平成30年職員の給与等に関する報告及び勧告

更新日:平成31年2月27日

大阪府人事委員会は、平成30年10月16日に、大阪府議会及び大阪府知事に対し、職員の給与等に関する報告及び勧告を行いました。勧告にあたっては、多くの民間企業にご協力をいただきました。各社のご担当者の方々には、業務多忙中、誠にありがとうございました。

報告及び勧告の概要    印刷用 [PDFファイル/456KB]

《報告及び勧告のポイント》

月例給は2年ぶりの引下げ、特別給(ボーナス)は5年連続の引上げ

1.月例給

本年4月分の職員給与は、民間を1,914円(0.50%)上回っている。
この較差を踏まえ、給料表に定める給料月額を引下げ

2.特別給(ボーナス)

1)特別給を0.05月分引上げ (年間4.40月分⇒同4.45月分)
  民間の状況等を踏まえ勤勉手当に配分
2)平成31年度以降、6月期と12月期の期末手当が均等になるよう配分

3.改定時期

平成30年4月1日に遡って改定
ただし、1については、条例公布日の属する月の翌月の初日から改定
2の2)については、平成31年度から改定

 

1.民間との給与較差

(1) 月例給

職員給与(A)民間給与(B)較差(B-A)

382,731円

380,817円

▲1,914円(▲0.50%)

・職員給与算定の対象となる行政職給料表適用職員の平均年齢は42.1歳である。

(2) 特別給(ボーナス)

年間支給月数職員民間
4.40月4.47月

・「民間」は、昨年8月から本年7月までの特別給(ボーナス)の支給月数。

2.給与改定の内容

(1)月例給

○給料表に定める給料月額を引下げ
本府職員の採用環境が厳しい状況にあること等を考慮し、初任給及び若年層は引き下げない、又は引下げ率を緩和。
 《行政職給料表》
  一律0.6%引下げを基本(平均改定率▲0.53%)
  初任給及び若年層は引き下げない、又は引下げ率を緩和。
 《その他の給料表》
  行政職給料表との均衡を基本に改定。

-較差解消額の内訳-
給料表▲1,724円 はね返り分(※)▲190円   
 ※給料等に対し一定割合で定められている手当額の増加分(地域手当など)

(2)特別給(ボーナス)

ア 支給月数を引上げ 【4.40月→4.45月】
 ※民間の状況等を踏まえ、勤勉手当に配分。

イ 平成31年度以降、6月期と12月期の期末手当が均等になるよう配分

(一般の職員の場合の支給月数)

6月期

12月期

30年度

期末手当

  1.225月(改定なし)

  1.375月(改定なし)

勤勉手当

  0.925月(現行0.90月)

  0.925月(現行0.90月)

31年度以降

期末手当

  1.300月(現行1.225月)

  1.300月(現行1.375月)

勤勉手当

  0.925月

  0.925月

(3)改定時期

(1)については、条例公布日の属する月の翌月の初日から改定。
(2)のアについては、平成30年4月1日から改定。
(2)のイについては、平成31年度から改定。

(4)所要の調整

平成30年4月からの公民較差相当分を解消するため、所要の調整が必要。

3.国家公務員給与との均衡

本府の給与制度は、給料表の構造は「職務給の原則」を徹底した独自の給料表であり、民間との給与比較の対象となる諸手当の種類・内容は、相当する国家公務員の諸手当に準じたもの。給与水準は、民調に基づく府域の民間給与水準に依拠して勧告を行っている。平成29年4月1日現在の府域における国家公務員の給与水準との関係で見ると、本給を比較対象としたラスパイレス指数は101.6であるが、地域手当を含めた補正後のラスパイレス指数では99.6と国家公務員の水準を下回っている状況にある。

4.賃金構造基本統計調査(賃金センサス)の活用・研究

賃金センサスは、前年分の月例給の調査結果等の制約があるものの、給与水準等の民間給与の傾向を知る上で活用。府職員とは昇任スピードが異なること、給与水準で見ると部長、課長級で府職員はやや高め、係長級及び非役職者では概ね均衡という状況が見られたところ。今後引き続き、研究・検討を継続。 

5.職員(行政職給料表適用者)の年収への影響額(平成30年度)

現行額

勧告実施後試算額

増減

平均給与月額

382,731円

380,817円

▲1,914円

年間平均給与額

6,317千円

6,304千円

▲13千円

6.大阪府財政への影響額 

年間で約10.8億円の減額
 ※共済費は含まない。

7.給与制度、人事管理等に関する本委員会の「意見」 

(1) 給与制度のあり方

ア 給与勧告の意義とあるべき給与

人事委員会制度は、憲法で保障された労働基本権の制約の代償措置として位置づけられ、とりわけ給与勧告は、職員の生活を維持し、安心して職務に専念するための措置として、最も重要。任命権者においては、人事委員会制度や給与勧告の意義を踏まえた取扱いが求められる。
管理職手当について、減額の取扱いが長期にわたり続けられている現状は、早急に再考される必要がある。

