大阪府・大阪市特別区設置協議会だより第3号

更新日:平成29年10月10日

平成26年(2014年)1月
大阪府・大阪市 特別区設置協議会だより
(発行・編集)大阪府・大阪市特別区設置協議会(事務局:大阪府市大都市局内) 〒530-8201 大阪市北区中之島1-3-20 電話番号:06-6208-8856 FAX番号:06-6202-9355
2014年1月〈第3号〉

大阪にふさわしい大都市制度をめざして 大阪府・大阪市が一体となって議論を進めています
現在、大阪府知事、大阪市長、大阪府議会議員及び大阪市会議員をメンバーとする大阪府・大阪市特別区設置協議会(以下「協議会」と言います。)において、大阪府と大阪市を再編し、「新たな広域自治体」と、公選区長・区議会を置く基礎自治体※1である複数の「特別区※2」を設置するための具体的な制度設計を議論しています。
※1、2⇒基礎自治体とは、住民に最も身近な地方自治体のことで、市区町村を指します。今回設置しようとしている「特別区」も基礎自治体です。これに対して、広域自治体は都道府県を指します。
 
最終的に決定するのは住民の皆さまです 
 
協議会では、「特別区」の区割り(区域)や区の名称、大阪府と大阪市が現在行っている行政サービスの担い手(事務分担)などを整理し、特別区の設置について定める特別区設置協定書(以下「協定書」と言います。)をまとめていきます。    協議会でまとめられた協定書が大阪府議会及び大阪市会で審議のうえ承認されれば、特別区への移行の賛否について、大阪市民(有権者)を対象に住民投票が実施されることになります。  
住民投票により有効投票総数の過半数が賛成となれば、現在の大阪市は公選区長と区議会を置く基礎自治体として複数の特別区に再編されることになります。

今回の協議会だよりは、第7回(平成25年9月13日)から  第11回協議会(平成25年12月20日)までの内容を掲載しています。  

第7回及び第8回協議会では、 パッケージ案について質疑を行いました  
パッケージ案とは、協定書のとりまとめに向けて、区割り試案ごとの事務分担、職員体制、財産・債務の承継、財政調整等の各制度設計項目の案を、協議会での議論のたたき台として、事務局から示されたものです。  
第7回(9月13日)及び第8回(10月30日)では、第6回(8月9日)に示されたパッケージ案について、各委員から質疑が行われました。  
 
パッケージ案の概要
事務分担(案) 大阪の成長や大阪全体の安心・安全は新たな広域自治体で、住民の皆さまに身近な事務は特別区で担います。
○基礎自治体優先”の原則のもと、住民の皆さまに身近な事務は特別区でできるだけ実施し、専門性の確保やサービス・効率性の確保が特に求められる事務は、特別区が連携して行います。
○また、各特別区に支所等を設け、窓口サービス等は、引き続き身近な場所で受けていただけるようにします。
○一方、大阪全体の視点、統一戦略で取り組むべき事務は、広域自治体に一元化します。 
 
どんな質問があったの?
吉村 委員 (維新)
Q:パッケージ案の事務分担を実行すれば、現在大阪市が住民に提供している行政サービスのレベルは低下するのか。 
A:大阪市が実施していた行政サービスは広域自治体か特別区のいずれかが適切に担う。  
明石 委員 (公明)
Q:大都市制度移行当初から児童相談所と一時保護所をセットで考えていくことについて、どのような認識をもっているのか。 
A:業務を円滑に移行する場合に、当面は共同設置で、将来的には特別区のマネジメントによりそれぞれの区で設置するということを考えており、協議会においてご議論いただき方向付けいただきたい。
花谷 委員 (自民)
Q:現在府市で行っている改革を進めた場合と、新たに特別区を設置した場合とで、住民サービスがどう変わるかを比較し、市民の暮らしに、どのようなメリット・デメリットが生じるのかを示すことが必要ではないか。 
A:大枠の制度設計を最優先の課題と認識しており、最終的に案が絞られ、住民の皆さんに説明していく段階でしっかりと対応を検討していきたい。  
長尾 委員 (民主・みらい)  
Q:パッケージ案では多くの事務を特別区に仕分けたといいながら、水平連携で実施するということになっているのは自己矛盾ではないか。 
A:国民健康保険、介護保険等は、保険財政の安定性の確保、保険料のばらつきを生じさせないことなどに配慮し、また、専門性・効率性の確保の観点から、特別区による一部事務組合を設立し、連携して実施することとした。 
山中 委員 (共産)  
Q:消防について、市町村が担うべきものを広域自治体に移管する理由は。 
A:現在の大阪市内の消防力の維持、大規模災害時の消防力の確保、ハイパーレスキュー等の機能強化を図る観点から、現在大阪市消防局が実施している消防事務を広域自治体の長(知事)が管理執行することと整理した。   

