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更新日:2014年1月10日

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大阪「勉強ワクワク」フォーラム

平成25年度大阪「勉強ワクワク」フォーラムを実施しました。

ポイント

フォーラム参加者全景 ブース展示のようす 放課後学習支援のブースのようす 昔の暮らしのブース展示のようす

  • 常日頃、授業中や放課後、長期休みなどに子どもたちや学校への教育支援活動をしてくださっている地域人材の方々と学校の先生方が一堂に集まり、子どもたちの学ぶ力を伸ばすことについて、一緒に考え、和気あいあいと語り合うフォーラムを開催し、約200人もの参加がありました。
  • 府内の特色ある取組みや情報を展示・紹介する8つのブースが設置され、参加者が自由に見て回りました。
  • 大阪の子どもたちの学ぶ力の向上に、地域人材の方々の支援が有効であるということ、地域には、学校の具体的なニーズに応えてくださる人材や組織があるということを改めて確かめ合えた一日でした。

1.日時・会場等

平成26年1月23日(木曜日)13時30分から16時45分 於 大阪府庁別館南館8F大研修室 191名参加

2.研修の様子

実演ブース展示・ポスターセッション(受付時間及び休憩時間)

講演

テーマ:子どもを育む「つながり」の力-連携から協働へ
講師 大阪大学大学院 人間科学研究科 志水 宏吉教授

ご講演をされる志水教授 講演を聞く参加者のみなさん

文部科学省の委託を受け、全国学力学習状況調査のデータ分析に関わった志水教授に基調講演をいただきました。
「子どもたちの学力と関係のある項目が、離婚率・持家率・不登校数であり、それぞれが、家庭と子どものつながり、地域社会と子どものつながり、学校や先生と子どものつながりを示しています。
大阪の子どもたちは、人と人とのつながりの濃さの点で他府県の子どもと比べ格差があります。つまり他府県の子どもたちと比べて家庭とのつながり、地域社会とのつながり、学校や先生とのつながりが薄いということです。
つながりは、ソーシャルキャピタル=社会関係資本であり、子どもたちの学ぶ力を育むためにも、大阪の子どもたちのつながり格差を埋めることが重要です。
大阪府内や全国のすべての子どもをエンパワーし、すべてのこどもの学力を上げてきた効果のある学校の要素を分析すると、学校と地域との連携は、必要不可欠な8要素の中の1つでした。「人間関係が生み出す力」がこれから重要であり、社会の様々な問題を解決するにも、これしかありません。教育コミュニティづくりが深まった協働モデルである、学校と地域が『われわれ』意識で子どもたちに関わって行く境地をめざしましょう!」
というご提案がありました。

実演ブース展示・ポスターセッション

【おもしろ算数教室】 NPO法人シルバーアドバイザー・ネット大阪
画像です。おもしろ算数教室のようす1 画像です。おもしろ算数教室のようす2

八尾市の放課後子ども教室等で子どもたちに楽しみながら「考える力」をつけることをめざして活動されています

【自学自習力を育むワークブック問題】 大阪府教育委員会
画像です。自学自習力を育むワークブック問題のブース1 画像です。自学自習力を育むワークブック問題のブース2

放課後学習などで、自主的に学習することができる教材を大阪府のホームページからダウンロードできます(外部サイトへリンク)

