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省エネ診断事例-工場7
概要
業種 |
運送業(一般貨物自動車運送) |
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診断時期 |
平成26年11月 | |
省エネ診断結果より想定される |
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建物概要 |
建物用途:配送センター | 構造:S |
延床面積:約7,200平方メートル | 建物階数:地上2階 | |
契約電力:約290kW | 竣工:2004年 | |
年間エネルギー使用量:248kL/年(原油換算値) | 改修:- |
省エネ提案項目一覧
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提案番号 | 提案項目 | 削減量(kL/年) (原油換算) |
削減率 |
削減額 (千円) |
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空調温度の設定緩和 |
6.7 |
2.7 |
384 |
|
デフロスト間隔の変更 |
3.7 |
1.5 |
214 |
|
自動販売機の入れ替え |
0.5 |
0.2 |
28 |
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人感センサーによるブロック単位の自動消灯 |
11.4 |
4.6 |
657 |
|
空調エリアの開口部縮小 |
3.5 |
1.4 |
204 |
|
水銀灯をセラミックメタルハライドランプに交換 |
1.3 |
0.5 |
73 |
|
変圧器の統廃合 |
1.2 |
0.5 |
69 |
|
ドッグシェルターの開口部低減 |
1.1 |
0.4 |
66 |
|
冷凍・冷蔵庫上部照明を消灯 |
0.6 |
0.2 |
37 |
|
1階空箱置き場の消灯 |
0.4 |
0.2 |
21 |
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合計 |
30.4 |
12.3 |
1,753 |
運用改善 |
空調温度の設定緩和 |
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提案内容 |
貴社の物流コンセプトは「定温物流20℃±2℃」です。年間を通して20℃の設定温度にて管理されています。室内の温度記録を見る限り、1℃程度設定値をずらしても管理値内に維持できそうであるため、夏21℃冬19℃に設定値を緩和することで空調動力を削減することができます。 |
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考え方 | 設定温度を緩和すると室内外の温度差が小さくなるので、熱負荷、壁・窓・開口等からの熱損失が小さくなり省エネとなります。一般的に設定温度を1℃緩和すると約10%の省エネ効果があります。 | |
削減 |
冷房設定温度を20℃→21℃、暖房設定温度を20℃→19℃に変更した場合、 |
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削減コスト |
384千円/年 |
運用改善 |
冷凍庫デフロスト(霜取り)間隔の変更 |
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提案内容 |
冷凍庫はホットガスデフロストを採用しており、年間を通して6時間ごとに40分(6時間の内数)のホットガス作動を行っています。これに対して晩秋から初夏までの半年間はデフロスト間隔を8時間ご |
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考え方 | 冷凍庫のホットガスデフロストにおいて、冬期・中間期はデフロスト間隔を長めに設定して、デフロストによる電力使用量を削減することができます。 | |
削減 |
冷凍庫のデフロスト間隔を晩秋から初夏までの半年間、6時間⇒8時間とした場合、 |
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削減コスト |
214千円/年 |
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参考 |
(参考)デフロスト(霜取り)の間隔イメージ |
運用改善 |
自動販売機の入れ替え |
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提案内容 |
現在使用している飲料自販機を新しい省エネ型自販機に更新することで、自販機運転に関わる消費電力量を削減することができます。 |
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考え方 | 飲料自販機は省エネ法の第2次特定機器に指定され、年々省エネ性能が向上してきています。現行の自販機を省エネ型自販機に更新することで、消費電力量の削減が可能となります。 | |||||
削減 |
現在使用している飲料自販機3台を省エネ型自販機に更新した場合、 消費電力削減量:1,873kWh/年 (原油換算値:0.5kL/年) |
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削減コスト |
28千円/年 |
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特記事項 | 自販機ベンダー(製品メーカー)等との自販機更新交渉が必要です。 |
提案4 |
投資改善 |
人感センサーによるブロック単位の自動消灯 |
---|---|---|
提案内容 |
作業場の照明は2もしくは3スパン(112~204平方メートル)ごとにスイッチが設けられています。スイッチが集中設置(事務所)されているため消灯が徹底できません。人感センサーを取り付け、ブロック単位で自動点灯できるようにすることで、使用電力量を削減することができます。 | |
考え方 | 各スパン(56~68平方メートル)に広角検知型人感センサーを取り付け自動点灯することで、点灯率60%を30%まで低減することが可能となります。 | |
削減 |
広角検地型人感センサーを取り付け、蛍光灯260台の点灯率を60%⇒30%まで低減した場合、 消費電力削減量:44,413kWh/年 (原油換算値:11.4kL/年) |
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削減コスト |
657千円/年 |
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イニシャルコスト (想定) |
1,495千円 ⇒人感センサー、制御装置・工事費 | |
投資回収年数 | 約2.3年 |
提案5-A |
投資改善 |
中温庫の開口部縮小 |
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提案内容 |