職員体制(案)
全国トップクラスのスリムな広域自治体と地域の実情にあったコストパフォーマンスの高い特別区をめざします。
○新たな広域自治体 現行の大阪府(都道府県ではトップクラスのスリムな体制)の職員数管理目標をベースに職員体制を整備します。
職員の配置数案 9,420人(*)
*第10回協議会での修正後(ページ4参照)
○特別区 大阪都市圏にあり、人口規模など特別区と類似している近隣中核市5市※3の人員配置を参考として標準的な職員体制を整備します。 
※3⇒豊中市、高槻市、東大阪市、尼崎市、西宮市
職員の配置数案 
7区案 10,700から12,130人
5区案    9,070から10,310人
 
解説
再編当初の職員数不足について   平成27年度(再編当初の職員数) : 7区 約30,800人 5区 約29,000人 (府市トータル)
⇒・平成27年4月時点において、7区案では、事務職員等が約2,200人程度、5区案では約500人程度の不足が見込まれます。     
・上記職員不足について、パッケージ案では、今後検討すべき課題として記載し、想定される対応として、1技能労務職員の事務職員等への転任、2再任用職員の活用、3新規採用を挙げています。
 
どんな質問があったの?
吉村 委員(維新) 
Q:府市再編当初の人事配置を円滑に実現するため、府市の勤務条件を一致させていくことが必要ではないか。 
A:勤務条件の違いにより、職員に大きな影響を与えるものについては、事前に整理検討が必要。 府市で協議し、課題の対応策について調整していきたい。   
明石 委員(公明) 
Q:7区案では再編当初に約2,200人もの事務職員等が不足し、技能労務職から事務職員等への転任や新規採用職員により対応することとなっている(解説参照)が、これまでの転任や採用の実績からすると非現実的では。 
A:パッケージ案でも事務職員等の不足への対応は再編当初の課題として認識しており、新規採用だけでなく、今後、様々な手法を考えていく必要がある。  
花谷 委員(自民)
Q:職員数の削減効果額の算定基準年度は平成24年度ではなく、特別区の設置年度である平成27年度とすべきではないか。 
A:平成23年12月の府市統合本部設置以降、大阪全体の最適化を図るための府市再編に向けた一連の改革が行われてきたことを踏まえ、効果額の算定基準年度は平成24年度としている。   
長尾 委員 (民主・みらい) 
Q:職員体制は、現行の人員配置をベースとし、比較対象モデルも東京特別区とすべきではないか。また、職員数の算出に、昼間人口や事業者数などが考慮されていないのではないか。 
A:特別区の職員体制は、人口密度が似通った近隣中核市を比較対象モデルとして検討している。昼間人口を考慮すべき交通施設や下水道などは、新たな広域自治体で担うものとして位置付けられていることから、昼間人口を検討の指標として採用していない。    
山中 委員(共産)  
Q:特別区立ち上げ後、相当の間は、 人員増にならざるを得ないのではないか。 
A:再編当初、7区案で約2,200人の事務職員等が不足し、この確保に百数十億円の人件費が見込まれるが、これらの費用は、二重行政の解消や将来に向けての職員数削減効果等で吸収できると見込んでいる。

財産・債務の承継(案)
財産は、市民が営々と築いてきたものであることを重視し、特別区に承継することを基本とします。 債務は、債権者保護等の観点を重視し、新たな広域自治体に承継することを基本とします。 
○大阪市の財産 約8兆2,908億円 ⇒特別区等へ6兆1,710億円、新たな広域自治体 へ2兆948億円を承継します。
○大阪市の債務 約3兆4,999億円 ⇒地方債3兆3,332億円は、償還財源と併せてすべて新たな広域自治体へ承継します。
*準公営・公営企業会計は除きます  
 
