○硫黄酸化物総量規制基準及び燃料使用基準

昭和52年9月30日

大阪府告示第1322号

 大気汚染防止法(昭和43年法律第97号。以下「法」という。)第5条の2第1項及び第3項の規定により硫黄酸化物について総量規制基準を次の第1のとおり定め、並びに法第15条の2第3項の規定により燃料使用基準を次の第2のとおり定める。

第1 総量規制基準

1 総量規制基準を適用する工場又は事業場

総量規制基準は、一の工場又は事業場に設置されているすべての硫黄酸化物に係るばい煙発生施設において使用される原料及び燃料の量を重油の量に換算したものを合計した量が1時間当たり0.8キロリツトル以上である工場又は事業場(以下「特定工場等」という。)に適用する。

2 総量規制基準

総量規制基準は、次の(1)又は(2)に掲げる特定工場等の区分に従い、当該(1)又は(2)に定める算式により算出される硫黄酸化物の量とする。

(1) (2)に掲げる特定工場等を除くすべての特定工場等

Q=a・W0.85

〔 この式においてQ、W及びaは、それぞれ次の値を表わすものとする。

Q 硫黄酸化物の量(単位 温度零度、圧力1気圧の状態に換算した立方メートル毎時)

W 特定工場等に設置されているすべての硫黄酸化物に係るばい煙発生施設において使用される原料及び燃料の量(単位 重油の量に換算したキロリツトル毎時)

a 次の表の指定地域の区分の欄に掲げる地域ごとにそれぞれaの値の欄に掲げる値

指定地域の区分

aの値

大気汚染防止法施行令(昭和43年政令第329号。以下「令」という。)別表第3の2第10号に掲げる区域

大阪市の区域、堺市の区域のうち西日本旅客鉄道株式会社阪和線以西の区域(石津川左岸線以南の区域のうち府道大阪臨海線以東の区域を除く。)並びに高石市の区域のうち高砂一丁目、高砂二丁目、高砂三丁目、羽衣公園丁及び高師浜丁の区域(以下「A―1の区域」という。)

2.0

その他の区域(以下「A―2の区域」という。)

3.0

令別表第3の2第11号に掲げる区域

岸和田市の区域のうち木材町、新港町及び臨海町の区域、貝塚市(貝画像市)の区域のうち港の区域並びに泉佐野市の区域のうち住吉町及び新浜町の区域(以下「B―1の区域」という。)

3.0

その他の区域(以下「B―2の区域」という。)

5.0

(2) 昭和52年10月1日(令別表第1の29の項に掲げるガスタービン及び同表の30の項に掲げるディーゼル機関(以下「昭和62年追加施設」という。)にあつては昭和63年2月1日、同表の31の項に掲げるガス機関及び同表の32の項に掲げるガソリン機関(以下「平成2年追加施設」という。)にあつては平成3年2月1日。第1の2の(2)及び第1の3の(1)において同じ。)以後に新たに硫黄酸化物に係るばい煙発生施設が設置され、又は同日以後に硫黄酸化物に係るばい煙発生施設について構造等の変更がなされた特定工場等(工場又は事業場で硫黄酸化物に係るばい煙発生施設の設置又は構造等の変更により同日以後に新たに特定工場等となつたものを含む。)及び同日以後に新たに設置された特定工場等

Q=a・W0.85+0.3×a・{(W+Wi)0.85-W0.85

〔 この式においてQ、W、Wi及びaは、それぞれ次の値を表わすものとする。

Q 硫黄酸化物の量(単位 温度零度、圧力1気圧の状態に換算した立方メートル毎時)

W 特定工場等に設置されているすべての硫黄酸化物に係るばい煙発生施設において使用される原料及び燃料の量(Wiを除く。)(単位 重油の量に換算したキロリツトル毎時)