【放課後学習教室】 岬町立多奈川小学校区多奈川アフタースクール
画像です。放課後学習教室のブース1 画像です。放課後学習教室のブース2

平日の放課後に毎日実施されている地域の方や大学生による子どもたちへの学習支援活動です

【子どもの科学教室】 門真市立はすはな中学校区学校支援地域本部
画像です。子どもの科学教室のブース1 画像です。子どもの科学教室のブース2

当日は人工「イクラ」を作ってみる実験でした。みなさんスポイトで液を落として、楽しく体験していました

【中学校の授業での親学習】 高槻市親学習リーダー会わいわいクラブ
画像です。中学校の授業での親学習のブース1 画像です。中学校の授業での親学習のブース2

中学校で支援している「親学習」の際の編みぐるみの赤ちゃん人形など、手作り教材にみなさんの興味が集中

【効果的な学習支援のシステム】 河内長野市立美加の台中学校区学校支援地域本部
効果的な学習支援のシステムのブース1 効果的な学習支援のブース2

年々工夫を重ねながら、学校支援活動をどんどん充実させているゆめ☆まなびネットのヒントいっぱいのブース

【ふれあい面白歴史教室】 泉大津市立東陽中学校区学校支援地域本部
画像です。ふれあい面白歴史教室のブース1 画像です。ふれあい面白歴史教室のブース2

工夫を凝らして子どもと大人が集う「ものづくり、郷土・自然」体験活動をすすめている東陽ふれあいネットのブース

【昔の暮らし体験教室】 大阪府立弥生文化博物館出前授業
画像です。昔の暮らし体験教室1 画像です。昔の暮らし体験教室2

土器や弓矢、杵や臼も並んでいます。弥生文化体験出前教室を実施されている弥生文化博物館のブースです

実践報告

テーマ:学校のニーズと地域による支援を効果的につなぐ
私たちの活動は子どもの学ぶ力の向上にこんなに役立ってます!

能勢町立久佐々小学校の学校支援地域本部の取組み

能勢町立久佐々小学校区学校支援地域本部 松本 まゆみ コーディネーター

報告する松本コーディネーター 報告のようす1

  • コーディネーターは、各学年の先生方の地域人材に支援してもらいたい要望をアンケートで取りまとめ、あらかじめ募集している久佐々小学校区のボランティアの人材バンクから適任の方に声をかけ、学校支援を行ってます。校長先生は、久佐々小は各学年1クラスしかなく、1人の担任が学年行事の準備などを行う中で、コーディネーターの存在は大変ありがたいとおっしゃっていました。
  • 毎週水曜日の「図書館活動」のお手伝いや、「しめ縄づくり」「昔遊び」「とんど」「花いっぱいプロジェクト」など、様々な学校支援が行われています。
摂津市立三宅柳田小学校 α共室の取組み

摂津市立三宅柳田小学校 α共室 西川 淳 代表

報告する西川代表 報告のようす2

毎月第3土曜日に地域の方々がコーチとなって、小学校で、子どもたちの知的好奇心を刺激する、森のクラフトや三宅柳田家の化学室(科学教室)、グリーンレンジャーMY(自然観察)、ライフセイバーみやなっ子(子どものための防災訓練)など13のクラブを実施し、体験活動を提供しています。このα共室の企画・運営も、地域の学校支援コーディネーターの方を中心に進められています。学校と家庭と地域が力を合わせて子どもたちの育成をしっかり行っています。

生徒の自学・自習力の向上をめざした地域ボランティア『親地の会』の取組み

交野市立第二中学校区学校支援地域本部 江田 和夫 校長 亥埜 誠治 コーディネーター

報告する亥野コーディネーター 報告する江田校長 報告のようす3

“地”域の“親”の会という意味で名付けられた、地域の大人の目で子ども達を見守り、子ども達の手本となる活動をしていくことを目的としたボランティアグループ「親地の会」が、土曜学習会をはじめ、朝のあいさつ運動、夜間パトロール、校内の花壇整備、校内の美化活動、学校行事のサポートなどの活動を行っています。生徒たちの勉強のつまずきがきっかけで問題行動に至ることが多いと感じ、その前に助けてあげることが出来ないかと考え、学校が休みの土曜日に勉強会を開くことについて、学校に相談し、平成21年から土曜学習会を始めました。中学3年生の希望者を対象に毎週土曜日の午前中、「親地の会」のメンバーと大学生のボランティアが指導に当たっています。生徒の自学自習力を高めることを目的に自分で学習したい物を持参し、分からない所を指導者に質問してアドバイスを受けながら学習します。

ワークショップ

テーマ 学校支援プランを作ろう

支援できること、支援してもらいたいことを考える1 付箋に書きます

はじめに先生方は、地域の方に支援してもらいたいことを、地域の方は、支援できることをそれぞれ、ふせんに書きます

支援できること、支援してもらいたいことを考える2 ニーズと支援がうまく合うプランを考えます

先生方のニーズと地域人材の支援がうまくあう子どもたちを支援するプランを考えます

学習支援プランを報告します 学修支援プランを報告します

各グループで学校支援プランをつくったことに対する感想やアイデアをいくつかのグループから発表いただきました

当日みなさんが考えた学習支援プランはこちら→小学校版学校支援プラン(ワード:99KB) 中学校版学校支援プラン(ワード:91KB)