どんな意見があったの?
吉村 委員 (維新)
Q:特別区間で生じる普通財産の偏在格差を埋める仕組みが必要ではないか。 
A:協議会の議論を踏まえ、偏在による格差を埋める仕組みを検討していく。 
明石 委員  清水 委員 (公明)
Q:新たな広域自治体の実質公債費比率(税収などに占める借金の返済負担の度合いを示す指標)などの財政指標が悪化しないよう、特別区の負担分を協定書に明確に位置付けるなどが必要ではないか。 
A:特別区の負担分をどうしていくかについては、国とも協議しながら対応を検討していく。   
花谷 委員(自民)
Q:新たな大都市制度において、各特別区や新たな広域自治体のバランスシートや財政指標はどうなるのか。 
A:総務省との協議内容を踏まえて協議会にお示しできるよう作業を進めていく。   
中村 委員 (民主・みらい)
Q:財政調整基金は、偶発債務のリスク発生への対応や特別区の設置当初の財政運営をサポートする役割も担うとされているが、それだけ余裕があるものなのか。
A:偶発債務のリスクが発生した場合の損失補償額は、現在ある債務を引き続き計画通り適切に返済すれば年々減少することから、財政調整基金での対応は可能と考えている。   
山中 委員 (共産)
Q:特別区間で生じる普通財産の偏在格差を埋めるために、どのような仕組みが考えられるのか。  
A:協議会の議論を踏まえ、偏在による格差を埋める仕組みを検討していく。   

財政調整(案)
事務分担(案)に応じ、新たな広域自治体と特別区の間の財源配分を行うとともに、各特別区で必要なサービス提供が可能となるよう、財源を調整する制度を構築します。 
○法人市町村民税、固定資産税、特別土地保有税の三税に地方交付税を加えて財政調整財源とします。
⇒事務分担(案)に応じ、新たな広域自治体と特別区の間で財源を配分します。  
財政調整財源: 約5,000億円(H23決算ベース)
→新たな広域自治体へ約1,200億円(約24%)、特別区へ約3,800億円(約76%)を配分
⇒特別区間の税収等の格差を是正します。 
 
どんな意見があったの?
吉村 委員 (維新)
Q:都区協議会で新たな広域自治体と特別区の利害の調整がつかない場合の具体的な解決策を検討すべきではないか。 
A:都区協議会で調整がつかない場合の対応については、調停斡旋役として委員に有識者を加えることや、有識者による斡旋機関を設けることなど、今後、協議会の議論を踏まえ、具体的な検討を深めていきたい。 
明石 委員  清水 委員 (公明)
Q:特別区移行後の財政シミュレーションを示すべきではないか。 
A:大阪府・大阪市の収支予測や再編効果、コストなどの諸要素を組み合わせて行う必要があり、非常に粗いものになるが、法定協議会で指示されれば作業を行う。 
柳本 委員 (自民)
Q:特別区では赤字対策ができず、平成27年度予算を組めない可能性もあるのではないか。 
A:制度移行当初は特別区が十分な財源対策が実施できない場合に備え、一定期間、財政調整基金を活用して、貸し付けを行う仕組みを構築することとしている。
長尾 委員 (民主・みらい)
Q:法律上の義務のない事務を広域自治体に移管する場合は、広域自治体が自らの財源で手当てすべきではないか。 
A:事務の移管に伴う財源配分については、事務を行うために必要な財源を新たな広域自治体と特別区に配分することとして、試算をお示しした。
山中 委員 (共産)
Q:「裁量経費」の中には人件費・公債費等の裁量の余地のない経費も含まれており、実際に自由に使えるお金は示されている金額よりも少なくなるのではないか。 
A:裁量経費は、特別区長が将来にわたってマネジメントできる経費を示しており、人件費や公債費も含まれるが、一定の時間を経て他の施策への振り替えも可能となっていくもの。

