省エネ診断事例-学校2

更新日:2023年5月22日

省エネ診断事例-学校2

概要

名称

学校法人大阪夕陽丘学園

学校法人大阪夕陽丘学園

事業内容

大阪夕陽丘学園短期大学、高等学校の運営

診断受診建物

大阪夕陽丘学園短期大学、高等学校

診断時期

平成25年12月

省エネ診断結果より想定される
エネルギー削減効果

・エネルギー削減量:46.6kL(原油換算値)
・デマンド低減:67kW
コスト削減額(合計):約3,453千円/年

建物概要

建物用途:短期大学、高等学校

竣工年度、建物階数
・本館:1986年、地上5階・地下1階
・記念館・東館:1974年、地上5階
・西館:1979年、地上4階、地下1階
・地下体育館:1989年、地下2階
・北館:1972年、地上4階、地下1階
・ラウンジ:2000年、地上2階

延床面積:計約17,600平方メートル
契約電力:400kW
年間エネルギー使用量:289.7kL/年(原油換算値)

省エネ提案項目一覧

運用
改善

提案1:空調調和機出口の空気温度の低減(本館)

【提案内容】
 本館の地下に設置されている空気調和機出口の空気温度が38℃と過度な暖房状態となっていることから、出口温度を30℃まで低減することにより、吸収式冷温水機の負荷を低減し、ガス使用量を削減することができます。

【補  足】
温度調節装置の設定温度が24℃にも関わらず、空気調和機出口温度は38℃となっているため、制御系が正常に作動しているかどうか点検する必要があります。


写真:空調調和機出口温度及び温度調節装置
空調調和機出口温度(38度) (温度調節装置(24度設定))

【削減ポテンシャル】
⇒出口温度を38℃から30℃まで低減した場合
ガス削減量:2,767立法メートル/年 (原油換算値:3.2kL/年)

【削減コスト】
274千円/年

提案2:全熱交換器の有効活用

【提案内容】
 本館の事務室等に設置されている全熱交換器を有効活用しましょう。
 全熱交換器の一般的な使い方としては、冷暖房使用時は熱交換側に切り替えると、排気される冷気や暖気を有効に熱回収するのでエネルギー効率がよくなります。また、冷暖房を使用していない中間期は、普通換気側に切り替えると外気の涼風を利用できます。冷暖房の使用状況に応じて、適切にスイッチを切り替えると省エネになります。ただし、貴学園の設備は設置年数が古いため、使用方法についてメーカーに確認されることをお勧めします。

参考:全熱交換器
参考:全熱交換器

【削減ポテンシャル】
【削減コスト】

提案3:空調温度の適正設定

【提案内容】
 ラウンジの空調設定温度が27〜29℃となっていました。政府が推奨する冷暖房の設定温度は、夏季は28℃、冬季は20℃程度となっています。空調の設置温度を1〜2℃緩和すると10%程度の省エネとなります。温度計を設置するなどして、過度な設定温度にならないよう気をつけてください。

参考:空調の設定温度の緩和
空調の設定温度を1から2度緩和すると10%程度の省エネ効果があります。

【削減ポテンシャル】
【削減コスト】
提案4:吸収式例温水器の空気冷却塔の適正な温度設定

【提案内容】
 吸収式冷温水機の冷却水を冷やすための空気冷却塔の設定温度が30℃となっていました。冷房運転時には冷却水温度が低い方が空調効率が良くなるため、省エネになります。次の冷房開始時には空調メンテナンス業者に適正な設定温度を確認し、運転されることをお勧めします。

【削減ポテンシャル】
【削減コスト】
提案5:定期的な空調機、換気設備のフィルタ清掃

【提案内容】
 空調機や換気設備のフィルタ清掃は年2 回実施されているということでしたが、真夏や真冬など使用頻度が高い時期には清掃頻度を多くされることをお勧めします。汚れたフィルタを清掃することにより、5から10%程度の省エネになると言われています。

【削減ポテンシャル】
【削減コスト】

投資
改善

提案6:空調調和機給気ファンのインバータ化(本館)

【提案内容】
空気調和機(AHU-1)からの過剰供給空気による過度な冷暖房や風切音を低減するため、給気量をインバータにより制御することで、給気ファンモータの消費電力を低減することができます。

参考:空調調和機給気ファンのインバータ化

【削減ポテンシャル】
⇒給気量を制御するインバータを1台導入した場合
削減電力使用量:3,586kWh/年 (原油換算値:0.9kL/年)

【削減コスト】
41千円/年

【想定イニシャルコスト】
110千円
 (110千円/台×1台)

【投資回収年数】
2.7年

提案7:高効率照明への変更(ラウンジ:蛍光灯)

【提案内容】
ラウンジの天井照明として32W型4灯用コンパクト蛍光灯が18台が設置されており、これらをコンパクト形LEDに変更することで、消費電力量を削減することができます。

参考:32Wコンパクト蛍光灯からコンパクト形LEDへの変更
【削減ポテンシャル】
⇒32W型4灯用コンパクト蛍光灯18台をコンパクト形LEDに交換した場合
削減電力使用量:1,694kWh/年 (原油換算値:0.4kL/年)
【削減コスト】
38千円/年
【リース料】
86.4千円/年
 (7,200円/72本・月×12ヶ月)
【投資回収年数】
提案8:高効率照明への変更(ラウンジ:ペンダントライト)

【提案内容】
 ラウンジのペンダントライトとして54Wクリプトン球が6台設置されており、電球型LEDに変更することで、電力使用量を削減する。

参考:54Wクリプトン球から電球型LED5.8Wへの変更

【削減ポテンシャル】
⇒54Wクリプトン球6台を電球型LEDに変更した場合
削減電力使用量:486kWh/年 (原油換算値:0.1kL/年)
【削減コスト】
11千円/年
【想定イニシャルコスト】
12千円 
(2千円/台×6台)
【投資回収年数】
1.1年
提案9:高効率照明への変更(体育館:水銀灯)

【提案内容】
 体育館内の天井照明として、水銀灯(400W)が31台設置されており、これらを高効率照明(セラミックメタルハライドランプ)に変更することで、電力使用量を削減することができます。

参考:水銀灯からセラミックメタルハライドランプへの変更

【削減ポテンシャル】
⇒400W水銀灯31台をセラミックメタルハライドランプに変更した場合
・消費電力削減量:19,220kWh/年 (原油換算値:4.9kL/年)
・デマンド低減:6kW
【削減コスト】
計329千円/年
 
(1)消費電力削減量によるもの:217千円/年
 (2)デマンド低減によるもの:112千円/年
【想定イニシャルコスト】
604.5千円
 (19.5千円/台×31台)
【投資回収年数】
1.8年
提案10:高効率照明への変更(本館:蛍光灯)

【提案内容】
 学内に1,500台設置されている天井照明(FLR40W2灯用蛍光灯)をLEDに変更することで、電力使用量を削減することができます。

参考:FLR40W型1灯用及び2灯用からLED直管型への変更

【削減ポテンシャル】
⇒天井照明(FLR40W2灯用蛍光灯)1,500台をLEDに変更した場合
・消費電力削減量:143,910kWh/年 (原油換算値:37,0kL/年)
・デマンド低減:61kW

【削減コスト】
計2,760千円/年
 (1)消費電力削減量によるもの:1,626千円
 (2)デマンド低減によるもの:1,134千円
【リース料】
2,988千円/年
【投資回収年数】

このページの作成所属
環境農林水産部 脱炭素・エネルギー政策課 スマートエネルギーグループ

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