア 教職員を取り巻く諸情勢

教員の長時間労働の実情の把握は容易でないが、このうち在校中の長時間労働の実態については、近時明らかになってきており、府立学校における教員の時間外在校時間の実態は依然として深刻。
府立学校においては、長時間労働を是正するための取組みが実施されているところであるが、引き続き、実効性ある取組みを強力に進めていく必要がある。とりわけ、学校現場との真摯な意思疎通を図り、長時間労働の実情把握に努めることが重要。
教員の業務量の削減を図ることが重要であり、「教職員の業務負担軽減に関する報告書」に盛り込まれた取組みの着実な推進、中央教育審議会の緊急提言項目の検討、部活動指導の軽減のための部活動指導員導入の検討や教員特殊業務手当の再検討が必要。
なお、学校現場ににおいては、産休・育休等を取得した教員の代替として、講師等が配置されているが、配置が遅れ、欠員が長期化しないよう、教育委員会として、引き続き必要な支援に取り組まれることを望むもの。


イ 非常勤職員の処遇

地方公務員法の改正により一般職の会計年度任用職員制度が創設され、導入等に向け必要な準備等が進められている。非常勤職員が高い意欲を持って勤務することができるよう、国の非常勤職員の運用等にも留意しながら、引き続き適正な勤務条件・勤務環境の整備に努めることが必要。

ウ 高齢期職員の雇用

国においては、定年延長に向けた検討が行われているが、こうした議論にも留意しつつ、高齢期職員の知識、経験のより一層の活用及び組織活力の維持・向上の観点から、再任用職員を任用する職階の拡充や、ポストの職責に応じた職階への任用等、引き続き積極的に取り組まれるよう求める。

(5)今後の人事行政のあり方について

本府においては組織のスリム化を進めるとともに、人事制度改革に取り組んできたところ。こうした諸改革は、行政運営の効率化や組織力の向上等の面で、一定の成果を挙げ得たものと考えられる。                                                                                                                        一方で、職員のやる気・やりがいの向上、自律性の発揮に資する仕組みづくりという点では、未だ道半ばの状況にある。府民ニーズに、より一層適切に対応していくにあたっては、府民サービスの充実・向上に資する有能な職員集団の形成が必要であり、従来にも増して職員のやる気・やりがいの喚起が求められる。                                                                              そのためには、職員一人ひとりが当事者意識をもって自律的に課題を捉え、その解決や目標達成に向け、創意工夫・切磋琢磨しながら果敢に挑戦し、斬新な政策提言を生み出す職員全員参加型の組織構築が不可欠であり、任命権者においては、このことを府政執行にあたっての重要な基本理念の一つとすべき。                                                                  こうした基本理念のもと、将来の職員構成上の課題をも踏まえながら、全庁的な議論が積み重ねられていくことを期待。

給与勧告の仕組みと本年の勧告のポイント   印刷用 [PDFファイル/1.28MB] 

報告及び勧告本文   印刷用 [PDFファイル/2.84MB]  

第1 職員の給与等に関する報告

第2 勧告

第3 意見

結語

資料編  印刷用 [PDFファイル/4.91MB]

1 職員給与 [Wordファイル/3.28MB]  [PDFファイル/3.47MB]

2 民間給与 [Wordファイル/1.47MB]  [PDFファイル/1.62MB]

3 職員給与と民間給与との比較 [Wordファイル/60KB]  [PDFファイル/169KB]

4 生計費 [Wordファイル/55KB]  [PDFファイル/143KB]

5 労働経済情勢 [Wordファイル/109KB]  [PDFファイル/207KB]

6 賃金構造基本統計調査(賃金センサス) [Wordファイル/751KB]  [PDFファイル/881KB]

7 その他 [Wordファイル/85KB]  [PDFファイル/155KB]

8 人事院勧告の概要 [Wordファイル/1.1MB]  [PDFファイル/1.48MB]


●用語解説


 【地方公務員法における給与等の決定方法】

公務員の勤務条件は、地方公務員法で次のとおり定められています。
「地方公共団体は、この法律に基いて定められた給与、勤務時間その他の勤務条件が社会一般の情勢に適応するように、随時、適当な措置を講じなければならない。」
「職員の給与は、生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定められなければならない。」
これは、公務員の給与が民間企業とは異なり、市場原理による決定が困難であることから、労使交渉等によってその時々の経済・雇用情勢等を反映して決定される民間の給与に準拠して定めることが最も合理的であると考えられることによるものです。

● わかりやすい「勧告の手順」 [PDFファイル/338KB]

 

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このページの作成所属
人事委員会事務局 人事委員会事務局給与課 給与グループ

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