特別区設置に伴うコスト(試算)
イニシャル・ランニングに係るコストを一定の条件を設定して試算しています。 *今後、さらに精査が必要です。
イニシャルコスト
住民票、介護保険などの事務執行に必要なシステムの改修や執務室の改修など、初期に必要な経費
内訳
7区案 約370から640億円
5区案 約300から480億円
ランニングコスト
議会経費や不足する執務室等としての民間ビル賃借料など、毎年必要な経費の増加分
内訳
7区案 約120から130億円
5区案 約60から90億円
 
どんな意見があったの?
吉村 委員 (維新)
Q:システム改修の内容はどういうものであり、またシステム改修費の算定はどのように行ったのか。 
A:改修内容は、各特別区間で個人情報を参照できないようアクセス権限の変更など。改修費の算定は、システムにより、見積り、または粗い試算となっている。今後、外部専門家の意見を踏まえ、さらに精査する。   
明石 委員 (公明)
Q:システム改修のスケジュールはどのように考えているのか。現行システムを運用しつつ、マイナンバーの導入も考慮し、平成27年4月に、混乱なくシステムを切り替えることができるのか。 
A:これまでの改修実績から、移行の基本方針から仕様の策定まで約1年程度、改修設計から各種テストまで約1年半を要している。平成27年4月に、全システムを切り替えるのは、大変厳しいが、暫定的な最低限の対応が想定される。 
花谷 委員(自民)
Q:年次ごとのコスト・効果について、もっと精度の高いデータを示すべきではないか。 
A:コストのうちシステム関係費の精査を進めるため、現在、外部の専門家から意見を聞いている。今後とも、関係局と連携し、システムのコストを精査する。  
長尾 委員 (民主・みらい) 
Q:平成27年4月に新たな大都市制度へ移行するには、一定の準備が必要で、物理的に不可能であり、住民サービスに影響が出るのではないか。 
A:移行日までに対応が必要なものと、それ以降に段階を踏んで対応できるものに分類し、市民生活に支障が出ないよう関係局と連携しながら検討していく。   
山中 委員 (共産)
 Q:特別区の庁舎として、借りることができる適切な民間ビルが実際に存在するのか。特別区を立ち上げるためには、新たな庁舎建設が不可欠であり、そのための初期投資が必要なのではないか。 
A:今回示したパッケージ案では、一定の条件のもと、どれだけ庁舎改修コストがかかるかということを試算したものであり、今後、各組織の人員配置などの条件が固まった段階で、具体的な配置計画を検討していく。   

府市再編による効果(試算)
新たな大都市制度の実現に向け、制度実現前から取り組んできた改革と制度実現後に発生する効果を試算しています。*今後、さらに精査・検討が必要です。
○大阪府市統合本部※4設置(平成23年12月)以降の取組みと新たな大都市  制度実現後の効果のうち、現時点で算定可能なものを試算したものです。
※4 ⇒広域行政、二重行政の見直しや府市共通の重要事項の協議などをするために大阪府・大阪市で設置しています。
効果額1 府政改革、市政改革による取組みと経営形態※5、類似・重複しているサービスの見直しによる効果額
※5 ⇒地下鉄、バスの民営化、府立大学・市立大学の統合再編などがあります。
 内訳
7区案 666億円
5区案 666億円
効果額2 新たな大都市制度実現後の職員体制再編による効果額
内訳
7区案 約80から190億円
5区案 約220から320億円
*第10回協議会での修正・再試算後(4ページ参照)
 
どんな意見があったの?
吉村 委員 (維新)
Q:現在示されている効果額は、行政経費の節減効果などであり、民間経済や雇用・投資の集中化による外部経済効果については検討されていない。府市再編効果についてどう考えているか。
A:大阪の成長戦略を実現するために統治機構をどうすべきかの視点から議論すべきであり、「大阪都構想」の意義・効果を説明、論証していく。  
明石 委員 (公明)
Q:再編効果には、大都市制度による効果額とは言えないものも算入されているが、純粋に二重行政の解消による効果はどうか。 
A:広域行政の一元化や二重行政の見直しなど、府市統合本部で取り組んでいるいわゆるAB項目※6等全てが二重行政の解消を含む効果。
※6 ⇒AB項目とは、経営形態、類似・重複しているサービスの見直し項目です。
 花谷 委員 (自民)
Q:広域行政の一元化メリットは、いつ出てきて、大阪の成長への投資に使えるようになるのか。また、特別区は、そのメリットをいつ、どういう形で使えるようになるのか。 
A:効果額は、取組みの進展に応じて発生するもので、事業・施策への再投資や再編コストへの充当など時々の財政状況等によって活用が考えられるものであり、再編後の新たな広域自治体や特別区が、それぞれの時期に判断して決めることになる。

