第17回:コラム 「作り置きするメニューに潜む食中毒菌のワナ」(食品衛生いろはの「い」)  加熱のための「火」や保存のための「容器」を手に入れたヒトは、採取したものをその場で食べる生き方から「食品を作り置き、食べたい時に食べる」生き方を選べるようになりました。  しかし、作り置き食品はその場で作って食べる食品よりも特別な注意が必要です。  食中毒菌の中には、熱に耐える「芽胞」という鎧を着る輩や、加熱されて自らは滅んでも「毒素」を残す輩がいるからです。  芽胞という防具と毒素という武器の両方を持っているのがセレウス菌です。この菌は次の事件を引き起こしました。 【前日調理の炒飯で起きた食中毒】  とある中華屋で作り過ぎてしまった炒飯を、翌日、鍋で炒め直して食べた。その2時間後に激しいおう吐に襲われた。  次は、毒素を産生する黄色ブドウ球菌による事件です。 【低脂肪乳で起きた戦後最大の大規模食中毒】  低脂肪乳の原料である脱脂粉乳の製造時に、停電により製造ラインが止まり、タンクの中で黄色ブドウ球菌が増殖した。その後の殺菌工程で菌は死んだが、残った毒素が原因で有症者1万人を超える食中毒が起きた。  どちらの菌もふえる時に、加熱に強い「毒素」を作り出します。この毒素は、たとえ、100℃で30分以上加熱しても壊れません。  こうした菌への対抗手段は?  そう!毒素を作らさない、すなわち、菌を【つけない】、加熱した後は【ふやさない】対策を徹底することです。  セレウス菌、黄色ブドウ球菌の特徴は、大阪府ホームページで紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。   http://www.pref.osaka.lg.jp/shokuhin/shokutyuudoku/index.html 次週は本編に戻り、‘ステップ7 『特に重要な対策』を実行できなかった場合の対処法’を配信します。 過去の配信はこちらをご覧ください。 http://www.pref.osaka.lg.jp/shokuhin/magajin/iroha2.html このメールは「食品衛生いろはの『い』」を選択された方に配信しています。 <お問い合わせ> 大阪府 食の安全安心メールマガジン Eメール:shokunoanzen-g06@sbox.pref.osaka.lg.jp 情報変更・配信停止手続きページ https://reg23.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=pg-ojt-7127d1a15567d6792d767e5e0f761c3a 2025万博を大阪・関西へ! ■誘致委員会ホームページ:http://www.expo2025-osaka-japan.jp/〔会員募集中です〕