植栽管理手法

更新日:2019年9月17日

植栽管理手法 コミュニティの形成に主眼を置いた共同住宅の事例

管理に楽しく関わるための工夫

   樹木や草花は季節の移り変わりに合わせて様々な景色を見せてくれますが、それを楽しむためには美しい状態に保つ日々の管理が重要です。

   一見負担ともとれる植栽管理ですが、工夫次第では植栽地を含めた住宅地全体の魅力の向上につながり、利用者同士の交流の場として活かすことができます。

緑地整備・改善作業の効率化

植栽地の環境条件にあわせた植栽計画

・植栽地の水分環境、日照などの環境条件によって適合する樹種は異なります。

・樹木の生長などで環境条件は、時間とともに変化します。定期的に植栽地を調査することにより、環境条件を把握し、その条件に適した樹種に転換することで、枯損リスクの低減と、将来的な作業負担と管理コストの削減につながります。

総合的かつ長期的な視点を持った管理計画

・管理計画は、総合的かつ長期的な視点が肝要で、将来樹形を意識することが重要です。

・管理計画の改善が必要になった場合は、仕上がりイメージと計画の全体像を利用者間で共有します。また、改善方法の試験区を作り、生育状態を把握しながら丁寧に計画を進めることで、改善効果を確実なものにします。

利用者も一緒に楽しめる仕組みづくり

人々の交流の場としてのみどりの活用

・住民をはじめ、より多くの利用者がみどりに興味を持ち、楽しみながら維持管理活動に参画できるイベント等の企画を、企業の協力も得ながら共同住宅の管理組合が主体となり、住民に提案します。

・この企画は、みどりに親しみながら四季の変化を楽しむだけではなく、利用者同士の交流を生むとともに、美化意識の向上を高めるソフトとして機能します。

長く続けられる運営体制の整備

・共同住宅の植栽地の場合は、その管理組合が中心となり、イベント運営会社・植栽管理会社等を巻き込んだ運営体制を整備します。誰もが楽しめ、安全・安心で継続的な活動につながるよう、地域コミュニティでの丁寧な説明や意見交換ができる場の形成に努めます。

住民参加イベントの実施

・吹田市の共同住宅「ミリカ・ヒルズ」では、「植育」というキーワードのもと、「植物を育てる」、「収穫する」、「利用する」といった活動を通じて自然との関わりを学ぶイベントが下記のとおり実施されています。

 

ミリカ・ヒルズにおける住民参加イベント
時期イベント内容

ハーブ石鹸作り

・ハーブの剪定枝から作ったドライハーブとアロマオイルを用いた香り石鹸作り

押し花団扇作り(収穫イベント)

・敷地内で育てている野菜や花を用いて、収穫祭や工作イベントを実施 

草取り大会

・雑草の種類を事前に説明した上でチーム対抗で除草競争を実施
・多く種類の雑草を集めたチームに景品を贈呈

植樹祭

・土づくりや植付作業に加え、樹種の特徴についても学習するイベントを開催

このページの作成所属
大阪都市計画局 計画推進室計画調整課 グランドデザイン推進グループ

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