イ 高齢層職員の給与

本府の実情、国の定年引上げ論議における高齢層職員の給与のあり方に関する動向、さらには他の都道府県及び民間企業の動向等も踏まえつつ、昇給抑制を含めた高齢層職員の給与のあり方について、引き続き、検討を行っていく必要がある。

ウ 再任用職員の給与

再任用職員の給与のあり方については、引き続き、国の動向を注視するとともに、民間企業における状況、本府における実情等も考慮し、検討を行っていく。

(2) 有為な人材の確保と職員の意欲向上に向けた取組み

ア 有為な人材の確保

より質の高い受験者を確保し、有為な人材を採用するため、本府が求める自律的に職務に取り組む職員像を周知するとともに、本府における仕事の魅力を任命権者と協力して積極的・効果的に発信していく。
また、平成23年度から実施した人物重視の採用試験で採用された職員が、職務上必要な能力や適性を有し、期待される成果を挙げているかを任命権者と協力して検証することが必要。社会人等を対象とした試験区分においては、民間企業等で培った職務経験を有効に活用できているかといった視点も含めて検証するとともに、採用予定者数や募集年齢の範囲について、職員の年齢別人員構成や採用を取り巻く環境の変化に応じた見直しをすることが必要。

イ OJT、職員研修のあり方

今後も若手職員の増加が見込まれる状況において、組織力を高めるためには、職員研修センターにおける研修メニューとともに、日常業務の中で職員の能力や専門性の向上を図るOJTを効果的に実施し、人材育成を進めていくことが重要。職員の自発的に学ぶ意欲を喚起し、キャリア形成を促進支援することが肝要であり、職場における人材育成がより一層効果的に進むよう、OJTの充実に向けた取組みの強化が必要。

ウ 人事評価制度

職員の資質、能力及び執務意欲の向上という大阪府職員基本条例が掲げる目的に適うよう、国や他の都道府県、民間における状況や人事評価制度の検証結果等を踏まえ、人事評価制度及び運用のあり方について、さらなる検討が必要。

(3) 働きやすい職場環境の構築

ア 長時間労働の是正

長時間労働は、職員の意識や習熟度に起因するもの、時期的あるいは突発的な要因によるもの等様々であり、その要因に即した的確な対応が必要。
「大阪府庁版『働き方改革』」に基づき、組織を挙げて取組みを強化していくことが必要。こうした対応とともに、業務量に応じた適正な人員配置を基本に、業務の見直しも含めた徹底した組織マネジメントが必要。

イ 柔軟な働き方の推進

テレワーク(在宅勤務)の試行実施における課題整理を行い、できるだけ早期に全庁で本格実施が行えるよう、所要の準備を進めるなど、働き方改革をより一層推進していくことが必要。

ウ 女性職員の活躍推進

全ての職員の昇任意欲を醸成することと併せて、女性職員がその能力を十分に発揮し、管理職等責任ある立場において、より一層活躍できるよう、早い時期から自らのキャリアについて考える機会の提供や昇任意欲を高められるような取組みをするとともに、男女が共に働きやすい職場環境づくりを進めていくことが必要。

エ 子育て、介護支援

任命権者においては、男性の育児参加に対する意識啓発に加え、休暇を取得しやすい環境づくりを行うなど、仕事と育児や介護の両立支援を進めていくことを期待。

オ 健康管理・メンタルヘルス

管理・監督者においては、日頃から、職員のストレスの状態を可能な限り把握するとともに、仕事に起因する高ストレス者に対しては、心身の健康を損なわないよう、事前に防止策を講じることが必要。
また、任命権者においては、ストレスチェック等のツールを十分活用しつつ、職員が健康で働きやすい職場づくりに取り組むことが必要。

カ ハラスメント防止

これまでのハラスメント対策が所期の効果を得られているか十分検証を行うとともに、ハラスメント防止に係る法令や指針等の周知徹底やハラスメント対策の実効性確保のための方策について、より積極的な取組みを求める。

(4) 公務員制度をめぐるその他の諸課題

ア 教職員を取り巻く諸情勢

教員の長時間労働の是正において重要な点は、学校における長時間労働実態の的確な把握、長時間労働是正の重要性についての共通認識の確立、教員が担うべき業務の明確化と削減。
こうした教員の長時間労働の是正に向けた取組みは、学校現場の努力だけでは限界がある。教育委員会が主導性を発揮し、学校現場と緊密に連携しつつ、学校現場の実情に即した実効性ある負担軽減の取組みを進めていくことが急務。
なお、学校現場においては、産休・育休等の代替の講師等の配置が遅れ欠員状態が続く場合には、他の教員の業務負担が増え、長時間労働の要因になること等も懸念。欠員状態が長期に及ばないよう、引き続き、教育委員会における学校現場に対する適切な支援に期待。