Wi 特定工場等に昭和52年10月1日以後に設置されたすべての硫黄酸化物に係るばい煙発生施設において使用される原料及び燃料の量(単位 重油の量に換算したキロリツトル毎時)

a 2の(1)aに同じ〕

3 総量規制基準の適用についての特例

(1) 昭和52年10月1日以後に新たに硫黄酸化物に係るばい煙発生施設が設置された場合において、当該設置と併せて同日前から設置されていた硫黄酸化物に係るばい煙発生施設を廃止したときにおける2の(2)の算式の適用については、当該設置に係るすべての硫黄酸化物に係るばい煙発生施設において使用される原料及び燃料の量が、当該廃止に係るすべての硫黄酸化物に係るばい煙発生施設において使用されていた原料及び燃料の量を超える場合にあつては、当該設置に係るすべての硫黄酸化物に係るばい煙発生施設において使用される原料及び燃料の量のうち当該超える量に相当する原料及び燃料の量のみを昭和52年10月1日以後において新たに設置された硫黄酸化物に係るばい煙発生施設において使用する原料及び燃料の量とみなし、その他の場合にあつては、当該設置に係る硫黄酸化物に係るばい煙発生施設において使用する原料及び燃料の量は、昭和52年10月1日前に設置された硫黄酸化物に係るばい煙発生施設において使用する原料及び燃料の量とみなす。

(2) 硫黄酸化物に係るばい煙発生施設の構造等の変更は、2の(2)の算式及び3の(1)の適用に当たつては、構造等の変更により当該硫黄酸化物に係るばい煙発生施設において使用される原料及び燃料の量が、当該構造等の変更前より増加した場合にあつては、当該増加した量に相当する原料及び燃料を使用する硫黄酸化物に係るばい煙発生施設の新たな設置とみなし、当該構造等の変更前より減少した場合にあつては、当該減少した量に相当する原料及び燃料を使用する硫黄酸化物に係るばい煙発生施設の廃止とみなす。

(3) 総量規制基準の適用については、昭和52年10月1日以後に設置又は構造等の変更がなされた硫黄酸化物に係るばい煙発生施設のうち、法第10条第1項の規定によりばい煙発生施設の設置又は構造等の変更をしてはならないこととされている期間(同条第2項の規定によりその期間が短縮された場合にあつては、短縮後の期間)の末日の翌日(法第27条第2項の規定により、法第10条第1項の規定に相当する電気事業法(昭和39年法律第170号)又はガス事業法(昭和29年法律第51号)の規定によることとされた場合にあつては工事計画が認可された日)が、昭和52年10月1日前であるものは、同日前に設置又は構造等の変更がなされたものとみなす。

4 原料及び燃料の量の重油の量への換算方法

総量規制基準を適用する場合における原料及び燃料の量の重油の量への換算方法は、次に定めるところによる。

(1) 原料

次の表の原料の種類の欄に掲げる原料1キログラムにつき、それぞれ同表の重油の量の欄に掲げる量に換算する。

原料の種類

重油の量

鉄の精錬の用に供する焼結炉において用いられる原料

リツトル

0.30

石油の精製の用に供する流動接触分解装置に投入される石油

0.17

石油ガス洗浄装置に付属する硫黄回収装置により回収される硫黄

1.9

ガラスの製造の用に供する溶融炉において溶融されるガラス

0.24

硫酸の製造の用に供するばい焼炉において使用される硫化鉱

0.036

その他の原料

当該原料の処理に伴い平均的に発生する硫黄酸化物の量に相当する量の硫黄酸化物を燃焼に伴い発生する重油の量

(2) 燃料

次の表の燃料の種類の欄に掲げる燃料ごとに同表の燃料の量の欄に掲げる量につき、それぞれ同表の重油の量の欄に掲げる量に、燃料の種類の欄に掲げる燃料以外の燃料については、当該燃料と同量の発熱量を有する重油(発熱量1キログラム当たり43,950キロジュール、比重0.9)の量にそれぞれ換算する。

燃料の種類

燃料の量

重油の量

(単位 リットル)

1

原油又は軽油

1リットル

0.95

2

ナフサ又は灯油

1リットル

0.90

3

液化天然ガス

1キログラム

1.3

4

液化石油ガス

1キログラム

1.2

5

都市ガス(温度摂氏零度、圧力1気圧の状態に換算して1立方メートル当たり45,000キロジュールの熱量を有するもの)