地域人材の方々と先生方がニーズと支援をだしあったことで、こんなことも地域の方の力を借りたらできるんだ。先生方は、こんなことで悩んでいるんだ。こんな支援を希望されているんだと、お互いに気づきのあったワークでした。
このワークをご自身の学校でやってみたいですとか、ご自身の市の研修でもやってみたいとおっしゃってくださる方が複数いました。

3.参加者アンケートから

基調講演について

  • 「つながり」が学力向上に結びつくというお話を聞いて、地域の大切さを再認識させていただきました。
  • 学校を中心としたつながりが地域の力をもっと強く、また、子どもたちのためになることだと思いました。
  • 子どもを育むつながりの大切さを再認識しました。
  • 三者のつながりは大切だが、現場の教員が大切と思ってもらえるとつながりはできるなと感じた。
  • 先生方にとって地域との連携が不可欠という意識が高まるともっと積極的に取り組んで行けるので、今日の講演は、先生方が多かったので良かったと思う。
  • 大変勉強になった。連携から協働。学校地域双方向のつながりの深まりは、地域として協力するやりがいになると思います。もっと学校から地域に要望してほしい。
  • 地域との「つながり」がいかに大切かを教えていただきました。(学校)
  • 連携から協働への深まりをめざしていきたいと思いました。つながることの大切さがよくわかりました。(学校)
  • 学力と環境の関係、興味深い話だった。(学校)
  • 人とのつながりが子どもの学力を形づくるというのがよくわかった。(行政)
  • 学力とつながりの相関関係が非常によくわかった。(行政)
  • 地域とのつながりをつくることは、子どもの生活が安定したものとなり、学習に取り組むための素地をつくることであると思う。この素地をつくることによって、学校の学力
  • 向上の取組みも効果的になるのではないかと思う。(行政)

実践報告について

  • 地域の特色を生かした実践(能勢町立久佐々小学校)をされている。地域のすばらしい協力、それと自然を生かされている、すばらしいと思いました。
  • α共室の年間継続して子どもたちが一つのテーマに同じ仲間と大人と一緒に取り組んでいることが素敵で体験値が高まり、豊かな発想力も育っていくのだと思いました。
  • 是非ヒントにさせていただきたいです。
  • コーディネーターをする上で大変参考になりました。
  • どの事例も実践したい活動だと思った。
  • 各地域の必要性が出発点となっている。いいことだと思う。
  • 活動なさっている方々の想いが伝わって良かったです。
  • 地域の方に支えられてこそ、子どもの学力、学校力は高まると感じました。(行政)
  • 私の町でも土曜学習会の取組みを行っているが、交野市立第二中学校区の取組みは参考になりました。(行政)
  • 具体的な実践例をお聞きし、あんな活動ができるんだなと、これからの自分の活動の参考になりました。(学校)
  • 親地の会の報告、とてもよかったです。本校にもそんな会がほしい。(学校)
  • 地域の方々の協力があってこその子どもたちの活動であり、大変ありがたいことだと改めて感じた。(学校)

実演ブース・ポスターセッションについて

  • 各ブースアイデアいっぱいで楽しかったです。
  • 学校支援の具体的な例を見せてもらえて、また活用したいと思いました。
  • ワークブックを活用したいと思う。
  • 弥生文化博物館の出前授業を活用したいと思います。
  • みなさんそれぞれ工夫されているのが伝わりました。実際に取り組んでいる方とお話しできてよかったです。
  • 毎日放課後学習をされていることには感心しました。学校の生徒と先生、地域が一つになってされていることに感動しました。
  • 非常に具体的な展示例で、地域に持ち帰り、役立てられると感じました。
  • ボランティアさんとのつながりがすごく、積極的に活動されているのに感心しました。(学校)
  • いやぁ面白い!こんなんうちでもあったらな~と思いました。(学校)
  • 放課後学習教室のブースがとても参考になりました。本校でも放課後学習の充実にむけてがんばります。(学校)
  • 算数教室が子どもの興味を引きそうだった。(学校)
  • 学校支援のシステムのブースの取組みがすばらしかった。(学校)
  • とても参考になりました。充実していました。(学校)

4.主催者より

このフォーラムで体験いただいたように、今後、学校からは地域へ率直にニーズを伝え、地域が、地域人材の豊かな経験や技を活かして子どもたちを支援するという営みが自然に行われ、府内に広がっていくことを強く願っています。それによって、子どもたちが豊かに育つとともに、子どもと先生方、地域の大人の顔と名前が一致する
豊かな教育コミュニティづくりが一層進んでいくことを願っております。

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