イ 臨時・非常勤職員の処遇

常勤職員と会計年度任用職員等の臨時・非常勤職員が、共に組織を支える一員として、その能力を最大限に発揮して勤務できるよう、適切な措置が必要。
臨時的任用職員については、地方公務員法上の任用期間の制限に抵触しないことを明確化するために、再度の任用にあたって、一定のいわゆる「空白期間」を置く運用が行われているが、臨時的任用の職の職務内容や実態に照らし、現在の運用が妥当かどうか十分検証した上で、適切に対応することが必要。

ウ 高齢期職員の雇用

高齢期職員が培ってきた能力や知識、経験を公務の内外を問わず社会で十分に発揮できるよう、引き続き、積極的な取組みが必要。
なお、平成30年8月に人事院において、国家公務員の定年を段階的に65歳に引き上げるための意見の申出が行われた。本府においても国の検討状況を注視しつつ、全庁的な検討を進めていくことが必要。

エ 服務規律の確保

上司と部下や同僚間のコミュニケーションを活性化し、非違行為が起こりにくい風通しの良い組織風土の構築を図るなど、職員の服務規律向上に向けた一層の取組みを強く要請。

(5) あるべき人事行政をめざして

やりがいを持って、意欲的、主体的に取り組む職員をあるべき職員像として位置づけ、かかる自律的職員の育成の観点から、人事行政上の諸制度の整備を行うことが必要。自律的職員を育てるという観点から、現在の諸制度の仕組みについて、改善すべき点は改善し、足らざる場合は新たな制度、仕組みとして整備することが緊要の課題。近未来における状況変化や職員意識の動向をも踏まえ、自律的な人材の育成の観点から人事行政における諸制度や仕組みが有機的に連携し機能するよう、真摯な検討と対応を要請。

給与勧告の仕組みと本年の勧告のポイント   印刷用 [PDFファイル/1.15MB] 

報告及び勧告本文   印刷用 [PDFファイル/2.92MB]

第1 職員の給与等に関する報告

第2 勧告

第3 意見

結語

資料編  印刷用 [PDFファイル/4.76MB]

1 職員給与 [Wordファイル/3.11MB]  [PDFファイル/3.43MB]

2 民間給与 [Wordファイル/506KB]  [PDFファイル/1.47MB]

3 職員給与と民間給与との比較 [Wordファイル/40KB]  [PDFファイル/182KB]

4 生計費 [Wordファイル/34KB]  [PDFファイル/119KB]

5 労働経済情勢 [Wordファイル/45KB]  [PDFファイル/174KB]

6 賃金構造基本統計調査(賃金センサス) [Wordファイル/611KB]  [PDFファイル/1.06MB]

7 苦情相談の状況 [Wordファイル/87KB]  [PDFファイル/153KB]

8-1 人事院勧告の概要 [Wordファイル/2.39MB]  [PDFファイル/507KB]

8-2 人事院勧告の概要(公務員人事管理に関する報告の骨子) [Wordファイル/1.8MB]  [PDFファイル/400KB]

8-3 人事院勧告の概要(定年延長についての意見の申出の骨子) [Wordファイル/3.93MB]  [PDFファイル/849KB]



※厚生労働省による「毎月勤労統計調査」の再集計に関して

 「職員の給与等に関する報告及び勧告」においては、労働経済情勢を把握するための参考資料として、勧告実施時点において公表されている「毎月勤労統計調査(厚生労働省)」の全国調査結果の一部の数値を記載しています。
 平成24年以降の調査結果については、厚生労働省により再集計が行われ、数値が改定されていますので、以下リンク先をご参照ください。

 ・厚生労働省 報道発表資料(外部サイト)
 ・毎月勤労統計調査 全国調査/政府統計の総合窓口e-Stat(外部サイト)


●用語解説

 【地方公務員法における給与等の決定方法】

公務員の勤務条件は、地方公務員法で次のとおり定められています。
「地方公共団体は、この法律に基いて定められた給与、勤務時間その他の勤務条件が社会一般の情勢に適応するように、随時、適当な措置を講じなければならない。」
「職員の給与は、生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定められなければならない。」
これは、公務員の給与が民間企業とは異なり、市場原理による決定が困難であることから、労使交渉等によってその時々の経済・雇用情勢等を反映して決定される民間の給与に準拠して定めることが最も合理的であると考えられることによるものです。

● わかりやすい「勧告の手順」 [PDFファイル/338KB] 

 

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務員の勤務条件は、地方公務員法で次のとおり定められています。
「地方公共団体は、この法律に基いて定められた給与、勤務時間その他の勤務条件が社会一般の情勢に適応するように、随時、適当な措置を講じなければならない。」
「職員の給与は、生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定められなければならない。」
これは、公務員の給与が民間企業とは異なり、市場原理による決定が困難であることから、労使交渉等によってその時々の経済・雇用情勢等を反映して決定される民間の給与に準拠して定めることが最も合理的であると考えられることによるものです。

このページの作成所属
人事委員会事務局 人事委員会事務局給与課 給与グループ

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