狭山藩陣屋跡

更新日:2017年3月30日

所在地:  大阪狭山市東池尻3丁目

種類:  城郭

時代:  江戸時代

調査期間:  平成261月から2月

主な遺構:  陣屋のメインストリート(大手筋)と家老屋敷「舟越邸(ふなこしてい)」の一部

主な遺物:  瓦、陶磁器など。藩主北条家の家紋(三つ鱗紋(みつうろこもん))の軒丸瓦(のきまるがわら)など瓦類

 

 戦国大名として名高い北条早雲の子孫が、江戸時代に一万石の大名として狭山池のほとりに陣屋を構えました。陣屋内には藩主の御殿を中心に家臣たちの屋敷が配置されました。陣屋はメインストリートである大手筋が南北に貫いており、これを基準に街並みが造られています。

 今回の調査では大手筋の一部と大手筋に面して建つ家老屋敷を区画する溝がみつかりました。南側の調査区では、大手筋の西側に道路の盛り土の土留めをする「瓦積遺構(かわらづみいこう)」が確認できました。北側の調査区では、溝の西肩に「石組遺構(いしぐみいこう)」が見られました。

 さらに溝の屋敷地側には、溝にそって柱穴が一列にほぼ等間隔で並んでいます。おそらく、屋敷地を囲う塀が巡らされていたものと考えられます。狭山藩陣屋の変遷を考える上で大変貴重な成果を得ることができました。

 さらに北条氏の家紋としてよく知られている三つ鱗紋(みつうろこもん)の軒瓦が出土しています。

【写真】発見されたかわらづみいこう
 ■狭山藩陣屋跡 南側の調査区の「瓦積遺構(かわらづみいこう)」

 【写真】調査地のぜんけい
 ■狭山藩陣屋跡調査区全景(南から)

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教育庁 文化財保護課 保存管理グループ

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