園田学園女子大学短期大学部での講義(家庭教育支援)

更新日:2017年12月22日

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12月12日(火曜日)に園田学園女子大学短期大学部で大阪府の取組(家庭教育支援)のひとつである「親学習」について講義をしました。当日は、短期大学部幼児教育学科の林准教授が担当されている講座「保育内容指導法【人間関係】」で、午前・午後の2クラスの講義でした。

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幼児教育学科では、「子どもの総合的な理解を深め、保育の専門性を修得することにより、子どもを取り巻く環境の変化に対処できる保育実践力を持った人材の育成」を目標としています。今回参加した学生たちの多くは、保育士と幼稚園教諭の両方、もしくは、どちらかの資格を取得し、保育や教育の現場をめざしています。

shasin当日は、午前の講義と午後の講義の2クラスに分かれ計66名の1回生が参加しました。講義は、まず家庭教育支援のひとつである「親学習」を体験することから始めました。最初に「親学習を知っていますか?」という質問をしましたが、残念ながら皆さん「知らない」という答えでした。
shasin4まず参加者どうしの緊張を和らげ、場の雰囲気をあたためるアイスブレイキングを行いました。「共通点ゲーム(同じグループで共通点をたくさん見つける)」では、「女の子」「黒髪」「かわいい」といったことから、「保育士になる」「出身地が同じ」といったことまで互いに話し合い、見つけることができました。
shasin3今回は「知る」という、「帰宅時間に関する母娘の会話」を題材にした教材を使用しました。同じような経験をしたことがある参加者も多く、「うちもこんな感じやった」「少し違う」など自身の過去を振り返りながら話していました。「親からかけてほしい言葉」を考える場面では、自分がこれまで言われてきた経験をもとに「やさしく聞いて欲しい」「おかえりとだけ言って欲しい」といった意見が出ていました。
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娘の立場ではなく、母親の立場からエピソードをとらえた際には、グループ内で様々な意見が出され、「自分には思いつかなかった」「自分の考えと同じでよかった」など、話し合うことで互いを理解することができました。最後に「親に求められる条件」については、まず個人で考えた条件をもとにグループで話し合い、「愛情」「愛情と厳しさ」「お金」などより必要だと考えるものを選びました。

shasin後半は、親学習のまとめと大阪府の教育コミュニティづくりについて、様々なデータや事例を基に説明をしました。現代のコミュニケーションツールの象徴であるスマートフォンを例に、「便利」であると同時に、新たな問題が起きていることや、「地域と保護者」、「保育者と保護者」を縦糸と横糸に見立て、繋がりを深めることでより強固な関係になることを伝えました。

【受講者の感想】《一部抜粋》

○私自身が母と意思をうまく伝え合えられず、互いに言い合いをし、親は私の意見を聞くのが当たり前なのではないかという思いがありました。今回のグループワークを通して、自分が母の立場になったらと考えると、子どもの気持ちに完璧に答えられないのは仕方がないのではないかと思わされました。

○今、自分が親にして欲しいことと、自分がしたいことが同じだけど、実際親になると変わるのかなと思った。

○地域での交流が少なくなっている今では、親の子育てに関する不安を解消する場が少ないという現実がある。助けがない状態で子育てすることは難しく、子どもの虐待につながってしまうと感じた。不安に寄り添える環境が必要だし作りたい。

○人と付き合うこと、地域の人たちとのつながりが少なくなってしまった現在であるからこそ、そのつながりのきっかけとなれるように保育者が関わりあっていくことが求められると思う。

このページの作成所属
教育庁 市町村教育室地域教育振興課 地域連携グループ

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