第9回協議会では、パッケージ案について意見表明及び協議を行いました  
第9回(11月15日)では、第6回(8月9日)に示されたパッケージ案について、各会派からの意見表明及び委員間協議を行いました。
 
どんな意見表明があったの?
横倉委員(維 新)
●府・市の構造的な二重行政を解消し、意思決定の最適化ができるシステム、住民に身近なことは住民自らが決定できるシステムが必要。現在の知事・市長の属人的な二重行政解消の動きを恒常的・恒久的なものにすべき。 
●職員配置数案は近隣中核市5市の平均をモデルにしているが、最もスリム化が進んだ自治体と比較してもよいのではないか。 
●再編効果額については、現在の行革効果にとどまることなく、大阪全体での最適な意思決定、行政運営ができることによる将来の効果を、有識者の意見も交えて検討すべき。 
●イニシャルコストによる平成27年度当初の財源不足は、交付税措置や合併特例債※7的な対応を総務省と協議すべき。
※7 ⇒合併特例債とは、市町村の合併に伴い特に必要となる事業に対する経費に充てるため借り入れすることができる地方債(借入金) 
●平成27年4月の「大阪都」実現を目指して、今後の設置の日の協議に合わせ、工程の議論ができるよう協議会で検討を進めるべき。
 
清水委員(公 明)
●特別区を設置する際には、大阪市が実施してきた住民サービスが低下しないよう、職員数を確保することが重要。再編時に不足するとされている非技能労務職員の確保については、コスト、スケジュールの観点も踏まえ、採用計画、技能労務職からの転任の研修計画を策定した上で、具体的な制度設計をすべき。 
●財政健全化指標、実質公債費比率の算定に当たり、早期に総務省との協議を整えることが必要。 
●予測を超えた偶発債務リスクに対応する際の負担のあり方については、今後の都区協議会での協議事項とするだけではなく、事前にルール化しておくべき。 
●財政調整基金は、偶発債務リスクへの引き当て財源であるとともに、財政運営に係るセーフティーネット機能をも担うものであることから、必要な財源額を確定すべき。 
●新たな大都市制度実現に向けた課題と解決策について具体的な議論をするために、工程表(システム整備、庁舎整備、法令改正など)を示すべき。
 
花谷委員(自 民)
●知事・市長と府市議員が参加する大阪広域戦略協議会を設置し、政策協議を十分図った上で、府市連携で改革を進める我々の案が現実的で優れている。 
●現行制度で、府と市の改革を進めた場合と、特別区を設置した場合とで、住民サービスがどのように変わるのか比較が必要。 
●現在想定される偶発債務(オーク200、ATCなど)の引き当てや、収支不足を補填する財源としての財政調整基金に余裕があるとは言えないことから、さらに精査した試算を示すべき。 
●広域自治体と特別区双方の再編コストや効果額を示した財政シミュレーションが4つの区割り案それぞれに必要。試算の基準は平成24年度ではなく再編開始の平成27年度とすべき。 
●人件費削減や二重行政の解消などの行財政改革は大阪市を解体しなくても実現可能で、大阪市が存続したほうが確実に実行可能。 
●平成27年4月に特別区設置が可能なのかを確認するため、その根拠となる工程表を示すべき。
 
長尾委員(民主・みらい)
●区役所マネジメントの充実強化の実現は、特別区を設置しなくても、現行制度の中で改革・充実をすれば相当なマネジメントの強化は可能。  
●一部事務組合を新設し、特別区の水平連携により処理しなければならない事務があるということは、大阪市を廃止して特別区に分割するということと矛盾している。 
●福祉やこども部門など最も基礎的な住民サービス部門の職員数については、性格の異なる近隣中核市と比較したことにより、必要人員が算定・考慮されていない。 
●中央図書館、美術館・博物館などの所管が一部事務組合や広域自治体に分かれるなど、大阪市民がこれまで築き上げてきた貴重な財産が散逸してしまう。
●職員不足による人件費増加の問題や、特別区の新庁舎建設費用などのコストがきちんと計上されていない一方で、効果額は地下鉄や水道等の経営形態の変更や市政改革プランに伴う削減効果額など、関係のないものまで計上されている。
 