温度摂氏零度、圧力1気圧の状態に換算した1立方メートル

1.14

5 原料及び燃料の使用量の認定方法

総量規制基準を適用する場合における原料及び燃料の使用量の認定は、硫黄酸化物に係るばい煙発生施設(予備の硫黄酸化物に係るばい煙発生施設(専ら他の硫黄酸化物に係るばい煙発生施設の使用が停止されている間に、これに替えて使用されるものに限る。)を除く。)を定格能力で運転する場合において使用される原料及び燃料の量について行うものとする。

6 適用期日

昭和53年3月31日(昭和52年10月1日以後に新たに設置される特定工場等にあつては、同日)

7 適用期日の特例

6の規定にかかわらず、昭和62年追加施設に係る総量規制基準は、昭和63年2月1日前に設置されている工場又は事業場については昭和66年1月31日までの間は、昭和63年2月1日以後に設置される工場又は事業場については昭和64年1月31日までの間は適用しない。

第2 燃料使用基準

1 燃料使用基準を適用する工場又は事業場

燃料使用基準は、指定地域内の工場又は事業場であつて硫黄酸化物に係るばい煙発生施設(昭和62年追加施設及び平成2年追加施設のうち専ら非常時において用いられる施設を除く。以下同じ。)を設置しているもののうち特定工場等以外のものに適用する。

2 燃料使用基準

燃料使用基準は、1に掲げる工場又は事業場に設置されているすべての硫黄酸化物に係るばい煙発生施設において使用される燃料(重油その他の石油系燃料に限る。)の硫黄含有率(加重平均硫黄含有率をいい、排煙脱硫装置が設置されている硫黄酸化物に係るばい煙発生施設がある場合には、当該排煙脱硫装置の捕集効率を考慮して算定されるものをいう。)の許容限度とし、その許容限度は、次の表の原料及び燃料の使用量の区分の欄に掲げる原料及び燃料の使用量ごとにそれぞれ同表の指定地域の区分の欄に掲げるとおりとする。

(単位 重量比パーセント)

指定地域の区分

原料及び燃料の使用量の区分

A―1の区域

A―2の区域

B―1の区域

B―2の区域

0.5キロリツトル以上0.8キロリツトル未満

0.35

0.5

0.5

0.8

0.5キロリツトル未満

0.35

0.8

0.8

1.0

備考 「原料及び燃料の使用量」とは、1に掲げる工場又は事業場に設置されているすべての硫黄酸化物に係るばい煙発生施設において使用される原料及び燃料の量を重油の量に換算したものを合計したものの1時間当たりの量をいう。

3 原料及び燃料の量の重油の量への換算方法並びに原料及び燃料の使用量の認定方法

第1の4及び5に同じ

4 適用期日

昭和53年3月31日

5 適用期日の特例

4の規定にかかわらず、昭和62年追加施設に係る燃料使用基準は、昭和63年2月1日前に設置されている工場又は事業場については昭和66年1月31日までの間は、昭和63年2月1日以後に設置される工場又は事業場については昭和64年1月31日までの間は適用しない。

改正文(昭和62年告示第452号)

昭和62年4月1日から実施する。

改正文(昭和63年告示第123号)

昭和63年2月1日から実施する。

改正文(平成3年告示第83号)

平成3年2月1日から実施する。

改正文(平成11年告示第604号)

平成11年4月1日から実施する。

改正文(平成15年告示第307号)

平成15年2月27日から実施する。

硫黄酸化物総量規制基準及び燃料使用基準

昭和52年9月30日 告示第1322号

(平成15年2月27日施行)

体系情報
第4編 環境保全/第3章 公害対策
沿革情報
昭和52年9月30日 告示第1322号
昭和62年3月30日 告示第452号
昭和63年1月29日 告示第123号
平成3年1月21日 告示第83号
平成11年3月31日 告示第604号
平成15年2月25日 告示第307号