配送センター内の中温庫における空調と常温エリア間のビニールシート区画を固定壁に変更することで、空調負荷を低減することができます。 | |
削減 |
ビニールシートの代わりに、固定間仕切りを設置して空気の漏洩箇所を削減した場合、 消費電力削減量:11,484kWh/年 (原油換算値:3.0kL/年) |
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削減コスト |
170千円/年 |
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イニシャルコスト (想定) |
485千円 ⇒固定間仕切り65箇所48.5平方メートル(48.5平方メートル×10千円/平方メートル) | |
投資回収年数 | 約2.9年 |
提案5-B |
運用改善 |
荷捌場の開口部縮小 |
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提案内容 |
配送センター内の荷捌場における空調と常温エリア間のビニールシート区画を固定壁に変更することで、空調負荷を低減することができます。 | |
削減 |
ビニールシートの代わりに、既存のシャッターを活用して空気の漏洩箇所を27箇所削減した場合、 消費電力削減量:2,268kWh/年 (原油換算値:0.6kL/年) |
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削減コスト |
34千円/年 |
提案6 |
投資改善 |
水銀灯をセラミックメタルハライドランプに交換 |
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提案内容 | 北側ピロティの照明に水銀灯が使われています。水銀灯の半分に近い電力消費量のセラミックメタルハライドランプに交換することで電力使用量を低減することができます。 | ||||
削減 |
水銀灯5台をセラミックメタルハライドランプに交換した場合(点灯時間は13時間/日)、 消費電力削減量:4,911kWh/年 (原油換算値:1.3kL/年) |
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削減コスト |
73千円/年 |
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イニシャルコスト (想定) |
225千円 ⇒45千円/台×5台(ランプ、安定器、セード、工事費含む) | ||||
投資回収年数 | 約3.1年 |
提案7 |
投資改善 |
変圧器の統廃合 |
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提案内容 |
動力用変圧器はどれも低負荷で運転されています。特に負荷率の低い同型の変圧器(3φ200kVAと空調3φ200kVA)を統廃合することで、変圧器の損失を低減することができます。 | |
考え方 | 負荷率の低い変圧器2台を統合することにより、変圧器損失を低減することができます。 | |
削減 |
負荷率の低い変圧器2台(運転時間=365日×24時間)を統合し、変圧器損失を低減した場合、 消費電力削減量:4,652kWh/年 (原油換算値:1.2kL/年) |
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削減コスト |
69千円/年 |
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イニシャルコスト | 250千円 ⇒配線替え工事 | |
投資回収年数 | 約3.6年 |
投資改善 |
ドッグシェルターの開口部低減 |
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提案内容 |
チルド搬出入は比較的小型のトラックが多く、ドッグシェルターの機能が十分に発揮できていません。ビニールシートやスポンジ充填により開口部を閉鎖すれば空調負荷を低減することができます。 | |
削減 |
ビニールシートやスポンジ充填によりドッグシェルターの開口部(2箇所)を閉鎖した場合、 |
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削減コスト |
66千円/年 |
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イニシャルコスト | 30千円 ⇒磁石付きビニールシート:1m×2m×2枚、スポンジ:200×200×400×10個 | |
投資回収年数 | 約0.5年 |
提案9 |
投資改善 |
冷凍・冷蔵庫上部照明を消灯 |
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提案内容 |
2階の冷凍・冷蔵庫横の通路は単独の照明回路になっていないため、通行時に冷凍・冷蔵庫上の照明器具が全て点灯します。通路に壁付きのLEDを取り付け、冷凍・冷蔵庫上の電灯は常時消灯することで、使用電力量を削減することができます。 | |
削減 |
通路に壁付きのLED6台を設置し、冷凍・冷蔵庫上の電灯を常時消灯した場合、 消費電力削減量:2,523kWh/年 (原油換算値:0.6kL/年) |
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削減コスト |
37千円/年 |
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イニシャルコスト | 110千円 ⇒10千円×6台+工事費50千円 | |
投資回収年数 | 約3.0年 |
投資改善 |
1階空箱置き場の消灯 |
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提案内容 |
1階の空箱置き場は日照時に業務遂行に支障のない程度の照度が得られるため、消灯することができます。診断時の照度(点灯時:800Lx、消灯時:500Lx) | |
考え方 | 窓際などで「外光が十分」であり業務に支障がない部分を特定して、外光利用可能部分のみを消灯することで、使用電力量を削減することができます。 | |
削減 |
スイッチ回路を室外側(外光あり)と廊下側(外光なし)で分割し、室外側において外光を利用した場合、 消費電力削減量:1,427kWh/年 (原油換算値:0.4kL/年) |
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削減コスト |
21千円/年 |
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イニシャルコスト | 100千円 ⇒材料・工事費(25千円×4回路) 室外側(外光あり)と廊下側(外光なし)でスイッチ回路を分割 | |
投資回収年数 | 約4.8年 | |
参考 | 参考:消灯エリアの説明図 外光利用可能なA部分には、器具ごとに入切りできるスイッチを増設し回路を分割できるようにする。複数台を纏めて1個のスイッチで入切りしてもよい。B部分については、外光利用が不可の領域であるので従来通りの点灯とする。 |