千里金蘭大学での講義(家庭教育支援)

更新日:2019年1月7日

印刷用は [PDFファイル/209KB]

12月4日(火曜日)に、千里金蘭大学生活科学部児童教育学科でゲストティーチャーとして、大阪府の「家庭教育支援」の取組みについて紹介をしました。この日は、黒瀬教授と片岡講師が担当されている「教職実践演習」で「親学習」の取組みを中心に、講義やワークを行いました。

senrikinran1児童教育学科では、「豊かな人間性と高い専門性を備え、子どもの成長・発達を支援し、社会に貢献する意欲のある保育者・教育者の育成」を目的としています。今回参加の学生たちの多くは、保育士や幼稚園教諭、小学校教諭の資格の取得をめざしています。
senrikinran2
 前半は、家庭教育支援のひとつである「親学習」を体験するワークを行いました。「親学習」を初めて体験する方ばかりでした。
まずは、緊張感を解きほぐすためのアイスブレイキングを行いました。体を動かしたり、ペアで話したりすることで、少し緊張がほぐれたようでした。

senrikinran3 

 今回は、門限に遅れた中学生と親との会話を描いたエピソードを掲載している『知る』の教材を使いました。
「子どもの立場で、自分がこのエピソードの場面だったら何と言うか」、「親の立場で考えると何と言うか」などを考え、グループで熱心に交流しました。

 senrikinran4

次に、「親に求める5つの条件」を考えました。まず、一人ひとりが考えた後、グループで話し合い、グループとして考える「5つの条件」を決めていきました。「子どものことを理解する」「尊敬できる」「良いことは良い、悪いことは悪いと叱る」「ちゃんと話を聞いて、相談にのる」「味方でいる」など様々な意見が出ました。
senrikinran5
 後半は、家庭教育を取り巻く状況や、大阪府の取組みなどについて、データやクイズなども交えて紹介しました。
家庭を取り巻く環境や、子育てをめぐる状況など、学生の皆さんが小さかった頃と比べて変化してきており、より家庭教育支援が必要となってきていること等を伝えました。
senrikinran6大阪府の取組みとして、前半に体験した「親学習」については、参加した方の意見など、その成果・効果についても説明しました。また、孤立しがちな家庭等へ支援を届ける「訪問型家庭教育支援」についても紹介し、学校・家庭・地域といった豊かなつながりの中での家庭教育支援の必要性について考えるなど、有意義な時間を過ごしました。

【受講者の感想】《一部抜粋》

○不安や悩みを相談できる場として「親学習」があることを知り、幼児期だけでなく、学齢期にも支援する制度はとても良いと思いました。相談する人がいないことは何となく知っていましたが、子育て世代が少ないことや、子どもの時に育った土地と違う地域に住んでいることなどが影響しているのだと学びました。

○自分には子育ての経験はないし、どんなつらさがあるのかなど大変さはわからないが、周りに困っている人がいたらサポートできる人になりたい。また、(教員になったら)クラスの中で親同士が繋がれるような活動をして、親同士も交流できる学級を作りたいと思う。

○(親学習教材を読んで)中学校時代を思い出しました。門限を過ぎて、親に心配をかけたこともあったので、親にも悩みがあることが改めて分かりました。私を心配してくれて言ってくれたことだとわかっていましたが、その時は「厳しすぎる」などと言って、反発していました。叱ってくれ、厳しくしてくれたことは、今となってはありがたいことだと思います。反抗期には親と話さない時期もあったので、今日の講義はとても考え深いものとなりました。私が親の立場になって考えたら、私も親のように真面目に真剣に子どもと向き合って厳しい親になっていそうだと思いました。「親に求める5つの条件」では、「第一に子どものことを考える」という、母がずっと言っていたことが、すぐに出てきました。あとは他の学生の意見をきいて共感しました。たくさんのことを考えさせられる講義でした。

このページの作成所属
教育庁 市町村教育室地域教育振興課 地域連携グループ

ここまで本文です。