山中委員(共 産)
●府と市に同種の施設や事業があっても、それが十分利用されていれば二重行政とはいえず、統合等すべきではない。 
●特別区になれば、人件費や議会費、システム運用など、運営コスト、ランニングコストが増大し、現行のサービス・施策すらカットせざるを得ない状況になる。 
●特別区で児童相談所や、市営住宅の管理に必要な職員数が十分に加味されておらず、今後大幅な増員が必要となり、ランニングコストは試算以上に増大する。 
●財政調整後の歳入が実際の歳入の50%以下となる区がある。そもそもの財政格差が大きすぎるし、これほどの財政調整は、自立した自治体としての許容範囲を超えている。
●78もの事務を一部事務組合で特別区の水平連携で処理することは、現在、それらの事務を統一的に行っている大阪市を分割する必要のないことのあらわれ。 
●大阪の経済をよくするためには、新たな大都市制度の実現ではなく、労働者の賃上げ、中小企業対策の強化、福祉施策の拡充などで内需、消費の拡大施策が必要。
 
どんな協議をしたの?
児童相談所
○児童相談所と一時保護所との一体的な運用について  
吉村委員(維新) 
児童相談所と一時保護所は一体であるべきではあるが、一時保護所の場合、専門職の確保や場所の問題等があり、再編当初は特別区の共同設置が適切。  
明石委員(公明) 
一時保護所と児童相談所を一体的に設置・運営した場合のシミュレーション(コスト・職員体制等)をしたデータを示した上で協議をしていくべき。  
 
教職員人事権
○教職員人事権を特別区に移譲することについて 
清水委員(公明) 
特別区の規模で、教職員人事権移譲による効果が発揮できるかの検証が必要。  また、特別区に教職員人事権を移譲するとした場合、中核市程度の規模に移譲する際の基準や府内全体のバランスを大阪府として整理すべき。

第10回協議会では財政シミュレーションなどが示され、 第11回協議会では質疑を行いました
財政シミュレーションとは、パッケージ案をもとに、特別区の区割り試案4案を絞り込む趣旨から、知事・市長の考えに基づき、事務局で作成した新たな大都市制度移行後の広域自治体と特別区の収支見通しです。  
第10回(12月6日)では財政シミュレーションやパッケージ案への追加資料が事務局から提示され、第11回(12月20日)で各委員からの質疑が行われました。また、副会長が、美延映夫委員から木下吉信委員へ交代しました。  
 
財政シミュレーションの内容
◆一定の前提条件をおいて行った極めて粗い試算であり、今後変動する可能性がある 
◆大阪市「今後の財政収支概算(粗い試算)」を新たな広域自治体と特別区の事務分担に応じて分け、それぞれに再編効果・コストを加味 
◆特別区で収支不足が発生した場合の財源対策(例示) 
・ストックの活用(土地売却・財政調整基金の活用など) 
・地方債の活用    ・広域自治体からの財政措置  など    
*実際の財源対策は、各特別区の判断で具体化  
 
新たな広域自治体  *移転される事務にかかる効果であり、大阪府の財政状況に影響を与えるものではない
○制度移行初年度から効果額が発現し、平成45年度で財源活用可能額の累計は845億円 
○財源活用可能額は、以下のような活用が考えられる 
・特別区の収支不足への活用 
・新たな広域での新規投資や移転事務の拡充など
 
特別区(7区案) 試案1・2
○平成31年度まで300億円を超える収支不足が続くが、平成41年度には単年度の収支不足が解消 
○平成45年度の単年度収支は約50億円のプラスとなる一方、収支不足の累計額は約1,500億円   
(財政シミュレーションの図)
  
特別区(5区案) 試案3・4
○平成31年度まで約170?290億円の収支不足が続くが、平成34年度には単年度の収支不足が解消 
○平成45年度の単年度収支は約220億円のプラスとなり、収支余剰の累計額は約1,400億円    

