遊休農地対策

更新日:2021年9月17日

遊休農地対策


概要

 大阪府では、農地やため池、水路などが広がる農空間の保全と活用を目的に「大阪府都市農業の推進及び農空間の保全と活用に関する条例」(別ウインドウで開きます)を平成20年4月に施行しました。大阪府中部農と緑の総合事務所では、本条例の「農空間保全地域制度」に基づき、関係機関と連携し遊休農地の利用促進を図っています。
 その取り組みを以下に紹介します。


農空間づくりプラン

概要

 農家の方を含め、地域に関わる皆さんが参加する「農空間づくり協議会」を構成し、大阪府、市、大学等とのパートナーシップのもと、農空間を保全・活用するための地域づくりに向けて意見やアイデアを出し合い「農空間づくりプラン」を策定し、活動を行うものです。

農空間づくりパンフレット [PDFファイル/1.75MB]

横小路地区(東大阪市)

◆地区概要
 横小路地区は水稲、野菜、花卉などの栽培が盛んな地域であり、都市部に近いことから新鮮な農作物の供給源となっています。
 本地区では、平成20年に横小路活性化協議会を設立し、農空間保全地域整備事業により、平成21年から平成24年にかけて道路拡幅やさく井などの整備を行い、平成27年から地区内を南北に通る農道において法留め柵を改修しています。これらの事業実施により、農業経営の安定化を図り、農地の遊休化を未然に防止しています。

◆活動内容
○平成21年度
 ・農地の再生

農地の再生農地の再生農地の再生
○平成22年度
 ・農道の復旧作業を実施(砕石布設) L=600m
農道の復旧作業を実施(砕石布設)農道の復旧作業を実施(砕石布設)農道の復旧作業を実施(砕石布設)
 ・舗装工事 L=206m
舗装工事

舗装工事
○平成23年度
 ・舗装工事 コンクリート L=74.7m アスファルト L=85m
○平成24年度
 ・舗装工事 コンクリート L=18.4m アスファルト L=174.6m
○平成27年度
 ・法留工 L=22.6m
○平成28年度
 ・法留工 L=26.0m
○平成29年度
 ・法留工 L=26.0m

八尾東部地区(高安地区・八尾市)

◆地区概要
 八尾東部地区(高安地区)は古くから花の産地や造園業で有名な地域であり、現在も都市近郊を活かした農業が展開されていますが、当地区の東側は山に近接しており、獣害の発生や急勾配の地形から、農地の遊休化が進んでいます。
 そのような中、地域の住民から、遊休化し荒廃している農地を再生・活用し、農産物のブランド化・地域の活性化を目指し、農空間づくりプランに取り組みたいとの発意がなされ、平成24年9月に「高安農空間づくり協議会」が設立されました。

◆活動内容
 荒廃していた郡川の農地を協議会で耕起・耕うんし、かつて河内地方で栽培されていた「河内木綿」の植え付けを行いました。
 モデル的に郡川の農地にて活動を始め、現在はさらに活動を拡大し、神立農地で河内木綿、山畑農地でソバやジャガイモを栽培しています。

画像です。耕起作業
 耕起作業

画像です。耕うん、河内木綿種まき
 耕うん、河内木綿種まき 

画像です。河内木綿がたくさんできました
 河内木綿がたくさんできました
画像です。近くの保育園のみんなが来てくれて、
 近くの保育園のみんなが来てくれて、
 一緒に河内木綿の収穫を行いました

 ◆今後の活動予定とお知らせ
  天気の良い日はあべのハルカスを臨める絶好のロケーション高安地区で農体験しませんか!
  ご興味のある方は、ぜひ活動にご参加ください。
  活動予定については、こちらをご覧ください。


柏原コットンファームプロジェクト(柏原市上徳谷地区)

概要

柏原市上徳谷(じょうとくだに)地区では、平成24年から「柏原コットンファームプロジェクト」として地元企業、府民、行政など多様な主体の協働で遊休農地の再生と保全活用に取り組んでいます。

<目的>
 遊休化した農地を再生し、かつての地域特産品であった綿の栽培を通じて、農地保全の意識向上、市民交流、綿を使った特産品創出を図り、もって地域の振興に寄与する。

<期待される効果>
 ○遊休農地の有効活用(農地復元の呼び水)による農空間の保全
 ○農作業や収穫体験による都市住民の農業理解促進
 ○地場伝統産業への理解促進
 ○農商工連携6次産業化による新たな地域特産品(大阪もん)の開発

<活動場所について>
 柏原市雁多尾畑(かりんどおばた) 上徳谷(じょうとくだに)地区 
  面積約0.1ha(平成24年度スタート 平成26年・27年は0.2haで実施)

<取組主体>
 柏原コットンファームプロジェクト実行委員会
   岡村製油株式会社、大和板紙株式会社、巽製函株式会社、柏原市商工会、大阪教育大学     
   柏原市、大阪府中部農と緑の総合事務所
    ※協力団体: 雁多尾畑地区、柏原市農業委員会、JA大阪中河内 柏原営農経済センター、大阪府みどり公社 など

<活動サイクル>
   4月から5月 ほ場の整備・耕うん・種まき
   6月から   栽培管理(水やり・草刈りなど)
   8月から   綿の花の開花
   10月から  綿の収穫・収穫イベントからほ場の片付け
   ★平成26年に収穫綿でストールを商品化し、地域のイベントなどで販売するほか、柏原市のふるさと納税の返礼品としても活用。
    平成28年も新たな商品化を予定。
   ★平成24年から平成27年は、企業・府民ボランティア・市・府の協働で栽培管理を実施。
   ★平成28年からは、府民ボランティア中心に栽培管理を行っている。

活動風景

元の農地

元はこんな風景でした

農地再生中

農地を再生しました

種まき

綿の種まきをしています

栽培管理

順調に育っています。草引きなど、管理作業は一苦労。

綿の花

夏にこんなきれいな花が咲きます

綿の収穫

ボランティアの皆さんと一緒に綿の収穫です

綿繰り体験

綿繰り(綿の実を種と綿に分ける作業)体験中です

ストールができました

収穫した綿からストールができました



遊休農地を活用した学習農園づくり

遊休農地を再生し、地域の小学生の農業体験活動の場として提供する「学習農園づくり」の取組を、府・関係市・地域の小学校、地域の農家や住民の方々と連携して実施しています。

⇒リンク 「遊休農地を活用した学習農園づくり」のページへ


このページの作成所属
環境農林水産部 中部農と緑の総合事務所 地域政策室

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