パッケージ案の追加内容
AB項目(経営形態、類似・重複しているサービスの見直し項目)に関する効果
地下鉄民営化に関する効果について再試算を行いました。   
◆継続的効果 275億円 ⇒ 165億円   
◆一時的効果  0 ⇒ 33億円
 
効果額1 府政改革、市政改革による取組みと経営形態、 類似・重複しているサービスの見直しによる効果額
内訳
7区案 666億円
5区案 666億円
効果額2 新たな大都市制度実現後の職員体制再編による効果額
内訳
7区案 約80から190億円
5区案 約220から320億円
 
 事務分担 事務分担(案)について、追加資料を提出しました。    
◆パッケージ案において、「調整中」としていた13事務(水道事業等)について事務分担(案)を提示   
◆児童相談所の一時保護所について、共同設置の場合と各区に設置した場合の体制・費用について比較できるように試算  
 
職員体制
職員体制(案)について、職員数に誤りがあったため修正を行いました。 
◆再編後の広域自治体で二重加算となっていた下水道関係461人を修正 
◆大阪市の平成24年度現員数に学校籍指導主事等229人を加算 
◆職員体制の再編による効果見込額に、上記2点の影響として合計50億円を加算 
 
特別区設置に伴うコスト
システム関連経費について、再試算を行いました。    
◆基幹システムは、共通利用を前提に再見積りし算出   
◆その他約140システムは、共通利用を前提に見積り等で算出   
◆府システムを追加(府税務事務・電子申請システムなど) 
 
イニシャルコスト 住民票、介護保険などの事務執行に必要なシステムの改修や執務室の改修など、初期に必要な経費
内訳
7区案 約350から360億円
5区案 約280から290億円
ランニングコスト 議会経費や不足する執務室等としての民間ビル賃借料など、毎年必要な経費の増加分
内訳
7区案 約100億円
5区案 約60億円
 
財産・債務の承継
財産・債務の承継(案)について、追加資料を提出しました。
◆普通財産について特別区間で生じる格差を埋める仕組みとして、普通財産のうち「大阪市未利用地活用方針」による「処分検討地」については、特別区全体で活用する財産とし、一部事務組合で共同処理
◆その他の普通財産については、パッケージ案どおり各特別区へ承継  
◆パッケージ案における最大格差48.7倍(試案4)→1.4倍に縮小
 
どんな質問があったの?
吉村 委員(維新)
Q:今回の財政シミュレーションの結果を受け、区割り試案4案の絞りこみについての市長の考えを聞きたい。
A:ニアイズベターの観点と財政シミュレーションの結果から5区案。さらに、キタとミナミが切磋琢磨するという観点から北区・中央区分離案が妥当。
辻 委員(公明)
Q:不確定な要素が多い土地の売却については、不動産鑑定を取るなどし、正確な数字にする必要があると思うが、資料を出し直す考えはあるか。
A:これまでの売却実績や現在の市の方針を踏まえ、整合性をとって一定のシミュレーションを示したものであり、区割り試案4案の絞り込みを行うための協議は、十分いただけるものと考えている。
花谷 委員(自民)
Q:財政シミュレーションの財源活用可能額845億円は特別区の赤字補てんと投資との二者択一で、広域自治体には投資に回す余力はないのではないか。
A:財政シミュレーションは、区割り試案4案の絞り込みのため、試案ごとの傾向を把握できるように行ったもの。投資に回す財源について分析するためのものではない。
長尾 委員(民主・みらい)
Q:システムを共通利用した場合、特別区の独自施策による対応は可能か。再試算の見積りに、マイナンバー導入を背景とした費用の高まりは見込んでいるのか。
A:特別参与から提言をいただき、基本的に独自施策はアプリケーションで対応可能と考えている。再試算の見積りに、必要な費用は含んでいると認識している。
山中 委員(共産)
Q:財政シミュレーションでは公債費を人口按分としているが、各特別区に帰属する資産に対応させるべき。そのように按分できないのか。
A:財政形成につながらない臨時財政対策債などの地方債残高を、特別区ごとに確定させることは困難であることなどから、お示しの按分方法をとることはできないと考えている。 

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